カテリナ・ボンダレンコ

カテリナ・ボンダレンコKateryna Bondarenko, または Katerina Bondarenko, ウクライナ語: Катерина Володимирівна Бондаренко, 1986年8月8日 - )は、ウクライナ・クリヴィー・リフ出身の女子プロテニス選手。2人の姉、バレリア・ボンダレンコ(1982年生まれ)とアリョーナ・ボンダレンコ1984年生まれ)とともに「3人姉妹のプロテニス選手」として活動していた。2008年全豪オープン女子ダブルスで、カテリナとアリョーナの姉妹ペアが初優勝を飾り、ウクライナ出身のテニス選手として史上初の4大大会優勝を達成した。WTAの自己最高ランキングはシングルス29位、ダブルス9位。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。

カテリナ・ボンダレンコ
Kateryna Bondarenko
カテリナ・ボンダレンコ
基本情報
フルネーム Kateryna Volodymyrivna Bondarenko
国籍  ウクライナ
出身地 同・クリヴィー・リフ
生年月日 (1986-08-08) 1986年8月8日(37歳)
身長 175cm
体重 60kg
利き手
バックハンド 両手打ち
ツアー経歴
デビュー年 2000年
ツアー通算 6勝
シングルス 2勝
ダブルス 4勝
生涯獲得賞金 4,300,884 アメリカ合衆国ドル
4大大会最高成績・シングルス
全豪 3回戦(2009・16・18)
全仏 3回戦(2009)
全英 3回戦(2011)
全米 ベスト8(2009)
4大大会最高成績・ダブルス
全豪 優勝(2008)
全仏 ベスト4(2008)
全英 2回戦(2007)
全米 3回戦(2008)
優勝回数 1(豪1)
キャリア自己最高ランキング
シングルス 29位(2009年10月12日)
ダブルス 9位(2008年10月20日)
2020年3月21日現在

来歴 編集

ボンダレンコ家の3姉妹は、ともにテニスコーチである両親の手ほどきでテニスを始めた。末娘のカテリナは4歳からプレーを始め、2000年に14歳でプロ入りしたが、しばらくジュニア選手の大会に出場し、2004年ウィンブルドンのジュニア女子シングルス決勝でアナ・イバノビッチを 6-4, 6-7, 6-2 で破って優勝した。2005年から女子テニス国別対抗戦・フェドカップのウクライナ代表選手に選出される。2008年全豪オープンでは、シングルスは1回戦でアラバン・レザイに敗れたが、姉のアリョーナと組んだダブルスで活躍する。姉妹ペアは準々決勝で第1シードのリーゼル・フーバー&カーラ・ブラックを 6-3, 6-2 のストレートで破ると、準決勝でスペインペアのビルヒニア・ルアノ・パスクアル&アナベル・メディナ・ガリゲス組に勝ち、決勝戦ではビクトリア・アザレンカ&シャハー・ピアー組に 2-6, 6-1, 6-4 の逆転勝利を収めた。カテリナはグランドスラム大会で、ツアー経歴を通じて初めてのタイトルを獲得した。

全豪オープン優勝後、カテリナとアリョーナは全仏オープンでも女子ダブルスのベスト4に入った。全仏オープン終了直後、カテリナは6月の「エイゴン・クラシック」(イギリスバーミンガム開催、ウィンブルドン前哨戦の1つ)でシングルス初優勝を果たす。8月の北京五輪で、カテリナとアリョーナは女子ダブルス準決勝でビーナスセリーナのウィリアムズ姉妹組と顔を合わせ、“姉妹ペア対決”に 6-4, 4-6, 1-6 で逆転負けしたため、準決勝敗退ペア2組による「銅メダル決定戦」に回った。2人は銅メダル決定戦で地元中国ペアの鄭潔&晏紫組に 2-6, 2-6 で完敗し、女子ダブルスのメダルを逃した。カテリナはシングルス1回戦でエレーナ・デメンチェワに 1-6, 4-6 で敗れた。

2009年全豪オープンで、カテリナは初めてのシングルス3回戦に進出した。1回戦で第9シードのアグニエシュカ・ラドワンスカを 7-6, 4-6, 6-1 で破って波に乗るが、3回戦で鄭潔に 2-6, 2-6 のストレートで敗れた。半年後の全米オープンで、カテリナはウクライナ人選手として史上初のシングルスベスト8進出を達成した。1回戦で第11シードのアナ・イバノビッチを 2-6, 6-3, 7-6(9-7) で破ると、その後も勢いに乗って勝ち進んだ。初進出の準々決勝ではヤニナ・ウィックマイヤーに 5-7, 4-6 のストレートで敗れた。

カテリナは2011年に自身のコーチであるデニス・ボロドコ(Denis Volodko)と結婚した。2012年全米オープンを最後に公式戦出場から遠ざかり2013年に第1子の長女を出産した。2014年4月からツアーに復帰した。

2017年9月のタシケント大会の決勝でティメア・バボシュを 6–4, 6–4 で破り9年ぶりのWTAシングルス2勝目を挙げている[1]

WTAツアー決勝進出結果 編集

シングルス: 2回 (2勝0敗) 編集

大会グレード
2008年以前 2009年以後
グランドスラム (0–0)
WTAファイナルズ (0–0)
ティア I (0–0) プレミア・マンダトリー (0-0)
プレミア5 (0-0)
ティア II (0–0) プレミア (0–0)
ティア III (1–0) インターナショナル (1–0)
ティア IV & V (0–0)
結果 No. 決勝日 大会 サーフェス 対戦相手 スコア
優勝 1. 2008年6月15日   バーミンガム   ヤニナ・ウィックマイヤー 7–6(7), 3–6, 7–6(4)
優勝 2. 2017年9月30日   タシケント ハード   ティメア・バボシュ 6–4, 6–4

ダブルス: 10回 (4勝6敗) 編集

結果 No. 決勝日 大会 サーフェス パートナー 対戦相手 スコア
優勝 1. 2008年1月26日   全豪オープン ハード   アリョーナ・ボンダレンコ   ビクトリア・アザレンカ
  シャハー・ピアー
2–6, 6–1, 6–4
優勝 2. 2008年2月10日   パリ ハード
(室内)
  アリョーナ・ボンダレンコ   ブラディミラ・ウーリロバ
  エバ・ハルディノバ
6–1, 6–4
準優勝 1. 2009年1月16日   ホバート ハード   アリョーナ・ボンダレンコ   ヒセラ・ドゥルコ
  フラビア・ペンネッタ
2–6, 6–7(4)
準優勝 2. 2009年7月6日   ブダペスト クレー   アリョーナ・ボンダレンコ   アリサ・クレイバノワ
  モニカ・ニクレスク
4–6, 6–7(5)
優勝 3. 2009年7月13日   プラハ クレー   アリョーナ・ボンダレンコ   イベタ・ベネソバ
  バルボラ・ザフラボバ・ストリコバ
6–1, 6–2
準優勝 3. 2011年1月15日   ホバート ハード   リガ・デクメイエレ   サラ・エラニ
  ロベルタ・ビンチ
3–6, 5–7
準優勝 4. 2015年5月1日   プラハ クレー   エバ・ハルディノバ   ベリンダ・ベンチッチ
  カテリナ・シニアコバ
2–6, 2–6
準優勝 5. 2016年8月27日   ニューヘイブン ハード   荘佳容   サニア・ミルザ
  モニカ・ニクレスク
5–7, 4–6
準優勝 6. 2020年3月1日   アカプルコ ハード   シャロン・フィッチマン   デシラエ・クラウチェク
  ジュリアーナ・オルモス
3–6, 6–7(5)
優勝 5. 2020年3月8日   モンテレイ ハード   シャロン・フィッチマン   加藤未唯
  王雅繁
4–6, 6–3, [10–7]

4大大会シングルス成績 編集

略語の説明
 W   F  SF QF #R RR Q# LQ  A  Z# PO  G   S   B  NMS  P  NH

W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.

大会 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 通算成績
全豪オープン A LQ LQ 1R 3R 2R 1R 1R A A LQ 3R 1R 3R A 1R 8–9
全仏オープン A A 2R 1R 3R 2R 1R 1R A LQ LQ 2R 1R 1R A 5–9
ウィンブルドン 1R 2R 1R 2R 2R 1R 3R 2R A A LQ 1R 1R 1R A 6–11
全米オープン LQ LQ 2R 1R QF 2R 2R 1R A A 2R 3R LQ 1R A 10–9

脚注 編集

外部リンク 編集