天使にラブ・ソングを…

天使にラブ・ソングを…
Sister Act
監督 エミール・アルドリーノ
脚本 ジョセフ・ハワード
製作 テリー・シュワルツ
製作総指揮 スコット・ルーディン
出演者 ウーピー・ゴールドバーグ
マギー・スミス
ハーヴェイ・カイテル
音楽 マーク・シャイマン
撮影 アダム・グリーンベルグ
編集 コリーン・ハルシー
リチャード・ハルシー
配給 アメリカ合衆国の旗 タッチストーン
日本の旗 ブエナビスタ
公開 アメリカ合衆国の旗 1992年5月29日
日本の旗 1993年4月17日
上映時間 100分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
興行収入 $139,605,150[1] アメリカ合衆国の旗カナダの旗
$231,605,150[1] 世界の旗
次作 天使にラブ・ソングを2
テンプレートを表示

天使にラブ・ソングを…』(てんしにラブソングを、原題: Sister Act)は、1992年製作のアメリカ映画

殺人事件の現場を目撃した、しがないクラブ歌手が、かくまわれた修道院で巻き起こす騒動を描いたコメディー。アメリカでは6ヶ月を記録する大ヒットとなり、主演のウーピー・ゴールドバーグの人気を不動のものにした。

目次

あらすじ編集

ネバダ州リノのクラブ「ムーンライトラウンジ」で働くクラブ歌手のデロリスは、ネバダ州一帯に縄張りを持つギャング、ヴィンスの愛人。だがある日、ヴィンスが裏切り者を始末する現場を目撃したため命を狙われる。重要参考人として警察に保護された彼女は、ヴィンスの裁判の日までカトリック系の聖キャサリン修道院にかくまわれる羽目になる。尼僧として振舞うことを余儀なくされたデロリスは堅苦しい生活に辟易するものの、やがて聖歌隊の指揮者を任されてから俄然、本領を発揮する。下手な聖歌隊を鍛え上げ、退屈な聖歌をモータウンの楽曲の替え歌にアレンジして派手なパフォーマンスを繰り広げ、保守的で厳格な修道院長との対立をよそに、一躍、町中の人気者になる。そして、最初は疎んじていた修道院のシスターたちと、歌を通じて徐々に友情で結ばれていく。

しかし、平穏な日々も束の間、警察内部の情報が漏れたことでローマ法王を迎えたコンサートの前日にデロリスがさらわれてしまう。彼女の素性を知らされた修道院のシスターたちは、例え本物の尼僧でなくとも自分たちを導いてくれたデロリスを救うべく、ヴィンスのアジトであるムーンライトラウンジへ乗り込む。無事、救い出されたデロリスは仲間たちに心からの感謝の意を述べ、ローマ法王の御前でのコンサートを大成功に導くのであった。

キャスト編集

括弧内は日本語吹替え声優で、日本テレビ版/ソフト版の順。 BS日テレではソフト版で放送された。

デロリス・ヴァン・カルティエ
演:ウーピー・ゴールドバーグ中村晃子/後藤加代)
本作の主人公でリノのクラブ「ムーンライトラウンジ」で働くしがないクラブ歌手。ギャングである愛人ヴィンスが裏切り者を抹殺する現場を目撃して命を狙われる羽目になり、シスター・マリア・クラレンスと名乗ってカトリックの修道院にかくまわれることになる。
「ここは禁煙で、しかも修道服着なさいだなんて、ペンギンみたいな姿じゃない!」と堅苦しい生活に辟易しながらも、やがて歌を通じて閉塞感の漂う修道院に改革の嵐を巻き起こし、修道院長や周りのシスターたちと固い絆で結ばれていくことになる。
性格は優しいが大雑把かつ型破りで堅苦しいのが大の苦手で明るくお茶目。手先はかなり不器用。お茶目な性格からたまにジョークを話すが、元来の性格から下ネタを放って周りのシスター達がドン引きする事も。
彼女の型破りな行動は周囲に影響を与えていき、その影響力は周りのシスター達から堅物過ぎる修道院長、更には町や町人までも変えてしまった。
幼少時はカトリック系の学校に通っており、担任のシスターに見放される位の問題児だった。
この映画のためにウーピーは歌唱訓練を受けており「バスタブで歌う鼻歌がどれだけ気楽か思い知った」とインタビューに答えている。尚、コメンタリーでは修道服の下にジーパンを履いている事や、修道服が複雑かつ暑いことを話している。
ヴィンス・ラ・ロッカ
演:ハーヴェイ・カイテル堀勝之祐/同)
ネバダ州一帯に縄張りを持つギャング。デロリスは愛人であったが、殺人現場を目撃されたため、抹殺しようと執拗に狙うが、尼僧のデロリスを撃てない信心深いかつ小心者で、毎回部下のジョーイやウィリーに撃たせようとする。デロリスを捕まえようとしてジョーイやウィリーと共に動いて通り道でつっかえたりするなど、ちょっとマヌケ。
修道院長
演:マギー・スミス藤波京子/京田尚子
聖キャサリン修道院の院長。修道院の規律に厳格で、本人ですら「頭が硬すぎる」と言ってしまうほどのお堅い性格。デロリスとは聖歌隊の一件をきっかけに頑固なまでに対立し修道院を辞めるまでになるが、シスターたちが心から彼女に信頼を寄せ堅い絆を育んでていることを知っていき、最終的にはヴィンスの発言に対して彼女のことを寛容と高潔と愛の体現者であり、立派な尼僧の精神を持った尼僧の鏡と称して認め、修道院を辞めるのをやめてデロリスと完全に和解する。2で昔は大司教を困らせていたデロリス並の問題児であった事が発覚する。
尚、コメンタリーではデロリスを演じたウーピーやラザラスを演じたメアリー、エミール監督などから「プロ意識の塊」「素晴らしい女優」などと称されている。
メアリー・パトリック
演:キャシー・ナジミーさとうあい/信沢三恵子
ふくよか体型の陽気で表情豊かなシスター。ふくよかな体型に反して踊りが上手く、動きが結構身軽。性格はマイペースで優しく楽しいことが大好き(2ではラザラスから怒ることが数少ない気長、そしてノーテンキ=能天気と称された)。好物はアイスクリーム。歌と踊りをこよなく愛するが、愛しすぎる余り暴走気味になることも多く、ダンスでは若い女の子から教わって踊るうちに火がついてパワフルに踊りだし(デロリスが呆れ、女の子達は立ち去りかけるも親しくなった)、歌においてはかなりの声量のハイパワーボイスで周りの聖歌隊仲間数人をかなり驚かせてしまったことも(デロリスとデロリスの前にいたおばちゃまシスターがびっくりして軽く飛び上がり、シスター・アニマはビクッとなって片耳を塞ぎ、シスター・アルマは補聴器のスイッチを切っていた)。高めの声質をしており、歌では幾度かハイトーンを披露している。デロリスとの絆から、彼女が拐われた際には「(彼女を助けるのが)使命だわ」と発言している。
彼女の性格の明るさは彼女の母をして「将来は尼さんかスチュワーデスね」と言わしめたほど。
修道女仲間の中ではメアリー・ロバート、メアリー・ラザラスと特に親しい。
メアリー・ロバート
演:ウェンディ・マッケナ矢島晶子/石川悦子)歌唱部分:アンドレア・ロビンソン
シスターたちの中ではメアリー・パトリックと共に年の若いシスター。内向的で大人しい性格だが、修道院に溶け込めずにいたデロリスのことを誰よりも先に気遣う優しさと思いやりを持つ。兄が居る。好きなものは春(Spring)。センスが微妙。
奉仕の人生を送るべく修道女を志願したものの、引っ込み思案で不器用な性格に劣等感を抱き自信を持てずにいたが、デロリスと出会い歌う喜びを知ってからは徐々に明るく積極的な性格に変わっていく。また、同時に勇敢さと毅然さも併せ持つようにもなり、彼女が誘拐された際にはみんなで救出しに行こうと真っ先に院長に進言した。
最初は弱々しくか細い声しか出せなかったが、特訓の末に大きな声を出すことが出来るようになり、ソロパートを務めるまでに上達した。その歌唱力はかなりハイレベルである。
尚、劇中で実際に歌唱しているのはウェンディではなくアンドレア・ロビンソンで、歌唱が吹き替えられているのはウェンディだけである。吹き替えられた理由は歌声が監督のイメージとは違った為。ウーピー・ゴールドバーグを始め、キャシー・ナジミーやメアリー・ウィックス、他のシスター達、2における生徒達やEDの神父様はちゃんと歌唱している。ただし、2のEDの歌のみ、ウェンディ本人が歌唱しており、ウェンディ自身も音楽学校を出ている為非常に歌が上手い。
ウェンディ・マッケナはコメンタリーにおいて「歌えると言って恥をかいた」と話し「口パクなら任せてよ」と発言している。
メアリー・ラザラス(吹き替え版ではメアリー・ラザロ)
演:メアリー・ウィックス(河村久子/牧野和子
聖キャサリン修道院のシスターで聖歌隊の元指揮者。シスター内でも年はかなり上の方で、シスターの中で2番目に大柄な体格をしている。好物はピーカンナッツ系(クルミの1種で作中でのピーカン味)とシロップをかけたアイスクリーム(映画内で隠れてアイスクリームを食べた際、ピーカン味はないのか、シロップは?などと他の3人に聞いていた)。成り行きから聖歌隊の指揮をすることになったデロリスを煙たがるが、彼女の指揮能力を認めてからは良き友人になる。中間音の声質で、ロバートやパトリックと共にソロパートが多い。尚、歌うことに関してはデロリスにパートを任されて歌い出してから楽しさを感じて笑顔を見せており、他の聖歌隊仲間とも親しくなっている。大きな音が苦手なのか、ロバートやパトリックが大きな声で歌った際やハイトーンで歌った際に毎回驚いている。年齢の為か、振り付けを間違ったりしている。デロリスとの絆から、彼女が拐われた際には「警察だけじゃ不安」と話して助けに行こうとしていた。
シスター内ではロバートやパトリック、ベースパートを歌うイグナティウスと他2人のおばあちゃんシスター達と親しい。腕時計をつけている。
尚、彼女が聖キャサリン修道院の前に居た修道院は森の中深くにあり、電気は無く、真冬も裸足で、文明から離れているという凄まじい場所だった為、聖キャサリン修道院すら「此処はホテル並みよ」と言わしめている。
尚、作中でデロリスなどはシスター・ラザラスと呼んで居るが、吹き替え版ではシスター・ラザロになっている。
ラザラスを演じたメアリー・ウィックスはコメンタリーで修道服の着用が複雑、かつ着ていて暑いなどの理由から「2度と尼僧役はごめんだわ」と笑って話している。
シスター・メアリー・アルマ
演:ローズ・パーレンティ
聖キャサリン修道院のシスターの1人で、ピアノを弾く担当のおばあちゃんシスター。デロリスからはアルマと呼ばれている。年長シスターは沢山いるが、その中でもかなり年長だと思われる。ピアノを弾くのだが耳が遠い為に補聴器が必須、なのだが度々スイッチを入れ忘れて(初期の練習ではパトリックのハイパワーボイスを聞かないように自分で切って補聴器をいじっているシーンも)しまう。ピアノは長年弾いているだけはある巧さで、弾いている際は可愛らしく楽しげな笑顔である。デロリス及びデロリスがアレンジした曲がとても好きで、普通に弾く時よりも非常に楽しげに、より笑顔になる(修道院長が法王様の御前で本来の賛美歌か前衛的な賛美歌、どちらを歌うか多数決した際にはデロリスの方の時に誰よりも先に真っ先にピンと手を挙げた程に好んでいる)。
エディー・サウザー警部
演:ビル・ナン玄田哲章/西村知道
事件の捜査とデロリスの警護を担当する警部。優しく曲がった事が嫌いで正義感にあふれておりちょっと口が悪いかなりの猪突猛進型、内通者を見抜くなど頭の回転と勘は良いが、ワンパン食らわすなどちょっと手が出やすい部分もある。他者を守りたいという気持ちが非常に強く、その思いから強い口調になったり暴言を口に出す事も。
デロリスは助けられた後、エディーに対し「人を警護するよりも攻撃の方が得意ね」と称した。
ジョーイ
演:ロバート・ミランダ(西村知道/山下啓介
ヴィンスの手下のギャング。裏切り者を難なく始末する非情さを持つが、追い詰めたデロリスに対し「尼僧は撃てない」と射殺を拒絶するなど小心で敬虐な信心深い一面も持つ。ウィリーと一緒にお祈りしたがデロリスに股間を一斉に殴られて逃げられた。
ウィリー
演:リチャード・ポートナウ千田光男/曽我部和恭
ヴィンスの手下。ジョーイ同様、小心かつ敬虐で尼に対し銃を向けられない性格で、デロリスに股間を殴られて逃げられた。
聖キャサリン修道院聖歌隊のシスター達
演:スーザン・ジョンソンスーザン・ブロウニングエディス・ディアスダーリーン・コルデンホーブンベス・ファウラールース・コバート(シスター・メアリー・イグネイシャス)、プルーデンス・ライト・ホルムズ、カルメン・サパタパット・クロフォード・ブラウンエレン・アルバーティーニ・ダウ、シェリ・イザード、ジョージア・クレイトン
聖キャサリン修道院における聖歌隊のシスター達。大抵がおばあちゃんまたはおばちゃんの年齢層だが、若く見えるシスターもいる。白枠眼鏡の3番目に長身のシスターがシスター・メアリー・イグネイシャス(修道院長の発音はイグネイシャスだが字幕等ではイグナティウス)、イグネイシャスに少しにた顔立ちの度の強いフチなし丸眼鏡の比較的長身の落ち着ついているシスターがシスター・メアリー・アニマと名前がそれぞれ出ている(イグネイシャス(イグナティウス)はデロリスを助けに行った際にリノのカジノでいつの間にかスロットをしており、修道院長がそれを叱った際に名前を呼ばれた。アニマの名前は修道院長が神父の修道院長に助けに行く旨を伝えるよう指示した際に名前を呼んでいるが、何故か字幕には出ない)。聖歌隊の初期段階ではそれぞれがぐちゃぐちゃに歌っており、ソロまで居るという自分達でも自覚出来るほどに酷い状況(デロリスが言葉巧みに言いくるめながら、何とか彼女たちの音感音程を矯正して、やっと和音で歌えるようになったとパトリックが言い放ったレベル)だったが、ロバートのささやきからパトリックがデロリスに聖歌隊への助けを求めたのちに全員がデロリスに期待を寄せて助けを求め、みるみる聖歌隊が成長していくにつれて楽しく歌うという喜びと素晴らしさを知り、より心から信頼を置くようになり、ロバートやパトリック、ラザラス同様にデロリスと固い絆で結ばれていき、デロリス無しでは歌えない程に心の支えにしている(ロバートの「彼女無しじゃ歌えない!」という言葉に全員が「無理よ!」という表情になり強く首を横に振ったほど)。法皇様が御観覧に際した際は多少葛藤したものの皆がデロリス側に恐る恐る挙手しており、全員が修道院長の方を見れなくなっていた。その後デロリスが誘拐され、修道院長の口から語られたデロリスの素性を知った際は全員が動揺し、アニマが「彼女は嘘を?」と話したりしていたが、ロバートやパトリック、ラザラスの言葉に感化され、デロリスへの絆から助けに行こうと修道院長にそれぞれが言葉を発していた。
底抜けに明るい笑顔のおばあちゃんシスター、スーザン・B演じるちょっと厳しそうなふくよかおばちゃんシスター、エレン・アルバーティーニー・ダウ演じる一番小柄だが非常に身軽な甘い声の年長組おばあちゃんシスター、パット・クローフォード・ブラウン演じる三番目に小柄で胴縁の楕円眼鏡の車が修理出来るハイスペックなおばあちゃんシスター、プルーデンス・ライト・ホルムズ演じる若めだが暗めに見える比較的に小柄で小顔な腕時計をつけている左利きのおばちゃんシスターなど、実は非常に個性豊かである。
基本、皆敬虐なシスターだが、イグナティウスはデロリスを助けに行った際にいつの間にやらスロットをしており、デロリス側に傾き始めている。尚、シスターを演じたキャストは女優が多いが、ずらして眼鏡をかけているベースパートの2列目右端のシスターを演じたスーザン・ジョンソンやシスター1の長身でタンバリン担当シスターを演じたダーリーン・コルデンホーブン、2列目右から三番目のポジションのシスターのベス・ファウラー、シスター・メアリー・イグナティウス役のルース・コバート(ルースはオペラ経験もある)など、女優と歌手を両立しているキャストも多い。二番目に小柄で丸っこい体格のシスターを演じたエディス・ディアスは歌手では無いがシスター内での歌唱力は高い。
尚、ベス・ファウラー演じたチャーミングなシスターはHail Holy Queenの楽曲の中において、賛美歌部分ではアルトパートを、アレンジされた賛美歌ではベースパートを歌っている。

日本テレビ版:1996年4月26日『金曜ロードショー

挿入曲編集

ミュージカル版編集

映画公開から19年後の2011年に本作がブロードウェイミュージカル化された。プロデューサーは映画版の主演を務めたウーピー・ゴールドバーグが、音楽は『リトル・マーメイド』や『アラジン』などのディズニーミュージカルアニメ作品を作曲したアラン・メンケンが担当している。ストーリーの大筋と登場人物は映画版を踏襲しているが、楽曲は全て書き下ろしであり、映画版での挿入曲は使用されていない。

2014年6月1日[2]、日本上演[3]。2014年8月3日、千秋楽。2016年5月22日~6月20日再演[3]

脚注編集

関連項目編集

外部リンク編集