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概要編集

競技の着地点は普通、安全性と記録の行いやすさから砂場となっている。その砂場にできた競技者の身体(普通は足)の跡のうち、踏み切り地点より最も近い地点を着地点とし、踏み切り地点からの距離を記録とする。手や尻を後ろに突いてしまった場合はその地点までの距離が記録となる。

走幅跳は、おおよそ4つの局面からなる。助走局面と踏み切り局面、空中局面及び着地局面である。その跳躍記録は、助走のスピードと高い関係があることが分かっている。

踏み切り板は、白く塗装されたで出来ており、踏み切った足がこれより前に出た場合、無効試技(ファウル)となる。なお、ウレタン舗装された全天候型の助走路の場合、選手のレベルに応じて踏み切り板の位置を変更出来る構造となっている。

 
古代ギリシャで使われたハルテーレス

1935年ジェシー・オーエンスが史上初めて8mを越えた (8m13cm)。この記録は1960年まで25年にわたって世界記録として残った。現在の世界記録も20年以上破られていない。また、古代オリンピックにおいては「ハルテーレス」という1.5から4.5kg程度のおもりを両手に持って跳躍を行っていた。

助走の距離に限度は設けられていない。かつて前方宙返りを加えて跳躍するスタイルが存在したが、危険性が高いと判断され現在は禁止[1]されている。

日本においては1998年平成10年)までは教育の一環として小学校、中学校での運動能力テストの種目であったが、現在のスポーツテストでは行われていない。

陸上競技における正しい表記は走幅跳であるが、学校教育や新聞記事など陸上競技関係者以外が多く関わる場面では走り幅跳びと表記されることもある。

女子は1926年夏から日本記録として公認されている。[2]

主なルール編集

  • 試技開始の合図があってから1分以内に試技を開始しなければならない。ただし同一競技者が連続して試技を行なう場合は2分以内とする。
  • 助走は助走路内であれば距離は自由。背走しても構わない。
  • 助走路の外に、2個まで目印となるマーカーを置くことが出来る。
  • 踏み切ってから着地するまでの間は前方宙返り以外はどんな動きをしても構わない。
  • 各選手に3回の試技が与えられ、上位8番目の記録の選手にはさらに3回の試技が与えられ、合計6回の試技の中での最高記録により順位を決める。
  • 次の場合は無効試技となる。
    • 踏み切り線の前の地面に身体の一部が触れる。
    • 踏み切り板 (120cm) の外側で踏み切る。
    • 着地の時、競技者の身体の跡より踏み切り線に近い砂場の外側に触れる。
  • 記録は、競技者の身体(普通は足)の跡のうち、踏み切り地点より最も近い地点を着地点とし、踏み切り地点からの距離を記録とする。手や尻を後ろに突いてしまった場合はその地点までの距離が記録となる。
  • 1974年頃、踏み切った後、体操競技のように空中回転して跳ぶ方法が考案されたが危険であるとされたため間もなく禁止された(第185条「助走あるいは跳躍動作中に宙返りのようなフォームを使ったときには無効試技とする」)。

世界歴代10傑編集

男子
距離 風速 名前 所属 場所 日付
1 8m95 +0.3 マイク・パウエル   アメリカ合衆国 東京 1991年8月30日
2 8m90 +2.0 ボブ・ビーモン   アメリカ合衆国 メキシコシティ 1968年10月18日
3 8m87 -0.2 カール・ルイス   アメリカ合衆国 東京 1991年8月30日
4 8m86 +1.9 ロベルト・エミアン   ソビエト連邦 Tsakhkadzor 1987年5月22日
5 8m74 +1.4 ラリー・マイリックス   アメリカ合衆国 インディアナポリス 1988年7月18日
+2.0 エリック・ウォルダー英語版   アメリカ合衆国 エルパソ 1994年4月2日
-1.2 ドワイト・フィリップス   アメリカ合衆国 ユージーン 2009年6月7日
8 8m73 +1.2 イルビング・サラディノ   パナマ ヘンゲロー 2008年5月2日
9 8m71 +1.9 イバン・ペドロソ   キューバ サラマンカ 1995年7月18日
10 8m69 +0.5 タジェイ・ゲイル英語版   ジャマイカ ドーハ 2019年9月28日
女子
距離 風速 名前 所属 場所 日付
1 7m52 +1.4 ガリナ・チスチャコワ   ソビエト連邦 レニングラード 1988年6月11日
2 7m49 +1.3 ジャッキー・ジョイナー・カーシー   アメリカ合衆国 ニューヨーク 1994年5月22日
+1.7 セストリエーレ 1994年7月31日
3 7m48 +1.2 ハイケ・ドレクスラー   東ドイツ ノイブランデンブルク 1988年7月9日
+0.4 ローザンヌ 1992年7月8日
4 7m43 +1.4 アニソアラ・スタンチウ   ルーマニア ブカレスト 1983年6月4日
5 7m42 +2.0 タチアナ・コトワ   ロシア アヌシー 2002年6月23日
6 7m39 +0.5 エレーナ・ベレフスカヤ英語版   ソビエト連邦 ブリャンスク 1987年7月18日
7 7m37 イネッサ・クラベッツ   EUN キエフ 1992年6月13日
8 7m33 +0.4 タチアナ・レベデワ   ロシア トゥーラ 2004年7月31日
9 7m31 +1.5 オレーナ・フロポトノヴァ英語版   ソビエト連邦 アルマトイ 1985年9月12日
+1.9 マリオン・ジョーンズ   アメリカ合衆国 ユージーン 1998年5月31日
-0.1 チューリッヒ 1998年8月12日
+1.7 ブリトニー・リース   アメリカ合衆国 ユージーン 2016年7月2日

エリア記録編集

男子
エリア 記録 風速 名前 所属 場所 日付
アフリカ 8m65 +1.3 ルヴォ・マニョンガ   南アフリカ共和国 ポチェフストルーム 2017年4月22日
アジア 8m48 +0.6 モハメド・アル=フワリディ   サウジアラビア ソットヴィル=レ=ルーアン 2006年7月2日
ヨーロッパ 8m86 +1.9 ロベルト・エミアン   ソビエト連邦 Tsaghkadzor 1987年5月22日
北アメリカ 8m95 +0.3 マイク・パウエル   アメリカ合衆国 東京 1991年8月30日
南アメリカ 8m73 +1.2 イルビング・サラディノ   パナマ ヘンゲロ 2008年5月24日
オセアニア 8m54 +1.7 ミッチェル・ワット英語版   オーストラリア ストックホルム 2011年7月29日
女子
エリア 記録 風速 名前 所属 場所 日付
アフリカ 7m12 +0.9 チオマ・アジュンワ   ナイジェリア アトランタ 1996年8月2日
アジア 7m01 +1.4 姚偉麗英語版   中国 済南 1993年6月5日
ヨーロッパ 7m52 +1.4 ガリナ・チスチャコワ   ソビエト連邦 レニングラード 1988年6月11日
北アメリカ 7m49 +1.3 ジャッキー・ジョイナー・カーシー   アメリカ合衆国 ニューヨーク 1994年5月22日
+1.7 セストリエーレ 1994年7月31日
南アメリカ 7m26 +1.8 マウレン・マギ   ブラジル ボゴタ 1999年6月24日
オセアニア 7m05 +2.0 ブルック・ストラットン英語版   オーストラリア パース 2016年3月12日

U20世界歴代10傑編集

男子
距離 風速 名前 所属 場所 日付
1 8m35 +1.1 セルゲイ・モルグノフ英語版   ロシア チェボクサル 2012年6月20日
2 8m34 0.0 ランディ・ウィリアムズ   アメリカ合衆国 ミュンヘン 1972年9月8日
3 8m33 +2.0 マイケル・マッソ英語版   キューバ マドリード 2017年7月14日
4 8m31 +0.8 石雨豪英語版   中国 北京 2017年6月25日
5 8m30 +1.8 Miltiádis Tentóglou   ギリシャ パトラ 2017年6月18日
6 8m28 +0.8 ルイス・ブエノ英語版   キューバ ハバナ 1988年7月16日
+0.8 フアン・ミゲル・エチェバリア   キューバ マドリード 2017年7月14日
8 8m27 +1.7 エウゼビオ・カセレス英語版スペイン語版   スペイン バルセロナ 2010年7月30日
9 8m25 +0.9 王嘉男英語版   中国 上海 2015年5月17日
10 8m24 +0.2 エリック・メトカルフ英語版   アメリカ合衆国 インディアナポリス 1986年6月6日
+1.8 ヴラディミル・オッカンフランス語版   ソビエト連邦 レニングラード 1987年6月21日
女子
距離 風速 名前 所属 場所 日付
1 7m14 +1.1 ハイケ・ドレクスラー   東ドイツ ブラチスラヴァ 1983年6月4日
2 7m03 +1.3 ダリア・クリシュナ   ロシア ジュコーフスキー 2010年6月26日
3 7m00 -0.2 ブリギット・グロスヘニング英語版ドイツ語版   東ドイツ ベルリン 1984年6月9日
4 6m94 -0.5 マグダレナ・クリストファ英語版   ブルガリア カラマタ 1996年6月22日
5 6m91 0.0 アニソアラ・スタンチウ   ルーマニア ブカレスト 1981年5月23日
6 6m90 +1.4 ベバリー・キンチェ英語版   イギリス ヘルシンキ 1983年8月14日
7 6m88 +0.6 ナタリヤ・シェフチェンコ   ソビエト連邦 ソチ 1984年5月26日
8 6m84 ラリサ・バルタ   ソビエト連邦 クラスノダール 1983年8月6日
9 6m83 +1.7 ケイト・ホール   アメリカ合衆国 グリーンズボロ 2015年6月21日
10 6m82 +1.7 フィオナ・メイ   イギリス サドバリー 1988年7月30日

U18世界最高記録編集

男子
記録 風速 名前 所属 場所 日付
8m28 +1.8 マイケル・マッソ英語版   キューバ ハバナ 2016年5月28日
女子
記録 風速 名前 所属 場所 日付
6m91 +1.0 ハイケ・ドレクスラー   東ドイツ イェーナ 1981年8月9日

日本歴代10傑編集

U20日本歴代10傑編集

高校歴代10傑編集

男子
距離 風速 名前 所属 日付
1 8m12 +1.7 藤原孝輝 洛南高等学校 2019年8月5日
2 7m96 +1.8 森長正樹 太成学院高等学校 1989年11月3日
3 7m87 +1.9 品田直宏 北海道札幌国際情報高等学校 2003年6月17日
+0.9 鈴木秀明 成田高等学校 2005年6月17日
5 7m85 +1.6 渡辺大輔 (陸上選手) 八王子高等学校 1993年10月26日
6 7m80 +2.0 佐久間滉大 法政大学第二高等学校 2014年8月1日
7 7m76 0.0 杉林孝法 星稜高等学校 1993年9月18日
+2.0 足達一馬 大阪桐蔭高等学校 2016年3月28日
9 7m75 +1.7 皆川澄人 白樺学園高等学校 2007年8月4日
-1.6 橋岡優輝 八王子学園八王子高等学校 2016年7月31日
+1.8 海鋒泰輝 西武台千葉高等学校 2018年5月17日
女子
距離 風速 名前 所属 日付
1 6m44 0.0 中野瞳 兵庫県立長田高等学校 2007年6月3日
+0.8 高良彩花 園田学園高等学校 2018年6月9日
3 6m43 +1.6 桝見咲智子 英明高等学校 2002年6月1日
4 6m38 高松仁美 埼玉県立春日部東高等学校 1992年12月3日
5 6m33 +1.3 馬場貴子 園田学園高等学校 1999年8月4日
6 6m29 +0.8 花岡麻帆 成田高等学校 1994年6月12日
7 6m28 +1.6 宮本早紀子 奈良県立添上高等学校 1994年8月3日
8 6m26 山下博子 福岡県立三潴高等学校 1969年6月1日
+0.9 川添千秋 愛媛県立松山北高等学校 2018年6月16日
10 6m23 +1.7 中津川亜月 浜松市立高等学校 2018年6月15日

中学歴代10傑編集

男子
距離 風速 名前 所属 日付
1 7m40 -1.3 和田晃輝 楠葉西中学校 2016年9月18日
2 7m32 +0.3 佐々木勝利 大曲南中学校 1992年8月16日
3 7m29 +1.4 高垣圭秀 文成中学校 1991年10月15日
+0.8 片山大地 杉並和田中学校 2019年8月9日
5 7m23 +1.0 深沢瑞樹 早川中学校 2019年8月9日
6 7m22 -1.3 趙振 盾津中学校 2013年8月22日
+0.9 栁田大輝 館林第一中学校 2018年8月21日
8 7m21 +0.8 井上大地 打越中学校 2014年10月21日
0.0 丸山陽生良 足羽第一中学校 2018年8月8日
10 7m20 +1.4 寺野伸一 狭山中学校 1994年8月7日
女子
距離 風速 名前 所属 日付
1 6m20 -0.1 藤山有希 足柄台中学校 2016年10月7日
2 6m19 +1.3 池田久美子 酒田第三中学校 1995年11月19日
3 6m16 +0.6 杉村奏笑 旭第二中学校 2014年7月27日
4 6m14 +0.3 高松仁美 松中学校 1988年11月12日
5 6m13 +0.9 城島直美 常磐中学校 1983年5月8日
6 6m12 +1.0 高良彩花 西宮浜中学校 2015年7月26日
7 6m11 +1.1 天城帆乃香 天竜中学校 2012年8月11日
8 6m08 +0.7 桝見咲智子 明善中学校 1999年8月28日
9 6m02 +1.7 吉田文代 多古中学校 1996年8月20日
10 5m98 +1.0 荘久慧 田富中学校 1998年8月24日

五輪・世界選手権における日本人入賞者編集

大会 開催国 選手名 成績 記録
1932 第10回オリンピック競技大会(ロサンゼルス)   アメリカ合衆国 南部忠平 3位 7m45
1932 第10回オリンピック競技大会(ロサンゼルス)   アメリカ合衆国 田島直人 6位 7m15
1936 第11回オリンピック競技大会(ベルリン)   ドイツ国 田島直人 3位 7m74
1984 第23回オリンピック競技大会(ロサンゼルス)   アメリカ合衆国 臼井淳一 7位 7m87
2019 第17回世界陸上競技選手権大会(ドーハ)   カタール 橋岡優輝 8位 7m97
  • 1932年ロサンゼルスオリンピックで南部忠平が3位となり、この種目で初のメダリストとなった。1932年ロサンゼルスオリンピックで南部忠平と1936年ベルリンオリンピックで田島直人がそれぞれ3位で、オリンピック・世界陸上を通じて日本人男子選手の最高位の成績である。

脚注編集

  1. ^ これについてはトリビアの泉でも実際に行われた映像も含めて紹介された。
  2. ^ 陸上競技マガジン1999年記録集計号329p

関連項目編集

外部リンク編集