2006年のJリーグカップ

2006年に開催された第14回Jリーグカップ
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2006年Jリーグカップ3月29日に開幕、11月3日国立霞ヶ丘競技場陸上競技場で決勝戦が行われた。

2006 Jリーグカップ
Jリーグヤマザキナビスコカップ
開催国 日本の旗 日本
開催期間 2006年3月29日-11月3日
参加チーム数 18
優勝 ジェフユナイテッド市原・千葉
準優勝 鹿島アントラーズ
試合総数 64
ゴール数 187 (1試合平均 2.92点)
観客動員数 674,147 (1試合平均 10,534人)
得点王 ワシントン (浦和・9得点)
最優秀選手 水野晃樹 (千葉)
2005
2007
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優勝はジェフユナイテッド市原・千葉で、2連覇達成(通算2度目の優勝)。

大会名称 編集

ヤマザキナビスコを冠スポンサーとしてJリーグヤマザキナビスコカップとして開催された。

レギュレーション 編集

AFCチャンピオンズリーグ (ACL) 出場チーム以外のJ1チームでグループリーグ→グループリーグ上位+ACL出場チームで決勝トーナメント」という基本的なレギュレーションは前回大会を踏襲しているが、ACLに伴うシード枠の関係で、グループリーグの開催方式がやや特殊な形式となっている。

また、決勝トーナメントではアウェーゴールルールが初採用となった。

  • 2006年度J1リーグ参加18クラブが出場。
  • グループリーグは3月29日から開始し、ガンバ大阪以外の17チームを4チーム×3グループと5チーム×1グループの4グループに分けて、各クラブ6試合(ホーム3試合・アウェー3試合)のリーグ戦を戦う。
    • 各グループの組み合わせは、前シーズンのリーグ戦順位をもとに決定。
    • 4チームによる3つのグループはホーム・アンド・アウェーの2回戦総当りを行う。
    • 5チームのグループ(グループD)は、クラブごとの試合数を6試合にそろえるため、本来であれば8試合となるホーム・アンド・アウェーの2回戦総当たりのうちホーム1試合、アウェー1試合を最初から行わない(従って、ホームのみで対戦するカード、アウェーのみで対戦するカードが発生する)。
    • 勝ち点の多い順にグループ内の順位を決定する(勝ち点で並んだ場合には「得失点差」「総得点数」「抽選」の順により優劣を決定)。各グループリーグの最上位チーム(4チーム)と、各リーグの2位のうち成績上位の3チーム、計7チームが決勝トーナメントに進出する。
  • 決勝トーナメントはグループリーグを勝ち抜いた7チームにガンバ大阪を加えた8チームによって行われる。
    • 組み合わせは準々決勝・準決勝ごとにオープンドローで決定する。
    • 準々決勝・準決勝
      1. 2試合における合計得点数(=得失点差)
      2. アウェーでの得点数(アウェーゴールルール)
      3. 並んだ場合は第2戦の後半終了後、引き続き15分ハーフの延長戦(アウェーゴールルールは採用せず)
      4. それでも決しない場合はPK戦(双方5人ずつ。決着しない場合は6人目以降サドンデス方式)
    • 決勝

グループリーグ 編集

グループA 編集

チーム RED FMA AVI TOK
1 浦和レッズ 6 5 1 0 14 5 +9 16 決勝トーナメント進出 4–2 3–1 2–0
2 横浜F・マリノス 6 3 1 2 9 8 +1 10 1–2 1–0 2–0
3 アビスパ福岡 6 1 2 3 4 8 −4 5 1–3 1–1 0–0
4 FC東京 6 0 2 4 1 7 −6 2 0–0 1–2 0–1
出典: 順位表, 戦績表
順位の決定基準: 1.勝点 2.得失点差 3.総得点数 4.抽選







グループB 編集

チーム FRO ANT TRI SAN
1 川崎フロンターレ 6 5 0 1 14 8 +6 15 決勝トーナメント進出 2–1 1–0 4–1
2 鹿島アントラーズ 6 3 0 3 12 9 +3 9 3–1 4–1 3–2
3 大分トリニータ 6 3 0 3 6 9 −3 9 0–2 1–0 2–1
4 京都パープルサンガ 6 1 0 5 10 16 −6 3 3–4 2–1 1–2
出典: 順位表, 戦績表
順位の決定基準: 1.勝点 2.得失点差 3.総得点数 4.抽選







グループC 編集

チーム JEF SSP ALB SFR
1 ジェフユナイテッド千葉 6 4 1 1 10 7 +3 13 決勝トーナメント進出 1–0 3–2 2–1
2 清水エスパルス 6 2 2 2 8 8 0 8 1–0 1–2 2–2
3 アルビレックス新潟 6 1 3 2 7 8 −1 6 0–0 3–3 0–1
4 サンフレッチェ広島 6 1 2 3 7 9 −2 5 3–4 0–1 0–0
出典: 順位表, 戦績表
順位の決定基準: 1.勝点 2.得失点差 3.総得点数 4.抽選







グループD 編集

チーム CRZ JUB VEN ARD GRA
1 セレッソ大阪 6 3 3 0 8 5 +3 12 決勝トーナメント進出 1–0 3–2 1–1
2 ジュビロ磐田 6 3 1 2 10 9 +1 10 1–2 2–1 2–1
3 ヴァンフォーレ甲府 6 2 2 2 8 7 +1 8 0–1 2–2 1–1
4 大宮アルディージャ 6 2 1 3 9 10 −1 7 1–1 2–3 1–0
5 名古屋グランパスエイト 6 0 3 3 6 10 −4 3 1–1 1–3 1–2
出典: 順位表, 戦績表
順位の決定基準: 1.勝点 2.得失点差 3.総得点数 4.抽選









各グループ2位の比較 編集

チーム
1 D ジュビロ磐田 6 3 1 2 10 9 +1 10 決勝トーナメント進出
2 A 横浜F・マリノス 6 3 1 2 9 8 +1 10
3 B 鹿島アントラーズ 6 3 0 3 12 9 +3 9
4 C 清水エスパルス 6 2 2 2 8 8 0 8
出典:
順位の決定基準: レギュレーション

決勝トーナメント 編集

準々決勝 準決勝 決勝
             
横浜F・マリノス 2 2 4
ジュビロ磐田 1 0 1
横浜F・マリノス 0 1 1
鹿島アントラーズ(a) 1 2 3
鹿島アントラーズ 0 2 2
ガンバ大阪 0 0 0
鹿島アントラーズ 2
ジェフユナイテッド千葉 (延長) 3
浦和レッズ 4 1 5
川崎フロンターレ(a) 3 2 5
川崎フロンターレ 2 2 4
ジェフユナイテッド千葉 (延長) 2 3 5
セレッソ大阪 2 2 4
ジェフユナイテッド千葉 5 3 8

準々決勝 編集

チーム #1 合計 チーム #2 第1戦 第2戦
横浜F・マリノス 4 - 1 ジュビロ磐田 2 - 1 2 - 0
鹿島アントラーズ 2 - 0 ガンバ大阪 0 - 0 2 - 0
浦和レッズ 5 - 5(a) 川崎フロンターレ 4 - 3 1 - 2
セレッソ大阪 4 - 8 ジェフユナイテッド千葉 2 - 5 2 - 3

準々決勝第1戦 編集

浦和レッズ 4 - 3 川崎フロンターレ
ワシントン   9分49分68分73分 公式記録 ジュニーニョ   18分
中村憲剛   32分
マルクス   63分

横浜F・マリノス 2 - 1 ジュビロ磐田
松田直樹   48分
久保竜彦   88分
公式記録 成岡翔   43分
日産スタジアム
観客数: 9,946人
主審: 扇谷健司

セレッソ大阪 2 - 5 ジェフユナイテッド千葉
ピンゴ   14分
ゼ・カルロス   70分
公式記録 ハース   24分73分88分
山岸智   79分81分
大阪長居スタジアム
観客数: 7,647人
主審: 松尾一

鹿島アントラーズ 0 - 0 ガンバ大阪
公式記録

準々決勝第2戦 編集

川崎フロンターレ 2 - 1 浦和レッズ
我那覇和樹   12分
ジュニーニョ   53分
公式記録 ワシントン   31分
等々力陸上競技場
観客数: 16,342人
主審: 西村雄一

1勝1敗(2試合合計5-5)、アウェーゴール3-1により川崎が準決勝進出。


ジュビロ磐田 0 - 2 横浜F・マリノス
公式記録 マルケス   19分
久保竜彦   88分

横浜の2勝(2戦合計4-1)で横浜が準決勝進出。


ジェフユナイテッド千葉 3 - 2 セレッソ大阪
山岸智   12分
ハース   23分27分
公式記録 柿本倫明   39分
古橋達弥   71分
フクダ電子アリーナ
観客数: 6,231人
主審: 吉田寿光

千葉の2勝(2戦合計8-4)で千葉が準決勝進出。


ガンバ大阪 0 - 2 鹿島アントラーズ
公式記録 アレックス・ミネイロ   49分74分
万博記念競技場
観客数: 5,254人
主審: 岡田正義

鹿島の1勝1分け(2戦合計0-2)で鹿島が準決勝進出。

準決勝 編集

チーム #1 合計 チーム #2 第1戦 第2戦
鹿島アントラーズ 2 - 2(a) 横浜F・マリノス 1 - 0 1 - 2
川崎フロンターレ 4 - 5(延長) ジェフユナイテッド千葉 2 - 2 2 - 3

準決勝第1戦 編集

鹿島アントラーズ 1 - 0 横浜F・マリノス
フェルナンド   22分 公式記録

川崎フロンターレ 2 - 2 ジェフユナイテッド千葉
ジュニーニョ   11分 (89) 公式記録 坂本將貴   75分
水野晃樹   79分
等々力陸上競技場
観客数: 12,117人
主審: 吉田寿光

準決勝第2戦 編集

横浜F・マリノス 2 - 1 鹿島アントラーズ
上野良治   18分
松田直樹   82分
公式記録 柳沢敦   77分
日産スタジアム
観客数: 12,583人
主審: 松村和彦

1勝1敗(2戦合計2-2)、アウェーゴール1-0により鹿島が決勝進出。


ジェフユナイテッド千葉 3 - 2
(延長)
川崎フロンターレ
坂本將貴   3分
山岸智   11分
阿部勇樹   119分
公式記録 マギヌン   55分
ジュニーニョ   62分
フクダ電子アリーナ
観客数: 9,560人
主審: 西村雄一

2分け(2戦合計4-4)につき延長戦実施、延長戦1-0(合計5-4)で千葉が決勝進出。

決勝 編集

決勝は2003年以来3年ぶりの登場となる鹿島アントラーズと、前年のカップウィナーで2年連続の決勝進出となるジェフユナイテッド市原・千葉の対戦となった。両チームは決勝の対戦カード決定した後にリーグ戦で対戦しており、千葉がアウェーゲームを4-0の大差で制した。その試合では千葉のボランチ・阿部勇樹にハットトリックを決められた鹿島が、この決勝ではどのように修正してくるのかが一つの見所になった。また鹿島としては長らく遠ざかっている10個目のメジャータイトルがかかった試合となった。

試合は双方の守備陣が集中を切らすことなく守り抜き、終盤まで得点を許さず緊迫した雰囲気が続いた。こうした中で試合終了直前の80分、鹿島のディフェンスラインの隙を付いて右サイドから切れ込んだ千葉の水野が先制ゴールを挙げた。千葉は攻撃の手を休めず2分後の82分にセットプレーから阿部がゴールを決め突き放し、この連続ゴールによって試合は完全に決した。MVPは決勝点となる先制ゴールを決めた水野晃樹に与えられた。

千葉は前年に続き2年連続でリーグカップのタイトルを獲得した。なお、リーグカップの連覇は1992-94シーズンに3連覇したヴェルディ川崎以来2チーム目であった。


鹿島アントラーズ 0 - 2 ジェフユナイテッド千葉
レポート 水野晃樹   80分
阿部勇樹   82分
国立競技場
観客数: 44,704人
主審: 上川徹
鹿島アントラーズ
GK 21   曽ヶ端準  
DF 07   新井場徹   56分
DF 03   岩政大樹
DF 04   大岩剛   85分
DF 18   ファビオ・サントス   11分
MF 24   青木剛
MF 26   増田誓志
MF 25   野沢拓也
MF 11   深井正樹   85分
FW 16   柳沢敦
FW 09   アレックス・ミネイロ   85分
控え:
GK 01   小澤英明
DF 14   羽田憲司
MF 22   中後雅喜
MF 10   本山雅志   85分
MF 23   興梠慎三   85分
MF 18   ダ・シルバ
FW 19   田代有三   85分
   
監督
  パウロ・アウトゥオリ
ジェフユナイテッド千葉
GK 30   岡本昌弘
DF 04   水本裕貴
DF 15   中島浩司
DF 03   斎藤大輔
MF 08   水野晃樹
MF 06   阿部勇樹  
MF 07   佐藤勇人
MF 16   山岸智
MF 22   羽生直剛   83分
FW 10   ハース   28分
FW 18   巻誠一郎
控え:
GK 01   立石智紀
DF 14   田中淳也
MF 02   坂本將貴   28分
MF 19   伊藤淳嗣
MF 20   工藤浩平   83分
MF 23   楽山孝志
FW 11   要田勇一
   
監督
  アマル・オシム
2006 Jリーグカップ 優勝
ジェフユナイテッド千葉
2年連続2回目
テレビ中継

表彰 編集

  • ニューヒーロー賞 谷口博之 (川崎フロンターレ)
  • 大会MVP 水野晃樹 (ジェフユナイテッド市原・千葉)
  • 大会得点王 ワシントン (浦和レッドダイヤモンズ・9得点)

関連項目 編集