牧之原市

日本の静岡県の市

牧之原市(まきのはらし)は、静岡県中部に位置する

まきのはらし ウィキデータを編集
牧之原市
Sagara sun beach.jpg
相良サンビーチ
地図
市庁舎位置
牧之原市旗 牧之原市章
牧之原市旗 牧之原市章[1]
2006年3月19日制定
日本の旗 日本
地方 中部地方東海地方
都道府県 静岡県
市町村コード 22226-7
法人番号 1000020222267 ウィキデータを編集
面積 111.69km2
総人口 42,071[編集]
推計人口、2023年3月1日)
人口密度 377人/km2
隣接自治体 島田市御前崎市菊川市榛原郡吉田町
市の木 [2]
市の花 アジサイ[2]
牧之原市役所
市長 杉本基久雄
所在地 421-0495
静岡県牧之原市静波447番地1
榛原庁舎北緯34度44分24秒 東経138度13分29秒 / 北緯34.74度 東経138.22461度 / 34.74; 138.22461座標: 北緯34度44分24秒 東経138度13分29秒 / 北緯34.74度 東経138.22461度 / 34.74; 138.22461
牧之原市役所 榛原庁舎

421-0592 牧之原市相良275番地
相良庁舎北緯34度41分10.6秒 東経138度11分55.1秒 / 北緯34.686278度 東経138.198639度 / 34.686278; 138.198639
牧之原市役所 相良庁舎
外部リンク 公式ウェブサイト

牧之原市位置図

― 政令指定都市 / ― 市 / ― 町・村

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地理編集

かつての遠江国の東側に位置しており、現在の行政区分では静岡県中部に属する。

行政区域は駿河湾の海岸線から、の産地として有名な牧之原台地まで及んでおり、市名も牧之原台地が由来となっている。ただしおもな集落は海岸沿いにあり、牧之原台地の人口は市内の総人口の1割程度である。

ほぼ全域が中部電力浜岡原子力発電所の半径20km以内(南端・旧地頭方村の一部は3km圏内)にあり、周辺地域振興対策交付金を受けている。原子力事故リスクや市内の主力企業であるスズキの動向を勘案し、2011年9月26日に市議会は「浜岡原発の永久停止を求める決議」を可決した[3]

市章編集

牧之原市の市章は、「マ」の文字と駿河湾・牧之原台地などの地勢、そして茶の葉をモチーフに「ふれあい ビタミン あいのまち」うみ・そら・みどりと共に生きると未来を目指し、協調発展する姿を表現している。下部の2つの要素は旧2町をも表現している。

隣接している自治体・行政区編集

歴史編集

人口編集

 
牧之原市と全国の年齢別人口分布(2005年) 牧之原市の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 牧之原市
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性

牧之原市(に相当する地域)の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より


行政編集

歴代市長編集

氏名 就任日 退任日
初-3代 西原茂樹 2005年10月30日 2017年10月29日
4代 杉本基久雄 2017年10月30日 現職

議会編集

県議会編集

牧之原市・吉田町選挙区 (定員:1人)
会派 人数
無所属の会・責任世代 1

市議会編集

牧之原市議会(定員:16人)
会派 人数
無所属 15
日本共産党 1

衆議院編集

選挙区 議員名 党派名 当選回数 備考
静岡県第2区島田市藤枝市焼津市、牧之原市、

御前崎市(旧御前崎町域)、榛原郡

井林辰憲 自由民主党 4 選挙区

市庁舎編集

  • 榛原庁舎 〒421-0495 牧之原市静波447番地1
  • 相良庁舎 〒421-0592 牧之原市相良275番地

経済編集

 
牧之原台地(牧之原市勝田付近)
 
静波海岸

農業編集

の栽培が盛んであり、静岡牧之原茶(牧之原茶)というブランド名を用いることがある。深蒸し茶の発祥の地であり、荒茶の生産量は全国1位、茶園の面積も静岡市に次いで全国2位である。温暖な気候と長い日照時間が良質な茶の栽培に適しているため、市内には約2,610ヘクタールの茶園が広がっている。

漁業編集

市内に地頭方漁港・平田漁港・相良漁港など小さな漁港がいくつかあり、シラス漁などの沿岸漁業が行われている。

相良から御前崎にかけての沿岸は、あらめかじめわかめさがらめ英語版はばのりなどの海藻の宝庫として知られ、とくに「さがらめ(相良布)」はその名が市内の地名に由来している。しかし、海洋汚染、御前崎港の拡張、乱獲などのため、資源は枯渇寸前の状態にある[4]

工業編集

市内にスズキの相良工場がある。元々はエンジンの生産工場であったが、2008年秋に年産24万台規模の小型四輪自動車組立工場が建設され、関連施設や部品メーカーの工場を相良工場周辺に集めるなどの計画を含め、2011年までに全体で約1,900億円を投資する計画である。静岡県企業局の試算によると、スズキ相良工場の拡張の経済波及効果として、工場の生産による雇用誘発効果が県内で21,795人、建設投資、設備投資、工場の生産による牧之原市の税収増が10年間で約160億円見込まれる。税収増は平年ベースで年約20億円となり、牧之原市の平成18年度市税78億円の約2割に相当する。

観光編集

静波海岸相良サンビーチは東海地方や関東地方からの海水浴客が多く、サーフィンスポットでもある[5]

商業編集

市場町から発展した川崎(旧・榛原町の中心街)と、城下町から発展した相良は、かつてはともに商業の盛んな町であった。現在は郊外型の大型ショッピングセンターが商業の中心となっている。

姉妹都市・提携都市編集

日本国外編集

姉妹都市

日本国内編集

姉妹都市
提携都市

教育編集

 
牧之原市立相良小学校
 
牧之原市立図書交流館

高等学校編集

小・中学校編集

便宜上、一部の御前崎市立の小学校も併記した。

小学校区 中学校区
牧之原市立相良小学校 牧之原市立相良中学校
牧之原市立菅山小学校
牧之原市立萩間小学校
牧之原市立勝間田小学校 牧之原市立榛原中学校
牧之原市立川崎小学校
牧之原市立坂部小学校
牧之原市立細江小学校
牧之原市菊川市学校組合立牧之原小学校 牧之原市菊川市学校組合立牧之原中学校
牧之原市立地頭方小学校 御前崎市牧之原市学校組合立御前崎中学校
御前崎市立御前崎小学校
御前崎市立白羽小学校

障害者教育施設編集

  • やまばと学園
  • つくしの家・つくしホーム

社会教育編集

  • 牧之原市立図書交流館 - 2021年(令和3年)4月17日開館。前身館は牧之原市立相良図書館。
  • 牧之原市立榛原図書館
  • 牧之原市相良総合センター

交通編集

市内の東名高速道路相良牧之原IC、隣の御前崎市との境にある御前崎港、隣の島田市との境にある静岡空港の、陸・海・空それぞれの交通拠点を結ぶ地域高規格道路金谷御前崎連絡道路の整備が進んでおり、静岡県東遠地域の交通の結節点となりつつある。[独自研究?]

空港編集

 
静岡空港

2009年(平成21年)6月4日に静岡空港(富士山静岡空港)が開港した。旅客ターミナルビルや管制塔は牧之原市側にある。

鉄道編集

東海道新幹線静岡駅掛川駅の駅間で牧之原市北部を約 4.4 km にわたって通過している。ほとんどがトンネル区間で、静岡空港の真下もトンネルで通過している。

現在の牧之原市には鉄道駅が存在しないが、1918年(大正7年)から1968年(昭和43年)8月までは静岡鉄道駿遠線(開業当時は藤相鉄道)が走っていた。

バス編集

市内にしずてつジャストライン相良営業所榛原車庫(榛原バスターミナル・静波海岸入口)があり、それらを中心としてバス網が形成されている。また2008年3月までの半年間、市でコミュニティバスの試験運行を行った[6][7]

以上3路線は榛原総合病院を経由する時間帯が設定されている。

  • 相良御前崎線(自主運行)
  • 相良浜岡線(自主運行)
  • 勝間田線(自主運行)
  • 萩間線(自主運行)
  • 鬼女・菅山線(市営バス)

このうち、相良浜岡線・相良御前崎線が2008年4月1日より御前崎市との共同での自主運行に切り替わった[8]

デマンド乗合タクシー・バス編集

高齢者など移動の不便な人を対象に市内各地で運行されている。事前登録・予約制をとっている。運賃は地区内利用が250円、その他の地区・施設までの利用は500円~1,500円となっている。付添人は無料(事前登録が必要)。

  • さかべ号(坂部地区):東海タクシーに委託、火曜日と木曜日の運行。ただし、祝日と年末年始は運休。
  • かつまた号(勝間田地区):東海タクシーに委託、水曜日と金曜日の運行。ただし、祝日と年末年始は運休。
  • すげやま・はぎま号(菅山地区、萩間地区):御前崎タクシーに委託、火曜日と金曜日の運行。ただし、祝日と年末年始は運休。
  • じどうがた号(地頭方地区):御前崎タクシーに委託、月曜日と木曜日の運行。ただし、祝日と年末年始は運休。
  • まきのはら号(牧之原地区):月曜日・火曜日・木曜日・金曜日の運行。ただし、祝日と年末年始は運休。本路線のみハイエースでの運行となっている。

港湾編集

重要港湾
地方港湾

道路編集

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事編集

 
さがら草競馬大会
 
相良油田・油田の里

著名な出身者編集

その他編集

  • 萩間川をはさんで女神(めかみ)・男神(おかみ)と呼ばれる石灰岩で出来た山があり、それぞれ周辺の地名(大字)にもなっている。
  • 映画のロケ地として、過去に「ウォーターボーイズ」(2001年)、「亡国のイージス」(2005年)、「沈黙のパレード」(2022年)のロケが行われた。
  • 旧相良町にあった相良藩の藩主を務め、“わいろ政治”で知られる田沼意次にちなんだ「ワイロ最中」が名物の一つである。
  • 2022年に「牧之原市チャレンジビジネスコンテスト」(愛称:まきチャレ)を開催することを発表。牧之原市の産業・観光とコラボするビジネスプランを全国のスタートアップから募集。スズキ相良工場を含む市内の19事業者がプロポーザルを求め、全国から81社スタートアップが応募。海外からも10社が応募し、うち3社はウクライナのスタートアップ。オープンピッチはzoomセミナー形式で10月20日に全国・全世界に発信。

市内の町(大字)編集

  • 大江(おおえ)
  • 大沢(おおさわ)
  • 大寄(おおより)
  • 男神(おかみ)
  • 落居(おちい)
  • 笠名(かさな)
  • 片浜(かたはま)
  • 勝田(かつた)
  • 勝間(かつま)
  • 勝俣(かつまた)
  • 鬼女新田(きじょしんでん)
  • 切山(きりやま)
  • 黒子(くろこ)
  • 西山寺(さいさんじ)
  • 坂口(さかぐち)
  • 坂部(さかべ)
  • 相良(さがら)
  • 汐見台(しおみだい)
  • 静谷(しずたに)
  • 静波(しずなみ)
  • 地頭方(じとうがた)
  • 嶋(しま)
  • 白井(しらい)
  • 新庄(しんしょう)
  • 菅ケ谷(すげがや)
  • 須々木(すすき)
  • 道場(どうじょう)
  • 中(なか)
  • 中西(なかにし)
  • 西萩間(にしはぎま)
  • 仁田(にた)
  • 布引原(ぬのひきはら)
  • 波津(はづ)
  • 東萩間(ひがしはぎま)
  • 蛭ケ谷(ひるがや)
  • 福岡(ふくおか)
  • 細江(ほそえ)
  • 堀野新田(ほりのしんでん)
  • 牧之原(まきのはら)
  • 松本(まつもと)
  • 女神(めかみ)
  • 和田(わだ)

脚注編集

  1. ^ 牧之原市の市章”. 2014年7月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年7月20日閲覧。
  2. ^ a b 牧之原市の花と木が決まりました”. 牧之原市ホームページ. 2014年6月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年7月20日閲覧。
  3. ^ 竹田和敏 (2011年9月26日). “浜岡原発「永久停止」を決議 静岡・牧之原市議会”. 朝日新聞. http://www.asahi.com/special/10005/TKY201109260134.html 2021年2月24日閲覧。 
  4. ^ 二村和視「サガラメ(相良布) (PDF) 」 、『Shizuoka Deep Seawater ARC NEWS 豊水』3巻、静岡県水産試験場
  5. ^ 静波海水浴場”. 牧之原市観光協会. 2020年2月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年4月9日閲覧。
  6. ^ コミュニティバスの試験運行がスタート”. 牧之原市. 2014年12月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年4月9日閲覧。
  7. ^ 菅山地区コミュニティバス運行の検討結果について(平成19年度)”. 牧之原市. 2014年12月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年4月9日閲覧。
  8. ^ 御前崎市 自主運行バス(2011年3月17日時点のアーカイブ

外部リンク編集