ティメア・バシンスキー

ティメア・バシンスキーTimea Bacsinszky, 1989年6月8日 - )は、スイスローザンヌ出身の女子プロテニス選手。2015年2017年全仏オープン女子シングルスでベスト4に入った選手である。WTAツアーでシングルス4勝、ダブルス5勝を挙げた。身長170cm、体重62kg。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。WTAランキング最高位はシングルス9位、ダブルス36位。

ティメア・バシンスキー
Timea Bacsinszky
ティメア・バシンスキー
基本情報
国籍 スイスの旗 スイス
出身地 同・ローザンヌ
居住地 同・ベルモン=シュル=ローザンヌ
生年月日 (1989-06-08) 1989年6月8日(34歳)
身長 170cm
体重 62kg
利き手
バックハンド 両手打ち
ツアー経歴
デビュー年 2004年
引退年 2021年
ツアー通算 9勝
シングルス 4勝
ダブルス 5勝
生涯通算成績 593勝252敗
シングルス 422勝246敗
ダブルス 171勝106敗
生涯獲得賞金 $6,665,012
4大大会最高成績・シングルス
全豪 3回戦(2015・17・19)
全仏 ベスト4(2015・17)
全英 ベスト8(2015)
全米 3回戦(2008)
4大大会最高成績・ダブルス
全豪 2回戦(2010・11)
全仏 2回戦(2008・15)
全英 2回戦(2010)
全米 3回戦(2010・18)
国別対抗戦最高成績
BJK杯 ベスト4(2016)
キャリア自己最高ランキング
シングルス 9位(2016年5月16日)
ダブルス 36位(2011年1月31日)
獲得メダル
女子 テニス
オリンピック
2016 リオデジャネイロ 女子ダブルス

来歴 編集

3歳からテニスを始め、2004年にプロに転向。

4大大会では2007年全仏オープンで予選を勝ち上がり初出場し、2回戦でフランチェスカ・スキアボーネに 3-6, 6–7(5) で敗れた。

2008年2月のアントワープ大会でツアー初のベスト4に進出した。準決勝では当時世界1位のジュスティーヌ・エナンに 6-2, 3-6, 3-6 で敗れたが第1セットを奪う健闘を見せた。8月の北京五輪に出場し1回戦でビーナス・ウィリアムズに 3-6, 2-6 で敗れた。全米オープンではディナラ・サフィナとの3回戦まで進出した。

2009年10月のBGLルクセンブルク・オープンでツアー初の決勝に進出した。決勝ではザビーネ・リシキを 6–2, 7–5 で破りツアー初優勝を果たした。2010年はタチアナ・ガルビンと組んだダブルスで3勝を挙げた。

しかし左足首の故障などに苦しみ手術を受け2011年3月から1年間ツアーから遠ざかった。低迷が続いていたが、2014年後半から復活の兆しを見せ9月の武漢大会では準々決勝で当時4位のマリア・シャラポワを 7–6(3), 7–5 で破りベスト4に進出した。

2015年1月の深圳オープンで4年半ぶりに決勝に進出した。シモナ・ハレプに 2–6, 2–6 で敗れた。全豪オープンでは3回戦に進出した。その後アビエルト・メキシコ・テルセルモンテレイ・オープンで2週連続優勝を果たした。

2015年全仏オープンでは第23シードから4回戦で第4シードのペトラ・クビトバを 2-6, 6-0, 6-3 、準々決勝ではノーシードのアリソン・バン・アイトバンクを 6-4, 7-5 で破りベスト4に進出した。準決勝では第1シードのセリーナ・ウィリアムズに6-4, 3-6, 0-6 で敗れた。

2015年10月12日付のランキングでは10位を記録しトップ10入りを果たし、WTAアワードの最も上達した選手賞(Most Improved Player of the Year)を受賞している。

2016年8月のリオ五輪で2大会ぶりのオリンピックに出場した。シングルスでは初戦で張帥に 7-6(4), 4-6, 6-7(7) で敗れたが、マルチナ・ヒンギスと組んだダブルスで決勝に進出した。ロシアのエカテリーナ・マカロワ&エレーナ・ベスニナ組に 4-6, 4-6 で敗れ銀メダルを獲得した。

2017年全仏オープンでは2年ぶりにベスト4に進出した。準決勝では優勝したエレナ・オスタペンコに 6-7, 6-3, 3-6 で敗れた。

バシンスキーは2019年9月の韓国オープンが最後の出場になり、2021年7月現役引退を発表した。

WTAツアー決勝進出結果 編集

シングルス: 7回 (4勝3敗) 編集

大会グレード
グランドスラム (0–0)
オリンピック (0-0)
WTAファイナルズ (0–0)
プレミア・マンダトリー (0–1)
プレミア5 (0-0)
WTAエリート・トロフィー (0-0)
プレミア (0–0)
インターナショナル (4–2)
結果 No. 決勝日 大会 サーフェス 対戦相手 スコア
優勝 1. 2009年10月25日   ルクセンブルク ハード (室内)   ザビーネ・リシキ 6–2, 7–5
準優勝 1. 2010年7月25日   バートガシュタイン クレー   ユリア・ゲルゲス 1–6, 4–6
準優勝 2. 2015年1月10日   深圳 ハード   シモナ・ハレプ 2–6, 2–6
優勝 2. 2015年2月28日   アカプルコ ハード   キャロリン・ガルシア 6–3, 6–0
優勝 3. 2015年3月8日   モンテレイ ハード   キャロリン・ガルシア 4–6, 6–2, 6–4
準優勝 3. 2015年10月11日   北京 ハード   ガルビネ・ムグルサ 5–7, 4–6
優勝 4. 2016年4月30日   ラバト クレー   マリーナ・エラコビッチ 6–2, 6–1

ダブルス: 10回 (5勝5敗) 編集

結果 No. 決勝日 大会 サーフェス パートナー 対戦相手 スコア
準優勝 1. 2010年4月17日   バルセロナ クレー   タチアナ・ガルビン   サラ・エラニ
  ロベルタ・ビンチ
1–6, 6–2, [2–10]
優勝 1. 2010年7月11日   ブダペスト クレー   タチアナ・ガルビン   ソラナ・チルステア
  アナベル・メディナ・ガリゲス
6–3, 6–3
優勝 2. 2010年7月18日   プラハ クレー   タチアナ・ガルビン   モニカ・ニクレスク
  アグネシュ・サバイ
7–5, 7–6(4)
準優勝 2. 2010年7月25日   バートガシュタイン クレー   タチアナ・ガルビン   ルーシー・ハラデツカ
  アナベル・メディナ・ガリゲス
7–6(2), 1–6, [5–10]
優勝 3. 2010年10月24日   ルクセンブルク ハード
(室内)
  タチアナ・ガルビン   イベタ・ベネソバ
  バルボラ・ザフラボバ・ストリコバ
6–4, 6–4
優勝 4. 2014年10月19日   ルクセンブルク ハード
(室内)
  クリスティナ・バロイス   ルーシー・ハラデツカ
  バルボラ・クレイチコバ
6–4, 6–4
準優勝 3. 2016年5月15日   リオデジャネイロ五輪 ハード   マルチナ・ヒンギス   エカテリーナ・マカロワ
  エレーナ・ベスニナ
4-6, 4-6
準優勝 4. 2017年4月16日   ビール/ビエンヌ ハード
(室内)
  マルチナ・ヒンギス   謝淑薇
  モニカ・ニクレスク
7–5, 3–6, [7–10]
優勝 5. 2018年2月4日   サンクトペテルブルク ハード
(室内)
  ベラ・ズボナレワ   アーラ・クドゥリャフツェワ
  カタリナ・スレボトニク
2–6, 6–1, [10–3]
準優勝 5. 2018年7月22日   グシュタード クレー   ララ・アルアバレナ   アレクサ・グアラチ
  ディサイラエ・クロークザイク
6–4, 4–6, [6–10]

4大大会シングルス成績 編集

略語の説明
 W   F  SF QF #R RR Q# LQ  A  Z# PO  G   S   B  NMS  P  NH

W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.

大会 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 通算成績
全豪オープン LQ A LQ 2R A 1R 1R A A A 3R 2R 3R A 3R 8–7
全仏オープン A A 2R 2R 2R 2R A A LQ 2R SF QF SF A LQ 19–8
ウィンブルドン A A 1R 2R 2R 1R A A LQ 2R QF 3R 3R A 1R 12–9
全米オープン A A 1R 3R 2R 1R A 1R A 2R 1R 2R A 1R 1R 5–10

外部リンク 編集

受賞
先代
  ウージニー・ブシャール
WTA最も上達した選手賞
2015
次代
  ジョアンナ・コンタ