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ヘルプ!」 ("Help!")は、1965年7月にイギリスロックバンドビートルズが発表した10枚目のオリジナル・シングル曲である。また映画『ヘルプ!4人はアイドル』のテーマ曲であり、イギリス盤公式オリジナル・アルバム4人はアイドル』のタイトル曲にしてオープニング・ナンバーでもある。ローリング・ストーンの選ぶオールタイム・グレイテスト・ソング500では29位にランクされている[5]

ヘルプ!
ビートルズシングル
初出アルバム『4人はアイドル
B面 アイム・ダウン
リリース
録音 アビー・ロード・スタジオ
1965年4月13日
ジャンル フォークロック[1]
時間
レーベル パーロフォン(イギリス)
キャピトル・レコード(アメリカ)
オデオン(日本)
作詞・作曲 レノン=マッカートニー
プロデュース ジョージ・マーティン
チャート最高順位
  • 1位 (イギリス)[2]
  • 1位 (アメリカ・Billboard Hot 100[3]
  • 2位(日本、ミュージック・マンスリー洋楽チャート、1965年当時[4]
ビートルズシングル盤 U.K. 年表
涙の乗車券
b/w
イエス・イット・イズ
(1965年)
ヘルプ!
b/w
アイム・ダウン
(1965年)
恋を抱きしめよう
両A面
デイ・トリッパー
(1965年)
ビートルズシングル盤 U.S. 年表
涙の乗車券
b/w
イエス・イット・イズ
(1965年)
ヘルプ!
b/w
アイム・ダウン
(1965年)
イエスタデイ
b/w
アクト・ナチュラリー(1965年)
ビートルズシングル盤 日本 年表
涙の乗車券
b/w
イエス・イット・イズ
(1965年)
ヘルプ!
b/w
アイム・ダウン
(1965年)
ディジー・ミス・リジー
b/w
アンナ
(1965年)
4人はアイドル 収録曲
A面
  1. ヘルプ!
  2. ザ・ナイト・ビフォア
  3. 悲しみはぶっとばせ
  4. アイ・ニード・ユー
  5. アナザー・ガール
  6. 恋のアドバイス
  7. 涙の乗車券
B面
  1. アクト・ナチュラリー
  2. イッツ・オンリー・ラヴ
  3. ユー・ライク・ミー・トゥ・マッチ
  4. テル・ミー・ホワット・ユー・シー
  5. 夢の人
  6. イエスタデイ
  7. ディジー・ミス・リジー
オールディーズ 収録曲
A面
  1. シー・ラヴズ・ユー
  2. フロム・ミー・トゥ・ユー
  3. 恋を抱きしめよう
  4. ヘルプ!
  5. ミッシェル
  6. イエスタデイ
  7. アイ・フィール・ファイン
  8. イエロー・サブマリン
B面
  1. キャント・バイ・ミー・ラヴ
  2. バッド・ボーイ
  3. デイ・トリッパー
  4. ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!
  5. 涙の乗車券
  6. ペイパーバック・ライター
  7. エリナー・リグビー
  8. 抱きしめたい
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目次

解説編集

レノン=マッカートニーの作品で、主にジョン・レノンによって書かれているが、一部ポール・マッカートニーが手伝っている[6]リード・ボーカルはジョン・レノン。軽快なサウンドと解りやすい失恋ソング風の歌詞とはうらはらに、レノン自身の悲痛なメッセージ・ソングという一面も持っている。この曲が発表された当時ビートルズのメンバーは加熱する人気に自己を見失いかけていて、レノンは後に「僕らは豚のように暴飲暴食し肥え太っていく己自身に失望していた。助けを求めて叫んでいたんだ」と語った[7]

ジョン・レノンはこの曲を1969年の「ゲット・バック・セッション」でも即興で演奏。翌1970年には自宅スタジオにて「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」などとともにブルージーなアレンジで再録音を試みている。

1970年ローリング・ストーン誌のインタビューで、ジョンは「ビートルズの楽曲の中でのお気に入りの一つ」と語っている。

プロモーション・フィルム編集

この曲には、2種類のプロモーション・フィルムが存在する。

  • 映画『ヘルプ!4人はアイドル』のオープニングのために撮影にされたもの。モノクロの映像でビートルズのメンバーが演奏しているもの。1965年7月より『トップ・オブ・ザ・ポップス』や『Thank Your Lucky Stars』で放送されたが[8]、マイム演奏禁止規定に従い、既に作成していたモノラル・ヴァージョンを破棄し、タンバリンを削除したヴァージョンを作成している。実際の映画では、邪宗・カイリ教の教祖クラングがこの映像を眺めながらダーツを投げつけている。
  • ジョゼフ・マグラス英語版が監督を務めたもの。こちらもモノクロ映像で、ワークベンチに跨って演奏していて、最後に紙吹雪が降ってくるというもの[9]リンゴ・スターのみドラムではなく、傘を持っている。2015年に再発売された『ザ・ビートルズ1』に付属のDVD・Blu-rayに収録された。

ステレオ・ヴァージョン編集

「ヘルプ!」のリアル・ステレオ・ヴァージョンは1965年8月にリリースされたアルバム『4人はアイドル』ステレオ盤に収録された。

アメリカでは1985年8月にリリースされたアルバム『ヘルプ(四人はアイドル)』(ステレオ盤)に収録された。

CDでは1987年4月にリリースされたアルバム『4人はアイドル』に収録された。ただしCD化に際してジョージ・マーティンによるリミックスが施されているため、従来のアナログ盤のものとは別ヴァージョンになっている。アナログ盤と同じミキシングのヴァージョンは2009年発売の『ザ・ビートルズ・モノ・ボックス』の特典として『4人はアイドル』(モノラル盤)に収録された。

複数のテイク編集

ビートルズによくある「ミキシング違い」ではなくステレオモノラルでは別テイクが使用された。冒頭10秒(有名な「HELP!」の連呼部分)までは同一テイクであるが、その後はヴォーカルコーラスタンバリンなどが別テイクである[注釈 2]。ステレオ・ヴァージョンでは中間部にタンバリンが入り、ヴォーカルの歌詞がモノラルとは一部異なっている。

オリジナル・モノラル・ヴァージョンはオリジナル・シングル盤、オリジナル・モノラルLPに使用され、ステレオ・ヴァージョンはその他音盤に広く採用された。なおアメリカ編集盤『ヘルプ(四人はアイドル)』モノラル盤にはステレオ・ヴァージョンをモノラルにミックス・ダウンしたヴァージョンが収録された。なお、アメリカ編集盤『ヘルプ(四人はアイドル)』に収録のものは、冒頭に約18秒の「ジェームズ・ボンドのテーマ」風の楽曲が挿入されており、演奏時間が大幅に長くなっている。

シングル盤編集

この曲は英米ともにチャートの1位を獲得している。ビルボード誌では、1965年9月4日に週間ランキング第1位を獲得。ビルボード誌1965年年間ランキングでは第6位。『キャッシュボックス』誌では3週連続第1位を獲得し、年間ランキングは第11位だった。B面は「アイム・ダウン」。イギリスでは90万枚以上、アメリカでは100万枚以上のセールスを記録している。

日本の『ミュージック・マンスリー』誌に掲載されていた洋楽チャートでは、フランス・ギャルの「夢見るシャンソン人形」に阻まれて1位を逃した[10]

プレイヤー編集

使用例編集

テレビ編集

1988年にフジテレビ系で放送された斉藤由貴主演のドラマ『あそびにおいでョ!』の主題歌として使用された。1994年からテレビ東京開運!なんでも鑑定団』のテーマソングとして現在も使われている。かつてはNHK総合の『英語でしゃべらナイト』のオープニング・テーマとしても使用されていたが、2006年4月以降は LOVE PSYCHEDELICOによるカヴァー・ヴァージョンが使用された。

カヴァー編集

ポール・マッカートニー編集

1990年6月28日、ビートルズの故郷イギリス・リヴァプールでのコンサートで、ポール・マッカートニーはレノンへ捧げる歌として「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」 〜 本作 〜 「平和を我等に」をメドレーで演奏した。マキシシングル「オール・マイ・トライアルズ」収録。

ティナ・ターナー編集

ヘルプ
ティナ・ターナーシングル
初出アルバム『プライヴェート・ダンサー
B面 Rock 'n Roll Widow
リリース
規格 7インチ・シングル
12インチ・シングル
ジャンル R&Bロックポップス
時間
レーベル キャピトル・レコード
プロデュース ジョー・サンプルウィルトン・フェルダー、ンドゥグ・チャンクラー
チャート最高順位
  • 14位(オランダ[12]
  • 40位(イギリス[13]
ティナ・ターナー シングル 年表
レッツ・ステイ・トゥギャザー
(1983年)
ヘルプ
(1984年)
愛の魔力
(1984年)
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ティナ・ターナーは、1984年のアルバム『プライヴェート・ダンサー』にこの曲のカヴァーを収録した。ザ・クルセイダーズジョー・サンプルウィルトン・フェルダー、ンドゥグ・チャンクラーがプロデュースしており、彼ら3人は演奏でも参加した[14]

ヨーロッパでは、アルバム発表に先行してシングルとしてもリリースされ、全英シングルチャートでは40位を記録している。

その他編集

収録盤編集

脚注編集

注釈編集

[ヘルプ]
  1. ^ 演奏前のジョンの語りも含まれるため実際の演奏時間はさらに短い。演奏時間の出典は『ザ・ビートルズ・アンソロジー2』のインデックスである。
  2. ^ ベーシック・トラックは同じ

出典編集

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  1. ^ Unterberger, Richie. “1960s-Folk-Rock Overview”. www.richieunterberger.com. 2013年11月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年1月3日閲覧。
  2. ^ Official Singles Chart Top 50”. Official Charts Company (1965年8月5日). 2019年1月3日閲覧。
  3. ^ The Beatles Help! Chart History”. Billboard Hot 100. Billboard. 2019年1月3日閲覧。
  4. ^ 『日経BPムック 大人のロック!特別編集 ザ・ビートルズ 世界制覇50年』日経BP社、2015年、33頁。ISBN 978-4-8222-7834-2
  5. ^ 500 Greatest Songs of All Time”. Rolling Stone. Rolling Stone (2011年4月7日). 2019年1月3日閲覧。
  6. ^ Miles, Barry (1998). Paul McCartney: Many Years From Now. New York: Henry Holt and Company. p. 275. ISBN 0-8050-5249-6. 
  7. ^ Spitz, Bob (2005). The Beatles: The Biography. Boston: Little, Brown. p. 555. ISBN 0-316-80352-9. 
  8. ^ Lewisohn, Mark (2000). The Complete Beatles Chronicle. London: Hamlyn. p. 190. ISBN 0-600-60033-5. 
  9. ^ Lewisohn, Mark (2000). The Complete Beatles Chronicle. London: Hamlyn. p. 206-208. ISBN 0-600-60033-5. 
  10. ^ 『日経BPムック 大人のロック!特別編集 ザ・ビートルズ 世界制覇50年』32頁。
  11. ^ MacDonald, Ian (2005). Revolution in the Head: The Beatles' Records and the Sixties (Second Revised ed.). London: Pimlico (Rand). p. 153. ISBN 1-84413-828-3. 
  12. ^ dutchcharts.nl - Tina Turner - Help
  13. ^ ChartArchive - Tina Turner
  14. ^ Tina Turner - Private Dancer (Vinyl, LP, Album) at Discogs

外部リンク編集