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ギフト』(Gift)は、1997年4月16日から6月25日まで毎週水曜日21:00 - 21:54に、フジテレビ系の「水曜劇場」枠で放送された日本のテレビドラマ。主演は木村拓哉

ギフト
ジャンル テレビドラマ
脚本 飯田譲治
井上由美子
演出 河毛俊作
中江功
澤田鎌作
出演者 木村拓哉
室井滋
篠原涼子
今井雅之
忌野清志郎
小林聡美
倍賞美津子
オープニング ブライアン・フェリー「TOKYO JOE」
プロデューサー 山口雅俊
制作 フジテレビ
放送
音声形式 ステレオ放送
放送国・地域 日本の旗 日本
放送期間 1997年4月16日 - 6月25日
放送時間 水曜日21:00 - 21:54
放送枠 水曜劇場 (フジテレビ)
放送分 54分
回数 11

特記事項:
初回は28分拡大(21:02 - 22:24)。
最終回は27分拡大(21:03 - 22:24)。

目次

概要編集

連続ドラマ単独初主演となるSMAP木村拓哉が演じる記憶喪失の青年の葛藤を描く社会派サスペンスドラマ。当時は恋愛ドラマの人気が高かったため異色のテーマ設定だった。

雑誌『ドラマ』に脚本が掲載された際、飯田譲治萩原健一の『傷だらけの天使』、松田優作の『探偵物語』に次ぐ男のドラマを目指すとコメントしている。放送時、松田優作の再ブームも起きて日本テレビで『探偵物語』の再放送も行われている。そうした1970年代型青春アクションに魅せられた制作側の企画背景もあった。

1997年11月28日に未放送部分も収録した『ギフト 完全版』として全4巻でVHS化されている。

飯田譲治と梓河人の共著によるノベライズが発売された。飯田はこのドラマの脚本家でもある。

1998年の事件(後述)で加害者が「ドラマを見てバタフライナイフを持った」などと供述したために再放送されず(東海テレビは再放送を途中で打ち切っている)、封印作品となった。事件後、脚本を担当した飯田は自ら『TVドラマギフトの問題 少年犯罪と作り手のモラル』(岩波書店刊)を書き下ろし、この事件、そして本作に対しての思いを綴った。

水曜劇場は『古畑任三郎 第2シリーズ』以来1年ぶりだった。

長らくDVD、Blu-rayが発売されなかったが、2019年1月9日に発売された。

あらすじ編集

代議士・岸和田は、横領した51億円と共に失踪した。横領の共謀者である奈緒美は、岸和田の部屋に残されたクローゼットの中から、血まみれの意識を失った青年を発見する。3年後、「早坂由紀夫」と名付けられた彼は、奈緒美の元で様々な「ギフト」の配達を請け負う「届け屋」として働いていた。記憶喪失の早坂由紀夫。異様に足が速く、「届ける」ということに異様な執念を持つが、それは記憶を失う前と関係があるのか?「届け屋」という仕事をしていく中で、由紀夫はさまざまな人と出会い、記憶を取り戻していく…。

キャスト編集

主要人物編集

早坂 由紀夫 - 木村拓哉
記憶喪失の「届け屋」。岸和田のマンションのクローゼットの中で傷だらけになっていた青年。「届ける」ということに強い執念があり、いかなる場合でも相手に依頼の品を届けようとする。直情的かつ繊細な心を持っている。足が速く、「頭が空っぽ」なので記憶力がよい。奈緒美に保護された後廃業したレンタルビデオショップの2階に住んでいる影響もあり、映画に詳しい。マウンテンバイクに乗って届ける相手の元に行き、受取の代わりとしてポラロイドカメラで届け物を受け取った相手を写真に収めている。
腰越 奈緒美 - 室井滋
人材派遣会社の社長。愛人の岸和田と横領した51億円が岸和田と共に消えてしまう。失った由紀夫の記憶から横領金の手がかりを掴むために由紀夫を保護する。派手好き。「早坂由紀夫」の名付け親。最初は岸和田の行方を知るためだけの存在だった由紀夫だが次第に妙な親近感を抱いていく。
ジュリエット星川 - 小林聡美
占い師。奈緒美の友人で、不思議な能力の持ち主。由紀夫の免許証を偽造した。
秋山 千明 - 篠原涼子
由紀夫に付きまとう女性。由紀夫の記憶に関する情報を奈緒美に伝えるために雇われている。非常に自由奔放。由紀夫に気があり、部屋によく現れる。また意外に繊細なところもあり由紀夫の異変に最初に気づいたのも彼女だった。
野長瀬 定幸 - 今井雅之
奈緒美の部下。お調子者。それゆえなのか作中度々怪我を負うなど痛い目に遭うが、作品のコメディ面を盛り上げている。
朔原 令子 - 倍賞美津子
岸和田を追っている女刑事。映画好き。お金が大好き。4話を最後に失踪してしまうが最終回で再び由紀夫たちの前に現れる。
筑波 新次 - 梶原善
朔原の部下の刑事。女たらし。失踪した朔原に代わり由紀夫たちと関わっていくことになる。
田村 アキラ - 忌野清志郎
犯罪マニアの奇人。由紀夫の情報屋的役割を担っている。
明穂 - 角田智美
昔の由紀夫を見たことがある。クニコの妹。第5話から登場。ちなみに角田はOPにも登場しておりキーパーソンであることをほのめかしている。
古橋 典子 - 春日井静奈
奈緒美の部下。
畠山 菊江 - 島村千草
星川の助手。

ゲスト編集

第1話編集

奈留崎 香織 - 希良梨
由紀夫が届ける相手で政治家の娘。愛人を何人も作る父親に反発し、援助交際で金を稼いでいる。届けるものは父親からの手紙と小切手
郡司 幸太郎 - 尾藤イサオ
風俗関係のヤクザ。香織に金をぼったくられたことを根に持っている。
吉原 英二 - 清水章吾

第2話編集

神林 トメ - 赤木春恵
由紀夫が届ける相手。不仲だった夫の死後、銀行から夫の預金を引き出した。銀行が預金欲しさに夫に女を紹介し、あげく夫が死んだため銀行に恨みを抱いている。届けるものは金銅仏
藍川 和男 - 井川比佐志
元金庫破り。漫画好きで、パーマンと呼ばれている。金が嫌い。依頼の域を超えて「届ける」ことに徹する由紀夫を高く評価した。
大川 - 中丸新将
銀行の支店長。銀行の金を使い込んだため、その穴埋めのためトメの預金が必要。
戸塚 - 近藤芳正
銀行員。大川と共に銀行の金を使い込んだ。トメが預金の条件として提示した金銅仏を届けることを奈緒美の会社に依頼する。

第3話編集

戎岡 悟 - 岸部一徳
由紀夫が届ける相手。一週間前はサラリーマンだった殺し屋。借金を背負わされ、妻と子供を人質に取られた為、宮戸を殺すことを強要される。に侵されている。届けるものは家族の写真と殺人の指示が書かれている書類。
戎岡 永子 - 香坂みゆき
戎岡の妻。夫の身を案じている。
戎岡 さやか - 鈴木杏(当時は子役)
戎岡の娘。
宮戸 大四郎 - 大塚周夫
日本大栄建設社長。手抜き工事が原因で起きたデパート倒壊事件の責任者。20人の死者を出したにも関わらず責任を逃れようとする最低の男。戎岡が殺す相手。
殺し屋 - 高杉亘
宮戸大四郎を殺害。

第4話編集

橘川 梨江 - 桃井かおり
男を見る眼がない女医。男に貢ぐ金欲しさに臓器売買に手を出している。由紀夫と共に腎臓を届けることに。
室田 - 北村総一朗
由紀夫が届ける相手のわがままな性格の代議士。届けるものは死人の腎臓。腎臓を患っており、腎臓が来るのを待ちわびている。
伊吹 - 石丸謙二郎
室田の秘書。一見室田に忠実に見えるが…。
八木 - 羽場裕一
梨江の彼氏。梨江に金をせびっているヒモ男。パソコンショップを経営しているが、借金を抱え倒産寸前。梨江が室田に腎臓を届ける理由も八木の借金を返すため。
仲井戸 - 大杉漣
警部。筑波と共に臓器売買に関わる梨江を追う。室田に世話になって、警部になっている。
看護婦 - 池津祥子
梨江の病院で働く看護婦。

第5話編集

加奈 - 大河内奈々子
由紀夫が届ける相手。医者の娘で医大生。傲慢で世間をなめた態度を取り、大学も親の力で裏口入学している。麻薬の横流しをしている。届けるものは医師国家試験問題(AタイプとBタイプある)。
クニコ - 黒沢あすか
加奈の友人。風俗嬢。
五味 - 六角精児
由紀夫から医師国家試験問題を奪った男。足が速く、200m走で国体ベスト5の成績を持っているが、優勝候補が3人棄権したたけというラッキーな結果なだけ。
綾 - 白石ひとみ
五味の友人。五味との肉体関係あり。
藤堂 - 新井康弘
五味と医師国家試験問題を取引するヤクザ。

第6話編集

柴崎 日彦 - 宇崎竜童
由紀夫が届ける相手で刑務所を仮出所したばかりの男。届けるものは歌の入ったカセットテープ。友人の村上が隠した金を村上の恋人のみどりに渡す約束を果たそうとする。
望月 登 - 金田明夫
村上が盗んで隠した金の行方を捜すヤクザ。その手がかりを掴んでいる柴崎を拉致する。
瀬川 みどり - 沖直未
村上から柴崎にカセットテープを届けることを頼まれた女性。星川を通じ野長瀬に依頼する。居酒屋を営んでいる。

第7話編集

アオイ - 葉月里緒菜
ホテトル嬢。由紀夫が届ける相手で保科が探している同名のアオイを知っている。
保科 雅彦 - 寺脇康文
証券マン。ホテトル嬢のアオイに心底惚れ、水曜日の誕生日に薔薇の花を届けるために奈緒美の会社に依頼する。
北野 優二 - 草彅剛SMAP
ドラマ「いいひと。」のワンシーンとのシンクロ。
ネールサロンの客 - 猫背椿
アオイの元同僚。
坂巻 - 相島一之
プロゴルファー。

第8話編集

高瀬 良子 - 松下由樹
由紀夫が届ける相手の整形美人。宝石会社の保険金詐欺に関わり死んだことにされ3年間タイに亡命していたが、二度強盗に襲われたため会社に金を要求してくる。届けるものは宝石会社からの100万ドルのキャッシュカード。日本に帰国してからも痴漢に襲われたため用心深くなり、由紀夫を信用するまで次々と指令を言い渡す。

第9話編集

愛川 リツ子 - 藤谷美和子
由紀夫が届ける相手。かつて清純派で売り出していたスキャンダル女優。届けるものは
愛川 なつみ - 田島穂奈美
リツ子の娘。親の言うことはちゃんと聞く素直でしっかり者。演技力はリツ子譲り。
栗原 順一 - 光石研
弁護士。リツ子の元夫でなつみの父親。
誘拐犯 - 梅垣義明
なつみを誘拐してリツ子から身代金を手にしようとする。

第10話/最終話編集

岸和田 裕二郎 - 緒形拳
厚生省の官僚で51億の横領金と共に姿を消した奈緒美の愛人。「山内」と名前を変えて姿を隠している。
美樹 - 鈴木京香
永井の恋人。昔の由紀夫とは恋人だった。
永井 - 真木蔵人
刑事。由紀夫とは昔馴染だった。暴力団の策にはまり死亡する。
仙崎 - 加藤善博
ヤクザ。由紀夫の上司。
富永 潤一 - 田山涼成
依頼人。岸和田の元部下。
古縞 伸子 - 有森也実
アンティークショップオーナー。山内の代理人。

また、このドラマがデビューとなった加藤あい(第1話)、木村拓哉の舎弟役で出演の宮藤官九郎(最終話)など、現在は知名度が大幅にアップし人気も掴んでいる俳優・女優も出演していた。

スタッフ編集

主題歌編集

放送日程編集

各話 放送日 サブタイトル 脚本 演出 視聴率 備考
第1話 1997年4月16日 女子高生を援助交際ブローカーに届ける 飯田譲治 河毛俊作 23.0% 82分
第2話 1997年4月23日 大切な思い出を届ける 18.7% -
第3話 1997年4月30日 殺人の指令を気の弱い人に届ける 澤田鎌作 15.5% -
第4話 1997年5月7日 腎臓を死体ごと届ける 井上由美子 17.8% -
第5話 1997年5月14日 過去に会った女に届ける 飯田譲治 河毛俊作 16.6% -
第6話 1997年5月21日 金塊の場所と歌を届ける 中江功 15.9% -
第7話 1997年5月28日 ホテトル嬢にバラの花を届ける 井上由美子 15.6% -
第8話 1997年6月4日 過去に戻って由紀夫が別人になる 飯田譲治 河毛俊作 16.9% -
第9話 1997年6月11日 消えゆく由紀夫、スキャンダル女優にギフト 井上由美子 澤田鎌作 19.0% -
第10話 1997年6月18日 思い出した!最後のギフトに秘密 飯田譲治 河毛俊作 16.5% -
最終話 1997年6月25日 謎がすべて明らかに!さようなら由紀夫 20.9% 81分
平均視聴率 18.2%(視聴率は関東地区ビデオリサーチ社調べ)

関連商品編集

こぼれ話編集

  • 倍賞美津子が演じた朔原令子は、当初レギュラーの予定だったが4話を最後に出番がなく、朔原は失踪し休職扱いになったという設定になっている。これは倍賞の病気による降板のためであるが、当時は病気のことも公表されておらず降板したのかどうかも一切説明されなかった。放送終了から数年後に倍賞本人が病気のことを告白したため、その闘病時期がこのドラマの撮影時期と重なっていたことから降板していたことも初めて判明した。ちなみに倍賞は最終回に辻褄合わせのため数シーンのみ出演している。
  • 第4話で主人公・由紀夫は「きしわだゆうじろう」(岸和田裕次郎?)という偽名を使うが、看護婦に名前の字を「裕次郎、『黒部の太陽』の」と説明している。
  • 後述の騒動以来、作品全編は放送されていないものの、フジテレビの特番内で断片的に劇中のシーンが紹介されたことはある。2008年1月7日に放送された『平成20年間1億3000万人のがんばった大賞』(司会・草彅剛)で2007年までのフジテレビ人気ドラマが紹介され、品川庄司の品川が放送当時の思い出として前述の『いいひと。』と『ギフト』のコラボレーションに興奮したことを語った際、『ギフト』の該当シーンも紹介された。

バタフライナイフ殺人事件との関連性編集

1998年1月28日栃木女性教師刺殺事件が発生した。この事件で使用された凶器はバタフライナイフであり、女性教諭を刺殺した少年は、本作の主人公が器用にバタフライナイフを振り回している場面を見て、そこに「かっこ良さ」を見出したなどと供述した。各マスコミは「少年がドラマの影響で人を殺した」などと報道した。この供述が報道されると東海テレビはすぐに再放送中の本作を放送中止とし(1997年10月に愛知県小牧市で発生した日系ブラジル人少年集団暴行死事件の容疑者である当時19歳の少年が名古屋拘置所から本作の再放送中止を訴える手紙を送っていたことが判明していることも関係している)、その他、再放送を予定していた仙台放送がプログラムの変更を決定。

また同年2月2日、東京都江東区で中学3年生の少年が警察官から拳銃を奪おうと、バタフライナイフで襲撃する事件も起こった。

以降、本作は事件の影響を受けて当時発売されていたVHSも全巻が発売禁止となり再放送もされなかったため、長年にわたって視聴が困難な作品となっていたが、2019年1月9日Blu-ray&DVD化されることがアナウンスされた[1][2]

また、これらの経緯によって本作を「青少年に悪影響を及ぼす暴力場面を含む作品」、もしくは「不良少年もの」などと誤認している者までも生んでしまった[要出典]

関連書籍編集

脚注編集

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フジテレビ 水曜劇場
前番組 番組名 次番組
古畑任三郎(第2シリーズ)
(1996.1.10 - 1996.3.13)
※水曜劇場第1期最終作品
ギフト
(1997.4.16 - 1997.6.25)
水曜劇場第2期第1作
それが答えだ!
(1997.7.2 - 1997.9.17)
フジテレビ 水曜21時台
ギフト
※ここから再び水曜劇場