吉田知那美

日本のカーリング選手

吉田 知那美(よしだ ちなみ、1991年(平成3年)7月26日 - )は、日本のカーリング選手。ロコ・ソラーレ所属。2014年ソチオリンピック日本代表、2018年平昌オリンピック銅メダリスト。実妹にチームメイトの吉田夕梨花がいる。愛称は、「ちな、ちい、ちーたん、ティナ[1]

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吉田 知那美
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Chinami Yoshida
基本情報
出生国 日本の旗 日本
出身地 北海道常呂郡常呂町(現:北見市
生年月日 (1991-07-26) 1991年7月26日(28歳)
チーム
所属 ロコ・ソラーレ
所属歴
2011–14 北海道銀行
2014-現在 ロコ・ソラーレ(LS北見)
オリンピック
4人制
出場大会
最高成績 33位 銅メダル(2018)
世界選手権
4人制
出場大会
最高成績 22位 銀メダル
日本選手権
4人制
1位 優勝
  • 1回
    • 2016
 
獲得メダル
日本の旗 日本
オリンピック
2018 平昌 4人制
世界選手権
2016 スウィフトカレント 4人制
オリンピック 金 0 銀 0 銅 1
世界選手権 金 0 銀 1 銅 0
アジア大会 金 0 銀 0 銅 1
太平洋アジア 金 1 銀 2 銅 2
2018年2月24日現在
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人物編集

北海道常呂郡常呂町(現:北見市)出身。常呂町が日本カーリングの本場でもある環境もあり、常呂町にカーリングを伝えた小栗祐治氏に誘われ小学校2年からカーリングを始め[2]、4年次から大会に出るようになる。

北見市立常呂中学校入学後、2歳年下の実妹である吉田夕梨花、同級生の小野寺佳歩鈴木夕湖らと共に『常呂中学校ROBINS』を結成しスキップを務める。2006年3月の日本カーリング選手権に常呂中学校ROBINSが出場した際には2006年トリノオリンピック日本代表でもあった『チーム青森』に予選リーグで勝ち星を挙げるなど中学生旋風を起こした[3][4]

中学卒業後は北海道網走南ヶ丘高等学校へ進学。常呂中学校時代の仲間と共に『常呂中学校ROBINS』からチーム名を『常呂JJ』に改め、引き続き同じチームでプレー。しかしメンバーの進学先が異なっていたこともあり、チーム練習の時間が思うように取れず、中学校時代のような成績を挙げることは出来なかった[3][5]

高等学校卒業後にバンクーバーカナダ)へ留学。当初の留学目的は語学研修だったが、現地での下宿先が日系人カーリングコーチであるミキ・フジ・ロイ邸であったこともあり、改めてカーリングを学び直す[3][5]

日本へ帰国後、故郷の先輩であり、日本代表として二大会連続五輪出場の実績を持つ小笠原歩からの誘いを受け、北海道銀行フォルティウスに加入[3][6]北海道銀行嘱託行員として銀行業務の仕事もこなしながらのプレーであった[3]。フォルティウスでは主にリード(先鋒)を務めていた。この間、中高生時代の仲間で愛知県中京大学に進学していた小野寺もフォルティウスに加入、再びチームメイトとなる。

2013年12月のソチオリンピック世界最終予選に臨みオリンピック出場決定戦でノルウェーに逆転勝ちし、オリンピック出場を決めた。このときフィフス(リザーブ)であった吉田[7]は、「(出番がくるのは日本のピンチなので)最後まで出番がなくてよかったです」と笑顔で話した[8]

2014年2月のソチオリンピックでは競技開幕直前に小野寺がインフルエンザにかかったため[9]、代わってセカンドを務めた。以後予選リーグ9試合中8試合(リード2試合、セカンド6試合)に出場し5位入賞に貢献した。

ところが、ソチオリンピックの日程終了後、まだソチの選手村にいる段階で北海道銀行フォルティウスからの戦力外通告を受けた(最終戦終了後、五輪公園の会議室で通告されたという。)[10][11]。翌月3月で北海道銀行を退職[12]。吉田自身が「何もない状態で帰って来ました」[13]という失意のもと郷里の常呂へと戻った。無所属となり、大きなショックを受け一度カーリングから離れる決断もしていたが、地元の先輩である本橋麻里から「一緒に日本代表を目指してもう一回やろう」と誘いを受ける[14]。当初は断ったが、熟慮の末に同年6月から本橋が率いるチーム、ロコ・ソラーレに加入した[15]。チーム参加を決断した際には「人生を賭けて、このチームで終わってもいいと思うくらいの覚悟でもう一度戦おうと思いました」という。勤務先はネッツトヨタ北見で、オフシーズンには系列の携帯電話販売店での接客業務などを担当する[16]

ロコ・ソラーレでは主にサードを務め、2016年世界女子カーリング選手権大会で準優勝。

2018年2月の平昌オリンピックにサードで全試合出場し、日本勢で初めて予選を4位で突破した。準決勝では韓国に敗れたが、イギリスとの3位決定戦を制し、オリンピックで日本のカーリング史上初のメダルとなる銅メダルを獲得した[17]

2018年4月に開催されるワールドカーリングツアーのハンプティーズチャンピオンズカップではスキップの藤澤五月が同時期に開催されるミックスダブルス世界選手権に出場する為、藤澤の代役でスキップを務めた。[18]

エピソード編集

  • 初めてカーリング選手になりたいと思ったのは、テレビでトリノオリンピックに出場していた小笠原歩(当時小野寺歩)を見た時だと自身のインスタグラムに書いている[19]。また、ジュニア時代に「私と一緒にやるときまでに強くなってなさいよ」と小笠原に声をかけられたのを励みにカーリングを続け、そのことが小笠原の耳に入ったことが、小笠原に北海道銀行フォルティウスに誘われるきっかけになったという[5]
  • 憧れていたカーリング選手はスイスミリアム・オットで、高校時代には手紙を送り、返信を貰ったことがある。ソチオリンピック出場時にはその手紙を持参して、オットのスイスと対戦して勝利した[20][5]
  • 一人旅が趣味であり、また遠征先では時間があればカフェでくつろいでいる[21][22]。上述の2014年ソチ五輪大会中に戦力外通告を受けた時には「リンクに上がることさえ嫌(になる状態になった)」「思い出すと涙が出る悔しさ」とのことだが、金沢・富山・軽井沢・東京と一人旅を続ける中でさまざまな出会いを得て、「自分の人生はまだまだこれからだ」と自信を取り戻すことができたという[10][11]。2017年末には中部電力カーリング部清水絵美箱根温泉に宿泊、平昌五輪前の最後のオフを楽しんだ[22]
  • 「自己表現がうまいムードメーカー」である性格を持っている[11]。また自身を「運と勘と縁で生きている」と表現したことがある[23]
  • 常呂中学での担任は、後に2015年からチームメイトとなる藤澤五月の父だった[24]
  • 平昌オリンピック準決勝の韓国戦で、試合開始前に行われる選手紹介の際に国際映像のカメラに向かって、アニメ『ラブライブ!』に登場するキャラクター・矢澤にこの決めポーズでもある「にっこにっこにー!」を披露したことからTwitterで「にっこにっこ(にー)」がトレンド入りし、矢澤の声優を担当する徳井青空も反応するなど話題になった[25][26]。この「にっこにっこにー!」は、試合前に姉[27]LINEで指示したもので、本人が矢澤のファンであることが理由の一つであるというが、「予選リーグの終盤(イギリス戦、スイス戦)から(知那美の)調子が思わしくなく、笑顔も消えがちだったので、リラックスしてほしかったです」というのも理由の一つであったという[28]
  • 平昌オリンピックでは試合中の戦術検討時に明るく発する「そだねー」が大きな話題になり、チームが「そだねージャパン」の愛称で呼ばれた。その明るさは、チームのムードメーカーである吉田が作り出している部分も大きい[29][30]

チーム編集

4人制女子編集

シーズン フォース サード セカンド リード リザーブ 主な大会
2005–06 吉田知那美 中川ともな 小野寺佳歩 鈴木夕湖 小笠原茉由
2006–07 吉田知那美 小野寺佳歩 吉田夕梨花 鈴木夕湖
2007–08 吉田知那美 小野寺佳歩 吉田夕梨花 鈴木夕湖 小笠原茉由
2008–09 吉田知那美 吉田夕梨花 小野寺佳歩 鈴木夕湖 小笠原茉由
2009–10 吉田知那美 吉田夕梨花 小野寺佳歩 鈴木夕湖
2011–12 小笠原歩 船山弓枝 小野寺佳歩 苫米地美智子 吉田知那美
2012–13 小笠原歩 船山弓枝 小野寺佳歩 吉田知那美 苫米地美智子
2013–14 小笠原歩 船山弓枝 小野寺佳歩 苫米地美智子 吉田知那美 PACC 2013英語版, OQE英語版, OG 2014
2014–15 本橋麻里 吉田知那美 鈴木夕湖 吉田夕梨花 馬渕恵
2015–16 藤澤五月 吉田知那美 鈴木夕湖 吉田夕梨花 石崎琴美 PACC 2015英語版
本橋麻里 WWCC 2016
2016–17 藤澤五月 吉田知那美 鈴木夕湖 吉田夕梨花 本橋麻里 PACC 2016
本橋麻里 吉田知那美 吉田夕梨花 鈴木夕湖 AWG 2017
2017–18 藤澤五月 吉田知那美 本橋麻里 吉田夕梨花 鈴木夕湖 PACC 2017
鈴木夕湖 本橋麻里 OG 2018
2018–19 藤澤五月 吉田知那美 鈴木夕湖 吉田夕梨花 石崎琴美 PACC 2018
JCC 2019
2019–20 藤澤五月 吉田知那美 鈴木夕湖 吉田夕梨花 TC 2019

脚注編集

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  1. ^ NHK公式サイトLS北見紹介”. NHK SPORTS ONLINE. 2018年3月4日閲覧。
  2. ^ 氷上で弾けろ! ニッポンのガールズパワー。カーリング LS北見 スポーツ振興くじtoto GROWING すべてのスポーツにエールを 2017年12月26日
  3. ^ a b c d e 吉田知那美 「『楽しい』の こめられた想い」 Archived 2013年12月14日, at the Wayback Machine. フォルティウスコラム 2011年4月25日
  4. ^ チーム「常呂中学校」全国3位 経済の伝書鳩 2007年2月27日
  5. ^ a b c d 吉田知那美「誇りを持って前に進む」カーリング女子の躍進に貢献した新鋭 スポーツナビ2014年2月24日
  6. ^ カーリング新チームの結成について (PDF) 北海道銀行プレスリリース 2011年4月25日付
  7. ^ Sponichi Annex. “フィフス吉田 五輪切符の次は「彼氏募集中で~す」”. 2013年12月20日閲覧。
  8. ^ 朝日新聞 2013年12月16日東京夕刊4版 11面
  9. ^ カーママ インフルに勝った 吉田が覚醒 - ニッカンスポーツ 2014.02.12
  10. ^ a b 吉田知那美、ソチ後「戦力外」…一人旅続け復活”. 読売新聞. 2018年2月25日閲覧。
  11. ^ a b c 苦悩乗り越えた晴れ舞台=吉田姉妹、成長の4年間〔五輪・カーリング〕”. 時事通信社. 2018年2月25日閲覧。
  12. ^ 新生フォルティウス、4年後への“補強”~カーリング女子、チーム再編の時~ Sports Graphic Number 2014年4月24日文芸春秋
  13. ^ 平昌の主役たち Vol.07 カーリング 氷上、はじける5色の輝き 毎日新聞 2018年2月
  14. ^ カーリング日本選手権、ロコ・ソラーレが初優勝。本橋の妊娠離脱とメンバーの「自立」 Sports Graphic Number 2016年2月21日 文芸春秋
  15. ^ ロコ・ソラーレTOPICS 2014年6月9日 メンバー加入のお知らせ(本橋麻里)とご挨拶(吉田知那美)
  16. ^ LS北見、出身地から五輪へ 選手の熱意に地元企業が熱いサポート 北海道新聞 2018年1月27日 同年2月22日閲覧
  17. ^ 平昌五輪結果 日本カーリング協会
  18. ^ 大会公式HP選手紹介(英語版)
  19. ^ 吉田知那美Instagram 2016年3月3日
  20. ^ ソチ五輪カーリング:憧れの人から白星 スイス司令塔に高校時代手紙・吉田選手 Archived 2014年3月11日, at the Wayback Machine. 毎日新聞2014年2月17日
  21. ^ ロコ・ソラーレ公式ホームページ メンバー紹介
  22. ^ a b 悲願の銅メダル、カーリング女子たちの"お嫁さんにしたくなる"素顔とは週プレNEWS 2018年2月25日 同年3月4日閲覧
  23. ^ おっさんのガヤが原点!? サード吉田知那美「運と勘と縁を信じて」世界最大の舞台へ ヤフージャパンニュース 竹田総一郎 2018年2月23日
  24. ^ 連載 LS物語 (13) 伝書鳩WEB 2018年3月6日
  25. ^ カーリング日本の吉田知那美、世界に向けて「にっこにっこにー♪」 徳井青空さんも混乱【動画】ハフィントンポスト日本版 2018年2月23日 同年2月24日閲覧
  26. ^ カーリング吉田知那美の「にっこにこにー」にSNS沸騰 スポーツ報知 2018年2月23日 同年2月24日閲覧
  27. ^ 三姉妹の長女の菜津季。知那美が次女、夕梨花が三女にあたる。菜津季の夫は4REALの選手で、中部電力カーリング部・松村千秋の兄でもある松村雄太
  28. ^ カーリング・吉田知那美はラブライバーなのか? 姉が語る真相”. BLOGOS. 2018年2月27日閲覧。
  29. ^ 「そだねー」流行語大賞候補第1号に浮上 芸能人も使用 スポーツニッポン 2018年2月23日
  30. ^ 吉田知那美 底抜けの明るさチーム支える LS北見23日準決勝 北海道新聞 2018年2月23日 同年2月25日閲覧

関連項目編集

外部リンク編集