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粛清

組織内の対立勢力の排除、実質的な抹殺

粛清(しゅくせい)とは、原義では「厳しく取り締まって、不純・不正なものを除き、整え清めること[1]」、または「不正者・反対者などを厳しく取り締まること[2]」。政治的には、政党や政治結社において、理論上あるいは政策上の対立を、一方が他方を組織から排除、追放して政治的に抹殺し組織の純化をはかること[3]。英語ではパージ: purge)、フランス語ではエピュラシオン: Épuration)、ロシア語ではチーストカ: чистка)と呼ばれる。しばしば同音異義語の「粛正」と混同されるが、こちらは「綱紀粛正」などに見られるように、厳しく取り締まって、不正を正すこと[4]を意味する。

目次

概説編集

狭義の「粛清」は、独裁国家社会主義国家などにおいて多くみられ[5]、その場合には物理的暴力殺戮を伴うことが多い。例として、政治犯死刑執行や追放をはじめとして、刺客による暗殺強制収容所への送致などが挙げられる。

粛清は、革命反革命クーデター弾圧の一場面として行われる事も多い。共産主義・独裁国家においては、体制を保つために必ずと言って良いほど発生する。特に、新たな独裁政権が誕生した時は、将来自身またはその後継者を脅かしそうな存在に対して行われる。

ただし、粛清という行為そのものは、いかなる組織でも組織として存立する限りにおいて、少なからず発生しうるので、処刑や追放を伴わない広義の粛清ならば、古今東西問わず、いかなる組織でも普通に行われていることに留意したい。

そもそも、粛清の本来の意味は「組織的な点検による共産党員としてふさわしくない者の党からの追放」である[6]

また、粛清とテロル(虐殺)を混同するべきではない。たとえば1933年1月、ソヴィエト連邦において全連邦共産党(ボリシェヴィキ)が決定した総粛清(全党チーストカ)は、のちに続く「大テロル」と無関係とはいえないものの、党員の資格審査活動であり、末端党組織による党員記帳の乱雑さをただそうとする性質のものであった[7]

2013年朝鮮民主主義人民共和国で発生した金正恩による張成沢派粛清(およびそれに関連した族滅を含む大量殺戮)の際、朝鮮中央通信は「張成沢を取り除き、その一党を粛清することによって、党内に新しく芽生える危険極まりない分派的行動に決定的な打撃を加えた」と報道し、金正恩政権が公式に「粛清」の語を使用した[8][9][注 1]。これはテロル的な意味での狭義の「粛清」の例である。

主な粛清編集

そのほか、大逆事件も広義の粛清と云える。

脚注編集

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注釈編集

  1. ^ 判決などの記事は朝鮮総聯サイトでも読める[10]

出典編集

  1. ^ デジタル大辞泉
  2. ^ 新村 出広辞苑岩波書店、2008年、第六版、1338頁。ISBN 978-4-00-080121-8
  3. ^ ブリタニカ国際大百科事典
  4. ^ 大辞林
  5. ^ 世界大百科事典
  6. ^ 日本大百科全書(ニッポニカ)
  7. ^ 田中・倉持・和田編『世界歴史大系 ロシア史3 20世紀』、207-8頁(山川出版社、1997年)
  8. ^ “朝鮮労働党中央委員会政治局拡大会議に関する報道”. 朝鮮中央通信. (2013年12月8日). http://www.kcna.kp/kcna.user.article.retrieveNewsViewInfoList.kcmsf#this 
  9. ^ “千万の軍民のこみ上げる憤怒の爆発、希代の反逆者を断固と処断 張成沢に対する朝鮮国家安全保衛部の特別軍事裁判”. 朝鮮中央通信. (2013年12月13日). http://www.kcna.kp/kcna.user.article.retrieveNewsViewInfoList.kcmsf#this 
  10. ^ 朝鮮半島の現状を打破する金正恩イニシアティブ (PDF)”. Korea File 2014 No.1(通巻76号). 在日本朝鮮人総聯合会 (2014年2月24日). 2018年5月29日閲覧。「● 張成沢被告への国家安全保衛部特別軍事裁判判決文(12.12)」参照。

関連項目編集

外部リンク編集