アリオ

セブン&アイ・クリエイトリンクが開発するショッピングセンター
Arioから転送)

アリオ (英称Ario) は、セブン&アイ・ホールディングス傘下のセブン&アイ・クリエイトリンクが中心となって店舗開発を行っている大型ショッピングセンターである[1]

アリオ
Ario
屋上塔屋更新後のアリオ八尾
店舗概要
開業日 2005年4月27日(1号店・アリオ蘇我)
施設所有者 セブン&アイ・クリエイトリンク
(アリオ加古川は多木化学)
施設管理者 イトーヨーカ堂
(アリオ倉敷、加古川はセブン&アイ・クリエイトリンク)
中核店舗 イトーヨーカドー
(アリオ倉敷は天満屋ハピーズ)
店舗数 17+セブンパークアリオ柏
外部リンク 公式HP
Ario
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概要

総合スーパーの「イトーヨーカドー」を核テナントに専門店モールを併設する形態で開業。

イトーヨーカ堂2005年(平成17年)3月9日三井物産合弁デベロッパーのモール・エスシー開発を設立し、ショッピングセンターの開発・運営に参入した[2]

設立時の出資比率はイトーヨーカ堂が60%で、三井物産が40%であった[3]

モール・エスシー開発は、2016年11月30日付で、セブン&アイ・ホールディングス直系に移動の上、グループの不動産開発・管理全般を担う株式会社セブン&アイ・クリエイトリンクに商号変更している。

ほとんどの店舗はセブン&アイ・クリエイトリンクが開発し、イトーヨーカ堂から施設運営を受託されているが、アリオ倉敷のみセブン&アイ・クリエイトリンクが施設運営も行っている。また、アリオ倉敷では開業当初の核テナントだったイトーヨーカドーが撤退したため、初めて非セブン&アイ系列のスーパー(天満屋ハピーズ。イトーヨーカドーが20%出資)を核テナントとする店舗となった。

名称の由来

ariel("空気の精"の意)と語尾に「o」を組み合わせた造語[4]。また、Arioを表す4字にはそれぞれ「娯楽」「安らぎ」「情報発信」「創造性」といった意味が込められている[5]

出店場所

初期に出店した店舗は過去に閉鎖された大規模な工場跡地の再開発によるものであったが、その後は既存の店舗を改装してテナント比率を上げる形でArioへの転換を図る形態の出店も行っている[6]

出店を検討した地域

  • 日本たばこ産業仙台工場・東仙台球場(JT球場)跡地(宮城県仙台市宮城野区)
    • 2005年11月29日に一旦はJTと合意し[7]、翌年2006年(平成18年)に複合映画館を含む大型ショッピングセンターの開設計画を発表した[8]。しかし、地域住民や中心市街地の商店街などがオーバーストアの懸念からイトーヨーカドーが進出を断念した[8]。その後、大和ハウス工業主導により住宅地と商業施設の複合開発事業が進められ、その一部として商業施設「フォレオせんだい 宮の杜」が2009年11月5日に開業し、同月13日に同施設にセブン&アイグループのヨークベニマルが出店した[8]

マスコットキャラクター

  • 犬の「アリ(青)」と「リオ(赤)」[4][9]
  • 「棚照結神(たなてらすむすびのかみ)」[10](後述)
  • 「なえポックル」[11](札幌のみ)

棚照結神(たなてらすむすびのかみ)

2021年より起用された、セブン&アイ・クリエイトリンク運営の各店舗を擬人化したマスコットキャラクター。2023年3月現在、22名が存在しており、アリオ店舗ではないグランツリー武蔵小杉プライムツリー赤池セブンパーク天美も含まれる一方、2017年9月に閉店済みのアリオ松本に相当するキャラクターは存在しない。各施設のキャラクターと担当声優・イラストレーターは以下の通り(施設の開業順に記載する)。

名前 モチーフ 声優 イラストレーター
蘇我 カナト(そまもり カナト) アリオ蘇我 日野聡 加川壱互
神威 眞白(かむい ましろ) アリオ札幌 逢坂良太 あるみっく
川鋳 樹(かわい いつき) アリオ川口 福山潤 ユウヒ
水郷 かずら(みずさと かずら) アリオ亀有 梶原岳人 村上ゆいち
長瀬 よひら(ながせ よひら) アリオ八尾 水瀬いのり 茶々ごま
風祭 新(かぜまつ じん) アリオ西新井 石谷春貴 加川壱互
鳳 尊(おおとり たける) アリオ鳳 岩崎諒太 ユウヒ
小名木川 爽琉都(おなぎがわ そると) アリオ北砂 黒田崇矢 あいるむ
橋本 隼(はしもと しゅん) アリオ橋本 立花慎之介 ももしき
花街 ぐりむ(はなまち ぐりむ) アリオ深谷 千葉翔也
神信桜 真命(かみしのさくら しんめい) アリオ上田 白井悠介 ユウマ
藤臣 硝(ふじおみ しょう) アリオ倉敷 寺島拓篤 あいるむ
鷲野 梨宮(わしの りきゅう) アリオ鷲宮 八代拓 あるみっく
泉 蒼(いずみ あおい) アリオ仙台泉 葉山翔太 ユウヒ
天馬 結月(てんま ゆづき) アリオ上尾 平川大輔 村上ゆいち
七星 梨鶯(ななほし りおう) アリオ市原 竹内栄治 ユウマ
小杉 大樹(こすぎ だいき) グランツリー武蔵小杉 熊谷健太郎 あいるむ
柏蓮 蹴翔(はくれん しゅうと) セブンパーク アリオ柏 榎木淳弥
小松 菜海(こまつ なみ) アリオ葛西 井澤詩織 ももしき
神楽月 奏朱(かぐらづき そうしゅ) プライムツリー赤池 村瀬歩 茶々ごま
加古林寺 あかね(かこりんじ あかね) アリオ加古川 鬼頭明里 ももしき
皇 華和地(すめらぎ かわち) セブンパーク天美 狩野翔 ユウマ

沿革

脚注

  1. ^ 安倉良二『日本の商業政策の転換による大型店の立地再編と中心市街地への影響に関する地理学的研究』 早稲田大学〈博士(学術) 乙第2375号〉、2013年。hdl:2065/40253NAID 500000574810https://id.ndl.go.jp/bib/024808172 
  2. ^ a b “イトーヨーカ堂、食品スーパー業態に参入 三井物産とSC開発子会社を設立”. 日本食糧新聞(日本食糧新聞社). (2005年3月25日)
  3. ^ a b 小島健輔 『IY初のモール型SC“アリオ蘇我”を検証する』 月刊販売革新 2005年6月号 (商業界)
  4. ^ a b アリオ蘇我について|アリオ蘇我”. web.archive.org (2019年7月6日). 2019年7月6日閲覧。
  5. ^ 地域と共に進化し続ける拠点を目指して“超改装”第二弾!『アリオ八尾』リニューアルオープン” (PDF) (2019年7月6日). 2019年7月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月6日閲覧。
  6. ^ 山根清志(2012年10月19日). “大手スーパー「専門性」に活路、ヨーカ堂、3年で50店改装、ロフトなど導入”. 日経MJ(日本経済新聞社)
  7. ^ “JT:東仙台球場跡地など、イトーヨーカ堂に賃貸”. 毎日新聞 (毎日新報社). (2005年11月30日)
  8. ^ a b c “家電量販店が先行開店 JT跡地 仙台”. 河北新報(河北新報社). (2009年11月6日)
  9. ^ 「いいこと、アリオ♪」のマスコットキャラクター/プレミアホテル-CABIN-松本のブログ - 宿泊予約は<じゃらん>”. web.archive.org (2019年7月6日). 2019年7月6日閲覧。
  10. ^ 棚照結神(たなてらすむすびのかみ)擬人化プロジェクト”. 2022年3月11日閲覧。
  11. ^ なえポックルとは - コトバンク”. archive.ph (2019年7月6日). 2019年7月6日閲覧。
  12. ^ “イトーヨーカ堂初の自社開発SC「アリオ蘇我」、新サービスも好評”. 日本食糧新聞(日本食糧新聞社). (2005年5月27日)
  13. ^ “アリオ札幌きょう開業 道内最大級SC ヨーカ堂 反転攻勢目指す”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2005年11月23日)
  14. ^ “北海道内小売業界、年末商戦前に出店相次ぐ SM新業態もオープン”. 日本食糧新聞(日本食糧新聞社). (2005年11月28日)
  15. ^ “イトーヨーカ堂、川口店オープン 直送野菜など地元要望に対応”. 日本食糧新聞(日本食糧新聞社). (2005年12月16日)
  16. ^ “イトーヨーカ堂「アリオ亀有」、顔の見える食品を充実 アレルゲンへの配慮も”. 日本食糧新聞(日本食糧新聞社). (2006年3月29日)
  17. ^ “全国小売流通特集:近畿エリア=多様化する消費者ニーズ対応へ新業態開発進める”. 日本食糧新聞(日本食糧新聞社). (2007年7月24日)
  18. ^ “オープン情報=イトーヨーカ堂「イトーヨーカドーアリオ西新井店」”. 日本食糧新聞(日本食糧新聞社). (2007年10月24日)
  19. ^ 山本仁((2007年11月9日). “イトーヨーカ堂、売価抑制が基本 亀井社長「値上げ、慎重に対処」”. 日本食糧新聞(日本食糧新聞社)
  20. ^ “『AriO(アリオ)鳳』 3月31日(月)オープン 大阪府堺市”. タイハン特報 (大量販売新聞社). (2008年3月10日)
  21. ^ “イトーヨーカ堂、モール型SCの集大成「アリオ北砂」オープン”. 日本食糧新聞(日本食糧新聞社). (2010年6月9日)
  22. ^ “イトーヨーカ堂 小名木川貨物駅跡地商業施設 07年11月1日オープン予定 東京都江東区”. タイハン特報 (大量販売新聞社). (2006年5月8日)
  23. ^ “オープン情報=イトーヨーカ堂「イトーヨーカドー橋本店」”. 日本食糧新聞(日本食糧新聞社). (2010年9月1日)
  24. ^ “『AriO深谷』 イトーヨーカドー深谷店とアリオモール77の専門店 埼玉県深谷市上柴町”. タイハン特報 (大量販売新聞社). (2010年12月6日)
  25. ^ “イトーヨーカドー深谷店と約80の専門店で構成 埼玉県深谷市に『AriO(アリオ)深谷』 「食品フロア」”. タイハン特報 (大量販売新聞社). (2010年8月19日)
  26. ^ a b “イトーヨーカ堂、「アリオ上田」オープン 地域SC競合激化は必至”. 日本食糧新聞(日本食糧新聞社). (2011年4月20日)
  27. ^ “リヴィン上田店 来年をめどに閉店の方針” 信濃毎日新聞 (信濃毎日新聞社). (2008年10月3日)
  28. ^ 小林一彦(2011年12月4日). “現場発:倉敷アウトレット、初の週末 目立つ県外ナンバー、懸念の渋滞なく”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
  29. ^ 豊田健一郎(2012年1月25日). “売る技術光る戦略 ヨーカ堂「アリオ松本」に"百貨店"、品ぞろえ差異化で平日集客”. 日経MJ(日本経済新聞社)
  30. ^ 県報(鷲宮南部開発SC:新設)”. 埼玉県ホームページ. 埼玉県産業労働部商業支援課 (2010年1月22日). 2012年3月17日閲覧。
  31. ^ “イトーヨーカ堂「アリオ鷲宮」、専門店など強化 広域集客の武器に”. 日本食糧新聞(日本食糧新聞社). (2012年11月28日)
  32. ^ “ヨーカドー仙台泉店、27日に新装開店 専門店増やす”. 朝日新聞(朝日新聞社). (2013年4月18日)
  33. ^ 埼玉県告示第百二十七号 西上尾SC (PDF)
  34. ^ 埼玉県告示第千百二十三号 (PDF)
  35. ^ 上尾市最大級のSC「アリオ上尾」平成25年6月29日(土)グランドオープン イトーヨーカドーニュースリリース (PDF) 2013年5月30日
  36. ^ 大型SC「アリオ上尾」29日オープン 水族館に保育施設も(埼玉新聞2013年6月8日)2013年6月9日閲覧
  37. ^ a b “「アリオ市原」オープン 開店前に2千人が列”. 千葉日報(千葉日報社). (2013年11月29日)
  38. ^ a b c d ““市の顔”の核、3年遅れで ヨーカドーと68テナント 「アリオ市原」来月28日開業”. 千葉日報(千葉日報社). (2013年10月31日)
  39. ^ a b c d “アリオ 来春開業困難に”. 千葉日報(千葉日報社). (2009年2月2日)
  40. ^ “五井駅前SC 来年1月着工へ”. 千葉日報. (2012年10月4日). http://www.chibanippo.co.jp/c/news/local/103816 2013年2月11日閲覧。 
  41. ^ セブン&アイ・ホールディングス最大の商業施設が誕生 ショッピングと遊びがひとつになった、新体験「PARK」 SEVENPARK ARIO KASHIWA 2016年春、千葉県柏市にグランドオープン!』(プレスリリース)セブン&アイ・ホールディングス、2015年10月23日http://www.7andi.com/company/news/release/001941.html2015年12月10日閲覧 
  42. ^ 2016年4月25日(月)グランドオープン! "SEVENPARK ARIO KASHIWA" ショッピングと遊びがひとつになった、新体験「PARK」。"遊び心が"あふれる楽しい仕掛けが満載の新SPOTが柏に誕生します。』(プレスリリース)イトーヨーカ堂、2016年3月16日http://www.itoyokado.co.jp/company/news/003711.html2016年3月16日閲覧 
  43. ^ セブン&アイ・ホールディングスの不動産開発・管理体制再編に伴い、「株式会社セブン&アイ・クリエイトリンク」を発足いたしました。(セブン&アイ・クリエイトリンク 2016/11/30、2017年2月7日閲覧)。
  44. ^ 『「アリオ松本」今秋閉店 セブン&アイ方針』2017年2月28日閲覧、信毎Web
  45. ^ アリオ松本、閉店は9月10日信濃毎日新聞(2017年7月28日)
  46. ^ セブン&アイ/ヨーカ堂葛西店をアリオに一新、目標売上20%増(流通ニュース)
  47. ^ 東北放送 (2023年9月2日). “「これまで買っていた物をどこで買おうかなと」アリオ仙台泉“来年1月末での閉店”を店頭告知”. TBS NEWS DIG. 2023年9月2日閲覧。

関連項目

外部リンク