マキバスナイパー
マキバスナイパーは日本の競走馬、種牡馬。主な勝鞍に第24回帝王賞、日本テレビ盃、浦和記念(2勝)、グランドチャンピオン2000などがあり、ペキンリュウエンの代表産駒である。
マキバスナイパー | |
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![]() 2000年11月23日 浦和競馬場 | |
欧字表記 | Makiba Sniper |
品種 | サラブレッド |
性別 | 牡 |
毛色 | 鹿毛 |
生誕 | 1995年5月29日 |
死没 | 2016年9月15日(21歳没) |
父 | ペキンリュウエン |
母 | スコールディング |
母の父 | Raise a Native |
生国 |
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生産 | 千葉新田牧場 |
馬主 | 新田知也 |
調教師 |
北川亮(船橋) →岡林光浩(船橋) →法理勝弘(高崎) |
競走成績 | |
生涯成績 | 67戦21勝(中央競馬1戦0勝) |
獲得賞金 | 5億3441万5000円(中央競馬0円) |
戦績編集
クイーン賞を勝ちオールカマー3着など、南関東公営競馬のトップ級牝馬であったマキバサイレントを半姉に持ち期待されながら1998年1月4日船橋競馬場でデビュー。4歳時は、コンスタントに使われ戸塚記念、東京湾カップといった重賞は勝てなかったものの6勝をあげた。
年が明け5歳になり、条件戦で勝ち星を挙げながら徐々に力をつけ11月末の東京記念で重賞初制覇。その勢いで臨んだ東京大賞典は7番人気ながら3着に入った。
南関東の有力馬の一頭と目されるようになったマキバスナイパーは6歳となった年明けの重賞埼玉新聞杯、報知グランプリカップを連勝。その勢いで臨んだ交流重賞のダイオライト記念、オグリキャップ記念は4着、2着と勝ちきれなかったものの、秋には10月の南関東G1グランドチャンピオン2000を姉に続き制覇し、さらに11月の浦和記念でダートグレード競走初制覇をかざった。暮れの東京大賞典は大外枠で8着に終わる。
7歳時、アメリカの名手であるケント・デザーモが息子の治療のため日本を訪れる。デザーモは、当初はJRAの短期免許を取得し、JRAの短期免許が切れたあとは、自宅に帰ることが可能な船橋競馬場で短期免許を取得した。帝王賞に向けて調整していた陣営はこれを聞きつけ、これまでの主戦である左海誠二にかわり、デザーモに騎乗依頼を出した。帝王賞連覇を狙うファストフレンドなどのメンバーがそろったが、デザーモの好騎乗もあり、リージェントブラフ以下を抑えきり優勝し、念願の交流GI初制覇を果たした。
その後、何レースかはさみ10月末には第1回のJBCクラシックに出走。勝ったレギュラーメンバーにはクビ差及ばなかったものの、同年のフェブラリーステークスを勝ったノボトゥルーらを抑え地方最先着の2着に善戦した。
翌年は、マイルチャンピオンシップ南部杯の3着が最高と交流G1は勝てなかったものの日本テレビ盃、浦和記念と交流GIIを2勝。その後、2003年のみちのく大賞典を最後に勝利から遠ざかり、現役最終年には高崎競馬場に移籍。2004年10月のレースを最後に引退した。
引退後編集
2005年に生まれ故郷である千葉新田牧場で種牡馬入りしたものの、2006年に用途変更。産駒としてレースに出走しているのはサイバーフルパワー(船橋→佐賀→荒尾)のみである。種牡馬引退後も千葉新田牧場にとどまっていたが、同場の閉鎖にともなって福島県南相馬市の菅野牧場に移動。2011年に東日本大震災で同地が被災したことにともない、県内のNPO法人のもとで功労馬として余生を送った。2015年1月4日に放送されたNHKの旅番組に登場し、訪れた白羽ゆりが本馬に乗っている[1]。2016年9月15日に亡くなった。
なお、サイバーフルパワーは2010年9月1日付で競走馬登録を抹消しており、この時点で日本からボワルセル系の現役競走馬は姿を消すことになった。
なお、父の母国であるアメリカ合衆国でもボワルセル系は既に重賞に産駒を出走させる余力すら無くなっており、2017年時点で供用されている種牡馬はデーモンウォーロック(4代父がギャラントマン)ただ1頭となっている。
重賞勝ち鞍編集
- ダートグレード競走
- GI 帝王賞
- GII 日本テレビ盃、浦和記念
- 南関東重賞
- 東京記念(2回)、埼玉新聞杯、報知グランプリカップ、グランドチャンピオン2000、船橋記念
- その他
- みちのく大賞典
血統表編集
マキバスナイパーの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | ボワルセル系 |
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父 *ペキンリュウエン Peking Ryuen 1977 鹿毛 |
父の父 Gallant Man1954 鹿毛 |
Migoli | Bois Roussel | |
Mah Iran | ||||
Majideh | Mahmoud | |||
Qurrat-al-Ain | ||||
父の母 One More Kiss1964 鹿毛 |
Irish Lancer | Royal Charger | ||
Tige O'Myheart | ||||
Log House | Cosmic Bomb | |||
Ariel Beauty | ||||
母 *スコールディング Scalding 1984 栗毛 |
Raise a Native 1961 栗毛 |
Native Dancer | Polynesian | |
Geisha | ||||
Raise You | Case Ace | |||
Lady Glory | ||||
母の母 Antigua Anthem1968 栗毛 |
Nashua | Nasrullah | ||
Segula | ||||
English Harbor | War Admiral | |||
Level Sands | ||||
母系(F-No.) | Crawfish系(FN:5-g) | [§ 2] | ||
5代内の近親交配 | Mahmoud 4×5、Nearco 5×5、Mah Mahal 5・5(父内)、 | [§ 3] | ||
出典 |
主な近親編集
出典編集
- ^ “のんびりゆったり路線バスの旅 ふたり旅スペシャル「東北・海岸線に笑顔の花が咲く~岩手・宮城・福島~」 (PDF)”. NHK. 2018年9月22日閲覧。
- ^ a b “血統情報:5代血統表|マキバスナイパー|JBISサーチ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2018年9月22日閲覧。
- ^ 平出貴昭 (2014年9月17日). “『覚えておきたい日本の牝系100』収録の全牝系一覧”. 競馬“血統”人生/平出貴昭. 2018年9月22日閲覧。