2022年オランダグランプリ

2022年オランダグランプリ: 2022 Dutch Grand Prix)は、2022年のF1世界選手権の第15戦として、2022年9月4日ザントフォールト・サーキットにて開催。

オランダの旗 2022年オランダグランプリ
レース詳細
日程 2022年シーズン第15戦
決勝開催日 9月4日
開催地 ザントフォールト・サーキット
オランダの旗 オランダ 北ホラント州ザントフォールト
コース長 4.259km
レース距離 72周 (306.587km)
決勝日天候 曇り
ポールポジション
ドライバー
タイム 1:10.342
ファステストラップ
ドライバー オランダの旗 マックス・フェルスタッペン
タイム 1:13.652(62周目)
決勝順位
優勝
2位
3位

正式名称は「Formula 1 Heineken Dutch Grand Prix 2022[1]

背景 編集

タイヤ
本レースでピレリが持ち込むドライ用タイヤのコンパウンドはハード(白):C1、ミディアム(黄):C2、ソフト(赤):C3のハード寄りの組み合わせ。提供されるセット数はハード2、ミディアム3、ソフト8[2]
ピレリタイヤの組み合わせ
ドライ用 ウェット用
C1 C2 C3 インターミディエイト フルウェット
 
(ハード)
 
(ミディアム)
 
(ソフト)
 
(小雨用)
 
(大雨用)
DRS:2箇所[3]※( )内は検知ポイント
  • DRS1:ターン10より50m先から(ターン10の入口)
  • DRS2:ターン13より40m先から(ターン12より20m先)
その他

エントリーリスト 編集

前戦から変更なし。

フリー走行 編集

FP1[6]
2022年9月2日 12:30 CEST(UTC+2)
トップはジョージ・ラッセル。2位にルイス・ハミルトンが続き、メルセデス勢が1-2とした。母国グランプリのマックス・フェルスタッペンは、セッション序盤でギアボックスのトラブルによりマシンを停めた。
FP2[7]
2022年9月2日 16:15 CEST(UTC+2)
トップはシャルル・ルクレール。2位にカルロス・サインツが続き、フェラーリ勢が1-2とした。直前に行われたF2の予選が赤旗中断となったことにより15分遅れで開始された。セッション終盤には角田裕毅がグラベルに突っ込み、マシンの回収のために赤旗中断となった。
FP3[8]
2022年9月3日 12:00 CEST(UTC+2)
トップはFP2に続きルクレール。8位から13位までの差が0.3秒以内という僅差のセッションとなった。


予選 編集

2022年9月3日 15:00 CEST(UTC+2)(文章の出典先[9]

ポールマックス・フェルスタッペン、シーズン4度目、通算17度目の獲得。2位にシャルル・ルクレール、3位にカルロス・サインツのフェラーリ勢が続いた。

降水確率60%という予報は外れ、快晴のなか行われた。Q1では路面の改善が大きく中団グループが上位に食い込む場面が見られた。Q2では開始早々に観客席から投げ込まれた発煙筒により、一時赤旗中断となった。Q3では、最初のタイム計測でルクレールが僅差でトップに立つ。Q3の残り3分で各車がタイム計測に向かうなか、再び発煙筒が投げ込まれたがマーシャルが回収し、黄旗が振られる程度に留まった。ルクレールは自身のタイムを更新するも、フェルスタッペンが上回りポールポジションを獲得した。後方ではセルジオ・ペレスがターン13でスピンし黄旗が振られた事でメルセデス勢や角田裕毅はタイム計測を断念した。

予選結果 編集

順位 No. ドライバー コンストラクター Q1 Q2 Q3 Grid
1 1   マックス・フェルスタッペン レッドブル-RBPT 1:11.317 1:10.927 1:10.342 1
2 16   シャルル・ルクレール フェラーリ 1:11.443 1:10.988 1:10.363 2
3 55   カルロス・サインツ フェラーリ 1:11.767 1:10.814 1:10.434 3
4 44   ルイス・ハミルトン メルセデス 1:11.331 1:11.075 1:10.648 4
5 11   セルジオ・ペレス レッドブル-RBPT 1:11.641 1:11.314 1:11.077 5
6 63   ジョージ・ラッセル メルセデス 1:11.561 1:10.824 1:11.147 6
7 4   ランド・ノリス マクラーレン-メルセデス 1:11.556 1:11.116 1:11.174 7
8 47   ミック・シューマッハ ハース-フェラーリ 1:11.741 1:11.420 1:11.442 8
9 22   角田裕毅 アルファタウリ-RBPT 1:11.427 1:11.428 1:12.556 9
10 18   ランス・ストロール アストンマーティン・アラムコ-メルセデス 1:11.568 1:11.416 10
11 10   ピエール・ガスリー アルファタウリ-RBPT 1:11.705 1:11.512 11
12 31   エステバン・オコン アルピーヌ-ルノー 1:11.748 1:11.605 12
13 14   フェルナンド・アロンソ アルピーヌ-ルノー 1:11.667 1:11.613 13
14 24   周冠宇 アルファロメオ-フェラーリ 1:11.826 1:11.704 14
15 23   アレクサンダー・アルボン ウィリアムズ-メルセデス 1:11.695 1:11.802 15
16 77   バルテリ・ボッタス アルファロメオ-フェラーリ 1:11.961 16
17 3   ダニエル・リカルド マクラーレン-メルセデス 1:12.081 17
18 20   ケビン・マグヌッセン ハース-フェラーリ 1:12.319 18
19 5   セバスチャン・ベッテル アストンマーティン・アラムコ-メルセデス 1:12.391 19
20 6   ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ-メルセデス 1:13.353 20
107% time: 1:16.309
ソース:[10][11]

決勝 編集

2022年9月4日 15:00 CEST(UTC+2)(文章の出典先[12]

優勝はマックス・フェルスタッペン。2位にジョージ・ラッセル、3位にシャルル・ルクレール

スタート時点では前日の予選より気温が低い決勝となった。スタートタイヤはソフトとミディアムに分かれ、レッドブル勢とフェラーリ勢がソフト、メルセデス勢がミディアムを選択。スタートはルイス・ハミルトンカルロス・サインツに僅かな接触こそあったものの大きな混乱はなかった。19周目までにレッドブル勢とフェラーリ勢がピットインしたことで、メルセデス勢が1-2でのラップを重ねた。その後、30周目にジョージ・ラッセル、33周目にハミルトンがそれぞれハードタイヤへ履き替えた。ハミルトンは最速ラップを記録しながら追いかけ、37周目には3位のセルジオ・ペレスを交わした。44周目にピットインした角田裕毅は、コース脇にストップし黄旗が振られたがピットへ向かって再び走り始めた。その後、レースに復帰するも再びコース脇にマシンを停め、マシンの撤去のため48周目にVSCが導入された。ここで上位勢は2回目のピット作業を行い、マックス・フェルスタッペンはハード、メルセデス勢はミディアムへ交換した。55周目にはメインストレート上でバルテリ・ボッタスがトラブルでマシンを停めたことによりセーフティカーが導入され、フェルスタッペンは3回目のピットインを行いソフトへ履き替えた。61周目にレースが再開された直後にフェルスタッペンはメインストレート上でハミルトンを交わし、そのまま72周目まで走り抜き優勝。フランスGPからの4連勝でシーズン10勝目、通算30勝目を母国で飾り、前年に続き2年連続の優勝となった。

レース結果 編集

順位 No. ドライバー コンストラクター 周回数 タイム/リタイア原因 Grid Pts.
1 1   マックス・フェルスタッペン レッドブル-RBPT 72 1:36:42.773 1 26FL
2 63   ジョージ・ラッセル メルセデス 72 +4.071 6 18
3 16   シャルル・ルクレール フェラーリ 72 +10.929 2 15
4 44   ルイス・ハミルトン メルセデス 72 +13.016 4 12
5 11   セルジオ・ペレス レッドブル-RBPT 72 +18.168 5 10
6 14   フェルナンド・アロンソ アルピーヌ-ルノー 72 +18.754 13 8
7 4   ランド・ノリス マクラーレン-メルセデス 72 +19.306 7 6
8 55   カルロス・サインツ フェラーリ 72 +20.9162 3 4
9 31   エステバン・オコン アルピーヌ-ルノー 72 +21.117 12 2
10 18   ランス・ストロール アストンマーティン・アラムコ-メルセデス 72 +22.459 10 1
11 10   ピエール・ガスリー アルファタウリ-RBPT 72 +27.009 11
12 23   アレクサンダー・アルボン ウィリアムズ-メルセデス 72 +30.390 15
13 47   ミック・シューマッハ ハース-フェラーリ 72 +32.995 8
14 5   セバスチャン・ベッテル アストンマーティン・アラムコ-メルセデス 72 +36.0071 19
15 20   ケビン・マグヌッセン ハース-フェラーリ 72 +36.869 18
16 24   周冠宇 アルファロメオ-フェラーリ 72 +37.320 14
17 3   ダニエル・リカルド マクラーレン-メルセデス 72 +37.764 17
18 6   ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ-メルセデス 71 +1 Lap 20
Ret 77   バルテリ・ボッタス アルファロメオ-フェラーリ 53 DNF 19
Ret 22   角田裕毅 アルファタウリ-RBPT 43 DNF 9
ソース:[11][13][14]
  • ^FL - ファステストラップの1点を含む
  • ^1 - ベッテルは青旗無視により5秒のタイムペナルティ[15]
  • ^2 - サインツはピットでのアンセーフリリースにより5秒のタイムペナルティ[16]

達成された主な記録 編集

第15戦終了時点のランキング 編集

ワールド・チャンピオンシップ 編集

  • :いずれもトップ5まで掲載。

DHLファステストラップアワード 編集

順位 ドライバー 獲得数
  1   マックス・フェルスタッペン 5
  2   シャルル・ルクレール 3
  3   カルロス・サインツ 2
  4   ルイス・ハミルトン 2
  5   セルジオ・ペレス 2
ソース:[18]

  • :いずれもトップ5まで掲載。
  • :ファストテストラップアワードは同数の場合、カウントバック方式がとられている。

脚注 編集

注釈 編集

出典 編集

  1. ^ Dutch Grand Prix 2022 - F1 Race”. The Official F1 Website. 2022年8月31日閲覧。
  2. ^ ピレリF1、ベルギーGP以降3連戦のタイヤコンパウンドを発表”. auto sport Web (2022年8月5日). 2022年8月31日閲覧。
  3. ^ 2022 Dutch Grand Prix - Event Notes - Circuit Map.pdf” (英語). FIA.com (2022年8月31日). 2022年9月1日閲覧。
  4. ^ 速報:遂に決着!マクラーレン、CRB審議を経て2023年オスカー・ピアストリ起用を正式発表”. Formula1-Data. 2022年9月2日閲覧。
  5. ^ 2022 Dutch Grand Prix - Entry List” (英語). FIA.com (2022年9月2日). 2022年9月2日閲覧。
  6. ^ フェルスタッペン傍観、悪夢の母国スタート…メルセデス1-2発進。角田裕毅17番手 / F1オランダGP《FP1》結果とダイジェスト”. Fomula1-Data (2022年9月2日). 2022年9月3日閲覧。
  7. ^ 沈むレッドブルとは対照的にフェラーリ1-2!角田裕毅は好走も赤旗終了 / F1オランダGP《FP2》結果とダイジェスト”. Fomula1-Data (2022年9月3日). 2022年9月3日閲覧。
  8. ^ 大混戦の予兆?ルクレール最速連取もコンマ1秒以内にひしめくトップ3、中団も激戦模様 / F1オランダGP《FP3》結果とダイジェスト”. Fomula1-Data (2022年9月3日). 2022年9月4日閲覧。
  9. ^ フェルスタッペンが母国で2年連続ポール獲得、フェラーリ勢を僅差で下す。角田は9番手【予選レポート/F1第15戦】”. auto sport Web (2022年9月3日). 2022年9月4日閲覧。
  10. ^ HEINEKEN DUTCH GRAND PRIX 2022 - QUALIFYING”. Formula1.com (2022年9月4日). 2022年9月12日閲覧。
  11. ^ a b FORMULA 1 HEINEKEN DUTCH GRAND PRIX 2022 - STARTING GRID”. Formula1.com (2022年9月4日). 2022年9月4日閲覧。
  12. ^ フェルスタッペンが2年連続の母国ポール・トゥ・ウイン。タイヤ戦略でラッセル、ルクレールが表彰台に【決勝レポート/F1第15戦】”. auto sport Web (2022年9月5日). 2022年9月5日閲覧。
  13. ^ FORMULA 1 HEINEKEN DUTCH GRAND PRIX 2022 - RACE RESULT”. Formula1.com (2022年9月4日). 2022年9月5日閲覧。
  14. ^ FORMULA 1 HEINEKEN DUTCH GRAND PRIX 2022 - FASTEST LAPS”. Formula1.com (2022年9月4日). 2022年9月5日閲覧。
  15. ^ 2022 Dutch Grand Prix - Offence - Car 5 - Ignoring blue flags”. FIA.com (2022年9月4日). 2022年9月5日閲覧。
  16. ^ 2022 Dutch Grand Prix - Offence - Car 55 - Unsafe release”. FIA.com (2022年9月4日). 2022年9月5日閲覧。
  17. ^ a b Formula One 2022 Dutch Grand Prix Standings”. Motorsport Stats (2022年9月4日). 2022年10月12日閲覧。
  18. ^ 2022 DHL FASTEST LAP AWARD”. Formula1.com (2022年9月4日). 2022年9月5日閲覧。
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