福島ファイヤーボンズ
福島ファイヤーボンズ(ふくしまファイヤーボンズ、英: FUKUSHIMA Firebonds)は、福島県を本拠地としてB.LEAGUEに所属するプロバスケットボールチームである。
福島ファイヤーボンズ FUKUSHIMA Firebonds | |||
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所属リーグ |
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カンファレンス | B2 東地区 | ||
創設年 | 2013年 | ||
本拠地 | 福島県 | ||
アリーナ |
郡山総合体育館 | ||
収容人数 | 2,556人 | ||
チームカラー | フクシャパープル | ||
運営法人 | 福島スポーツエンタテインメント | ||
代表者 | 宮田英治 | ||
ヘッドコーチ | 森山知広 | ||
公式サイト | http://firebonds.jp | ||
ユニフォーム | |||
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概要編集
運営会社である福島スポーツエンタテインメントは福島県郡山市にて専門学校を運営する「FSGカレッジリーグ」が中心となって設立された[1]。
チーム名「ファイヤーボンズ」は、燃え上がる闘志「ファイヤー」と、「絆」「結束」を意味する英単語"Bonds"「ボンズ」に由来する。チームカラーのフクシャパープルは、「福島の幸せ」から連想したフクシアの花の色である[2][3]。
ユニフォームサプライヤー編集
- 2014年 ~ :ブル・ファイト
ユニフォームスポンサー(2019-20シーズン)編集
- 前面:福島民報(左肩)、ニラク(中央)
- 背面:FSGカレッジリーグ
- パンツ:スギヤス(右前)、福島トヨペット(左前)
ホームアリーナ編集
Bリーグ加入時、本拠地となる市町村やホームアリーナを設定する規定が設けられたことから、福島は郡山総合体育館をホームアリーナに設定している。郡山総合体育館は2016-17シーズン時点での収容可能人数が3800人であり、B1基準となる5000人を満たしていないが、郡山市などと共に5000人収容できるよう整備する計画をリーグに示している[4]。
歴史編集
2013年5月にbjリーグの参入が認可され[5]、同年12月にチーム名「ファイヤーボンズ」とチームカラー「フクシャパープル」を[2]、2014年2月にチームロゴを発表した。
bjリーグ編集
2014-15シーズン編集
2014年6月、初代ヘッドコーチには、群馬クレインサンダーズのヘッドコーチ代行であり、祖父母が会津若松市出身である藤田弘輝が就任。bjリーグドラフト会議では菅野翔太と増子匠の2名を指名した。
9月には岩手ビッグブルズとのプレシーズンゲームを田村市で行い、日本人選手7人、外国籍選手4人の計11人で臨んだが67対82で敗れた[6]。その後、外国籍選手2人がリーグの定めるメディカルチェックを通過できず、リーグ規定の選手数10人に1人足りない状態になったが [7]、9月29日に蛯名善仁が[8]、30日にはエドワード・モリスがそれぞれ加わることになり規定をクリアした。
シーズン開幕後の序盤は8連敗を喫するなど下位に低迷したが徐々に順位をあげ、最終的にイースタン12チーム中7位でプレイオフに進出した。プレイオフ・ファーストラウンドではアウェイで2位の岩手と対戦し、2連敗で敗退した。
2015-16シーズン編集
開幕戦は、アウェーの横浜文化体育館で横浜との対戦となり、延長の末、88-96で敗れ、初戦を白星で飾ることはできなかった[9]。その後、二戦目で勝利し、新加入のジョセフ・テイラーを含め、チーム全体で破竹の勢いを維持しながら、アウェーで仙台に敗れるまで、5連勝を記録した[10]。2015年の最終戦では、アウェーで大阪と68-65で決め、年内最後のゲームを勝利で飾った。この時点で通算成績は14勝10敗で、東地区12チーム中5位をキープし、上位を狙える位置にいた[11]。その後、接戦を繰り返すも、「我慢のディフェンス」で厳しい戦いを乗り越え、最終的には通算成績は30勝22敗で、順位はプレーオフ圏内で東地区12チーム中6位の成績で終えた[12]。
プレーオフ1回戦は、アウェーの秋田県立体育館で、シーズン対戦成績で1勝3敗と負け越している難敵であり、同地区3位の秋田と対戦することとなった。
第1戦は、ルブライアン・ナッシュが両チーム最多となる37得点を記録したが、79-87で逆転負けを喫した。前半は、高いオフェンス力を誇る秋田のインサイドでの攻撃を防いだが、後半に入ると、ポジション取りを誤るなど重要な局面でミスが目立ち、秋田のブースターで埋まったスタンドからの声援にものまれた[13]。続く第2戦は、第3Qまでリードしたが、71-82と前日に続く逆転負けを喫し、1回戦で敗退した。前半、試合を優位に進めたが、後半に入ると秋田にペースが移り、第4Qに逆転を許した。前日の第1戦同様、秋田のインサイドの攻撃を意識するあまり、要所でアウトサイドからのシュートを許して失点。シーズンを通して課題に挙げてきた「我慢のディフェンス」が機能せず、敗戦へとつながった[14]。
B.LEAGUE編集
2016-17シーズン(B2東地区)編集
本拠地開幕戦の山形戦では、会場は2日間合わせて約3,700人が集まったブースター(観客)の熱気に包まれた。1日、山形に66-73と敗れた福島は、2日、第2戦で再び山形と対戦。第2Qまで36-36と接戦だったが、第3Q、ナイジェル・スパイクスのダンクシュートや、友利健哉がドリブルで持ち込んで体勢を崩しながら得点を奪うなどしてリード。4Qも得点を量産し、88-71と大差で勝利を挙げた[15]。一時期、2位につけるなど、プレーオフに近づいたが失速。シーズン最終戦のホームで青森と対戦し、69-80で敗れ、4連敗でシーズンを終えた。福島の通算成績は、30勝30敗で東地区6チーム中3位[16]。5月には、テレンス・シャノンの2016-17シーズンでの選手引退が発表された[17]。
2017年4月、Bリーグから福島ファイヤーボンズなどへのB1クラブライセンスの交付を発表。これにより、シーズン中の成績で条件を満たせばB1への昇格が可能になった[18]。
2017-18シーズン(B2東地区)編集
7月15日、郡山市のユラックス熱海でシーズン初の公開練習を行い、本格始動した。集まったブースターを前に、選手は軽快な動きを披露。日本人7選手が参加し、少人数によるシュートやリバウンド練習などを行った。森山HCは「ブースターの前で新たなシーズンのスタートを切ることができた。新入団選手も加わり、チームの新たな一面を見せていきたい」と話した[19]。8月9日には、Fイーグルス名古屋で活躍し、1試合最多となる45得点をマークしたソロモン・アラビが加入[20]。
9月2日、茨城県日立市池の川さくらアリーナにて、茨城とのプレシーズンゲームを開催。結果は72-76と惜敗した[21]。9月7日には、米プロリーグNBAの下部リーグやチュニジア、タイなどでプレーしたジャレッド・ショウの加入を発表した[22]。
9月8日、山形市総合スポーツセンターにて「B.LEAGUE 東北アーリーカップ2017」に参加。1回戦で仙台と対戦した。第1Qを16-16の同点で終え、第2Qはディオン・ジョーンズの活躍やフリースローを活かし、37-32で折り返した。その後、試合前日に合流した新加入のジャレッド・ショウや二本松市出身の菅野翔太らが奮闘したが、第3Q以降、持ち味の守備からの速攻が決まらず、仙台に67-79で逆転負けした。翌日、青森との5-6位決定戦が行われた。試合は序盤、ディオン・ジョーンズが攻めたてると、ベンチ出場のソロモン・アラビも加点し、第1Qを20-19とリード。菅野翔太の3ポイントでスタートした第2Qも、ジョーンズが内外からシュートを沈め、44-33と点差を拡大して前半を終える。しかし、第3Qは、青森の猛攻により、62-53と点差が1ケタまで縮まる。それでも、最終Qはファストブレイクを展開して主導権を渡さず、83-67で勝利。この試合にて、新加入のジョーンズは、27得点8リバウンド3アシスト2スティールの活躍を見せた。一方で、初参戦となったアーリーカップは、5位で終えることとなった[23]。
成績編集
B.LEAGUE編集
福島ファイヤーボンズ シーズン成績
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レギュラーシーズン | プレーオフ | 天皇杯 | |||||||||||||||||||
# | シーズン | リーグ | 地区 | 順位 | 勝 | 敗 | 勝率 | ゲーム差 | ホーム | アウェイ | 自地区 | 他地区 | 得点 | 失点 | 点差 | 総合 | 結果 | 備考 | HC | ref. | 結果 |
1 | 2016-17 | B2 | 東 | 3 | 30 | 30 | (.500) | 21(-) | 14-14(.500) | 16-16(.500) | 18-18(.500) | 12-12(.500) | 4592 | 4771 | -179 | 8 | 森山知広 | ||||
2 | 2017-18 | B2 | 東 | 2 | 38 | 22 | (.633) | 16(3) | 20-10(.667) | 18-12(.600) | 23-7(.767) | 15-15(.500) | 4862 | 4697 | 165 | 6 | 森山知広 | ||||
3 | 2018-19 | B2 | 東 | 4 | 27 | 33 | (.450) | 21(-) | 15-15(.500) | 12-18(.400) | 15-15(.500) | 12-18(.400) | 4788 | 4855 | -67 | 10 | 森山知広 | ||||
ゲーム差:1位との差(PO圏との差) 地区1 # :ワイルドカード QF :準々決勝 3決 :3位決定戦 SF :準決勝 FINAL :決勝 B1:9~14位はPOなし チャンピオン B2優勝 昇格 降格 残留 2019年12月14日更新 |
過去のリーグ戦編集
bjリーグ編集
シーズン | レギュラーシーズン | プレイオフ結果 | HC | 備考 | |||||||
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勝 | 敗 | 勝率 | ゲーム差 | 得点 | 失点 | 得失点差 | 順位 | ||||
2014-15 | 21 | 31 | .404 | 20.0 | 77.9 | 83.1 | -5.2 | 東7位 | 1回戦敗退 | 藤田弘輝 | 参入初シーズン |
2015-16 | 30 | 22 | .577 | 9.0 | 82.8 | 79.2 | +3.6 | 東6位 | 1回戦敗退 |
- その他の試合
- 東北カップ
- 2014-15シーズン : 5位
- 2015-16シーズン : 1位
スタッフと選手編集
現行ロースター編集
福島ファイヤーボンズ (B2 東地区 2019-20)ロースター
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選 手 | スタッフ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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更新日:2019年12月14日
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歴代ヘッドコーチ編集
過去に所属していた選手編集
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観客動員記録編集
シーズン | 自治体 | アリーナ | 座席数 | ホームゲーム観客数 | |||||
試合数 | 合計 | 平均 | 最大 | 最小 | |||||
2014-15 | 郡山市 | 郡山総合体育館 | 席 | 8 | ---人 | ---人 | ---人 | ---人 | |
猪苗代町 | 猪苗代町総合体育館 | 席 | 6 | ---人 | ---人 | ---人 | ---人 | ||
須賀川市 | 須賀川アリーナ | 席 | 4 | ---人 | ---人 | ---人 | ---人 | ||
会津若松市 | あいづ総合体育館 | 席 | 2 | ---人 | ---人 | ---人 | ---人 | ||
福島市 | 福島市国体記念体育館 | 席 | 2 | ---人 | ---人 | ---人 | ---人 | ||
いわき市 | いわき市立総合体育館 | 席 | 2 | ---人 | ---人 | ---人 | ---人 | ||
白河市 | 白河中央体育館 | 席 | 2 | ---人 | ---人 | ---人 | ---人 | ||
レギュラーシーズン合計 | 26 | ---人 | ---人 | ---人 | ---人 | ||||
2015-16 | 郡山市 | 郡山総合体育館 | 席 | 8 | 15,160人 | 1,895人 | 2,562人 | 996人 | |
猪苗代町 | 猪苗代町総合体育館 | 席 | 2 | 1,922人 | 961人 | 1,036人 | 886人 | ||
須賀川市 | 須賀川アリーナ | 席 | 4 | 5,650人 | 1,413人 | 1,837人 | 995人 | ||
会津若松市 | あいづ総合体育館 | 席 | 4 | 4,620人 | 1,155人 | 1,413人 | 782人 | ||
福島市 | 福島市国体記念体育館 | 席 | 2 | 3,485人 | 1,743人 | 1,812人 | 1,637人 | ||
福島市 | 福島県営あづま総合体育館 | 席 | 2 | 2,853人 | 1,427人 | 1,827人 | 1,026人 | ||
いわき市 | いわき市立総合体育館 | 席 | 2 | 2,658人 | 1,329人 | 1,516人 | 1,142人 | ||
白河市 | 白河中央体育館 | 席 | 2 | 2,708人 | 1,354人 | 1,431人 | 1,277人 | ||
レギュラーシーズン合計 | 26 | 39,056人 | 1,502人 | 2,562人 | 782人 |
脚注編集
- ^ “福島県初のプロバスケチーム名を公募 来秋、bjリーグに参戦”. 福島みんなのNEWS (福島県郡山市: 情報ネットワーク・リベラ) 2013年12月6日閲覧。
- ^ a b “bjリーグのチーム名決定”. NHK福島放送局 (2013年12月6日). 2013年12月6日閲覧。
- ^ “来シーズンよりbjリーグに参入する福島県初のプロバスケットボールチーム、 チーム名は「福島ファイヤーボンズ」に決定”. @Press News (2013年12月10日). 2014年6月6日閲覧。
- ^ “「B1」基準クリア 福島ファイヤーボンズ、アリーナ収容増計画提示”. 福島民友. (2017年4月6日) 2017年4月7日閲覧。
- ^ “2014-2015新規参入チーム決定” (プレスリリース), bjリーグ, (2013年5月27日) 2013年12月6日閲覧。
- ^ bjリーグプレシーズンマッチ 福島ファイヤーボンズ、1回戦敗退(14/09/13) - YouTube
- ^ bjリーグ参入の福島ファイヤーボンズ、選手数が規定に満たず(福島14/09/19) - YouTube
- ^ “ボンズ、選手10人登録へ ガード蛯名と契約合意”. 福島民友. (2014年9月30日) 2014年9月30日閲覧。
- ^ “福島ファイヤーボンズ、開幕戦飾れず 延長で力尽きる” (プレスリリース), 福島民友, (2015年10月4日) 2017年9月8日閲覧。
- ^ “ボンズ、2点及ばず仙台に95-97 連勝ストップ” (プレスリリース), 福島民友, (2015年10月25日) 2017年9月8日閲覧。
- ^ “ボンズが年内最終戦で白星 大阪と68-65、5位をキープ” (プレスリリース), 福島民友, (2015年12月28日) 2017年9月8日閲覧。
- ^ “福島ファイヤーボンズ、最終戦飾る 6位でPO秋田戦へ” (プレスリリース), 福島民友, (2016年4月25日) 2017年9月8日閲覧。
- ^ “福島ファイヤーボンズは初戦で逆転負け 敵地で洗礼、ミス目立つ” (プレスリリース), 福島民友, (2016年5月1日) 2017年9月8日閲覧。
- ^ “福島ファイヤーボンズが連敗、PO敗退 我慢の守備も最終Qで乱れ” (プレスリリース), 福島民友, (2016年5月2日) 2017年9月8日閲覧。
- ^ “福島)福島ファイヤーボンズ、本拠地第2戦は勝利” (プレスリリース), 朝日新聞, (2016年10月3日) 2017年9月7日閲覧。
- ^ “福島ファイヤーボンズ、最終戦飾れず 菅野「真のエースに」” (プレスリリース), 福島民友, (2017年5月9日) 2017年9月7日閲覧。
- ^ “シャノン、今季限りで引退 福島ファイヤーボンズ発表” (プレスリリース), 福島民友, (2017年5月6日) 2017年9月7日閲覧。
- ^ "ボンズ、昇格条件満たす B1クラブライセンス 宮田社長「課題改善図る」" 福島民報. (2017年4月6日) 2017年4月6日閲覧
- ^ “福島ファイヤーボンズ「新体制」本格始動 軽快な動きを披露” (プレスリリース), 福島民友, (2017年7月16日) 2017年9月7日閲覧。
- ^ “福島ファイヤーボンズ、アラビと契約合意 リーグ1試合最多得点記録” (プレスリリース), 福島民友, (2017年8月9日) 2017年9月7日閲覧。
- ^ “【試合結果】プレシーズンゲーム2017in日立vs茨城ロボッツ” (プレスリリース), 公式サイト, (2017年9月4日) 2017年9月7日閲覧。
- ^ “アメリカ出身・ショウと契約合意 福島ファイヤーボンズ” (プレスリリース), 福島民友, (2017年9月7日) 2017年9月9日閲覧。
- ^ “ジョーンズが27得点の福島、青森を下し5位に決定/東北アーリーカップ” (プレスリリース), バスケットボールキング, (2017年9月9日) 2017年9月9日閲覧。