第12旅団 (陸上自衛隊)

陸上自衛隊の部隊

第12旅団(だいじゅうにりょだん、JGSDF 12th Brigade)は、陸上自衛隊旅団のひとつ。東部方面隊隷下にあり、司令部群馬県榛東村相馬原駐屯地に置く。群馬県栃木県新潟県長野県の防衛警備・災害派遣を任務とするほか、民生協力および国際貢献活動を行っている。

第12旅団
JGSDF 12th Brigade.svg
部隊章
創設 2001年平成13年)3月27日
所属政体 日本の旗 日本
所属組織 Flag of the Japan Self-Defense Forces.svg 陸上自衛隊
部隊編制単位 旅団
兵種/任務/特性 空中機動
人員 約4,000名
所在地 群馬県 北群馬郡榛東村
編成地 相馬原
上級単位 東部方面隊
担当地域 北関東信越
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概要編集

  • 1962年(昭和37年)1月に編成された第12師団を母体とし、2001年(平成13年)3月に旅団へと改組された。陸上自衛隊で唯一、空中機動力を高めた即応近代化旅団である。また、首都圏の防衛を主任務とする東部方面隊隷下であることから4個の普通科連隊の重迫撃砲中隊は2個射撃小隊編成から3個射撃分隊を有する小隊編成に縮小され、かつ特科部隊は従来の12個射撃中隊の連隊編成から3個射撃中隊の隊編成とするなど、火砲装備品は大幅に縮小された。
  • 第12旅団の師団等標識は、第12師団から第12旅団への改組に際して全面変更された。背景に12の算用数字が入り、中央に赤で日本列島が毛筆によって表現されている。さらに、その手前に日本刀を持ったオオワシが表されている。第12旅団は空中機動力を高めた旅団なのでが描かれている。
  • 旅団への改組に際し、航空科部隊である第12飛行隊を1個航空の飛行隊編成から2個飛行隊(それぞれ飛行班は1個)編成の第12ヘリコプター隊に改組した。第1飛行隊を北宇都宮駐屯地、第2飛行隊および隊本部を相馬原駐屯地に配置しており、駐屯地内の飛行場から展開が可能である。隊本部はOH-6D、第1飛行隊がUH-60JA、第2飛行隊がCH-47J/JAを装備している。
  • 第12師団時代には戦車部隊として第12戦車大隊を保有していたが、改組に伴い廃止された。これは、第12旅団は空中機動力を活かしてヘリボーンにより全国に緊急展開することが求められるため、ヘリコプターに搭載できない戦車部隊を廃止したものである。
  • 第12旅団の担当地域は山岳地帯が多く、特に、松本駐屯地に駐屯している第13普通科連隊日本アルプスの防衛を担当しており、「山岳連隊」としても有名である。第12旅団における戦車の未配属、ヘリコプターによる空中機動力強化は、山岳地帯での展開・戦闘においてヘリコプター装備は戦車装備より役に立つとの判断による。新潟県中越地震では、大勢の被災者の災害救助に早速その機動力が発揮された。
  • 廃止された戦車部隊に代替する対機甲火力として、多くの師団・旅団で廃止された旅団直轄の対戦車隊が第12対戦車中隊として国内で唯一編成されている。また隷下の普通科連隊対戦車小隊には他の普通科部隊に先んじて中距離多目的誘導弾の配備が進んでおり、有事の際は旅団直轄の対戦車隊の到着を待つことなく、普通科連隊長の指揮により最新の対機甲戦闘、対舟艇戦闘能力を発揮することが可能である。
  • 空中機動旅団として発足した第12旅団ではあるが、旅団の指揮下にある輸送ヘリコプターだけでは1度に1個普通科連隊すべてを輸送することなど不可能で、せいぜい1個中隊の人員のみで、車両の空輸など全く望めない状況となっている。実際、UH-60JAですら年間調達数が1機、年間の陸自すべての輸送ヘリコプターを合わせても5-6機程度であり、既存の耐用年数を超過した機体の更新分しか調達できていない状況を鑑みると、戦闘部隊の機動は従来どおり車両機動が主であり、あくまで他の師団・旅団と比較すれば空地共同訓練は充実していると言えるが、空中機動能力は不完全である。そもそも隷下部隊である第12偵察隊にヘリコプターでの空輸が出来ない87式偵察警戒車の配備が進んだことを鑑みると、陸自自身が第12旅団の空中機動の方針を放棄したとも言える。
  • 26中期防31中期防により、機動運用部隊化(機動旅団化)の対象となったため、1個普通科連隊を即応機動連隊に改編する予定であるが、具体的な編成及び時期については不明である。ただし、第12特科隊については、今後、第1特科隊と統合し「東部方面特科連隊」として方面隊直轄運用化が検討されている[1]

沿革編集

編成・駐屯地編集

編成
駐屯地


司令部編集

主要幹部編集

官職名 階級 氏名 補職発令日 前職
第12旅団長 陸将補 田尻祐介 2018年08月01日 西部方面総監部幕僚副長
副旅団長
兼 相馬原駐屯地司令
1等陸佐 菅股弘信 2020年03月18日 自衛隊札幌地方協力本部
幕僚長 1等陸佐 上大迫淳 2020年08月01日 統合幕僚監部運用部運用第1課
特殊作戦室長
歴代の第12旅団長
(陸将補(一))
氏名 在職期間 出身校・期 前職 後職
01 柳澤壽昭 2001年03月27日 - 2003年03月26日 防大13期 東北方面総監部幕僚長
仙台駐屯地司令
陸上自衛隊富士学校
富士駐屯地司令
(陸将昇任)
02 松永敏 2003年03月27日 - 2005年01月12日 防大14期 陸上自衛隊研究本部幹事
兼 企画室長
退職
03 山口淨秀 2005年01月12日 - 2006年03月26日 防大17期 陸上幕僚監部監察官 西部方面総監部幕僚長
健軍駐屯地司令
(陸将昇任)
04 長谷部洋一 2006年03月27日 - 2008年07月31日 防大20期 陸上自衛隊富士学校普通科部長 第3師団長
(陸将昇任)
05 堀口英利 2008年08月01日 - 2011年04月26日 防大23期 防衛監察本部監察官 第8師団長
(陸将昇任)
06 塩崎敏譽 2011年04月27日 - 2012年07月25日 防大24期 陸上自衛隊富士学校副校長 第7師団長
(陸将昇任)
07 富樫勝行 2012年07月26日 - 2014年08月05日 生徒20期・
防大25期
自衛隊情報保全隊司令 退職
08 赤松雅文 2014年08月05日 - 2015年08月03日 防大26期 東北方面総監部幕僚長
兼 仙台駐屯地司令
第4師団
(陸将昇任)
09 清田安志 2015年08月04日 - 2017年08月07日 防大29期 陸上幕僚監部監理部長 第6師団
(陸将昇任)
10 岩村公史 2017年08月08日 - 2018年07月31日 防大29期 陸上自衛隊富士学校副校長 第9師団
(陸将昇任)
11 田尻祐介 2018年08月01日 - 防大32期 西部方面総監部幕僚副長

脚注編集

[脚注の使い方]
  1. ^ 機関紙「あずま」第1000号(平成30年2月25日付)”. 陸上自衛隊 東部方面総監部. pp. 3. 2020年3月8日閲覧。

外部リンク編集