阿久根市(あくねし)は、鹿児島県の北西部に位置する北薩地域に属する[1]

あくねし ウィキデータを編集
阿久根市
脇本海水浴場
地図
市庁舎位置
阿久根市旗
阿久根市章
阿久根市章
阿久根市旗
1952年4月1日制定
阿久根市章
1952年4月1日制定
日本の旗 日本
地方 九州地方
都道府県 鹿児島県
市町村コード 46206-3
法人番号 8000020462063 ウィキデータを編集
面積 134.28km2
総人口 17,559[編集]
推計人口、2024年11月1日)
人口密度 131人/km2
隣接自治体 薩摩川内市出水市出水郡長島町
市の木 ボンタン
市の花 つわぶき
市の鳥 なし
阿久根市役所
市長 西平良将
所在地 899-1696
鹿児島県阿久根市鶴見町200番地
北緯32度00分52秒 東経130度11分34秒 / 北緯32.01453度 東経130.19267度 / 32.01453; 130.19267座標: 北緯32度00分52秒 東経130度11分34秒 / 北緯32.01453度 東経130.19267度 / 32.01453; 130.19267
外部リンク 公式ウェブサイト

阿久根市位置図

― 市 / ― 町・村

ウィキプロジェクト

地理

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阿久根市中心部周辺の空中写真。
1975年2月13日撮影の4枚を合成作成。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成。

西部は東シナ海天草灘)に面しており、大島・桑島などの島嶼が点在する。高松川河口の市の中心地は平坦であるが全般的には山林や丘陵となっている。市の北西部は天草諸島最南の長島と黒之瀬戸を隔てて向き合っており、黒之瀬戸大橋が架橋されている。

  • 山: 笠山(395m)、上床山(321m)
  • 河川: 高松川、大川など
  • 島嶼: 大島、桑島、元之島など

隣接している自治体

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地名

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  • 赤瀬川
  • 大川
  • 折口
  • 多田
  • 鶴川内
  • 西目
  • 波留
  • 山下
  • 脇本

1954年、中心部にあたる波留の一部で町名設置が行われ、以下の町が発足する。

  • 大丸町
  • 琴平町
  • 栄町
  • 新町
  • 高松町
  • 鶴見町
  • 浜町
  • 本町
  • 丸尾町
  • 港町

その後も、以下の町が発足する。いずれも波留およびその地先からである。

  • 晴海町(1978年
  • 塩鶴町1丁目~2丁目(2004年
  • 塩浜町1丁目~2丁目(2004年)

気候

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阿久根特別地域気象観測所(阿久根市赤瀬川、標高40m)の気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
最高気温記録 °C°F 23.5
(74.3)
24.0
(75.2)
25.6
(78.1)
27.8
(82)
30.5
(86.9)
33.6
(92.5)
36.6
(97.9)
37.1
(98.8)
34.9
(94.8)
32.7
(90.9)
28.0
(82.4)
23.7
(74.7)
37.1
(98.8)
平均最高気温 °C°F 11.4
(52.5)
12.6
(54.7)
15.6
(60.1)
19.8
(67.6)
23.6
(74.5)
26.0
(78.8)
29.8
(85.6)
31.2
(88.2)
28.6
(83.5)
24.2
(75.6)
18.9
(66)
13.7
(56.7)
21.3
(70.3)
日平均気温 °C°F 7.9
(46.2)
8.8
(47.8)
11.6
(52.9)
15.7
(60.3)
19.5
(67.1)
22.7
(72.9)
26.5
(79.7)
27.4
(81.3)
24.6
(76.3)
20.0
(68)
15.0
(59)
10.0
(50)
17.5
(63.5)
平均最低気温 °C°F 4.6
(40.3)
5.1
(41.2)
7.6
(45.7)
11.7
(53.1)
15.7
(60.3)
19.9
(67.8)
23.9
(75)
24.4
(75.9)
21.5
(70.7)
16.5
(61.7)
11.5
(52.7)
6.6
(43.9)
14.1
(57.4)
最低気温記録 °C°F −4.2
(24.4)
−4.6
(23.7)
−1.6
(29.1)
0.9
(33.6)
6.9
(44.4)
11.2
(52.2)
17.1
(62.8)
18.5
(65.3)
12.0
(53.6)
5.4
(41.7)
0.3
(32.5)
−2.3
(27.9)
−4.6
(23.7)
降水量 mm (inch) 76.7
(3.02)
102.7
(4.043)
134.8
(5.307)
161.8
(6.37)
188.1
(7.406)
457.4
(18.008)
377.3
(14.854)
222.8
(8.772)
225.9
(8.894)
93.7
(3.689)
104.0
(4.094)
91.5
(3.602)
2,236.7
(88.059)
平均降水日数 (≥0.5 mm) 10.8 11.2 12.3 11.2 10.4 16.1 12.1 11.5 10.7 7.6 10.0 10.4 134.2
湿度 68 68 69 72 77 85 84 80 78 72 71 68 74
平均月間日照時間 107.0 122.9 161.5 180.4 185.9 124.0 201.6 226.8 186.9 186.6 145.8 118.7 1,948.4
出典:気象庁 (平均値:1991年-2020年、極値:1939年-現在)[2][3]

歴史

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「英袮(あくね)」の地名は古代より存在した。「アク」は漁業を意味する言葉、「ネ」は岩礁を表し、古くから漁港として栄えてきた土地であるが、平安時代には英袮院(あくねいん)と呼ばれる荘園であった。神崎太郎成兼院司に任命され英袮(あくね)氏を名乗りここを統治する。鎌倉時代には莫祢と表記され、英袮氏も莫祢氏となる。

1451年(宝徳3年)島津用久により阿久根と改称され、莫祢氏は島津氏家老となる。

近現代

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行政区域の変遷

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  • 1889年(明治22年)4月1日 - 町村制施行により、出水郡赤瀬川村・大川村・折口村・多田村・鶴川内村・西目村・波留村・山下村の区域をもって阿久根村が発足。
  • 1925年(大正14年)1月1日 - 町制を施行し、阿久根町となる。
  • 1952年(昭和27年)4月1日 - 市制を施行し、阿久根市となる。
  • 1955年(昭和30年)4月10日 - 三笠町を編入。

災害

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台風がしばしば接近・通過し、それによる災害が多い。

上記のほか多数の台風が接近・通過している[5]

行政

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歴代市長

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市長 就任日 出身 支援政党
1 松田進 1952年(昭和27年)4月1日 南満洲鉄道
2 1955年(昭和30年)5月1日
3 丹宗忠 1959年(昭和34年)5月1日 阿久根漁業協同組合
4 1963年(昭和38年)5月1日
5 1967年(昭和42年)5月1日
6 1971年(昭和46年)5月1日
7 坂元善文 1975年(昭和50年)2月2日 建設会社長
8 川畑強 1979年(昭和54年)2月2日 鹿児島県職員
9 1983年(昭和58年)2月2日
10 1987年(昭和62年)2月2日
11 新枦勝記 1988年(昭和63年)9月11日 鹿児島県職員
12 1992年(平成4年)9月11日
13 斉藤洋三 1996年(平成8年)9月11日 真宗大谷派僧侶 無所属
14 2000年(平成12年)9月11日 無所属
15 2004年(平成16年)9月11日 無所属
16 竹原信一 2008年(平成20年)9月11日 自衛官
会社役員
無所属
17 2009年(平成21年)6月1日 無所属
18 西平良将 2011年(平成23年)1月17日 養鶏業 無所属
19 2015年(平成27年)1月16日
20 2019年(平成31年)1月16日
21 2023年(令和5年)1月16日

議会

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県の行政機関

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国の行政機関

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経済

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産業

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主要企業

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主要小売店

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AZあくね

大型店

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コンビニエンスストア

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  • ローソン[6]
    • 阿久根西目店
    • 阿久根寺山店
  • ファミリーマート[7]
    • 阿久根赤瀬川店
    • 阿久根波留店
    • 阿久根脇本店 ※2016年(平成28年)2月18日に店舗を改装し、リニューアルオープン
    • 阿久根黒之浜店
    • 阿久根運動公園前店(旧エブリワン赤瀬川店からの移行店舗)※2016年(平成28年)2月25日にオープン
    • 阿久根北インター前店(南九州西回り自動車道 阿久根北IC前)※2016年(平成28年)4月7日にオープン
    • 阿久根港町店(旧エブリワン阿久根港町店からの移行店舗)※2016年(平成28年)9月30日にオープン

その他

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地域

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人口

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阿久根市と全国の年齢別人口分布(2005年) 阿久根市の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 阿久根市
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性
阿久根市(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年) 32,390人
1975年(昭和50年) 30,295人
1980年(昭和55年) 29,527人
1985年(昭和60年) 29,185人
1990年(平成2年) 27,869人
1995年(平成7年) 27,506人
2000年(平成12年) 26,270人
2005年(平成17年) 25,072人
2010年(平成22年) 23,154人
2015年(平成27年) 21,198人
2020年(令和2年) 19,270人
総務省統計局 国勢調査より

教育

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小学校

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中学校

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高等学校

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専門学校

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  • 出水郡医師会広域医療センター附属看護学校

消防

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 阿久根消防署

 阿久根市消防団

  • 中央分団 ポンプ車2台・積載車1台
  • 三笠分団 ポンプ車1台・積載車5台
  • 大川分団 ポンプ車1台・積載車3台
  • 鶴川内分団 ポンプ車1台・積載車2台
  • 赤瀬川分団 積載車1台
  • 山下分団  積載車3台
  • 折多分団  積載車2台
  • 西目分団  積載車2台
  • 女性消防隊

  

交通

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阿久根駅(旧駅舎)
 
国道499号終点
 
道の駅阿久根

鉄道路線

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かつては九州旅客鉄道(JR九州)鹿児島本線が通っており、阿久根駅にはつばめをはじめとする特急列車も発着していたが、2004年平成16年)3月13日九州新幹線の開業により八代駅 - 川内駅間がJR九州から分離された。市内に九州新幹線の駅は設置されず、阿久根市内は出水駅と川内駅の中間地点にあるトンネル区間のみであり、もし在来線が廃止された場合鉄道路線の利用ができなくなる。そのため肥薩おれんじ鉄道の開業に際しては、鹿児島県の自治体の中では唯一積極的な立場であった。

肥薩おれんじ鉄道

道路

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高速道路

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  • E3A 出水阿久根道路(高規格幹線道路

南九州西回り自動車道(南九州自動車道)の一部であり無料で通行可能である。ただし2023年現在、隣の出水市と阿久根市の間のみ開通しており、全国的な高速道路網と直接つながっていないので、未開通区間は国道3号などで連絡することになる。現在事業中の芦北出水道路および阿久根川内道路が全通すると、全国的な高速道路網と接続されることになる。

事業中の区間

  • 阿久根川内道路(南九州自動車道)
  • 北薩横断道路
    • 阿久根北IC附近の国道3号から出水市の高尾野ICに至る予定の阿久根高尾野道路が2016年度より事業化された[8]。ただし高速道路規格ではなく一般道路規格で建設される予定である[9]

一般国道

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県道

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主要地方道

一般県道

路線バス

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空港

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最寄りの空港は鹿児島空港あるいは阿蘇くまもと空港で、いずれも公共交通機関を使えば2時間程度(前者は直通空港バス、後者は肥薩おれんじ鉄道・九州新幹線・空港バスの乗り換え)かかる。

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事

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名所・旧跡・観光スポット

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道の駅阿久根より臨む東シナ海

祭事・催事

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  • 阿久根市長旗九州選抜高等学校駅伝競走大会(毎年3月上旬開催 陸上競技場)
  • 番所丘公園グリーンフェス(毎年5月中旬 番所丘公園で開催)
  • 神舞(かんめ、8年おきの旧暦7月28日に開催、鹿児島県指定無形文化財 南方神社)
  • 阿久根新鮮おさかな祭り(毎年8月中旬開催 北さつま漁協)
  • 阿久根みどこいまつり(毎年8月上旬開催)
  • 阿久根みどこい秋まつり(毎年10月下旬開催 花火大会)
  • 阿久根伊勢海老まつり(毎年9月1日から10月31日まで阿久根市内の参加店で実施)
  • ぼんたんロードレース(毎年12月上旬開催)
  • 阿久根市産業祭(毎年12月第3土・日曜日に開催)

海水浴場

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出身有名人

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阿久根市を舞台とした作品

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脚注

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  1. ^ 北薩エリア”. 鹿児島県. 2024年11月21日閲覧。
  2. ^ 平年値ダウンロード”. 気象庁. 2021年4月閲覧。
  3. ^ 観測史上1〜10位の値(年間を通じての値)”. 気象庁. 2021年4月閲覧。
  4. ^ 日外アソシエーツ編集部 編『日本災害史事典 1868-2009』日外アソシエーツ、2010年9月27日、34頁。ISBN 9784816922749 
  5. ^ 阿久根市地域防災計画 資料編 (PDF)
  6. ^ ローソンATM(管理行は西日本シティ銀行)を設置している。
  7. ^ 全店とも鹿児島銀行ATMを併設。
  8. ^ 「南日本新聞」 2016年4月1日付(北薩横断道路・阿久根-高尾野着手へ 国交省、16年度事業化)
  9. ^ 【鹿児島】地域高規格道路整備 一般道路での整備検討 - 地方建設専門紙の会(鹿児島建設新聞) 2015年7月14日付記事

関連項目

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外部リンク

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