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解説編集

竹取物語』を原作に、かぐや姫が宇宙人だという設定で、大伴大納言と(全長100mの首長竜)の戦いや、の花型の巨大宇宙船で月の迎えが来るラストの特撮シーンなどが見せ場であるのが特徴。

『竹取物語』は1970年に死去した特撮監督の円谷英二が生前に映像化を切望していた題材であり、円谷とともに映画製作に携わってきた東宝映画社長の田中友幸にとっても念願の企画であった[2]。企画立案から完成までには10年の歳月が費やされ、総製作費20億円の東宝創立55周年記念超大作として完成した[2]

SF要素の導入は、本作の脚本を担当した一人でSF評論家でもあった石上三登志のアイデアによるものであった[2][3]

ストーリー編集

ある日の夜、巨大な火の玉が都の外れの山に落ち、周囲一帯が焼け野原になった。竹取の造は娘・加耶の墓が無事か確認しに竹林に入り、そこで光る竹から幼児が姿を見せる。幼児を家に連れて帰った竹取の造は、幼児が少女の姿に変貌したことに驚くが、妻の田吉女は少女が加耶の生まれ変わりだと思い込み、一緒に暮らし始める。竹取の造は加耶が入っていた竹状の鉄を売ってお金を得ようとするが、その鉄が純金だったことが分かり、竹取の造の家は裕福になった。一方、朝廷の管理から外れた金が都に出回っていることを知った大伴の大納言は帝に調査を申し出る。

裕福になった竹取の造は山奥から降りて都の近くに屋敷を作り、加耶を貴族と結婚させようと考える。美しい女性に成長した加耶の噂は都中に広まり、車持の皇子と安倍の右大臣が加耶に結婚を申し込む。しかし、加耶は偶然出会った大伴の大納言に想いを寄せており、加耶は求婚者の想いを確かめようと、友人の明野の知恵を借りて伝説上の宝物を探してくるように依頼する。求婚者たちが宝物を探しに旅立った後、加耶は竹取の造と田吉女に自分の正体が月の住人であり、船の墜落事故で地球に来たことを伝える。一方、大伴の大納言たちが出仕しないことに疑問を抱いた帝は加耶の話を聞き彼女に参内するように命令するが、加耶はそれを拒む。増々加耶に興味を抱いた帝は竹取の造の屋敷を訪れ加耶と面会し、「求婚者たちの想いは純粋なものではない」と告げる。同じ頃、車持の皇子と安倍の右大臣が宝物を探し出して帰国するが、二人とも金に物を言わせて偽物を用意したことが発覚し、帝に蟄居を言い渡される。加耶は大伴の大納言の帰国を心待ちにしていたが、「大伴の大納言の船が竜に襲われ沈んだ」と聞かされ悲観に暮れる。

悲しみに暮れる加耶は、「月から自分を迎えに船が来る」と告げ、竹取の造と田吉女は月の住人たちの理不尽さに憤る。同じ頃、大伴の大納言が生きて帰国することを知った車持の皇子と安倍の右大臣は刺客を差し向けて殺そうとするが、刺客を追いかけて来た理世の加勢で命拾いする。大伴の大納言は理世から加耶の正体と迎えの船が来ることを聞かされ、加耶の護衛を名乗り出る。一方、帝も藤原の大國の率いる軍勢を差し向け月の船を待ち構える。藤原の大國の軍勢は月の船を攻撃するが、月の船が攻撃する意志がないことを知った大伴の大納言は攻撃を止めさせる。加耶は「人間の真心を忘れない」と告げ、竹取の造と田吉女と別れ月に帰る。

キャスト編集

スタッフ編集

本編編集

特殊技術編集

特殊視覚効果編集

怪獣編集

  • 竜 
全長100m
南の海(現代のインド洋)で濃霧の中から出現し、大伴大納言と遭遇し、船を沈める。
デザインは神話上のではなく、エラスモサウルスをモデルとしている[2]。監督は白鯨のイメージを持っていた。
造形は東宝特美の安丸信行。メインの造形物のほかに、首だけのサイボット(84ゴジラに次ぐ採用)も造られた。
イワクラの食玩「ゴジラ特撮大百科3」で商品化された。他にイワクラから限定版のスタチューも商品化された。

主要受賞編集

ロケ地編集

  • 京都市洛西竹林公園・マダケが多く群生していることから、本編に出てくる竹林のロケに使われた。
  • 調布基地跡地運動広場
    撮影された1987年(昭和62年)当時は、広場として整備されておらず関東村と呼ばれ、本編に出てくる都のオープンセットはここに建てられた。

脚注編集

  1. ^ 1987年配給収入10億円以上番組 - 日本映画製作者連盟
  2. ^ a b c d 『東宝特撮映画大全集』 ヴィレッジブックス、2012年、212 - 215頁。ISBN 9784864910132 
  3. ^ 日本のテレビCM史の流れを変えた異才 ― 今村昭物語(14)”. 電通報. 電通 (2016年11月20日). 2016年12月15日閲覧。

外部リンク編集