ウィル・パワー (Will Power, 1981年3月1日 - ) は、オーストラリアクイーンズランド州トゥーンバ出身のレーシングドライバー。現在はインディカー・シリーズチーム・ペンスキーから参戦している。 2014年のインディカー・シリーズチャンピオンである。

ウィル・パワー
Will Power
Will Power at Carb Day 2015 - Stierch.jpg
ウィル・パワー、2015年のインディ500で
基本情報
国籍 オーストラリアの旗 オーストラリア
生年月日 (1981-03-01) 1981年3月1日(41歳)
出身地 オーストラリアクイーンズランド州トゥーンバ
インディカー・シリーズでの経歴
デビュー 2008
所属 チーム・ペンスキー
車番 12
過去所属 KVレーシング・テクノロジー
出走回数 170
優勝回数 32
ポールポジション 45
ファステストラップ 0
シリーズ最高順位 1st (2014)
ウィル・パワー
基本情報
チャンプカー・ワールド・シリーズでの経歴
活動時期 2005-2007
所属 ウォーカー・レーシング
出走回数 30
優勝回数 3
ポールポジション 4
シリーズ最高順位 4th (2007)
過去参加シリーズ
1999-2000

2000-01

2002
2002

2003-04
2005
2005/2006
クイーンズランド・フォーミュラ・フォード
オーストラリアン・フォーミュラ・フォード・チャンピオンシップ
オーストラリア・フォーミュラ3選手権
オーストラリアン・ドライバーズ・チャンピオンシップ
イギリス・フォーミュラ3選手権
フォーミュラ・ルノー3.5
A1グランプリ
選手権タイトル
2000

2002
クイーンズランド・フォーミュラ・フォード
オーストラリアン・ドライバーズ・チャンピオンシップ
受賞
2006 チャンプカー ルーキーオブザイヤー

経歴編集

初期編集

2000年代に入ってからオーストラリア国内のレースに参加し始める。ウォリックのモーガン・パーク・レースウェイや、スタンソープのカーネル・レースウェイでダットサン1200をドライブした。15歳でプロとしてのキャリアを開始し、オーストラリアン・フォーミュラ・フォード・チャンピオンシップに参戦する。2002年にはオーストラリアン・ドライバーズ・チャンピオンシップ[1]で3度のポールポジション、7勝を挙げシリーズタイトルを獲得した[2]

2003年にはイギリス・フォーミュラ3選手権に参戦、翌2004年には友人のウィル・デイヴィソンと共にイタリアでミナルディF1カーをテストした。

2005年はカーリン・モータースポーツからフォーミュラ・ルノー3.5に参戦する。ここで彼は結果を残し、高評価を得ることとなる。彼はシーズンで2勝を挙げ4度表彰台に立つ。また、5度フロントローを獲得した。彼はまた、A1チーム・オーストラリアに選ばれ2005年から2006年のA1グランプリに参戦、開幕戦のブランズ・ハッチで出走し、チームをブラジルに次いで2位に導いた。

チャンプカー編集

2005年後半にパワーは「チーム・オーストラリア」(ウォーカー・レーシングが母体)からチャンプカーに参戦、サーファーズ・パラダイスでのレックスマーク・インディ300に出走した。当時フォーミュラ・ルノー3.5のシリーズ途中であったが、そのままチャンプカーに転向し、フォーミュラ・ルノー3.5はシリーズ7位で終えることとなった[3]。このレースでのパワーの走りは力強く、チームメイトのアレックス・タグリアーニと接触しリタイアするまで快走した。サーファーズ・パラダイス戦の後、彼はチームと複数年契約を結び、次戦のメキシコシティでマーカス・マーシャルが「重大な契約違反」のため解雇されると、その代役として再び出走した。

2006年はチーム・オーストラリアからフル参戦し、シーズンを通して9度のトップ10フィニッシュ、予選での好結果を挙げた。シーズン最終戦のメキシコでは初の表彰台に上る。彼はルーキーオブザイヤーを獲得し[4]、シーズン6位という成績を達成した。

2008年にはチャンプカーがIRLと統合したことに伴いKVレーシング・テクノロジーに移籍。チャンプカー最後のレースとなったロングビーチ市街地コースを制し、チャンプカー最後の優勝者となった。残りのシーズンは同チームからインディカー・シリーズに参戦。

インディカー編集

2009年、ペンスキーに抜擢される。脱税事件の裁判により出場が危ぶまれていたエリオ・カストロネベスに代わるドライバーとしての契約で開幕戦を走ったが、カストロネベスが無罪となり復帰すると、控えドライバーに回り、スポット的な参戦にとどまったが、その中で1勝を記録した。

2010年はペンスキーからフル参戦となり、ロード/ストリートコースで圧倒的な強さを見せ、最終戦までランキングトップを走った。しかしオーバルコースでの成績があだとなり、ベテランダリオ・フランキッティに逆転を許してランキング2位となった。

2011年もペンスキーからフル参戦したパワーは、前年同様ロード/ストリートでの速さを生かしフランキッティと首位争いを見せ、第6戦テキサスではキャリア初となるオーバルコースでの優勝を獲得した。しかしランキング暫定2位で迎えた最終戦ラスベガスで多重クラッシュが発生[5]、レースはキャンセルされたためポイントが与えられず2年連続でランキング2位となった。

2012年もペンスキーから参戦。シーズン前半はアラバマ、ロングビーチ、サンパウロで3連勝を記録しポイントランキング首位を維持した。しかし中盤のオーバルでは不甲斐ない結果に終わり、後半のロード/ストリートでも優勝から遠ざかった。タイトルが懸かった最終戦フォンタナでは55周目に単独スピンでクラッシュ、25位でリタイアすると思われたが、チームがメカニック18人がかりでマシンを修復した。これによりコースに復帰したパワーは周回数を重ね24位に順位を上げた。[6]しかしランキング2位のライアン・ハンター=レイが4位を獲得したため、3点差のランキング2位に終わった。

映画出演編集

レース成績編集

ジュニアシリーズ編集

太字ポールポジション

シリーズ チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 順位 ポイント
オーストラリアン・フォーミュラ・フォード・チャンピオンシップ 2000 ロバート・パワー   PHI1
UNK
  BAR1
UNK
  EAS1
Ret
  PHI3
UNK
  QUE1
8
  ORP1
8
  CAL1
UNK
  MAL1
Ret
7th 94
  PHI2
UNK
  BAR2
UNK
  EAS2
4
  PHI4
UNK
  QUE2
4
  ORP2
11
  CAL2
UNK
  MAL2
13
オーストラリアン・フォーミュラ・フォード・チャンピオンシップ 2001 パワー・レーシング   PHI1
2
  EAS1
1
  BAR1
2
  CAL1
UNK
  ORP1
UNK
  MAL1
2
  QUE1
4
  SAN1
UNK
2nd 210
  PHI2
1
  ECR2
1
  BAR2
3
  CAL2
UNK
  ORP2
UNK
  MAL2
1
  QUE2
4
  SAN2
Canc
オーストラリアン・ドライバーズ・チャンピオンシップ 2002 ラルト・オーストラリア   PHI1
1
  ECR1
2
  HDV1
Ret
  ORP1
1
  MAL1
1
  WIN1
1
1st 197
  PHI2
1
  ECR2
2
  ORP2
1
  MAL2
2
  WIN2
1
オーストラリア・フォーミュラ3選手権 2002 クールテンプ・レーシング   ORP1
1
  WIN1
1
  WAK1
2
  SAN1
6
  PHI1
2
  SUR1
1
2nd 204
  ORP2
1
  WIN2
1
  WAK2
2
  SAN2
4
  PHI2
3
  SUR2
1

イギリス・フォーミュラ3選手権編集

チーム エンジン クラス 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 順位 ポイント
2003年 ダイアモンド・レーシング 無限 C DON
1

15
DON
2

23
SNE
1

Ret
SNE
2

Ret
CRO
1

CRO
2

KNO
1

KNO
2

SIL
1

SIL
2

CAS
1

5
CAS
2

12
OUL
1

12
OUL
2

9
ROC
1

5
ROC
2

15
THR
1

Ret
THR
2

2
SPA
1

4
SPA
2

12
DON
1

Ret
DON
2

11
BRH
1

Ret
BRH
2

17
14位 40
2004年 アラン・ドッキング・レーシング C DON
1

Ret
DON
2

4
SIL
1

2
SIL
2

C
CRO
1

15
CRO
2

Ret
KNO
1

2
KNO
2

2
SNE
1

10
SNE
2

3
SNE
3

3
CAS
1

6
CAS
2

13
DON
1

Ret
DON
2

10
OUL
1

12
OUL
2

Ret
SIL
1

4
SIL
2

6
THR
1

10
THR
2

18
SPA
1

8
SPA
2

9
BRH
1

Ret
BRH
2

9
9位 111

フォーミュラ・ルノー3.5編集

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 順位 ポイント
2005年 カーリン・モータースポーツ ZOL
1

DNS
ZOL
2

Ret
MON
12
VAL
1

3
VAL
2

14
BUG
1

4
BUG
2

1
BIL
1

2
BIL
2

1
OSH
1

Ret
OSH
2

14
DON
1

13
DON
2

Ret
EST
1

10
EST
2

12
MNZ
1

MNZ
2

7位 64

A1グランプリ編集

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 順位 ポイント
2005-06年 A1チーム・オーストラリア GBR
SPR

4
GBR
FEA

2
GER
SPR

GER
FEA

POR
SPR

POR
FEA

AUS
SPR

AUS
FEA

MYS
SPR

MYS
FEA

UAE
SPR

UAE
FEA

RSA
SPR

RSA
FEA

IDN
SPR

IDN
FEA

MEX
SPR

MEX
FEA

USA
SPR

USA
FEA

CHN
SPR

CHN
FEA

13位 51

(key)

アメリカン・オープンホイール編集

チャンプカー・ワールド・シリーズ編集

チーム シャシー エンジン 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 順位 ポイント
2005年 チーム・オーストラリア ローラ・B02/00 コスワース LBH MTY MIL POR CLE TOR EDM SJO DEN MTL LVS SRF
15
MXC
10
22位 17
2006年 LBH
9
HOU
7
MTY
11
MIL
11
POR
18
CLE
9
TOR
7
EDM
6
SJO
6
DEN
4
MTL
5
ROA
13
SRF
12
MXC
3
6位 213
2007年 パノス・DP01 LVG
1
LBH
3
HOU
11
POR
4
CLE
10
MTT
3
TOR
1
EDM
Ret
SJO
4
ROA
Ret
ZOL
4
ASN
14
SRF
Ret
MXC
2
4位 262

インディカー・シリーズ編集

チーム シャシー エンジン 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 順位 ポイント
2008年 KVレーシング・テクノロジー ダラーラ・IR05 ホンダ HMS
25
STP
8
MOT1
DNP
KAN
27
INDY
13
MIL
14
TXS
13
IOW
9
RIR
25
WGL
15
NSH
11
MDO
4
EDM
22
KTY
26
SNM
25
DET
8
CHI
5
SRF2
22
12位 331
パノス・DP01 コスワース LBH1
1
2009年 チーム・ペンスキー ダラーラ・IR05 ホンダ STP
6
LBH
2
KAN INDY
5
MIL TXS IOW RIR WGL TOR
3
EDM
1
KTY
9
MDO SNM
DNS
CHI MOT HMS 19位 215
2010年 SAO
1
STP
1
ALA
4
LBH
3
KAN
12
INDY
8
TXS
14
IOW
5
WGL
1
TOR
1
EDM
2
MDO
2
SNM
1
CHI
16
KTY
8
MOT
3
HMS
25
2位 597
2011年 STP
2
ALA
1
LBH
10
SAO
1
INDY
14
TXS
3
TXS
1
MIL
4
IOW
21
TOR
24
EDM
1
MDO
14
NHM
5
SNM
1
BAL
1
MOT
2
KTY
19
LVS
C3
2位 555
2012年 ダラーラ・DW12 シボレー STP
7
ALA
1
LBH
1
SAO
1
INDY
28
DET
4
TXS
8
MIL
12
IOW
24
TOR
15
EDM
3
MDO
2
SNM
2
BAL
6
FON
24
2位 465
2013年 STP
16
ALA
5
LBH
16
SAO
24
INDY
19
DET1
8
DET2
20
TXS
7
MIL
3
IOW
17
POC
4
TOR1
15
TOR2
18
MDO
4
SNM
1
BAL
18
HOU1
12
HOU2
1
FON
1
4位 498
2014年 STP
1
LBH
2
ALA
5
IMS
8
INDY
8
DET1
1
DET2
2
TXS
2
HOU1
14
HOU2
11
POC
10
IOW
14
TOR1
9
TOR2
3
MDO
6
MIL
1
SNM
10
FON
9
1位 671
2015年 STP
2
NLA
7
LBH
20
ALA
4
IMS
1
INDY
2
DET1
4
DET2
18
TXS
13
TOR
4
FON
19
MIL
22
IOW
10
MDO
14
POC
4
SNM
7
3位 493
2016年 STP
DNS
PHX
3
LBH
7
ALA
4
IMS
19
INDY
10
DET1
20
DET2
1
RDA
1
IOW
2
TOR
1
MDO
2
POC
1
TXS
8
WGL
20
SNM
20
2位 532
2017年 STP
19
LBH
13
ALA
14
PHX
2
IMS
1
INDY
23
DET1
18
DET2
3
TXS
1
ROA
5
IOW
4
TOR
21
MDO
2
POC
1
GTW
20
WGL
6
SNM
3
5位 562
2018年 STP
10
PHX
22
LBH
2
ALA
21
IMS
1
INDY
1
DET1
7
DET2
2
TXS
18
ROA
23
IOW
4
TOR
18
MDO
3
POC
2
GTW
1
POR
21
SNM
3
3位 582
2019年 STP
3
COTA
24
ALA
11
LBH
7
IMS
7
INDY
5
DET1
18
DET2
3
TXS
9
ROA
2
TOR
18
IOW
15
MDO
4
POC
1
GTW
22
POR
1
LAG
2
5位 550
2020年 TXS
13
IMS
20
ROA1
2
ROA2
11
IOW1
21
IOW2
2
INDY
14
GTW1
17
GTW2
3
MDO1
1
MDO2
7
IMS1
6
IMS2
1
STP
24
5位 396
2021年 ALA
2
STP
8
TXS
14
TXS
13
IMS
11
INDY
30
DET1
20
DET2
6
ROA
3
MDO
25
NSH
14
IMS
1
GTW
3
POR
13
LAG
26
LBH
10
9位 357
チーム レース ポールポジション 勝利数 表彰台数
(Non-win)
トップ10
(Non-podium)
インディ500
勝利数
シリーズタイトル
11 2 170 45 32 60 108 1 1 (2014)

インディ500編集

シャシー エンジン スタート フィニッシュ チーム
2008年 ダラーラ ホンダ 23 13 KVレーシング
2009年 ダラーラ ホンダ 9 5 チーム・ペンスキー
2010年 ダラーラ ホンダ 2 8
2011年 ダラーラ ホンダ 5 14
2012年 ダラーラ シボレー 5 28
2013年 ダラーラ シボレー 6 19
2014年 ダラーラ シボレー 3 8
2015年 ダラーラ シボレー 2 2
2016年 ダラーラ シボレー 6 10
2017年 ダラーラ シボレー 9 23
2018年 ダラーラ シボレー 3 1

総成績編集

シリーズ シーズン 出走レース数 ポールポジション 優勝数 入賞数
(Non-win)
ポイント獲得
(Non-podium)
チーム 総ポイント シリーズタイトル 最高成績
(シリーズ年度)
フォーミュラ・フォード 2 28 0 4 5 9 1 304 0 2nd (2001)
フォーミュラ・ホールデン 1 11 5 7 3 0 1 197 1 1st (2002)
オーストラリア・フォーミュラ3選手権 1 12 unk 6 4 2 1 204 0 2nd (2002)
V8スーパーカー 1 2 0 0 0 2 1 82 0 46th (2002)
イギリス・フォーミュラ3選手権 2 42 0 0 6 14 3 151 0 9th (2004)
フォーミュラ・ルノー3.5 1 15 3 2 2 4 1 64 0 7th (2005)
A1GP 1 2 0 0 1 1 1 16 0 13th (2005/06)
CCWS 3 30 4 2 4 24 1 492 0 4th (2007)
インディカー・シリーズ 11 170 45 32 60 108 2 5228 1 1st (2014)

関連項目編集

参照編集

  1. ^ CAMS Online Manual of Motor Sport
  2. ^ The Series - The Cars Australian Formula 4000 Championship
  3. ^ 2005 Formula Renault 3.5 World Series Complete Qualifying and Race Results SpeedSport Magazine
  4. ^ 2006 Roshfrans Rookie Of The Year Standings Champ Car World Series
  5. ^ パワー自身もこの事故に巻き込まれ軽傷を負ったため、病院に検査入院しその日のうちに退院した。
  6. ^ 25位でレースを終えた場合の獲得ポイントは10点だが、24位に上がれば12点になる。リタイアした時点でハンター=レイがタイトルを獲得するための条件は6位以上だったが、パワーが24位上がったことでハンター=レイは5位以上でフィニッシュしなければならなくなった。


外部リンク編集

タイトル
先代:
ティモ・グロック
チャンプカー ルーキーオブザイヤー
2006
次代:
ロバート・ドーンボス
先代:
リック・ケリー
オーストラリアン・ドライバーズ・チャンピオンシップ
2002年
次代:
ダニエル・ガウント
先代:
佐藤琢磨
インディ500勝者
2018
次代:
サイモン・パジェノ