新潟大賞典(にいがただいしょうてん)は、日本中央競馬会(JRA)が新潟競馬場で施行する中央競馬重賞競走GIII)である。

新潟大賞典
開催国 日本の旗 日本
主催者 日本中央競馬会
競馬場 新潟競馬場
創設 1979年5月13日[1]
2023年の情報
距離 芝2000m
格付け GIII
賞金 1着賞金4300万円
出走条件 サラ系4歳以上(国際)(特指)
負担重量 ハンデキャップ
出典 [2][3]
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正賞は新潟県知事賞[2][3]

概要 編集

1967年から1977年まで、福島競馬場で「福島大賞典(ふくしまだいしょうてん)」が行われていた[4][5]が、1978年に福島競馬場の馬場改修工事が行われた際、新潟競馬場で「新潟ステークス(第12回福島大賞典)」として行われたのを機に廃止[4][5]され、1979年に5歳(現4歳)以上の馬による重賞として創設された[4][5]

創設時の施行距離は芝2000m(右回り)で、1984年から芝2200m(右回り)に変更[4][5]。1996年から再び芝2000m(右回り)に戻された[4][5]後、2002年から芝外回り2000m(左回り)に変更され現在に至る[5]

2005年から国際競走となり、外国馬が出走可能になった[6]。2020年からは地方競馬所属馬も出走可能になった。

本競走は2011年以降、NHKマイルカップと同日に施行されている(2019年を除く)。

競走条件 編集

以下の内容は、2023年現在[2][3][7]のもの。

出走資格:サラ系4歳以上

  • JRA所属馬
  • 地方競馬所属馬(認定馬のみ、2頭まで)
  • 外国調教馬(優先出走)

負担重量:ハンデキャップ

賞金 編集

2023年の1着賞金は4300万円で、以下2着1700万円、3着1100万円、4着650万円、5着430万円[2][3]

歴史 編集

  • 1979年 - 5歳以上の馬による重賞競走として創設、新潟競馬場の芝2000mで施行[5]
  • 1984年 - グレード制施行によりGIII[注 1]に格付け[5]
  • 1999年 - 混合競走に指定(2000年まで)[1]
  • 2001年 - 馬齢表示の国際基準への変更に伴い、出走資格を「4歳以上」に変更[1]
  • 2005年 - 国際競走となり、外国調教馬が4頭まで出走可能になる[6]
  • 2007年 - 日本のパートI国昇格に伴い、格付表記をJpnIIIに変更[8]
  • 2009年
    • 外国調教馬の出走枠を8頭に拡大[9]
    • 格付表記をGIII(国際格付)に変更[9]
  • 2011年 - 「被災地支援競走」の副称をつけて施行[10]
  • 2020年
  • 2021年 - 福島県沖地震の影響による福島競馬の開催中止に伴い、第2回新潟競馬として実施[12]
  • 2024年 - 「JRA70周年記念競走」の副称をつけて施行予定[13]

歴代優勝馬 編集

コース種別を表記していない距離は、芝コースを表す。

優勝馬の馬齢は、2000年以前も現行表記に揃えている。

新潟競馬場の距離は第21回まで右回り、第24回から左回り。

回数 施行日 競馬場 距離 優勝馬 性齢 タイム 優勝騎手 管理調教師 馬主
第1回 1979年5月13日 新潟 2000m チェリーリュウ 牡4 2:02.5 市丸繁 田中康三 桜井録郎
第2回 1980年5月11日 新潟 2000m ファーストアモン 牡4 2:03.3 増沢末夫 松山吉三郎 (株)アモン
第3回 1981年5月10日 新潟 2000m ジュウジアロー 牝4 2:04.4 安田富男 加藤修甫 岡田充司
第4回 1982年5月16日 新潟 2000m ハセシノブ 牝5 2:02.4 大崎昭一 畠山重則 長南鶴雄
第5回 1983年5月15日 新潟 2000m キヨヒダカ 牡5 2:02.2 増沢末夫 森安弘昭 清峯隆
第6回 1984年5月13日 新潟 2200m ミクロンテンロー 牡5 2:15.8 橋口満朗 佐藤嘉秋 細川益男
第7回 1985年5月12日 福島 2000m カネクロシオ 牡5 1:59.3 蛯沢誠治 成宮明光 畠山伊公子
第8回 1986年5月11日 新潟 2200m スーパーグラサード 牡4 2:14.3 中野栄治 清水美波 平野井昌弘
第9回 1987年5月10日 新潟 2200m セッテジュノー 牝6 2:14.5 増沢末夫 山崎彰義 河合秀夫
第10回 1988年5月15日 新潟 2200m メークアスマート 牡4 2:14.6 吉沢宗一 鈴木勝美 八百板俊一郎
第11回 1989年5月7日 新潟 2200m メモリーバイス 牡4 2:13.1 松永幹夫 渡辺栄 (株)シンザンクラブ
第12回 1990年5月13日 福島 2000m ユーワフォルテ 牡5 2:02.1 徳吉一己 保田隆芳 (株)ユーワ
第13回 1991年5月12日 新潟 2200m トウショウバルカン 牡5 2:14.3 角田晃一 渡辺栄 トウショウ産業(株)
第14回 1992年5月17日 新潟 2200m メジロパーマー 牡5 2:13.4 山田泰誠 大久保正陽 (有)メジロ牧場
第15回 1993年5月16日 新潟 2200m ハシノケンシロウ 牡6 2:13.5 大塚栄三郎 八木沢勝美 橋本中
第16回 1994年5月15日 新潟 2200m ゴールデンアワー 牡7 2:15.1 山田泰誠 安藤正敏 前田晋二
第17回 1995年5月14日 福島 2000m アイリッシュダンス 牝5 2:02.9 橋本広喜 栗田博憲 吉田照哉
第18回 1996年5月12日 新潟 2000m マイヨジョンヌ 牡6 2:02.1 坂井千明 畠山重則 柴原榮
第19回 1997年5月11日 新潟 2000m マイヨジョンヌ 牡7 2:00.8 坂井千明 畠山重則 柴原榮
第20回 1998年5月17日 新潟 2000m サイレントハンター 牡5 1:58.4 吉田豊 大久保洋吉 臼田浩義
第21回 1999年5月16日 新潟 2000m ブリリアントロード 牡4 2:00.0 山田和広 坪正直 大澤毅
第22回 2000年5月14日 福島 2000m タヤスメドウ 牡5 2:01.0 土肥幸広 加藤敬二 横瀬寛一
第23回 2001年5月13日 福島 2000m サイレントハンター 牡8 1:59.5 吉田豊 大久保洋吉 臼田浩義
第24回 2002年5月12日 新潟 2000m キングフィデリア 牡4 1:58.8 幸英明 武田博 加藤守
第25回 2003年5月18日 新潟 2000m ダンツフレーム 牡5 1:58.3 本田優 山内研二 山元哲二
第26回 2004年5月16日 新潟 2000m マイネルアムンゼン 牡5 2:00.5 大西直宏 田中清隆 (株)サラブレッドクラブ・ラフィアン
第27回 2005年5月15日 新潟 2000m エアセレソン 牡5 1:58.9 藤田伸二 伊藤雄二 (株)ラッキーフィールド
第28回 2006年5月6日 新潟 2000m オースミグラスワン 牡4 1:59.1 四位洋文 安藤正敏 (株)オースミ
第29回 2007年5月5日 新潟 2000m ブライトトゥモロー 牡5 1:57.7 木幡初広 石坂正 (有)サンデーレーシング
第30回 2008年5月10日 新潟 2000m オースミグラスワン 牡6 1:58.5 川田将雅 荒川義之 (株)オースミ
第31回 2009年5月9日 新潟 2000m シンゲン 牡6 1:56.9 藤田伸二 戸田博文 花木照人
第32回 2010年5月8日 新潟 2000m ゴールデンダリア 牡6 1:57.7 柴田善臣 二ノ宮敬宇 田中八郎
第33回 2011年5月8日 新潟 2000m セイクリッドバレー 牡5 1:58.4 丸山元気 高橋裕 吉田勝己
第34回 2012年5月6日 新潟 2000m ヒットザターゲット 牡4 1:59.0 古川吉洋 加藤敬二 前田晋二
第35回 2013年5月5日 新潟 2000m パッションダンス 牡5 1:56.9 藤岡康太 友道康夫 金子真人ホールディングス(株)
第36回 2014年5月11日 新潟 2000m ユールシンギング 牡4 1:59.2 吉田隼人 勢司和浩 (有)社台レースホース
第37回 2015年5月10日 新潟 2000m ダコール 牡7 1:59.6 小牧太 中竹和也 (株)ノースヒルズ
第38回 2016年5月8日 新潟 2000m パッションダンス 牡8 1:57.8 津村明秀 友道康夫 金子真人ホールディングス(株)
第39回 2017年5月7日 新潟 2000m サンデーウィザード 牡5 1:58.6 石橋脩 大久保龍志 巽祐子
第40回 2018年5月6日 新潟 2000m スズカデヴィアス 牡7 2:00.0 三浦皇成 橋田満 永井啓弍
第41回 2019年4月29日 新潟 2000m メールドグラース 牡4 1:58.6 D.レーン 清水久詞 (有)キャロットファーム
第42回 2020年5月10日 新潟 2000m トーセンスーリヤ 牡5 1:58.6 横山和生 小野次郎 島川隆哉
第43回 2021年5月9日 新潟 2000m サンレイポケット 牡6 1:59.3 鮫島克駿 高橋義忠 永井啓弐
第44回 2022年5月8日 新潟 2000m レッドガラン 牡7 1:57.7 岩田康誠 安田隆行 (株)東京ホースレーシング
第45回 2023年5月7日 新潟 2000m カラテ 牡7 2:03.8 菅原明良 辻野泰之 小田切光

脚注・出典 編集

参考文献 編集

  • 「新潟大賞典(GIII)」『中央競馬全重賞競走成績集【古馬関東編】』日本中央競馬会、2006年、711-749頁。 

注釈 編集

  1. ^ 当時の格付表記は、JRAの独自グレード。

出典 編集

  1. ^ a b c 中央競馬全重賞競走成績集【古馬関東編】
  2. ^ a b c d 重賞競走一覧(レース別・関東)” (PDF). 日本中央競馬会. p. 17 (2023年). 2023年9月10日閲覧。
  3. ^ a b c d 令和5年第1回新潟競馬番組” (PDF). 日本中央競馬会. 2023年9月10日閲覧。
  4. ^ a b c d e 2023年度第1回新潟競馬特別レース名解説” (PDF). 日本中央競馬会. p. 1. 2023年9月10日閲覧。
  5. ^ a b c d e f g h 歴史・コース:新潟大賞典 今週の注目レース”. 日本中央競馬会. 2023年9月10日閲覧。
  6. ^ a b 2005年の成績表参照
  7. ^ 中央競馬指定交流競走に出走する地方競馬所属馬の決定方法(令和5年度春季競馬)” (PDF). 日本中央競馬会. 2023年9月10日閲覧。
  8. ^ 第1回 新潟競馬成績集計表” (PDF). 日本中央競馬会. pp. 1443-1444 (2007年). 2016年5月9日閲覧。(索引番号:13035)
  9. ^ a b 第1回 新潟競馬成績集計表” (PDF). 日本中央競馬会. pp. 1507-1509 (2009年). 2016年5月9日閲覧。(索引番号:13035)
  10. ^ 2011年の成績表参照
  11. ^ 4月25日(土曜)から5月31日(日曜)までの中央競馬の開催等について” (PDF). 日本中央競馬会 (2020年4月23日). 2021年5月3日閲覧。
  12. ^ 福島県沖を震源とする地震に伴う開催日割の変更(第1回福島競馬)”. 日本中央競馬会 (2021年3月6日). 2021年5月3日閲覧。
  13. ^ JRA70周年記念事業の詳細日本中央競馬会、2023年12月11日配信・閲覧

各回競走結果の出典 編集

外部リンク 編集