ブックオフコーポレーション
ブックオフコーポレーション株式会社は、中古本・中古家電販売のチェーン「ブックオフ」(BOOK OFF)を展開する企業。本社は神奈川県相模原市南区に所在。
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![]() ブックオフグループホールディングス本社 | |
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | |
略称 | ブックオフ |
本社所在地 |
![]() 〒252-0344 神奈川県相模原市南区古淵二丁目14番20号 |
設立 | 2018年(平成30年)10月1日 |
業種 | 小売業 |
法人番号 | 4021001065745 |
事業内容 | グループ会社の経営管理及びそれに付帯する業務 |
代表者 | 代表取締役社長 堀内康隆 |
資本金 |
1億円 (2018年10月1日現在) |
決算期 | 毎年3月末日 |
会計監査人 | 有限責任監査法人トーマツ |
主要株主 |
ヤフー 15.02% ハードオフ 6.78% 大日本印刷 6.21% 丸善 5.73% 自社従業員持株会 5.59% 講談社 4.03% 小学館 4.03% 集英社 4.03% 図書館流通センター 3.63% (2015年3月現在) |
主要子会社 | ブックオフコーポレーション |
外部リンク | https://www.bookoffgroup.co.jp/ |
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![]() ブックオフコーポレーション本社 | |
種類 | 株式会社 |
---|---|
市場情報 | |
略称 | ブックオフ |
本社所在地 |
![]() 〒252-0344 神奈川県相模原市南区古淵二丁目14番20号 |
設立 | 1991年(平成3年)8月1日[1] |
業種 | 小売業 |
法人番号 | 9021001013831 |
事業内容 |
中古書店「BOOKOFF」の展開 新規中古業態の開発・運営・加盟店経営指導 |
代表者 | 代表取締役社長 堀内康隆 |
資本金 |
36億5239万円 (2015年12月31日現在)[広報 1] |
発行済株式総数 |
2257万3200万株 (2016年2月9日現在)[広報 1] |
売上高 |
連結765億64百万円 (2016年3月期) |
営業利益 |
連結▲5億30百万円 (2016年3月期) |
経常利益 |
連結5百万円 (2016年3月期) |
純利益 |
連結▲5億28百万円 (2016年3月期) |
純資産 |
連結159億68百万円 (2016年3月期) |
総資産 |
連結505億14百万円 (2016年3月期) |
従業員数 |
連結:1156人 (2016年5月) |
決算期 | 毎年3月末日 |
会計監査人 | 有限責任監査法人トーマツ |
主要株主 | ブックオフグループホールディングス 100%(2018年10月現在) |
主要子会社 |
ブックオフオンライン ハグオール |
関係する人物 |
坂本孝(創業者) 橋本真由美(元社長・現取締役相談役) 佐藤弘志(元社長) 松下展千(元社長) |
外部リンク | www.bookoff.co.jp/ |
概要編集
それまでの古本屋の形をうち破り、「新古書店」と呼ばれる新しい古本屋の形態を作り上げた。
店内はコンビニエンスストアの様な照明にし、店舗面積を広めにとり、さらに商品の臭いを抜くための対策を施し、古本業界ではタブーであった立ち読みも可能にした。これが受け入れられ、チェーン店が全国へ広がった。2007年に不正売上とリベートの受取りの責任を取って、当時の坂本孝会長が辞任[2]。2007年頃から中古市場の縮小に伴い旗艦店であった原宿店や本社周辺など全国的に閉店が相次ぎ、2016年3月期には営業利益が赤字に陥るなどした。閉店を加速させると同時に設立当初は参入に消極的であったブックオフオンラインなどのウェブ店舗を積極的に展開することや、ヤフーとの資本業務提携などの方針転換が行われている。また、2015年からは友好関係にあったハードオフとのフランチャイズ契約を解除し、家電リユース業にも参入している。
コーポレートアイデンティティ編集
マスコットキャラクターは「よむよむ君」[3]。長らく清水國明をイメージキャラクターとして起用していた。これは清水の実姉である橋本真由美が当時常務取締役であったことが縁で起用された。なお、橋本は2006年6月24日付でブックオフの社長に就任した(現在は取締役相談役)。パートタイマー出身者が東証一部上場企業の経営トップに就くのは、非常に珍しいことであるとして、脚光を浴びた。「お売りください」というキャッチコピーを使い、マーケティングが成功した功績があったためと言われている。
その後、「捨てない人のブックオフ」をキャッチコピーにポスター広告やテレビCMを展開、2012年7月21日〜31日まで放映された「ケータイ売るのもブックオフ」のCMで清水の起用を復活している。
現在は「よむよむ君」と新たにその家族(「かうかう君」「うるうるちゃん」)をゆるキャラに見立て、「ゆる~くいこうぜ、休日ブックオフ」をキャッチコピーにCM展開している。
2019年には寺田心を広告に起用[4]。ブックオフが本以外も扱っていることをPRしたもので[5]、テレビCMにおける「ブックオフなのに本ねぇじゃん!」の台詞[注釈 1]がSNS上で話題になった[6]。
沿革編集
- 1990年5月 - 坂本孝が、BOOK・OFF直営1号店(神奈川県相模原市)開店
- 1991年
- 8月 - 神奈川県相模原市相模原に株式会社ザ・アール設立
- 10月 - BOOK・OFF全国フランチャイズ展開開始
- 11月 - BOOK・OFFフランチャイズ加盟店1号店をオープン
- 1992年6月 - ブックオフコーポレーション株式会社に商号変更
- 1994年
- 8月 - 商品センター開設
- 12月 - 100店舗展開
- 1995年9月 - 一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会 正会員
- 1996年
- 11月 - セミナーハウス(研修センター)開設
- 12月 - 200店舗展開。中古家電「HARDOFF(ハードオフ)」加盟店1号店をオープン
- 1997年6月 - 「100人の社長を育てる」構想により、株式会社ブックオフリパブリックを皮切りに、株式会社ブックオフファクトリー、株式会社ブックオフウェーブ、株式会社ブックオフエヴァの計4社が分社化される(現在はすべてブックオフコーポレーションの子会社化)
- 1998年
- 4月 - 300店舗展開
- 5月 - 海外1号店(ハワイ店)をオープン
- 7月 - 本社を現在地に移転
- 1999年
- 3月 - 中古書店として日本最大(530坪)の町田中央通り店をオープン
- 4月 - 社内で初めて、古本以外の業態である子供服部門「キッズグッズ」(ビーキッズの前身)を開始
- 7月 - 400店舗展開
- 2000年
- 2001年
- 8月 - ロサンゼルス店をオープン
- 9月 - 600店舗展開
- 2002年10月 - 子供服部門の「ビーキッズ」やスポーツ部門の「ビースポーツ」などを、子会社であるリユースプロデュース株式会社へ承継
- 2003年2月 - 700店舗展開
- 2004年
- 2005年3月1日 - 東京証券取引所市場第一部指定
- 2007年
- 2007年10月1日 - Tポイントのサービス提供を開始。
- 2008年
- 2009年
- 5月13日(決済は20日) - 筆頭株主であった2社のアント・DBJ投資事業有限責任組合[注釈 2](14.52%、議決権で15.70%)と、Ant Global Partners Japan Strategic Fund I, L.P.[注釈 3](14.52%、議決権で15.70%)が、保有する株式をすべて大日本印刷(0%→6.60%)とその子会社である丸善雄松堂(0.51%→6.09%)と図書館流通センター(0%→3.86%)に、さらに、講談社(0%→4.29%)、小学館(0%→4.29%)、集英社(0%→4.29%)に株式を譲渡し、大日本印刷株式会社が筆頭株主となった。
- 8月 - フランス・パリのバスチーユにBOOKOFFパリファーブルサンタントワンヌ店開業[7]。
- 11月 - 複合店として最大規模(1,451坪)である、「BOOKOFF SUPER BAZAAR(ブックオフスーパーバザー)」 カインズモール名古屋みなとをオープン。複合店での1日の売上高として最高の1420万円を記録する[広報 3]
- 2010年
- 4月 - 子会社のリユースプロデュース株式会社を吸収合併。
- 9月30日 - 契約期間満了に伴い、Tポイントサービスを終了。
- 2011年
- 2013年9月 - 携帯電話・スマートフォンの買い取り業務開始[14]
- 2014年
- 2015年
- 2016年
- 1月18日 - 株式会社ブクログの全株式をGMOペパボ株式会社から譲受[広報 9]。
- 4月1日 - 株式会社ビー・オー・エムを吸収合併。
- 2017年
- 2018年
店舗編集
日本全国に807店舗(2018年3月現在)。アメリカ合衆国、フランス、マレーシアにも事業展開し、ニューヨーク西45丁目店、ガーデナ店、ハワイアラモアナシロキヤ店、パリ・オペラ座店など海外店舗は2018年3月現在13店舗ある。かつてはカナダ・大韓民国にも出店していたが閉鎖した。スーパーバザー多摩永山店は無料送迎バスが運行されている。自由が丘店のように、スーパーバザーから格下げされたり、中目黒店の様に買取センターになるケースもある。ハードオフ・ホビーオフとの共同店舗も多く、特に千葉県に多く見られる他、八王子みなみ野はスーパーバザーの中にホビーオフが存在している。
展開店舗編集
- BOOKOFF(ブックオフ) - 書籍・家電・CD・DVD・ビデオ・ゲーム・携帯電話の買取・販売
- B・KIDS(ビーキッズ) - 子供服古着・ベビー用品・マタニティ用品の買取・販売
- B・SPORTS(ビースポーツ) - 中古スポーツ用品・アウトドア用品の買取・販売
- B・STYLE(ビースタイル) - 婦人古着・小物の買取・販売
- B・LIFE(ビーライフ) - 中古雑貨・インテリア・ギフト商品の買取・販売
- B・Select(ビーセレクト) - 中古貴金属・腕時計・アクセサリーの買取・販売
- BOOKOFF SUPER BAZAAR(ブックオフスーパーバザー) - 「BOOKOFF」に様々な商材を複合させた大型パッケージ。「中古劇場」を2009年に名称変更。
- BOOKOFF PLUS(ブックオフプラス) - 「BOOKOFF」にアパレルを複合させた中型パッケージ。
- ヤフOFF!渋谷センター街店 - Yahoo! JAPANとの提携によるコラボレーション店舗。
- 青山ブックセンター(ABC) - 東京の新刊書店。六本木・青山などの一等地に出店。ファッション・広告・建築・音楽の分野を得意とする。
※B・KIDS、B・SPORTS、B・STYLE、B・LIFE、B・Selectの名称は現在直営店では使用していない。
インターネット店舗編集
ブックオフのインターネット店舗としては、2007年運営開始のブックオフオンライン(ブックオフコーポレーション100%出資)がある。
ブックオフオンライン創業前に、ブックオフコーポレーションの起業家支援制度によって独立した黒田武志が創業した会社・イーブックオフ(その後商号を「ネットオフ」→「リネットジャパン」に変更)が同種の営業を営んでいたが、カルチュア・コンビニエンス・クラブとの資本提携・社名変更などを経てブックオフからの独立を果たしている。
問題点編集
- 売上水増し及び坂本CEOへの個人リベート問題・社員へのセクハラ問題
2007年5月9日に、週刊文春に掲載された記事を発端として、子会社を通しての不適切な売上水増し(粉飾決算)問題と坂本孝CEOのリベート問題が発覚した[8]。その後、ブックオフは調査委員会を設置し内部調査を開始。そして、2004年12月と2006年2月の2回にわたって、合計2206万円の不適切な売り上げ計上の水増しがあったことを発表し、また坂本代表取締役会長兼CEOについては、1993年5月から2001年5月までの8年間に、丸善から約7億4200万円の個人リベートを受け取っていたことを発表。坂本CEOは、当初この半分を自主的にブックオフに返還する意向を示していたが、後日、全額を返還すると訂正した。同年6月23日に坂本CEOは引責辞任し、橋本COOは代表権のない取締役会長に異動、新社長には執行役員企業戦略担当で戦略部門長の佐藤弘志が就任した。
また、その後、坂本によるセクハラ問題も浮上し、同年7月25日の調査委員会の報告により、セクハラ行為があったことが判明した[9]。坂本本人も、セクシャル・ハラスメント、パワー・ハラスメント行為、コンプライアンス意識が低い言動があったことを認めた。
その他の問題点編集
グループ会社編集
- ブックオフコーポレーション株式会社
- ブックオフオンライン株式会社
- 株式会社ブックレット
- 株式会社ブックオフウィズ
- 株式会社ブックオフ沖縄
- リユースコネクト株式会社
- 株式会社マナス
- ビーアシスト株式会社(特例子会社)
- 株式会社ブクログ
- BOOKOFF U.S.A. INC.
- BOK MARKETING SDN.BHD.
関連書籍編集
- 大塚桂一『ブックオフ革命』(1994年) ISBN 4-8871-8271-6
- 小田光雄『ブックオフと出版業界―ブックオフ・ビジネスの実像』(2000年)
- 村野まさよし・坂本孝・松本和那『ブックオフの真実――坂本孝ブックオフ社長、語る』(2003年)対談
- グロービスMBA ブックオフ探検隊『ブックオフ 情熱のマネジメント』(2004年)
- 小林成樹『挑戦 何が起業の成否を分けるのか』(2000年) ISBN 4-478-37297-7
- 坪内祐三「高原書店からブックオフへ、または「せどり」の変容」『新潮45』第34巻第6号、2015年6月、 NAID 40020457447。
その他編集
- 2013年2月3日のTBSテレビ『がっちりマンデー!!』にて同社の特集が組まれ、松下社長もスタジオ出演した[18]。
関連項目編集
- Second Life - 仮想空間内にブックオフセカンドライフ店を出店していた[19]。
- ハードオフコーポレーション - グループ会社だと誤解される場合が有る。但し共同店舗は多く、一部はハードオフがFC展開する運営店舗も存在し、その逆もある。
- リサイクルショップ
- 古書店
脚注編集
注釈編集
出典編集
- ^ a b 流通会社年鑑 1997年版, 日本経済新聞社, (1996-12-04), pp. 972
- ^ http://book.asahi.com/news/TKY200706190047.html[リンク切れ]
- ^ “よむよむ君ファミリー”. ゆるキャラ®グランプリ実行委員会. 2019年7月7日閲覧。
- ^ 寺田心出演! 「本だけじゃないブックオフ」をテーマにした新TVCM 2019年3月21日より関東・中京エリアで放映開始、@Press(ブックオフグループホールディングス株式会社)、2019年3月21日 14時。
- ^ 寺田心くん「ブックオフ店員」CMが好感のワケ、東洋経済オンライン、2019年4月23日 5:30。
- ^ a b TikTokで総再生回数6000万回を突破した「#ブックオフなのに本ねーじゃん」 “ミーム”を生かした施策の裏側、AdverTimes(アドタイ) by 宣伝会議、2019年12月11日。
- ^ a b c ブックオフ、パリ・バスチーユに新店舗日経BP、2009.07.03
- ^ a b ブックオフ坂本会長が辞任、「リベート」受け取りと不正売り上げで日経BP、2007年6月19日(archive版)
- ^ a b ブックオフ調査委が最終報告、坂本前会長のセクハラなど認める日経BP、2007年7月24日(archive版)
- ^ ブックオフがオンライン書店を開設、新品も販売日経BP、2007年8月1日
- ^ ブックオフグループ複合店、1日売上の過去最高を記録 ブックオフコーポレーション 2018年9月15日閲覧。(archive版)
- ^ クレジットカード/電子マネーについて(ブックオフ公式)
- ^ 【ブックオフ】松下専務が社長昇格、佐藤社長は退任 Diamond Retail Media、2011年9月1日(archive版)
- ^ ブックオフが古い携帯電話の「100円買い取り」を継続、今後1年で60万台を目指す日経BP、2013/09/24
- ^ 急きょ発足の中古スマホ業界団体、「下取り価格」だけじゃない実の狙い日経BP、2017/03/16
- ^ ブックオフ業績不振に苦しむ 書籍以外の商材拡大は進むかTHE PAGE, 2017.04.13
- ^ 小林よしのり著「ゴー宣・暫 第1巻」より
- ^ がっちりマンデー!! 2013年2月3日の放送内容 - TBSテレビ(archive版)
- ^ “Second Lifeにブックオフが出現” (日本語). ITmedia News. (2007年2月21日) 2010年1月23日閲覧。
広報資料・プレスリリースなど一次資料編集
- ^ a b “2016年3月期 第3四半期報告書 PDF(481KB) (PDF)”. ブックオフコーポレーション株式会社 (2016年2月9日). 2016年5月9日閲覧。
- ^ http://www.bookoff.co.jp/ir/pdf/repo_071115_03.pdf
- ^ http://www.bookoff.co.jp/files/ir_pr/25/20091120_nagoya.pdf
- ^ “SUGOCA電子マネーがBOOKOFFグループでご利用いただけるようになります” (PDF) (プレスリリース), JR九州プレスリリース, (2011年4月13日)
- ^ ヤフー株式会社との資本業務提携契約の締結、第三者割当により発行される新株式及び転換社債型新株予約権付社債の募集、主要株主である筆頭株主の異動、並びにその他の関係会社の異動に関するお知らせ
- ^ 連結子会社の会社分割及び新設会社(孫会社)の株式譲渡完了に関するお知らせ
- ^ 持分法適用関連会社の異動(連結子会社による株式譲渡)に関するお知らせ
- ^ 連結子会社の吸収合併(簡易合併・略式合併)に関するお知らせ
- ^ 株式会社ブクログの株式取得(完全子会社化)に関するお知らせ
- ^ 単独株式移転による持株会社設立に関するお知らせ ブックオフコーポレーション 2018年5月15日
- ^ ブックオフグループホールディングス株式会社新規上場承認に関するお知らせブックオフコーポレーション 2018年9月3日
外部リンク編集
- ブックオフコーポレーション株式会社
- ブックオフグループホールディングス株式会社
- ブックオフオンライン
- ブックオフ (@BOOKOFF) - Twitter
- ブックオフ - Facebook