ホルヘ・マスヴィダル

ホルヘ・マスヴィダルJorge Masvidal1984年11月12日 - )は、アメリカ合衆国男性総合格闘家キューバ系アメリカ人。フロリダ州マイアミ出身。アメリカン・トップチーム所属。現BMF王者。UFC世界ウェルター級ランキング3位[1]。UFCにおける最短KO勝利記録(5秒)を保持している。ジョルジ・マスヴィダルとも表記される。

ホルヘ・マスヴィダル
Jorge Masvidal UFC 244 Press Conference.jpg
本名 ホルヘ・マスヴィダル
(Jorge Masvidal)
生年月日 (1984-11-12) 1984年11月12日(35歳)
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
フロリダ州マイアミ
通称 ゲームブレッド (Gamebred)
ストリート・ジーザス (Street Jesus)
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
身長 180 cm (5 ft 11 in)
体重 77 kg (170 lb)
階級 ライト級
ウェルター級
リーチ 188 cm (74 in)
スタイル ボクシングキックボクシング、レスリング
スタンス オーソドックス
拠点 フロリダ州マイアミ
チーム フリースタイル・ファイティング・アカデミー
アメリカン・トップチーム
現役期間 2003-
総合格闘技記録
試合数 49
勝利 35
ノックアウト 16
タップアウト 2
判定 17
敗戦 14
ノックアウト 1
タップアウト 2
判定 11
キックボクシング記録
試合数 1
勝利 1
敗戦 0
プロボクシング記録
試合数 1
勝利 1
敗戦 0
その他
総合格闘技記録 - SHERDOG
ボクシング記録 - BoxRec

来歴編集

キューバ人の父親とペルー人の母親との間にフロリダ州マイアミで生まれる。子供の頃から学校やストリートで喧嘩をしており、その頃からキックボクシングを始め、17歳でボクシングレスリングを始めた[2]

2003年5月24日、18歳でプロ総合格闘家デビュー。

2005年4月21日、ハファエル・アスンソンと対戦し、0-3の判定負け。同年4月30日、Absolute Fighting Championships 12でジョー・ローゾンと対戦し、2RTKO勝ち。

2006年2月18日、Absolute Fighting Championships 15でデイビッド・ガードナーと対戦し、2RTKO勝ち。同年6月24日、Absolute Fighting Championships 17のAFCウェルター級王座決定戦でヌリ・シャクアーと対戦し、3-0の判定勝ちを収め王座獲得に成功した。

2007年7月14日、BodogFight: Alvarez vs. Leeイーブス・エドワーズと対戦し、左ハイキックで2RKO勝ち。

2007年9月29日、Strikeforce初参戦となったStrikeforce: Playboy Mansionでマット・リーと対戦し、1RTKO勝ち。

戦極編集

2008年6月8日、戦極初参戦となった戦極 〜第三陣〜ホドリゴ・ダムと対戦し、右ストレートで2RTKO負け。この試合での表記はジョルジ・マスヴィダルであった。

2008年9月28日、戦極 〜第五陣〜ライアン・シュルツと対戦し、パウンドで1RTKO勝ち。この試合より表記がホルヘ・マスヴィダルに変更された。同年11月1日、戦極 〜第六陣〜ハン・スーファンと対戦し、3-0の判定勝ち。

Bellator編集

2009年4月3日、Bellator初参戦となったライト級トーナメント1回戦でニック・アガラーにTKO勝ちを収めた。5月1日の準決勝ではトビー・イマダと対戦、3Rにスタンディングでの三角絞めで絞め落とされ、決勝進出を逃した。

2009年11月7日、戦極 〜第十一陣〜北岡悟と対戦し、パウンドで2RTKO勝ちを収めた。

2010年4月25日、吉田秀彦引退興行 〜ASTRA〜小谷直之と対戦し、2-1の判定勝ちを収めた。同年9月11日、Shark Fightsでポール・デイリーとウェルター級契約で対戦し、0-3の判定負けを喫した[3]

Strikeforce復帰編集

2011年3月5日、3年ぶりのStrikeforce参戦となったStrikeforce: Feijao vs. Hendersonでビリー・エヴァンゲリスタと対戦し、3-0の判定勝ちを収めた。同年6月18日、Strikeforce: Overeem vs. WerdumKJ・ヌーンズと対戦し、3-0の判定勝ち。

2011年12月17日、Strikeforce: Melendez vs. MasvidalのStrikeforce世界ライト級タイトルマッチで王者ギルバート・メレンデスに挑戦し、0-3の5R判定負け。王座獲得に失敗した[4]

UFC編集

2013年4月20日、UFC初参戦となったUFC on FOX 7ティム・ミーンズと対戦し、3-0の判定勝ち。UFCは白星デビューとなった。同年7月27日、UFC on FOX 8マイケル・キエーザと対戦。1Rにパンチでダウンを奪われたものの、徐々に巻き返して2Rにダースチョークで一本勝ち。

2013年11月6日、UFC: Fight for the Troops 3ルスタム・ハビロフと対戦し、0-3の判定負け。敗れはしたものの、ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。

2015年4月4日、UFC Fight Night: Mendes vs. Lamasでライト級ランキング15位のアル・アイアキンタと対戦し、優勢に試合を進めたものの、1-2の判定負け。

2015年7月12日、ウェルター級復帰戦となったThe Ultimate Fighter 21 Finaleセザール・フェレイラと対戦し、クリンチ際の肘打ちでダウンを奪いパウンドで1RKO勝ち。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した。

2015年11月28日、UFC Fight Night: Henderson vs. Masvidalで元UFC世界ライト級王者のベン・ヘンダーソンと対戦し、1-2の判定負け。当初は同大会でキム・ドンヒョンと対戦予定であったが、ヘンダーソンの対戦相手であったチアゴ・アウベスが欠場したため、同大会に出場予定であったマスヴィダルがヘンダーソンと対戦することとなった。

2016年12月3日、The Ultimate Fighter 24 Finaleでウェルター級ランキング15位のジェイク・エレンバーガーと対戦し、パウンドで1RTKO勝ち。

2017年1月28日、UFC on FOX 23でウェルター級ランキング5位のドナルド・セラーニと対戦。1R終盤にパンチ連打でダウンを奪いパウンドでKO寸前まで追い込み、直後の2R早々には右フックでダウンを奪い、セラーニが立ち上がった所にスタンドパンチ連打で追撃してTKO勝ち。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した。

2017年5月13日、UFC 211でウェルター級ランキング3位のデミアン・マイアと対戦し、1-2の判定負け。

2017年11月4日、UFC 217でウェルター級ランキング2位のスティーブン・トンプソンと対戦し、0-3の判定負け。

2019年3月16日、約1年4か月ぶりの復帰戦となったUFC Fight Night: Till vs. Masvidalでウェルター級ランキング3位のダレン・ティルと対戦。1R序盤に左ストレートでダウンを奪われるも、直ぐに巻き返して2Rに左フックで失神KO勝ち。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトとファイト・オブ・ザ・ナイトを同時受賞した。試合後、バックステージでレオン・エドワーズと揉め事を起こした際、パンチを数発エドワーズに浴びせ、乱闘寸前となった。

2019年7月6日、UFC 239でウェルター級ランキング5位のベン・アスクレンと対戦し、試合開始5秒に、タックルに合わせたカウンターの飛び膝蹴りで失神KO勝ち。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞し、UFC史上最短勝利記録を更新した。また、対戦相手のアスクレンはキャリア21戦目にして初黒星となった。試合後、マスヴィダルとチームメイトのダスティン・ポイエーツイッターで「昨晩、マイク・ブラウンATTアシスタントコーチ)やマスヴィダルと夕食を共にした時に、彼らは試合開始早々に飛び膝蹴りをすると言っていたし、マスヴィダルが飛び膝蹴りを練習している動画も見せてもらった」と語り、コーチのマイク・ブラウンも、試合前にツイッターやインスタグラムでマスヴィダルが飛び膝蹴りを練習している動画を投稿していた[5][6]

マスヴィダル vs. ディアス
 
マスヴィダルが獲得したBMFベルト

2019年11月2日、マディソン・スクエア・ガーデンで開催されたUFC 244でウェルター級ランキング7位のネイト・ディアスと対戦。スタンドの攻防で終始優位に立ち、3R終了時にドクターストップでTKO勝ち。マスヴィダルには、この試合のために制作された特別なベルトであるBMFベルト (Baddest Mother Fuckerの略。最高にイカしたやつの意)が贈られた。

2020年1月30日、マイアミで開催されたスーパーボウルのイベントにて、偶然そこに居合わせたUFC世界ウェルター級王者のカマル・ウスマンと舌戦を繰り広げ、一触即発の事態となった[7]

2020年7月11日、大会6日前のオファーを受けてUFC 251のUFC世界ウェルター級タイトルマッチで王者カマル・ウスマンに挑戦するも、0-3の5R判定負け。王座獲得に失敗した。

ファイトスタイル編集

スタンドでは主に近距離と中間距離での攻防に優れており、近距離では踏み込んでのリードフック、中間距離では堅実なボクシング技術と右ミドルキックを得意としている。また「Iron Chin鉄の顎)」と形容される打たれ強さと、ストリートファイトで培った好戦的な性格から、パンチを貰っても笑顔で応え、打ち合いを要求するなどのアピールも見せる。さらに、グラップリングを得意としているマイケル・キエーザからダースチョークで一本勝ちを収めるなど、グラウンドでのスキルも高く、パウンドも主武器の一つである。スタミナ面でも、手数を休めることなくフルラウンドを戦い抜くことができ、豊富な経験から試合中にミスを犯すことが少ない。

人物・エピソード編集

  • 近年は、長髪を生やした容姿と、ストリートファイトをバックボーンに持つことから「ストリート・ジーザス(Street Jesus)」と呼ばれることもある[8]
  • 2020年1月、メスカル(メキシコ特産蒸留酒)ブランド「レクエルド・メスカル(Recuerdo Mezcal)」とのパートナーシップを通じて、自身のメスカルブランド「エル・レクエルド・デ・オアハカ・ホベン(El Recuerdo de Oaxaca Joven)」を立ち上げた[9]
  • 元チームメイトのコルビー・コヴィントンとは親友同士であったが、お互い確執が生まれ、現在は対立している[10]
  • マスヴィダルが若い頃に行った賭けストリートファイトの映像がYouTubeなどの動画コンテンツで公開されており、1000万回再生を超える動画も存在している。この内、最も有名な19歳のときにキンボ・スライスの弟子レイナルド・フエンテスとベアナックル・ボクシングで対戦した試合では、地元のジムが同じだったもののほとんど会話らしい会話をしたことがなかったキンボから、マスヴィダルがマクドナルドドライブスルービッグマックを注文していた最中に突然かかってきた電話で、1時間後に試合をできるかとオファーされ試合を受けたというエピソードがある[11][12]
  • 以前付き合っていたガールフレンドとの間に三児(息子一人、娘二人)を設けている。

戦績編集

総合格闘技 戦績
49 試合 (T)KO 一本 判定 その他 引き分け 無効試合
35 16 2 17 0 0 0
14 1 2 11 0
勝敗 対戦相手 試合結果 大会名 開催年月日
× カマル・ウスマン 5分5R終了 判定0-3 UFC 251: Usman vs. Masvidal
【UFC世界ウェルター級タイトルマッチ】
2020年7月11日
ネイト・ディアス 3R終了時 TKO(ドクターストップ) UFC 244: Masvidal vs. Diaz 2019年11月2日
ベン・アスクレン 1R 0:05 KO(右飛び膝蹴り→パウンド) UFC 239: Jones vs. Santos 2019年7月6日
ダレン・ティル 2R 3:05 KO(左フック) UFC Fight Night: Till vs. Masvidal 2019年3月16日
× スティーブン・トンプソン 5分3R終了 判定0-3 UFC 217: Bisping vs. St-Pierre 2017年11月4日
× デミアン・マイア 5分3R終了 判定1-2 UFC 211: Miocic vs. dos Santos 2 2017年5月13日
ドナルド・セラーニ 2R 1:00 TKO(スタンドパンチ連打) UFC on FOX 23: Shevchenko vs. Pena 2017年1月28日
ジェイク・エレンバーガー 1R 4:05 TKO(パウンド) The Ultimate Fighter 24 Finale 2016年12月3日
ロス・ピアソン 5分3R終了 判定3-0 UFC 201: Lawler vs. Woodley 2016年7月30日
× ロレンズ・ラーキン 5分3R終了 判定1-2 UFC Fight Night: Almeida vs. Garbrandt 2016年5月29日
× ベンソン・ヘンダーソン 5分5R終了 判定1-2 UFC Fight Night: Henderson vs. Masvidal 2015年11月28日
セザール・フェレイラ 1R 4:22 KO(肘打ち→パウンド) The Ultimate Fighter 21 Finale 2015年7月12日
× アル・アイアキンタ 5分3R終了 判定1-2 UFC Fight Night: Mendes vs. Lamas 2015年4月4日
ジェームス・クラウス 5分3R終了 判定3-0 UFC 178: Johnson vs. Cariaso 2014年9月27日
ダロン・クルックシャンク 5分3R終了 判定3-0 UFC on FOX 12: Lawler vs. Brown 2014年7月26日
パット・ヒーリー 5分3R終了 判定3-0 UFC on FOX 11: Werdum vs. Browne 2014年4月19日
× ルスタム・ハビロフ 5分3R終了 判定0-3 UFC: Fight for the Troops 3 2013年11月6日
マイケル・キエーザ 2R 4:59 ダースチョーク UFC on FOX 8: Johnson vs. Moraga 2013年7月27日
ティム・ミーンズ 5分3R終了 判定3-0 UFC on FOX 7: Henderson vs. Melendez 2013年4月20日
ジャスティン・ウィルコックス 5分3R終了 判定2-1 Strikeforce: Rockhold vs. Kennedy 2012年7月14日
× ギルバート・メレンデス 5分5R終了 判定0-3 Strikeforce: Melendez vs. Masvidal
【Strikeforce世界ライト級タイトルマッチ】
2011年12月17日
KJ・ヌーンズ 5分3R終了 判定3-0 Strikeforce: Overeem vs. Werdum 2011年6月18日
ビリー・エヴァンゲリスタ 5分3R終了 判定3-0 Strikeforce: Feijao vs. Henderson 2011年3月5日
× ポール・デイリー 5分3R終了 判定0-3 Shark Fights 13: Jardine vs. Prangley 2010年9月11日
小谷直之 5分3R終了 判定2-1 吉田秀彦引退興行 〜ASTRA〜 2010年4月25日
× ルイス・パロミーノ 5分3R終了 判定1-2 G-Force Fights: Bad Blood 3 2010年2月4日
北岡悟 2R 3:23 TKO(パウンド) 戦極 〜第十一陣〜 2009年11月7日
エリック・レイノルズ 3R 3:33 チョークスリーパー Bellator X 2009年6月19日
× トビー・イマダ 3R 3:22 三角絞め Bellator V
【ライト級トーナメント 準決勝】
2009年5月1日
ニック・アガラー 1R 1:19 TKO(パウンド) Bellator I
【ライト級トーナメント 1回戦】
2009年4月3日
ハン・スーファン 5分3R終了 判定3-0 戦極 〜第六陣〜
【ライト級グランプリシリーズ2008 リザーブマッチ】
2008年11月1日
ライアン・シュルツ 1R 1:57 TKO(パウンド) 戦極 〜第五陣〜 2008年9月28日
× ホドリゴ・ダム 2R 4:31 TKO(右ストレート) 戦極 〜第三陣〜 2008年6月8日
ライアン・ヒーリー 5分3R終了 判定3-0 Strikeforce: At The Dome 2008年2月23日
ブラント・ローズ 1R 0:56 TKO(パンチ連打) Crazy Horse Fights 2007年12月11日
マット・リー 1R 1:33 TKO(打撃) Strikeforce: Playboy Mansion 2007年9月29日
イーブス・エドワーズ 2R 2:59 KO(左ハイキック) BodogFight: Alvarez vs. Lee 2007年7月14日
スティーブ・バーガー 5分3R終了 判定3-0 BodogFight: Clash of the Nations 2006年12月15日
キース・ウィスニエフスキー 5分3R終了 判定2-1 BodogFight: To the Brink of War 2006年8月22日
ヌリ・シャクアー 5分3R終了 判定3-0 Absolute Fighting Championships 17
【AFCウェルター級王座決定戦】
2006年6月24日
デイビッド・ガードナー 2R 4:34 TKO(パンチ連打) Absolute Fighting Championships 15 2006年2月18日
× ポール・ロドリゲス 1R 2:27 チョークスリーパー Absolute Fighting Championships 13 2005年7月30日
ジョー・ローゾン 2R 3:57 TKO(パンチ連打) Absolute Fighting Championships 12 2005年4月30日
× ハファエル・アスンソン 5分3R終了 判定0-3 Full Throttle 1 2005年4月21日
ジャスティン・ウィスニエフスキー 5分2R終了 判定2-0 Absolute Fighting Championships 8 2004年5月1日
ジュリアン・オルテガ 5分2R終了 判定3-0 Absolute Fighting Championships 6 2003年12月6日
ローランド・デルガド 2R 2:14 TKO(パンチ連打) Absolute Fighting Championships 5 2003年9月5日
ブライアン・ゲラティー 5分2R終了 判定3-0 Absolute Fighting Championships 4 2003年7月19日
ブランドン・ブレッドソー 1R 3:55 KO(パンチ連打) HOOKnSHOOT: Absolute Fighting Championships 3 2003年5月24日

獲得タイトル編集

表彰編集

  • UFC ファイト・オブ・ザ・ナイト(2回)
  • UFC パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト(4回)
  • UFC ノックアウト・オブ・ザ・イヤー(2019年/ベン・アスクレン戦)

脚注編集

関連項目編集

外部リンク編集