田中 星児(たなか せいじ、1947年昭和22年〉8月27日[1] - )は、日本歌手奈良県御所市出身[1][2]。名前は、星の綺麗な夜に生まれた事にちなむ[2]。歌手のグッチ裕三は従弟である[1]

田中 星児
別名 中山 竜
生誕 (1947-08-27) 1947年8月27日(76歳)
出身地 日本の旗 日本奈良県の旗 奈良県御所市
ジャンル 童謡歌謡曲ポップス
担当楽器 ボーカルギター
活動期間 1970年 -
レーベル ビクターエンタテインメント
事務所 AOB&DAVINCI INTERNATIONAL

作曲家としてのペンネームに「中山 竜」がある[2]

来歴・主な活動 編集

音楽教師をしていた両親の赴任地である奈良県御所市で出生、小学校3年生の時大阪府大阪市へ転居。幼少から音楽的環境に恵まれていた。

大阪府立阪南高等学校[要出典]在学中からオーディション番組やのど自慢などに参加し、法政大学文学部[要出典][3]在学中の1966年にはTBSナショナル10人抜きのど自慢』優勝、1968年にはNHK『NHKのど自慢全国大会』(ポピュラーの部)優勝、シャンソンコンクールで入賞、といった実力を発揮する。

その華やかな経歴や抜群の歌唱力が話題になり、1970年NHKヤング101に加入し[4][注釈 1]NHK総合テレビ音楽番組ステージ101』に同年10月31日から出演してデビューを果たした[2]。1971年11月からは、ステージ101へのレギュラー出演に並行して、NHK教育テレビの幼児番組『おかあさんといっしょ』に初代うたのおにいさんとしてレギュラー出演する[2]。さらに1973年には、自作の「オートバイ野郎」など、歌謡曲のシングルも発表した。ヤング101にはステージ101最終回の1974年3月31日まで在籍した。

1976年、シングル「オー・マリヤーナ/ビューティフル・サンデー」がオリコン最高位4位を記録し、同年の『第27回NHK紅白歌合戦』に初出場を果たした[注釈 2]

現在も子ども向けのコンサートや曲作りなどの活動を続ける傍ら、健聴者とろうあ者が一緒に楽しめる「歌のバリアフリーコンサート」を吉祥谷友歩らと行っている。また、鹿児島県を全国にアピールするマキシシングル「Neo KAGOMAGO(ネオ カゴマーゴ)」を世に広めている。

平城遷都1300年祭応援団長に就任。

ディスコグラフィー 編集

シングル 編集

発売日 品番 タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
MCA Records
1971年10月 E-1039 A 僕の故郷へおいで 阿久悠 都倉俊一
B 行きつく先は
ビクターレコード→ビクターエンタテインメント
1973年 SV-2316 A オートバイ野郎 田中星児 高田弘
B マイ・ドリーム
1973年 KV-29 A D-51(デゴイチ) 平出賢文 田中星児 デュエット:まきのりゆき
B 僕が五年前に考えたこと 及川恒平 東海林修 東海林修 デュエット:まきのりゆきステージ101のオリジナルソング。
1973年 KV-31 A 愛の願い
(Love Me, Please Love Me)
柴野未知 ミッシェル・ポルナレフ 東海林修
B 風と波と風船に 田中星児
1973年 PRA-10062 A あすの大地に 木澤長太郎 中村泰士 高田弘 デュエット:松下恵子。農業協同組合歌
1976年 SV-2532 A オー・マリヤーナ
(O Marijana)
Vlaho Paljetak
Svetozar Šišić
Đelo Jusić
田中星児 TBS系『田中星児の8時の空』の歌
B ビューティフル・サンデー
(Beautiful Sunday)
Rod McQueen
Daniel Boone
亜美ゆう(訳詞)
あかのたちお TBS系『おはよう720 キャラバンII』のテーマより
1976年 SV-6095 A パロマ・ブランカ(幸せの白い鳩)
(Paloma Blanca)
ハンズ・ボウエンス
岡田冨美子(訳詞)
いしだかつのり
B 行きつく先は 阿久悠 都倉俊一
1976年 SV-6129 A カントリー・ロード 〜故郷へ帰りたい
(Take Me Home, Country Roads)
ジョン・デンバー
ビル・ダノフ
タフィー・ナイバート
岡田冨美子(訳詞)
いしだかつのり TBS系『おはよう700』より
B オリーブの首飾り クロード・モルガン
武田全弘(訳詞)
1976年 KV-44 A ゆるしてママ みなみらんぼう 千代正行
B おしえてタンゴ先生 東龍男 越部信義
1976年 KV-543 A ネッシーとクッシー 前川市治郎 牧野民治 前田俊明
B 赤い山 青い山 白い山 北海道地方のわらべ唄
忠海光朔(補作詞)
安倍盛補 小川寛興
1977年 SV-6204 A 切手のないおくりもの 財津和夫 あかのたちお NHK総合テレビ『歌はともだち』より
B なにしてる 中里綴 田山雅充 小野崎孝輔 NHK総合テレビ『歌はともだち』テーマ・ソング
1977年 VC-6306 A 空よ雲よ小さな風よ 岡田冨美子 加藤和彦 高田弘 デュエット:水越けいこ
TBS系『8時の空』テーマ・ソング
B ほら、ほら、ほら 中里綴 田山雅充 松井忠重 デュエット:水越けいこ
1977年 KV-1004 A ホームラン王(キング) 吉川静夫 渡久地政信 服部克久 B面は指揮:藤田玄播/演奏:ビクター・ブラス・オーケストラによる器楽曲「ホームラン・マーチ」
1977年 KV-1005 A 青春の街をたずねたら ひきゆたか 関田しょうすけ 高田弘
B 長い足 宮下康仁 穂口雄右
1978年 KV-1012 A バタフライ
(Butterfly)
Danyel Gérard
Ralph Bernet
兼松正人(訳詞)
筒井広志
B 星を見つめないで
(Don't Let the Stars Get in Your Eyes)
Slim Willet
坂口淳(訳詞)
1978年 KV-1014 A 1! 2! サッカー 伊藤アキラ 佐瀬寿一 第2回全日本少年サッカー大会テーマ・ソング
ジャケット表面はちばてつやによるイラスト
B 少年サッカー・マーチ
1978年5月 KV-2004 A フッフ夢・夢 小泉まさみ クニ河内 TBS系『まんが日本絵巻』新オープニング主題歌/コーラス:ムーン・ドロップス
B 御免候 TBS系『まんが日本絵巻』新エンディング主題歌
1978年 KV-2005 A おべんとうばこ コーラス:ビクター・チビッコ・コーラス
B おもいでのアルバム 増子とし 本多鉄麿 コーラス:スクールメイツ・ブラザーズ
1979年 KV-1022 A 悲しきマングース 前史郎 中村和夫 神保正明
B ふるさとのはなしをしよう 伊野上のぼる キダ・タロー 北原謙二のカバー
1980年 KV-1039 A リンゴの木にかくれんぼ C・W・ニコル 大蔵真弥 若草恵
B あたらしい自転車
1980年 KV-2020 A おにのパンツ 不詳(1番)
田中星児(補作詞、2番)
ルイージ・デンツァ 玉木宏樹
B さやかちゃんのたんじょう日 田中星児
1983年 SK-2024 A ジャスト・ハッピー・デイ 森下優 田中星児 あかのたちお コーラス:シンガーズ・スリータイム・ファイブ
B 涙をこえて かぜ耕士 中村八大 コーラス:タイム・ファイブ
E-2039 A ぼくの故郷(ふるさと)へおいで 阿久悠 都倉俊一
B 行きつく先は
1992年2月21日 VIDG-108 1 ラップ九九 2曲目は晴山さおりの「一円玉の九九の歌」
1994年2月2日 VIDG-10022 2 燃えろイレブン 1曲目は鈴木正夫、藤みち子の「今宵音頭で」
日本コロムビア
1997年2月21日 CODC-1159 1 ラッキーセブンがやってきた 南柳 淡海悟郎
2 エイエイオーの歌

ミニアルバム 編集

発売日 品番 タイトル 備考
ビクターレコード→ビクターエンタテインメント
1990年5月21日 VIDG-10002 キャンプソング
1997年 NDS-146 ビューティフル・サンデー My Favorite Song★8曲集 「みんなのうた」からカバーを含む8曲を収録したミニアルバム。
WAになっておどろう」の新録カバーが唯一収録されている。

アルバム 編集

発売日 品番 タイトル 備考
ビクターレコード→ビクターエンタテインメント
1973年 JBX-10 NHK総合テレビ「うたのえほん」うたのおにいさん
1973年 JBX-24 NHK総合テレビ「うたのえほん」より うたのおにいさん 第2集
1973年 SJX-1101 青春
1973年 SJX-1102 寺山修司イソップ物語
1974年 JBX-46 NHK総合テレビ「うたのえほん」より うたのおにいさん 第3集
1974年 JBX-53〜54 とびだせ! 2枚組
1976年 SJV-1266 さらば青春
1976年 SJX-10134 オー・マリヤーナ
1976年 SJX-10177 カントリー・ロード
1977年 JBX-166〜7 歌はともだち 2枚組
1979年 JBX-215 うたのおにいさん 決定盤 田中星児/ベスト20
1979年 JBX-224 おべんとうばこ 星児おにいさんとあそぼう
2005年12月16日 VICL-41306〜7 <COLEZO!TWIN>田中星児 2枚組ベスト・アルバム
2015年5月27日 VICL-70177 ゴールデン☆ベスト 田中星児
ビューティフル・サンデー&ワンダフル・ソングス
ベスト・アルバム

主な作品(歌唱曲) 編集

『みんなのうた』 編集

『おかあさんといっしょ』 編集

『ステージ101』 編集

『おはよう720』 編集

『おはよう700』 編集

『8時の空』 編集

  • オー・マリヤーナ(ユーゴスラビアから持ち帰った曲[2]
  • モーニング・コーヒー(作曲:田中星児)
  • 空よ雲よ小さな風よ

その他 編集

  • オートバイ野郎(1973年)[8]
  • ネッシークッシー(1976年)
  • ホームラン王(1977年)
  • 1! 2! サッカー(1978年)
  • おにのパンツ(1980年シングル発売)
    • B面は「さやかちゃんのたんじょう日」、振り付け指導付き
  • フッフ夢・夢(1978年5月)
    • TBSテレビ系のアニメ「まんが日本絵巻」の新オープニング主題歌、コーラスはムーン・ドロップス。B面は同作品の新エンディング主題歌「御免候(ごめんそうろう)」。
  • ラップ九九(1992年2月21日)
  • バスルームはパンパカパラダイス(1994年)
  • ラッキーセブンがやってきた(1997年)
    • 野球を主題にした楽曲。作詞・作曲者の南柳の推薦で田中が歌った[10]
  • サルゲッチュのうた(1999年5月)
  • Neo KAGOMAGO(ネオ・カゴマーゴ 2000年6月28日)
    • 鹿児島県をテーマとしたインディーズ盤(発売元:エイオービーアンドダヴィンチインターナショナル)

主な作品(作曲) 編集

  • 雨のなかの子犬
  • うみのソンブレロ
  • 大きなリンゴの木の下で(歌唱はダ・カーポ
  • おじいちゃんていいな(歌唱は次藤基嗣)
  • さやかちゃんのたんじょう日
  • おとこのこってつらいよな
  • かたぐるまのうた

主な出演 編集

テレビ・ラジオ番組 編集

NHK紅白歌合戦出場歴 編集

年度/放送回 曲目 出演順 対戦相手
1976年(昭和51年)/第27回 ビューティフル・サンデー 11/24 伊藤咲子
注意点
  • 出演順は「出演順/出場者数」で表す。

映画 編集

CM 編集

脚注 編集

出典 編集

  1. ^ a b c d e f 田中星児 のプロフィール”. allcinema. 2015年12月26日閲覧。
  2. ^ a b c d e f 日本財団図書館(電子図書館) せんげん台児童合唱団第1回定期演奏会「歌のプロムナード」プログラム”. 日本財団図書館. 2015年12月26日閲覧。
  3. ^ [プレリリース第二弾] 伊丹の盆踊りの定番曲!「ビューティフルサンデー」の田中星児さんにいろいろ聞いてみた!|伊丹のメディア「ITAMI ECHO」”. ITAMI ECHO. 2022年10月31日閲覧。
  4. ^ CD『GOLDEN☆BEST / ステージ101 ヤング青春の日々』(Sony Music House MHCL240-1)ライナーノーツ。
  5. ^ 『楽譜ネット』内商品情報
  6. ^ 参考:教育研究社公式サイト内『たのしく歌おう合唱CD』シリーズ商品カタログページ(2016年3月4日時点のアーカイブ
  7. ^ 『UtaTen』より、『エトはメリーゴーランド』歌詞情報
  8. ^ Discogs”. 2023年3月4日閲覧。
  9. ^ 廃盤なのにいまだに問い合わせが来る曲、Kyojiの音楽ひとりごと、2006年4月9日。
  10. ^ 田中星児withハッピーブリンデン - 2019年4月30日閲覧。
  11. ^ 発掘ニュース No.152 まだまだ"うたのおにいさん"前回!田中星児さん NHKアーカイブス、2017年5月19日(5月30日閲覧)
  12. ^ 【あの人も   #NHKのど自慢 に…!】 「ビューティフルサンデー」 で知られる 歌手の #田中星児 さん デビュー前の映像が 発見されました!”. Twitter. 2022年10月31日閲覧。

注釈 編集

  1. ^ 田中は同年1月から総合テレビジョンで放送が始まったステージ101に毎回出演して歌い踊るヤング101に魅せられて、半年間近くスタジオに通って見学していた。やがて番組制作スタッフに勧められて、メンバーを補充するためのオーディションを受けて合格した。
  2. ^ 同じヤング101の出身者の太田裕美と同時に紅白歌合戦初出場を果たした。太田は1973年1月にヤング101に加入して、田中と共にステージ101に最終回まで出演した。
  3. ^ 田中が1970年10月から1974年3月まで出演していたステージ101では、番組の音楽監督だった東海林修が訳詞を担当して、ヤング101の名義で取り上げられた。1972年12月20日に発表されたアルバム『ステージ101/愛の限界』(EXPRESS/東芝音楽工業、ETP-8222)に収録。シングルは番組終了後の1976年4月20日に東芝から発売された(ETP-20265)。

参考文献 編集

  • 風間嵐、『ステージ101について』、2021年、CD『ステージ101 GO! / ヤング101』(CSレコード DQCL 3611-15)

関連項目 編集

外部リンク 編集

先代
-
おかあさんといっしょ
うたのおにいさん
初代:1971年11月3日-1977年3月8日
共演:水木一郎
次代
たいらいさお