インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国

2008年のアメリカのアドベンチャー映画

インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』(インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルのおうこく、Indiana Jones and the Kingdom of the Crystal Skull)は、2008年アメリカ合衆国映画。製作総指揮のジョージ・ルーカスによる原案を基に、スティーヴン・スピルバーグが監督を務めた。出演はハリソン・フォードなど。冷戦時代である1957年[注釈 1]のを舞台に、考古学者のインディアナ・ジョーンズクリスタル・スカルをめぐりソビエト連邦と争奪戦を繰り広げるアクションアドベンチャー作品で「インディ・ジョーンズ」シリーズの第4作である。

インディ・ジョーンズ/
クリスタル・スカルの王国
Indiana Jones and the Kingdom of the Crystal Skull
Indianajones4.jpg
主演のハリソン・フォード
監督 スティーヴン・スピルバーグ
脚本 デヴィッド・コープ
原案 ジョージ・ルーカス
ジェフ・ナサンソン
原作 キャラクター創造
ジョージ・ルーカス
フィリップ・カウフマン
製作 フランク・マーシャル
製作総指揮 ジョージ・ルーカス
キャスリーン・ケネディ
出演者 ハリソン・フォード
シャイア・ラブーフ
カレン・アレン
ケイト・ブランシェット
イゴール・ジジキン
レイ・ウィンストン
ジョン・ハート
ジム・ブロードベント
音楽 ジョン・ウィリアムズ
撮影 ヤヌス・カミンスキー
編集 マイケル・カーン
製作会社
配給 パラマウント映画
公開 アメリカ合衆国の旗 2008年5月22日
日本の旗 2008年6月21日
上映時間 123分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $185,000,000[1]
興行収入 $786,636,033[1] 世界の旗
$317,101,119[1] アメリカ合衆国の旗カナダの旗
57.1億円[2] 日本の旗
前作 インディ・ジョーンズ/最後の聖戦
次作 インディ・ジョーンズと運命のダイヤル
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前作『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』から19年ぶりに公開された作品で、それまでのシリーズから主要なスタッフが続投し製作。評価は否定的な声も挙がるなどまちまちであったが、最終興行収入は全世界で7億8千万ドルとシリーズ最高の興行収入を記録した[1]

ストーリー

アメリカマッカーシズムが吹き荒れた1957年。イリーナ・スパルコ率いる偽装アメリカ陸軍(正体はスパルコ同様、アメリカに潜入していたソ連軍兵士達)に拘束されたインディアナ・ジョーンズと相棒ジョージ・マクヘイルは、翌日に近くで核実験が行われるネバダ州アメリカ軍施設"エリア51"内にある政府の機密物保管倉庫(レイダース/失われたアーク《聖櫃》の最後の場面の軍の倉庫)へ連行されてしまう。

彼らはそこで「1947年ニューメキシコ州ロズウェルで起きた事件」(ロズウェル事件)でアメリカ軍が手に入れた、強い磁気を発する長方形の箱を探すよう、インディに強要する。そしてそこで彼らが見つけたのは、強い磁気で金属を引き寄せる謎のミイラだった。

インディはマクヘイルの裏切りに遭いながらも、相手の隙を突き機転を利かせ、何とか彼らの拘束から逃れることに成功し、翌日の昼にどこかの町へたどり着く。しかし、そこは軍が核実験のために建設した無人の町で、突如実験のカウントダウンを告げるアナウンスが響いた。インディは辛くもが使われた冷蔵庫に閉じこもって難を逃れるのだが、マクヘイルとの間柄からFBIから尋問を受け、共産主義者のレッテルを貼られて赤狩りの対象者になってしまった。

スタンフォース教授が辞職すると同時に大学を無期限休職処分になり、「自由の国アメリカ」と呼ばれていた祖国の現状に失望したインディは国外に向かうため列車に乗った。しかしそこにバイクにまたがった謎の青年(マット・ウィリアムズ)が話しかけてくる。彼によると自身の母親(マリオン・レイヴンウッド)がペルーから助けを求めているのだという。

登場人物

インディアナ・ジョーンズ(ヘンリー・ジョーンズJr.)
演 - ハリソン・フォード
主人公。考古学の教授にして無類の冒険家。行動派であり、生徒たちにも「考古学は図書館に籠って本を読むよりも、発掘現場へと赴いて調べることが重要だ」と説く。
マットから「じいさん」呼ばわりされるように壮年期に入りだしているが、そのムチさばきや行動力、腕っ節の強さや考古学の知識には全く衰えがない。
良くも悪くも身内に厳しい一面があり、当初は学校を辞めたマットに「自由に生きればいい」と言っていたが、自分の息子だと知ったとたん「大学へ行け」と教育者らしいことを言う。
マリオン・レイヴンウッド英語版
演 - カレン・アレン
マットの母親。シリーズ第1作『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』ではヒロインとして登場した。
結婚式の一週間前に口論からインディと喧嘩別れし、その後コリン・ウィリアムズと結婚。しかし、その後もインディのことは想っていたようで、インディから「君の代わりはいなかった」と言われると態度を軟化させたりした。
物語のラストは、彼女とインディの結婚式で締めくくられた。
マット・ウィリアムズ(ヘンリー・ジョーンズ三世)
演 - シャイア・ラブーフ
インディの相棒役。物語中盤でインディの息子と判明するが、本人はその事を知らされていなかった。
自分の夢を追って学校を中退し、バイクの修理で生計を立てているアウトローな青年。母親から助けを求める電話がかかってきたことから、インディと共に南米ペルーの奥地へと向かう。
1957年当時の若者らしく、バイクにまたがり、髪をポマードで撫で付けフォールディングナイフを持っている。
ジョージ・マクヘイル(マック)
演 - レイ・ウィンストン
第二次世界大戦中、インディと共にナチスと戦った元MI6の局員。インディを「ジョーンジー(Jonesey)」と呼ぶ。
ポーカーで失敗したことを理由に、報酬目当てでソ連の二重スパイとなったことから序盤でインディを裏切りスパルコ達に手を貸す。
インディの仲間でありながら、1作目のルネ・ベロック(ナチスと手を組んだ考古学者)や3作目のエルザ・シュナイダー(インディ達・ナチス双方に手を貸す考古学者)のような役回りである。
ハロルド・オックスリー教授(オックス)
演 - ジョン・ハート
インディの大学時代の友人で、インディと共に、マリオンの父アブナー・レイヴンウッド教授の元で考古学を学んだ。
3年前に消息を絶ったが、南米でインディと再会。その時には精神に異常をきたし、一般人には訳の分からない言葉を口ずさんでいたものの、物語終盤で正気に戻った。
当初は父親のヘンリーとして描かれていたが、ショーン・コネリーが出演を断ったため新たに設定された役である。
ディーン・チャールズ・スタンフォース
演 - ジム・ブロードベント
大学の学部長。旧友でもあるインディを心配しており、彼が共産主義者だとして糾弾された際、彼への処分を「無期限休職」に軽減するため辞職した。
イリーナ・スパルコ
演 - ケイト・ブランシェット
当時ソビエト連邦の領土だったウクライナ東部出身。黒髪でボブカットの女性。ソ連軍の大佐にして、KGBのエージェント。
レイピアを用いた剣術の達人である他、「超能力を持つ」と自称し、人間の目を見ればその考えを読むことができるという。
アントニン・ドフチェンコ
演 - イゴール・ジジキン
スパルコの部下でソビエト連邦のエージェント。当時ユーゴスラヴィアの一部だったセルビア出身。潜入したソ連軍の部隊を指揮している。
非常に屈強で、物語中盤でインディと激しい戦闘を繰り広げる。
コリン・ウィリアムズ
名前のみ登場。イギリス空軍のパイロットで、マリオンの夫となっていたが、第二次世界大戦で戦死した。

キャスト

役名 俳優 日本語吹き替え
インディ・ジョーンズ ハリソン・フォード 内田直哉
マリオン・レイヴンウッド カレン・アレン 土井美加
マット・ウィリアムズ シャイア・ラブーフ 細谷佳正
ジョージ・マクヘイル レイ・ウィンストン 松井範雄
オックスリー教授 ジョン・ハート 中博史
スタンフォース学部長 ジム・ブロードベント 坂口芳貞
イリーナ・スパルコ ケイト・ブランシェット 本田貴子
アントニン・ドフチェンコ イゴール・ジジキン 桐本琢也
ロス将軍 アラン・デイル 小川真司
スミス ニール・フリン 乃村健次
テイラー ジョエル・ストファー 根本泰彦
KGBの男 ディミトリ・ディアチェンコ 石住昭彦
イリア・ヴォロック 小形満
殴られた大学生 ディーン・グライムス 佐藤健輔
強打者[注釈 2] サーシャ・スピルバーグ 雨谷和砂
大学生 ブライアン・ナットソン 大原崇
図書館の学生 チェット・ハンクス 野島健児
牧師 V・J・フォスター 丸山壮史
ロードスターの若者 アダム・カーリー 中川慶一
T・ライアン・ムーニー 小松史法
アウディ レセンデス 東條加那子
ヘレナ・バレット 川庄美雪
その他 N/A 堀井真吾
山口登
一馬芳和

吹き替えに関して

キャスティングには、オーディションが行われた[3]

収録には業界で著名なアジア人責任者が立ち会っており、日本語が分からないため通訳を通じて演出や監修をした。そのため、声優や日本側の演出家が苦労する一幕もあったという[3]

2018年時点において、吹き替えはルーカスフィルムの意向で新規制作ができない。2010年代にはシネフィルWOWOWBSテレビ東京にて、前3作や東京ディズニーシー内のアトラクションでインディを演じる村井國夫を再起用して新録をする企画があったが、ルーカスフィルムによる「現在保有している吹替え版がベストだと考えている」との理由で許可が下りず断念したという[4]。BSテレビ東京で新録を企画した久保一郎はこれに関して、内田が吹き替えたインディを肯定する一方で「ベストとかそういう問題じゃない」「4作目も同じ声で行きたい、というのはごく普通のリクエストだと思うのですが、これがハリウッドには理解してもらえない」と苦言を呈している[4]

スタッフ

日本語版

  • 演出:三好慶一郎
  • 翻訳:岸田恵子
  • 翻訳監修:桑原あつし
  • 録音・調整:山本和利
  • 制作進行:筋野茂樹、植田剛司
  • 制作統括:岩川勝至
  • 制作:東北新社

フリーテレビ放送履歴

回数 テレビ局 番組名(放送枠名) 放送日 放送時間 放送分数 視聴率[5]
1 テレビ朝日 日曜洋画劇場 2010年10月17日 21:00 - 23:24 144分 14.9%
2 フジテレビ 土曜プレミアム 2012年1月14日 21:00 - 23:30 150分 14.3%
3 テレビ朝日 日曜洋画劇場 2013年9月8日 22:00 - 24:19 139分 11.9%
4 フジテレビ 土曜プレミアム 2017年11月18日 23:00 - 25:10[注釈 3] 130分 8.5%
5[6] テレビ東京 午後のロードショー 2021年11月19日[注釈 4] 13:00 - 15:40 160分 2.8%

製作

企画

1970年代後半、ジョージ・ルーカススティーヴン・スピルバーグは配給元のパラマウント・ピクチャーズと「インディ・ジョーンズ」シリーズを5作公開する契約を結んだが[7]、ルーカスの当初の構想やスピルバーグの意向で、前作の『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』をもってシリーズは三部作として一旦完結していた。

ルーカスはその後、代わりにテレビシリーズ『インディ・ジョーンズ/若き日の大冒険』を製作[8]。1992年12月、その1エピソードでハリソン・フォードがインディ役を再演した際に、ルーカスは1950年代を舞台に年老いたインディが活躍する映画の公開するアイデアを思いつく[8]。一方でスピルバーグは、三部作を制作後「将来は映画製作者として成熟するだろう」と考えており、「仮に続編を製作するにしても、役職は単なるプロデューサーの一人になるだろう」と思っていたという[9]

2000年、フォード、ルーカス、スピルバーグ、製作のフランク・マーシャル、その妻のキャスリーン・ケネディは、アメリカン・フィルム・インスティテュートのイベントで再会。「再びインディ・ジョーンズの映画を作る経験を楽しみたい」と新作を作ることを決めた。また、スピルバーグはこの頃『A.I.』や『マイノリティ・リポート』、『ミュンヘン』など比較的暗い作風の映画を監督することが決まっており、息抜きの意味もこめて明るい作風であるこのシリーズの再開に賛成したという[10]

その後、スピルバーグとルーカスの他に、音楽のジョン・ウィリアムズ、製作のマーシャル、音響効果のベン・バート、編集のマイケル・カーンVFXILMなど主要スタッフの続投が決まった。

脚本

ルーカスはアイデアを思いついた当初から、SFのB級映画を基にした「エイリアンをプロットにする」という考えを持ち親しいスタッフに話していたが、インディ役のハリソン・フォード、スピルバーグから共に反対をうけている[8][11]。その後、製作決定前の1996年3月に、ジェフリー・ボームによる初稿といえる脚本が一旦完成していた。

脚本は、スピルバーグが反対したエイリアンの登場もあった。エイリアンに拘りをもったルーカスは、「エイリアンは『地球外生命体』ではなく『別次元の存在』である」と話しスピルバーグを説得、ここから超弦理論を出すインスピレーションが登場した[9]。スピルバーグとルーカスはその後もエイリアンに関して議論した結果、ルーカスによってエイリアンでなくクリスタル・スカルを物語を根底に置くこととなる[12]。また、ルーカスとスピルバーグは、1950年代の時代設定は冷戦を無視できないと考え、『シンドラーのリスト』監督後のスピルバーグによる「ナチスを風刺することはできない」との判断もあり、それまでのシリーズ中2作での「ナチス・ドイツが悪役」という設定をやめ、ソビエトを悪役とすることにした[13]

2002年公開を目指し、最初はM・ナイト・シャマランが脚本を書くため雇われた。しかし、彼はファンである本シリーズの続編を書くプレッシャーに圧倒され降板[14]。その後、フランク・ダラボンによって「1950年代を舞台に、元ナチスがインディを追う」という内容の脚本が書かれスピルバーグがそれを気に入ったが、ルーカスは「脚本に問題がある」と自分で脚本を書くことを主張したため降板。2005年秋にジェフ・ナサンソンによるドラフトが完成し、その後デヴィッド・コープによる最終脚本が完成した。

キャスティング

インディアナ・ジョーンズ役は、ハリソン・フォードが続投。『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』のカレン・アレンが27年ぶりにシリーズ再出演した。

インディの相棒であり息子であるマット・ウィリアムズ役には、『穴/HOLES』での演技に感銘を受けたスピルバーグによって、シャイア・ラブーフが起用された[15]

当初はインディの父であるヘンリー役の登場も予定され、ヘンリーを演じたショーン・コネリーにも出演オファーがあった。だが、既に引退状態で隠居生活を楽しんでいたコネリーは、悩んだ末に出演しないことを発表[16]。後に「この物語でのヘンリーはそれほど重要な役割では無い」と感じ辞退したことを明かし、またコネリーの提案からヘンリーは死亡したと脚本が変更され、額に入った写真のみの出演となった[17]

マーカス・ブロディを演じたデンホルム・エリオットは1992年に死去しており、銅像や肖像画での登場となった。また、彼の演じたブロディの後継者としてチャールズ・スタンフォース学部長の登場が決まり、ジム・ブロードベントが演じている。

前3作全てに屈強な男の役で出演していたパット・ローチは2004年に亡くなっていた。そのため、彼に代わる屈強な軍人アントニン・ドフチェンコを登場させ、それはイゴール・ジジキンが演じることになった[18]

撮影

撮影監督は、前3作のダグラス・スローカムから『シンドラーのリスト』以降のスピルバーグ作品を全て手がけたヤヌス・カミンスキーに交替。「コミックのような前3作のルックスを変えたくない」というスピルバーグの意向を請け、カミンスキーは常套の撮影スタイルを封印し、前3作のテイストを研究することになった。

前3作と異なり、スピルバーグの「家族から離れたくない」との意向から、ロケを含めた撮影は全てアメリカ国内で行うこととなった[19]

HD24Pの導入など映画撮影の電子化を推進して来たルーカスに対する「フィルムによる撮影・編集」を旨とするスピルバーグの意向は、従来通りスコープ・サイズのフィルム撮影+デジタル・インターミディエイトを採用して解決。前3作はフィルムのデジタル修復・修正が行われたほどだが、撮影以後のデジタルプロセッシングはもちろんシリーズ中初めてとなった。

エピソード

今作は東京ディズニーシーにあるアトラクション『インディ・ジョーンズ・アドベンチャー:クリスタルスカルの魔宮』とは一切関連がない[20]

インディに子供がいるというアイデアは『インディ・ジョーンズ/若き日の大冒険』からあり、当時は13歳の娘にする予定だった[21]。だが製作中、このアイデアにスピルバーグは自身が監督した『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』と似すぎていると感じたために、息子へ変更された[8]。また、息子をオタクにするというアイデアもあったが、ルーカスはそれを拒否し、1953年の映画『乱暴者』のマーロン・ブランドをモデルにしたキャラクターとなった[8]

スピルバーグは制作開始前、「前3作との一貫性を維持するため、特殊効果にCGはほとんど使わない」と述べていたが、結局は予想よりもはるかに多い、約450の場面でCGが使われた 。

総制作費は1億8500万ドルとなった。これは制作費が安いことで知られるスピルバーグ監督作品において、過去最高額の制作費である[22]

オマージュ

シリーズからのオマージュ

  • 映画の冒頭はシリーズ共通のイメージである、パラマウントのロゴマークと実景とのオーバーラップで始まる。
  • 保管庫からインディが逃げ出す際、壊れた木箱から『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』に登場した聖櫃が顔をのぞかせている。
  • マリオンとインディが最初に出会う際、マリオンが言う「インディアナ・ジョーンズ…」のセリフの口調は、『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』でマリオンとインディが出会ったときにマリオンが言った「インディアナ・ジョーンズ…」のセリフと同じイントネーションで再現されている。
  • 図書館に迷い込むシーンにて、インディが居合わせた学生たちに「図書館なんかに真理は無いぞ」「真理は現場にある」と言う台詞があるが、これは19年前の前作『最後の聖戦』での講義中に「真理は図書館にある」「宝の地図のX印を掘って宝が出たためしは無いのだ」と生徒に説いていた台詞に対応しており、過去3作での経験を踏まえてわざと全く逆のことをしゃべらせている。
  • また図書館の前のシーンでKGBの車両がブロディの銅像に激突、首が取れるときに、マットは笑うがインディは無表情である。これは『最後の聖戦』のインディと父ヘンリーの父子描写の再現となっている。

ルーカス作品からのオマージュ

ハリソン・フォードが出演したジョージ・ルーカスからのオマージュもみられる。

他作品からのオマージュ

  • バック・トゥ・ザ・フューチャーシリーズの脚本で知られるボブ・ゲイルによれば、ジョーンズが核実験場で冷蔵庫に入るのはバック・トゥ・ザ・フューチャーの初期脚本が基になっているという。初期脚本ではタイムマシーンはデロリアンではなく冷蔵庫を改造したものでそのエネルギー源が核爆弾という設定であった。

評価

本作の評価は比較的否定的な声が多い。これは、19年ぶりの新作ということに対する、それまでのファンからの期待値の高さも影響しているという[23]

ロジャー・イーバートは、「『最後の聖戦』と同じ古さだ」と高い評価をし、「私が作品に求めるのは間抜けなアクションです。人食いアリ、高速ジープの後ろでバランスのとれた2人の剣の戦い、金の洞窟、凶悪なファム ファタール、3つの滝の落下、空飛ぶ円盤、たくさんのサルと、それがたくさんあった」と述べている[24]エンパイア誌のデイモン・ワイズはCGの使用を批判したが、フォードの演技を称賛した[25]

AP通信によると、本作の試写会に参加したシリーズのファンからは「敬意を表する」が「熱烈とはほど遠い」歓迎を受けていたといい、「定型的な高評価の言葉を述べながらも、19年間新作を待った価値はないと言う人もいた」という[23]

この映画に落胆した一部のファンによって、映画シリーズがピークを過ぎ、つまらなくなった点を表す「nuke the fridge」(核の冷蔵庫)というフレーズが生みだされた。これは、インディが核爆発を冷蔵庫に隠れることで逃れるシーンから来ている[26]

シャイア・ラブーフは、2010年9月に行ったインタビューで「人々に愛されている名作を失敗させてしまった。脚本家やスティーヴン・スピルバーグ監督のせいにすることもできるけど、与えられたものをよく見せるのが俳優の仕事。僕はそれができなかった。ハリソンとも話したけど、彼も出来栄えには満足していなかったよ」と語っている[27]

受賞・ノミネート

部門 対象 結果 出典
第29回ラジー賞 最低リメイク及び続編賞 N/A 受賞 [28]
サターン賞 SF映画賞 N/A ノミネート [29]
監督賞 スティーヴン・スピルバーグ ノミネート
主演男優賞 ハリソン・フォード ノミネート
助演男優賞 シャイア・ラブーフ ノミネート
衣装デザイン賞 メアリー・ゾフレス 受賞
特殊効果賞 パブロ・ヘルマン
ダニエル・サディック
ノミネート
  • 映画館大賞「映画館スタッフが選ぶ、2008年に最もスクリーンで輝いた映画」第34位

興行収入

北米では5月22日に4260館で公開され、23日には3100万ドルを記録。これはメモリアルデイの週末に公開された作品の中で歴代3位に入る金曜日記録でもある(1位は『X-MEN:ファイナル ディシジョン』の4510万ドル、2位は『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』の4290万ドル)[30]。初登場1位を記録し、6月29日には3億ドルを突破した。

日本では6月21日に789館で公開され、初動興行収入は14億円(先行上映も含まれる)で初登場1位を記録した[31]。日本での最終興行収入は57.1億円で、これは2008年の夏の洋画・2008年全体の洋画において1位である[2]

最終興行収入は全世界で7億8千万ドルとなった[1]。これは『インディ・ジョーンズ』シリーズでは最高の興行収入である。

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ 前作の時代設定が1938年であり、現実での前作公開からの期間と同じ19年の時間経過である。
  2. ^ 殴られた学生の彼女
  3. ^ 当初は通常通り、21:00 - 23:10に放送予定だったが、前番組の『アジアプロ野球チャンピオンシップ2017』(  日本×  台湾)が120分延長したため、120分繰り下げで放送。
  4. ^ 前日に第1作が放送された。

出典

  1. ^ a b c d e Indiana Jones and the Kingdom of the Crystal Skull (2008)” (英語). Box Office Mojo. 2010年4月9日閲覧。
  2. ^ a b 日本映画産業統計 過去興行収入上位作品 (興収10億円以上番組) 2008年(1月~12月)”. 社団法人日本映画製作者連盟. 2010年4月9日閲覧。
  3. ^ a b レジェンド声優にインタしたらイケボを越えた神ボで耳が幸せになった!声優中博史”. we are Oitan. 2022年7月19日閲覧。
  4. ^ a b インディ・ジョーンズ降臨!だけど…”. ふきカエル大作戦 日本語吹替え専門. ダークボのふきカエ偏愛録 (2018年4月1日). 2018年10月14日閲覧。
  5. ^ ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯・リアルタイム。
  6. ^ 午後エンタ 午後ロード「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」(外部リンク)
  7. ^ Rinzler, Bouzereau, p. 36
  8. ^ a b c d e Rinzler, Bouzereau, Chapter 11: "Atomic Ants from Space: May 1989 to June 2007" p. 231–247
  9. ^ a b Indiana Jones and the Kingdom of the Crystal Skull DVD special features: The Return of a Legend
  10. ^ Matthew Leyland (2008年6月). “Fortune and Glory”. Total Film. pp. 68–71 
  11. ^ Steve Daly (2008年4月16日). “Indiana Jones: The Untold Story”. Entertainment Weekly, ew.com (Meredith Corporation). https://www.ew.com/ew/article/0,,20192043,00.html 2008年4月17日閲覧。 
  12. ^ Windolf, Jim (2008年2月). “Keys to the Kingdom”. Vanity Fair. https://www.vanityfair.com/culture/features/2008/02/indianajones200802 2008年1月2日閲覧。 
  13. ^ Daly, Steve (2008年4月16日). “Steven Spielberg and George Lucas: The Titans Talk!”. Entertainment Weekly, ew.com (Meredith Corporation). https://www.ew.com/ew/article/0,,20192040,00.html 2008年4月17日閲覧。 
  14. ^ Lee, Patrick (2002年8月5日). “M. Night Shyamalan had a sense that all Signs pointed to Mel Gibson”. Science Fiction Weekly. オリジナルの2007年10月11日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20071011135930/http://scifi.com/sfw/interviews/sfw8748.html 2007年7月17日閲覧。 
  15. ^ Pre-production DVD featurette, 2008
  16. ^ ショーン・コネリー、『インディ・ジョーンズ』への出演はないと正式発表”. シネマトゥデイ (2007年6月11日). 2020年9月6日閲覧。
  17. ^ Sean Connery Turned Down 'Indiana Jones 4' Because the Role Was Too Small”. Heat Vision. Hollywood Reporter. 2019年12月28日閲覧。
  18. ^ About the Production (Flash)”. Official site. 2008年5月14日閲覧。 To access, click "The Film"
  19. ^ Windolf, Jim (2008年1月2日). “Q&A: George Lucas”. Vanity Fair. https://www.vanityfair.com/culture/features/2008/02/lucas_qanda200802?currentPage=4 2007年1月2日閲覧。 
  20. ^ 王様のブランチ』内のスピルバーグのインタビューより[信頼性要検証]
  21. ^ The Young Indiana Jones Chronicles, "Ireland, April 1916"
  22. ^ “「インディ・ジョーンズ」最新作、世界興行収入は321億円に”. ロイター. (2008年5月27日). https://jp.reuters.com/article/idJPJAPAN-31963920080527 2022年7月15日閲覧。 
  23. ^ a b Associated Press (2008年5月19日). “'Indiana Jones' debut survives Cannes critics”. Daily Herald (Paddock Publications). http://prev.dailyherald.com/story/?id=193502 2018年3月21日閲覧。 
  24. ^ Ebert, Roger (2008年5月18日). “Indiana Jones and the Kingdom of the Crystal Skull”. RogerEbert.com (Ebert Digital LLC). https://www.rogerebert.com/reviews/indiana-jones-and-the-kingdom-of-the-crystal-skull-2008 2008年5月19日閲覧。 
  25. ^ Wise, Damon. “Empire's Indiana Jones And The Kingdom Of The Crystal Skull Movie Review”. Empire. 2014年10月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年10月1日閲覧。
  26. ^ “‘Jump the Shark,’ Meet ‘Nuke the Fridge’”. Newsweek. (2008年7月14日). http://www.newsweek.com/id/143782 2008年7月7日閲覧。 
  27. ^ “ハリソン・フォード、シャイア・ラブーフを「あいつはとてつもないバカだ」”. シネマトゥデイ (株式会社シネマトゥデイ). (2011年6月30日). https://www.cinematoday.jp/news/N0033447 2022年7月15日閲覧。 
  28. ^ 29th Annual Golden Raspberry (Razzie©) Award "Winners"”. Razzies. The Golden Raspberry Award Foundation. 2010年3月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年3月21日閲覧。
  29. ^ Nominations for the 35th Annual Saturn Awards”. Academy of Science Fiction, Fantasy & Horror Films. 2012年2月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年3月17日閲覧。
  30. ^ “『インディ・ジョーンズ4』歴代3位の快進撃 メモリアル・デイ週末で“海賊”に迫る”. バラエティ・ジャパン (リード・ビジネス・インフォメーション株式会社). (2008年5月26日). オリジナルの2008年9月7日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20080907145332/http://www.varietyjapan.com/news/movie/2k1u7d00000213ac.html 2022年7月15日閲覧。 
  31. ^ “インディ・ジョーンズ新作がオープニングで14億円!今年最大の記録!”. シネマトゥデイ (株式会社シネマトゥデイ). (2008年6月23日). https://www.cinematoday.jp/news/N0014263 2022年7月15日閲覧。 

関連項目

外部リンク