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矢吹 健(やぶき けん、1945年11月1日 - 2015年1月19日[1]) は、日本の歌手、作曲家。本名は金子 勝孝(かねこ かつたか)。山梨県甲府市出身。シンガーソングライターのMASAKAZU(本名 金子雅一(かねこまさかず)、1975年 - 1999年12月29日)は長男。

矢吹健
生誕 (1945-11-01) 1945年11月1日
出身地 日本の旗 日本山梨県甲府市
死没 (2015-01-19) 2015年1月19日(69歳没)
ジャンル 歌謡曲(和製ブルースムード歌謡
職業 歌手作曲家
活動期間 1968年 - 2000年代
レーベル オリエントレコード

来歴編集

甲府商業高等学校卒業後に上京し、作曲家藤本卓也に師事。1968年に藤本作曲の「あなたのブルース」でレコードデビュー。当初プロフィールでは1948年11月2日生まれでデビュー時の年齢を19歳としていたが、1970年代初頭に実際の生年月日に修正している。

「ミスティーボイス」と名づけられたハスキーでため息混じりの絶唱スタイルによる「あなたのブルース」が大ヒットし、この年の第10回日本レコード大賞新人賞(男性部門)、第1回日本有線大賞新人賞、第1回新宿音楽祭金賞を同時受賞。その後も1970年までに藤本作品の「真っ赤な夜のブルース」「蒸発のブルース」「うしろ姿」などを発表、作曲家 藤本卓也の独特の世界観を持つ曲を歌いこなし売れっ子の仲間入りをする。また、1968年から1970年にかけてオリジナルアルバムも4枚発表した。

70年代に入ってからも「女ですもの」「女の爪あと」など今日でも矢吹健が唄った曲として認知されている作品を発表。70年代以降大きなヒット曲には恵まれなかったが、デビューから1982年までユニオンレコード(販売 テイチクレコード)に所属し、歌唱スタイルを若干変えつつもコンスタントにシングル盤を発表し続けた。

その後自主制作でシングル2枚を発表、1988年に東芝レコード、1993年にキングレコードよりそれぞれ1枚ずつシングルを発表。他にも1999年までに、自主制作でアルバム2枚、オリエントレコードよりアルバム1枚を発表した。オリエントレコード移籍後は、スキンヘッドにサングラスがトレードマークになっていた。ユニオン時代から自身の曲の作詞・作曲も手がけていた。

1999年に一人息子が20代で病死し、2003年には妻も後を追うように相模湖に遺体で浮かんでいるのが発見された。湖畔に残された妻のバッグには、息子の形見である携帯電話が残っていたそうであり、妻に関しては自殺説もある。元々酒癖が良くなかったが、息子と妻を立て続けに喪ってからさらに飲酒癖が悪化。1度重い糖尿病で倒れたが、その時は発見が早かっため救急搬送されて一命を取り留めている。ある時矢吹の部屋に行った人物は、冷蔵庫一杯のアイスクリームや壁にべったり付いたタバコのヤニなどを目にしており、とても体を気遣う生活をしているようには見えなかったと伝わる[1]

2005年頃から家賃4万円、死去時点で築18年のアパートに住むようになり、死去するまでそこで1人暮らししていた[1]

2015年6月2日、同年1月19日に山梨県甲府市の自宅で死去していたことが公表された[2]。自宅アパートで倒れているところを、宅配弁当を届けに来た業者により発見されたという[1]。69歳没。

ディスコグラフィー編集

シングル盤編集

  • ユニオン/テイチク(/はカップリング)
  1. あなたのブルース (1968.6.5)
    作詞:藤本卓也/作曲:藤本卓也/編曲:藤本卓也
    (c/w 忘れないよ)
  2. 蒸発のブルース (1968.9)
    作詞:山口洋子/作曲:藤本卓也/編曲:藤本卓也
    (c/w 真赤な夜のブルース)
  3. 私にだって (1969)
    作詞:藤本卓也/作曲:藤本卓也/編曲:藤本卓也
    (c/w あなたが憎い)
  4. うしろ姿 (1969.5)
    作詞:山口洋子/作曲:藤本卓也/編曲:藤本卓也
    (c/w 愛子のブルース)
  5. 男の数え唄 (1969)
    作詞:山上路夫/作曲:いずみたく/編曲:渋谷毅
    (c/w あなたなしでは)
  6. 負けるもんか (1970)
    作詞:藤本卓也/作曲:藤本卓也/編曲:藤本卓也
    (c/w 休ませて)
  7. むらさきブルース (1970)
    作詞:山口洋子/作曲:筒美京平/編曲:筒美京平
    (c/w 水のようなあなた)
  8. 他人のままで (1970)
    作詞:山口洋子/作曲:筒美京平/編曲:筒美京平
    (c/w そんなあなたが)
  9. 許してあなた (1971.2.1)
    作詞:山口洋子/作曲:筒美京平/編曲:筒美京平
    (c/w 古い時計)
  10. オロロンの唄 (1971.11)
    作詞:有馬三恵子/作曲:すぎやまこういち/編曲:福井利雄
    (c/w 港ぐらし)
  11. 南の国の物語 (1972)
    作詞:有馬三恵子/作曲:すぎやまこういち/編曲:すぎやまこういち
    (c/w 島と海と花たち)
  12. 別ればなし ()
    作詞:/作曲:/編曲:
    (c/w 赤坂霧のブルース)
  13. 悪い噂 (1972.11)
    作詞:千家和也/作曲:三木たかし/編曲:青木望
    (c/w うらぎりの街)
  14. 女ですもの (1973)
    作詞:東洋介/作曲:東洋介/編曲:青木望
    (c/w 命はてるまで)
  15. 春雨物語 (1974)
    作詞:岡崎英生/作曲:穂口雄右/編曲:穂口雄右
    (c/w 陽炎の女)
  16. 燃えてお別れ (1974)
    作詞:山川啓介/作曲:大野雄二/編曲:小谷充
    (c/w 身も心も)
  17. 泣かないであなた (1975.6)
    作詞:千家和也/作曲:浜圭介/編曲:小谷充
    (c/w 男花)
  18. 残り火 (1976.7.25)
    作詞:東海林良/作曲:徳久広司/編曲:馬飼野俊一
    (c/w 別れたんだってね)
  19. ルララ・リララ (1977.10)
    作詞:森雪之丞/作曲:丹羽応樹/編曲:竜崎孝路
    (c/w 哀しみの停車場)
  20. 愛の曲 (1978.9)
    作詞:なかにし礼/作曲:徳久広司/編曲:小谷充
    (c/w ふるさとの空)
  21. 蒸発のブルース (1979.9) ※オリジナルと同音源
    作詞:藤本卓也/作曲:藤本卓也/編曲:藤本卓也
    (c/w 女ですもの(再録音))
  22. 女の爪あと (1980)
    作詞:西沢爽/作曲:猪俣公章/編曲:松井忠重
    (c/w 負けおしみ)
  23. 夜は千の目を持つ (1981.9)
    作詞:藤本卓也/作曲:藤本卓也/編曲:藤本卓也
    (c/w あなたの胸で)
  24. 面影みれん (1983.5)
    作詞:里村龍一/作曲:藤本卓也/編曲:薗広昭
    (c/w 私の人)
  • 自主制作
  1. 夢を追いかけて/慟哭
  2. 花の兄弟/男松(ベガー清水との男性デュオ)
  • 東芝EMI
  1. 見栄っ張り (1988)
    作詞:麻こよみ/作曲:泉盛望文/編曲:あかのたちお
    (c/w 女です)
  • キング
  1. どこが悪いの (1993.10.21)
    作詞:長坂嘉明/作曲:竹田喬/編曲:
    (c/w ら・し・く)

アルバム編集

ユニオン/テイチク

  • 「あなたのブルース ミスティーボイス矢吹健 夜を歌う」(藤本作曲の未シングル化作品「かくさないで」収録)
  • 「夜の人気者 矢吹健が歌う 男のこころ」
  • 「古賀メロディーを歌う 嘆きの夜曲」
  • 「有線ベストヒッツ」(オリジナル曲と当時の有線放送でのヒット曲のカバーを収録)
  • 「矢吹健 ゴールデンアルバム」(未シングル化作品「炎のブルース」収録)
  • 「矢吹健 ベスト歌謡16」
  • 「矢吹健 オリジナルベスト」(矢吹のナレーション入りカラオケ「あなたのブルース」「うしろ姿」収録)
  • 「矢吹健 全曲集」(CD時代に入り曲目を変更しながら数回リリース)

自主制作

  • 「矢吹健30周年記念アルバム らしく生きよう灰になるまで」(共演 西川学、MASAKAZU)
  • 「ブルース」(共演 MASAKAZU)

オリエント

  • 「天まで届け」(「あなたのブルース」、「うしろ姿」のセルフカバー収録 ジャケットに「NEW矢吹健」とクレジットされている)

(その他作品収録CD)

  • 「真っ赤な夜のブルース 幻の名盤解放同盟」(藤本作品を収録)
  • 「豪華スター競演 古賀メロディー決定版」(「嘆きの夜曲」製作時の未収録曲「影を慕いて」収録)
  • 「ザッツ男の歌謡ブルース」(「あなたのブルース」「玄海ブルース」収録)

その他編集

  • デビュー当初から、森進一との類似性を指摘されているが、矢吹の歌唱法は藤本卓也に指導を受けたものであり本質は異なる。因みに森は鹿児島県育ちであるが、出生地は矢吹と同じ山梨県甲府市である。
  • デビューシングルの当初のジャケットは手にタバコを持っている写真が使われているが、当時の公式プロフィールでは19歳となっている。
  • 初期のマネージャーは岡田朝光(GSヴァンドッグスの元リーダー)が務めた。
  • デビュー直後に日活映画「夜の最前線 女(スケ)狩り」(1969年公開、井田探監督・和田浩治主演)に流しの役で出演している。作品の中で「うしろ姿」「あなたのブルース」を歌うシーンがある。「うしろ姿」はレコードと別バージョンで、レコードと異なり「あたし」ではなく「わたし」と歌っている。
  • 「うしろ姿」は日高隼人(正人)、「女ですもの」は細川たかし、「私にだって」は香田晋がカバーシングルを発表している。
  • 真木ひでと(元オックス)が演歌転向後に発表したアルバムでは、声質が似ているためか「水のようなあなた」「むらさきブルース」「許してあなた」「あなたのブルース」「私にだって」がカバーされている。
  • シングル「女の爪あと」は水原弘のカバー。
  • 作曲家として日高隼人、ジョージ榊、清水弘、西川学、MASAKAZU等に作品を提供している。
  • ADOが発表したシングル「後楽園のモグラ」の作詞者としてクレジットされているとの情報があるが、これは誤り(正しくは「矢沢健」)。
  • 本人が出演するビデオカラオケソフトが発売されていた(あなたのブルース、うしろ姿、女の爪あとに出演)。
  • 私生活では長男(小腸破裂による腹膜炎により)、妻(相模湖で自殺)と死別している。(出典:週刊新潮

脚注編集

外部リンク編集