1990年カナダグランプリ

1990年カナダグランプリ: 1990 Molson Grand Prix du Canada)は、1990年F1世界選手権第5戦として、1990年6月10日ジル・ヴィルヌーヴ・サーキットで決勝レースが開催された。

カナダ 1990年カナダグランプリ
レース詳細
1990年F1世界選手権全16戦の第5戦
Gilles Villeneuve Circuit Montreal (88-93).svg
日程 1990年6月10日
正式名称 XXVIII Grand Prix Molson du Canada
開催地 ジル・ヴィルヌーヴ・サーキット
モントリオール, カナダ
コース長 4.390 km (2.728 mi)
レース距離 70周 307.300 km (190.947 mi)
決勝日天候 曇り、ウェット→ドライ
ポールポジション
ドライバー マクラーレン-ホンダ
タイム 1'20.399
ファステストラップ
ドライバー オーストリア ゲルハルト・ベルガー マクラーレン-ホンダ
タイム 1'22.077 (70周目)
決勝順位
優勝 マクラーレン-ホンダ
2位 ベネトン-フォード
3位 フェラーリ

予選編集

予備予選結果編集

順位 No ドライバー コンストラクター タイム
1 33   ロベルト・モレノ ユーロブルン-ジャッド 1'28.268
2 14   オリビエ・グルイヤール オゼッラ-フォード 1'28.589 +0.321
3 30   鈴木亜久里 ローラ-ランボルギーニ 1'29.372 +1.104
4 29   エリック・ベルナール ローラ-ランボルギーニ 1'29.844 +1.576
5 17   ガブリエル・タルキーニ AGS-フォード 1'29.855 +1.587
6 18   ヤニック・ダルマス AGS-フォード 1'30.460 +2.192
7 31   ベルトラン・ガショー コローニ-スバル 1'44.185 +15.917
8 34   クラウディオ・ランジェス ユーロブルン-ジャッド 1'47.118 +18.850
9 39   ブルーノ・ジャコメリ ライフ 1'50.253 +21.985

予選結果編集

順位 No ドライバー コンストラクター Q1 Q2
1 27   アイルトン・セナ マクラーレン-ホンダ 1'20.399 1'30.514
2 28   ゲルハルト・ベルガー マクラーレン-ホンダ 1'20.465 1'33.240 +0.066
3 1   アラン・プロスト フェラーリ 1'20.826 1'31.514 +0.427
4 19   アレッサンドロ・ナニーニ ベネトン-フォード 1'21.302 1'30.575 +0.903
5 20   ネルソン・ピケ ベネトン-フォード 1'21.568 1'27.124 +1.169
6 5   ティエリー・ブーツェン ウィリアムズ-ルノー 1'21.599 +1.200
7 2   ナイジェル・マンセル フェラーリ 1'21.641 1'27.647 +1.242
8 4   ジャン・アレジ ティレル-フォード 1'21.748 +1.349
9 6   リカルド・パトレーゼ ウィリアムズ-ルノー 1'22.018 44'52.525 +1.619
10 8   ステファノ・モデナ ブラバム-ジャッド 1'22.660 1'29.062 +2.261
11 11   デレック・ワーウィック ロータス-ランボルギーニ 1'22.673 +2.274
12 12   マーティン・ドネリー ロータス-ランボルギーニ 1'22.703 1'35.198 +2.304
13 3   中嶋悟 ティレル-フォード 1'23.605 +3.205
14 9   ミケーレ・アルボレート アロウズ-フォード 1'23.744 +3.345
15 14   オリビエ・グルイヤール オゼッラ-フォード 1'23.779 1'30.872 +3.380
16 23   ピエルルイジ・マルティニ ミナルディ-フォード 1'23.795 1'40.047 +3.396
17 26   フィリップ・アリオー リジェ-フォード 1'23.899 1'31.797 +3.500
18 30   鈴木亜久里 ローラ-ランボルギーニ 1'23.915 1'32.777 +3.516
19 21   エマヌエル・ピッロ ダラーラ-フォード 1'24.269 1'38.775 +3.870
20 25   ニコラ・ラリーニ リジェ-フォード 1'24.285 1'30.091 +3.886
21 35   グレガー・フォイテク オニクス-フォード 1'24.397 1'42.487 +3.998
22 36   J.J.レート オニクス-フォード 1'24.425 1'40.607 +4.026
23 29   エリック・ベルナール ローラ-ランボルギーニ 1'24.451 1'32.750 +4.052
24 16   イヴァン・カペリ レイトンハウス-ジャッド 1'24.554 7'00.728 +4.155
25 22   アンドレア・デ・チェザリス ダラーラ-フォード 1'24.621 1'36.629 +4.222
26 10   アレックス・カフィ アロウズ-フォード 1'25.113 1'39.209 +4.714
27 33   ロベルト・モレノ ユーロブルン-ジャッド 1'25.172 1'31.097 +4.773
28 15   マウリシオ・グージェルミン レイトンハウス-ジャッド 1'25.712 1'45.435 +5.313
29 24   パオロ・バリッラ ミナルディ-フォード 1'25.951 1'51.583 +5.552
30 7   デビッド・ブラバム ブラバム-ジャッド 1'26.771 1'36.453 +6.372
出典[1]

決勝編集

土曜日に降り始めた雨はあがったものの、決勝当日も薄暗い曇り空に覆われた。レーススタートを待つ間に再び雨が降り始め、各車はレインタイヤでダミーグリッドに並んだが、天候の回復を見越してドライ寄りのセッティングを選ぶギャンブルに賭けるドライバーもいた。

スタートシグナルが緑に代わる寸前、2番グリッドのベルガーがわずかに動き出すが、セナが先頭を守って1コーナーをクリアした。序盤はセナ、ベルガー、ナニーニがレースを引っ張り、アレジ、ピケ、ブーツェン、プロストと続いた。

10周目過ぎには、走行ライン上の路面が乾きはじめ、ピットでドライタイヤへ交換する作業が始まった。ここでベルガーにジャンプスタート(フライング)の裁定がくだり、レースタイム60秒加算のペナルティが科された。マクラーレンはチームオーダーでベルガーをセナの前に出し、「見かけ上トップ」のベルガーはペナルティを挽回するため猛プッシュを続けた。好調ナニーニはピットアウトした周回中に小動物(ウッドチャック)を跳ねてしまい、ノーズ交換のため再度ピットインして順位を落とした。

コース上は走行ラインを外すと非常に滑りやすく、スピン・クラッシュが続発する。タイヤ交換を終えて2位に浮上したプロストにブーツェンが仕掛けるが、20周目に周回遅れのアリオーに追突してリタイア。2周後にはナニーニがタイヤバリアに突っ込み、その5周後には同じ場所でアレジがコースアウトし、乗り捨てられていたナニーニのマシンに突っ込んで粉砕した。

セナの30秒後方では、2位集団のプロスト、ピケ、マンセルの我慢比べが続いたが、次第にプロストのブレーキが厳しくなり、49周目にピケ、50週目にマンセルがパスして順位を上げた。

ベルガーはセナを45秒離してトップチェッカーを受けたが、+60秒加算により15秒差の4位という結果になった(最終ラップにプロストのタイムを抜いた)。予選は0.066秒の僅差でポールポジションを逃し、決勝は痛恨のジャンプスタートでタイムペナルティと戦うというアンラッキーな週末になった。

決勝結果編集

順位 No ドライバー コンストラクター 周回 タイム/リタイア グリッド ポイント
1 27   アイルトン・セナ マクラーレン-ホンダ 70 1:42'56.400 1 9
2 20   ネルソン・ピケ ベネトン-フォード 70 +10.497 5 6
3 2   ナイジェル・マンセル フェラーリ 70 +13.385 7 4
4 28   ゲルハルト・ベルガー マクラーレン-ホンダ 70 +14.854 2 3
5 1   アラン・プロスト フェラーリ 70 +15.820 3 2
6 11   デレック・ワーウィック ロータス-ランボルギーニ 68 +2 Laps 11 1
7 8   ステファノ・モデナ ブラバム-ジャッド 68 +2 laps 10
8 10   アレックス・カフィ アロウズ-フォード 68 +2 Laps 26
9 29   エリック・ベルナール ローラ-ランボルギーニ 67 +3 Laps 23
10 16   イヴァン・カペリ レイトンハウス-ジャッド 67 +3 Laps 24
11 3   中嶋悟 ティレル-フォード 67 +3 Laps 13
12 30   鈴木亜久里 ローラ-ランボルギーニ 66 +4 Laps 18
13 14   オリビエ・グルイヤール オゼッラ-フォード 65 +5 Laps 15
Ret 12   マーティン・ドネリー ロータス-ランボルギーニ 57 エンジン 12
Ret 35   グレガー・フォイテク オニクス-フォード 53 エンジン 21
Ret 22   アンドレア・デ・チェザリス ダラーラ-フォード 50 ギアボックス 25
Ret 36   J.J.レート オニクス-フォード 46 エンジン 22
Ret 6   リカルド・パトレーゼ ウィリアムズ-ルノー 44 ブレーキ 9
Ret 26   フィリップ・アリオー リジェ-フォード 34 エンジン 17
Ret 4   ジャン・アレジ ティレル-フォード 26 スピン 8
Ret 19   アレッサンドロ・ナニーニ ベネトン-フォード 21 スピン 4
Ret 5   ティエリー・ブーツェン ウィリアムズ-ルノー 19 接触 6
Ret 25   ニコラ・ラリーニ リジェ-フォード 18 接触 20
Ret 21   エマヌエル・ピッロ ダラーラ-フォード 11 接触 19
Ret 9   ミケーレ・アルボレート アロウズ-フォード 11 接触 14
Ret 23   ピエルルイジ・マルティニ ミナルディ-フォード 0 スピン 16
DNQ 33   ロベルト・モレノ ユーロブルン-ジャッド
DNQ 15   マウリシオ・グージェルミン レイトンハウス-ジャッド
DNQ 24   パオロ・バリッラ ミナルディ-フォード
DNQ 7   デビッド・ブラバム ブラバム-ジャッド
DNPQ 17   ガブリエル・タルキーニ AGS-フォード
DNPQ 18   ヤニック・ダルマス AGS-フォード
DNPQ 31   ベルトラン・ガショー コローニ-スバル
DNPQ 34   クラウディオ・ランジェス ユーロブルン-ジャッド
DNPQ 39   ブルーノ・ジャコメリ ライフ
出典[2]

レース後の選手権順位編集

  • 注記:ランキング上位5位まで記載。

脚注編集

  1. ^ Molson Grand Prix du Canada - OVERALL QUALIFYING”. Formula1.com. 2020年4月24日閲覧。
  2. ^ Molson Grand Prix du Canada - RACE RESULT”. Formula1.com. 2020年4月24日閲覧。
  3. ^ a b Canada 1990 - Championship STATS F1”. www.statsf1.com. 2020年4月24日閲覧。
前戦
1990年モナコグランプリ
FIA F1世界選手権
1990年シーズン
次戦
1990年メキシコグランプリ
前回開催
1989年カナダグランプリ
  カナダグランプリ次回開催
1991年カナダグランプリ