本願寺
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本願寺(ほんがんじ)は、寺院の名称である。
各地に同名の寺院があるが、一般には本願寺系の浄土真宗(真宗)各派の本山である「本願寺」を指すことが多い。浄土真宗における寺号の由来は、13世紀に親鸞の廟堂に対して亀山天皇より下賜された「久遠実成阿弥陀本願寺」(くおんじつじょうあみだほんがんじ)であるとされる。
16世紀末期に東西に分裂し、東側は20世紀後期に発生したお東騒動の影響でさらに分裂した。
東西分裂前の本願寺については本願寺の歴史を参照。
本願寺系各派の本願寺 編集
- 本願寺(通称:西本願寺)
- 京都市下京区堀川通り花屋町下る本願寺門前町にある浄土真宗本願寺派の本山。
- 正式名称は「龍谷山 本願寺」。
- 豊臣秀吉が寄進した土地を寺域として成立[1]
- 真宗本廟(通称:東本願寺)
- 京都市下京区烏丸通り七条上る常葉町にある真宗大谷派の本山。
- 正式名称は「真宗本廟」(1987年(昭和62年)までは「本願寺」が正式名称)。
- 徳川家康が寄進した土地を寺域として成立[1]
- 浄土真宗東本願寺派本山東本願寺
- 東京都台東区西浅草一丁目にある浄土真宗東本願寺派の本山。
- 元は真宗大谷派の別院「東京別院東京本願寺」。
- 1981年(昭和56年)6月15日、お東騒動の影響で大谷光紹により真宗大谷派から離脱・独立し「東京本願寺」となる。
- 1988年(昭和63年)2月29日、「東京本願寺」と大谷派からの離脱に賛同寺院により「浄土真宗東本願寺派」が結成され、「東京本願寺」が本山と定められる。
- 2001年(平成13年)に、本山の名称を「東京本願寺」から「浄土真宗東本願寺派本山東本願寺」へと変更することが文部科学省に認証される。
- 本山本願寺 (京都市山科区)
- お東騒動によって真宗大谷派から離脱した財団法人本願寺維持財団理事長の大谷暢順とその長男・光輪らにより設立する。1999年(平成11年)に宗教法人として認証。京都市山科区上花山の東山浄苑を拠点として活動しているが、法人としての登記は京都市伏見区下鳥羽北三町89である。
- 正式名称は「本山本願寺」であるが、「浄土真宗大谷本願寺派」とも言う。
- 嵯峨野本願寺 (京都市右京区)
- 京都市右京区嵯峨鳥居本北代町にある寺院。お東騒動によって真宗大谷派から離脱し、大谷本願寺(本願寺寺務所)として活動してきた大谷暢道(大谷光道)が2005年(平成17年)に設立。2007年(平成19年)に宗教法人となる。
- 「嵯峨本願寺」とも言う。
- 築地本願寺
- 東京都中央区築地三丁目にある浄土真宗本願寺派の寺院。
東西分立前の本願寺 編集
- 大谷本願寺
- その他の本願寺と区別するため本項では、「大谷廟堂」が寺格化した「本願寺」を「大谷本願寺」と呼称する。
- 鷺森本願寺(雑賀御坊)
- 1486年(文明18年)、蓮如が紀伊国で布教。
- 1581年(天正8年)、織田信長との和睦によって大坂の石山本願寺から退去した本願寺十一世 顕如が紀伊国鷺森(和歌山県和歌山市鷺ノ森)に滞在し、浄土真宗の本拠となる。
- ※現在は願泉寺(本願寺派)となっている。
- 天満本願寺
- ※現在は、真宗大谷派天満別院(大谷派)が跡地付近に存在している。
浄土真宗以外の本願寺 編集
日本国外の本願寺 編集
- 本願寺台湾別院(廃寺)跡地は公園として整備され、遺構が残っている。
- 真宗大谷派台北別院(廃寺)
- 西本願寺 (上海)(廃寺)
- 新京東本願寺(廃寺)
- 本派本願寺ハワイ別院
- 本派本願寺ブラジル別院
脚注 編集
- ^ a b 不運越え再び輝く浄土 東本願寺の阿弥陀堂(時の回廊)日本経済新聞、2015年3月13日