中釘(なかくぎ)は、埼玉県さいたま市西区の大字。 郵便番号は331-0077[2]。本項では当地区北東部にかつて存在していた原村(はらむら)についても述べる。

中釘
埼玉運輸支局
■中釘の位置(埼玉県内)
■中釘
中釘
中釘の位置
北緯35度56分12.32秒 東経139度33分55.04秒 / 北緯35.9367556度 東経139.5652889度 / 35.9367556; 139.5652889
日本の旗 日本
都道府県 Flag of Saitama Prefecture.svg 埼玉県
市町村 Flag of Saitama, Saitama.svg さいたま市
西区
地域 Omiya Saitama chapter.jpg大宮地区
人口
2019年(平成31年)1月1日現在)[1]
 • 合計 1,915人
等時帯 UTC+9 (日本標準時)
郵便番号
331-0077[2]
市外局番 048[3]
ナンバープレート 大宮
座標の場所は秋葉の森総合公園

地理編集

埼玉県東部、さいたま市西区北部の大宮台地上に主として位置する[4]、北東から南西に長いレンズ形をした地区である。地区の北端は上尾市との境界ありその東部には浅間川やその支流が台地を穿ちながら流れ下る。また、地区の西端にも上尾市との境界があり、地区南東端と同様に荒川左岸沿いの低地から樹状に開析した低地(谷戸)があり、滝沼川支流の小河川である指扇辻川や中釘川[5]が流れる起伏に富んだ地域である[4]

東側を大字高木や西大宮、南側を大字高木、西側を大字指扇領辻の飛地や上尾市大字上野本郷、北側を上尾市大字平方領領家や同堤崎と隣接する。また、南西側はさいたま市西区の大字平方領領家と僅かに隣接し、北東側は対角線上に上尾市大字地頭方が位置している。 地区の南側のやや離れた場所で、国道16号大宮バイパス沿線付近に中釘村だった頃より存在した大字中釘の飛地[4]がある。また、荒川左岸側の河川区域内に入会地由来の飛地[4]が大小三ヶ所所在し、西端で川越市大字古谷上と接する。この飛地ほかその北側の市境沿いに大小多数固まって所在する西区の各大字の飛地は西新井と同様にかつての指扇領の13ヶ村が領有していた入会地の名残である。 地内は全域が市街化調整区域[6]であり、土地利用として全体的には耕作地の多い農業地域で[7]、屋敷森を持つ古くからの農家が多く、谷戸地に自然とスポーツを両立させた秋葉の森総合公園が立地するなど、多くの自然が残る。 北部の上野さいたま線周辺は関東運輸局埼玉運輸支局自動車教習所[7]、埼玉県自動車税事務所などの運輸・交通に関する施設や工場が集積する。指扇駅に近い南部は太陽ヶ丘団地などの住宅地も見られる。

地価編集

住宅地の地価は2019年平成31年)1月1日の都道府県地価調査によれば大字中釘字前原1707の地点で4万1800円/m2となっている[8]

歴史編集

もとは江戸期より存在した武蔵国足立郡指扇領に属する中釘村で、古くは高鼻荘に属する中釘村、さらに古くは南北朝期より見出せる足立郡のうちの中茎郷であったと云われている[4]。中釘は[武蔵国田園簿』では中茎、『元禄郷帳』では中之釘とも記された。村高は正保年間の『武蔵国田園簿』では491石余(田208石余、畑283石余、山銭1貫270文)、『元禄郷帳』では460石余、『天保郷帳』では481石余であった[4]助郷は中山道上尾宿に出役していた。化政期の世帯数は70軒で、村の規模は東西29、南北12町であった[4]。 地名については比企郡川島町の「釘無」と同様、「釘」の字が小高い場所を意味していることから[9]、旧入間川の自然堤防の上に位置することを意味するものと思われる[注釈 1][4]。当村に山内豊前守一唯の陣屋が立地していた。荒川に下谷原入会地を領していた[4]

中釘村に存在していた小字編集

  • 金子下[15]
  • 子の神(ねのかみ)
  • 南前
  • 宮前
  • 請地
  • 陣屋
  • 前原
  • 丸山
  • 久保
  • 西光坊
  • 後谷
  • 下谷原
  • 根貝戸
  • 牛沼

原村編集

原村は江戸期より存在していた。村域の知行は1590年(天正18年)以降、幕末まで中釘村と同様の経過を辿ったが、1697年(元禄10年)より知行は幕府領から旗本荒川氏となる。検地も同時期に実施され、荒川に下谷原入会地もあった[16]。村高は正保年間の『武蔵国田園簿』では100石(田51石余、畑48石余)、『元禄郷帳』では108石余、『天保郷帳』では104石余であった。助郷は中山道上尾宿に出役していた。化政期の世帯数は16軒で、村の規模は東西4町、南北4町であった[16]。村内に山ノ葉、松葉、前原、谷頭、丸山の古名が存在していた。村内に鎮守は神明社が建立されているほか、八幡社や天神社があったが、寺院は建立されていなかった[16]

世帯数と人口編集

2019年(平成31年)1月1日現在の世帯数と人口は以下の通りである[1]

大字 世帯数 人口
中釘 840世帯 1915人

小・中学校の学区編集

市立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる[17]

番地 小学校 中学校
1〜2312、2327、2337〜2338-1、2372以降 さいたま市立指扇北小学校 さいたま市立指扇中学校
2313〜2326、2328〜2336、2338-2〜2371 さいたま市立指扇小学校

交通編集

  • 地区内に鉄道は敷設されていない。最寄駅は川越線西大宮駅であるが、大字中釘字前原1707の地点よりおよそ2.7 km[8]離れている。ほかには川越線指扇駅も近い。

道路編集

バス編集

大宮駅方面や西大宮駅方面への路線バスが運行されている。さいたま市コミュニティバスは南側の飛地を通る扇通りを通過するのみで、停留所は設けられていない[18]。その替わりに乗合タクシー「あじさい号」の運行を実施している。

東武バスウエスト上尾営業所東武バスウエスト大宮営業事務所
地区内は「運輸支局前」、「秋葉入口」停留所が設置されている[19][20]
さいたま市西区指扇地区乗合タクシー「あじさい号」
地区内は「三恵苑」、「中釘自治会館」、「指扇小学校」秋葉の森運動公園」「秋葉神社」「太陽ヶ丘団地」停留所が設置されている[21]

地域編集

寺社・史跡編集

  • 妙玖寺 - 領主であった旗本山内氏の菩提所[7]。境内に4基ある同家の墓は市文化財。
  • 永昌寺
  • 秋葉神社 - 市文化財である「秋葉のささら獅子舞」が行なわれる[7]
  • 天神社
  • 天満天神
  • 地蔵尊松葉堂
  • 毘沙門堂
  • 中釘陣屋跡

公園・緑地編集

施設編集

脚注編集

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注釈編集

  1. ^ 旧村域は台地上にあるため、荒川の氾濫原に位置する飛地を除き村域内に自然堤防は有り得ない。

出典編集

  1. ^ a b さいたま市の人口・世帯(時系列結果)”. さいたま市 (2019年7月2日). 2019年7月14日閲覧。
  2. ^ a b 郵便番号”. 日本郵便. 2019年7月14日閲覧。
  3. ^ 市外局番の一覧”. 総務省. 2019年7月14日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g h i j k l m n 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』611頁。
  5. ^ 外部リンク節の『さいたま市地図情報』を参照。
  6. ^ 外部リンク節の『さいたま市地図情報』を参照。
  7. ^ a b c d e 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』959頁。
  8. ^ a b 国土交通省地価公示・都道府県地価調査(2019年1月11日).2019年8月15日閲覧。
  9. ^ 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』327頁。
  10. ^ 『大宮のむかしといま』資料7頁。
  11. ^ 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』703頁。
  12. ^ 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』1420頁。
  13. ^ 学校の沿革”. さいたま市立指扇北小学校 (2019年). 2019年7月16日閲覧。
  14. ^ 秋葉の森総合公園が開園します 記者発表資料 (PDF)”. さいたま市 (2004年1月14日). 2019年7月15日閲覧。
  15. ^ 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』1388頁。
  16. ^ a b c 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』703頁。
  17. ^ さいたま市立小・中学校通学区域一覧”. さいたま市 (2019年4月1日). 2019年7月14日閲覧。
  18. ^ 西区コミュニティバスを運行しています”. さいたま市 (2018年6月19日). 2019年10月4日閲覧。
  19. ^ 路線図 上尾営業所 (PDF) - 東武バス.2019年7月15日閲覧。
  20. ^ 路線図 大宮営業事務所 (PDF) - 東武バス.2019年7月15日閲覧。
  21. ^ 西区指扇地区乗合タクシー「あじさい号」の運行ルートを変更します”. さいたま市 (2019年3月4日). 2019年7月15日閲覧。

参考文献編集

  • 「角川日本地名大辞典」編纂委員会『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』角川書店、1980年7月8日。ISBN 4040011104
  • 『大宮のむかしといま』大宮市、1980年11月3日。全国書誌番号:81007009NCID BN03449939

関連項目編集

外部リンク編集