NKマリボル

スロベニアのサッカークラブ

ノゴメトニ・クルブ・マリボルスロベニア語: Nogometni Klub Maribor, 英語: Maribor Football Club)は、スロベニア北東部の都市マリボルを本拠地とするサッカークラブである。1960年12月12日に創設され、スロベニア・プルヴァリーガから降格したことがない2チームのうちの1つである。

NKマリボル
原語表記 Nogometni klub Maribor Branik[1]
愛称 Vijoličasti (パープルズ)
Vijolice(ヴァイオレット)
Štajerski ponos (スティリアの誇り)
クラブカラー   黄、 
創設年 1960年
所属リーグ スロベニア・プルヴァリーガ
所属ディビジョン 1部
ホームタウン マリボル
ホームスタジアム リュドスキ・ヴルト
収容人数 11,709
代表者 スロベニアの旗 ドラゴ・ツォタル
監督 スロベニアの旗 アンテ・シムンジャ
公式サイト 公式サイト
ホームカラー
アウェイカラー
テンプレート(ノート)サッカークラブPJ

歴史 編集

ユーゴスラビア時代は1967-68シーズンから1971-72シーズンまでの5シーズンの間、プルヴァ・リーガ(1部)に所属した。[2]

1991-92シーズンに始まったスロベニア国内リーグでは初年度から1.SNL(1部)に所属し、スロベニア・カップでは初代王者になった。1996-97シーズンにリーグ初優勝すると、それ以降7シーズン連続でリーグ優勝を果たした。

2007年にはズラトコ・ザホヴィッチがSDに就任し、2008年には6年ぶりにリーグ優勝を果たした。2010-11シーズンのUEFAヨーロッパリーグでは予選プレーオフでチッタ・ディ・パレルモ(イタリア)に敗れたが、その直後にヨシップ・イリチッチアルミン・バチノビッチをパレルモに売却することで大きな収益を得た[3]。2011-12シーズンのUEFAヨーロッパリーグでは予選プレーオフでレンジャーズFC(スコットランド)を倒して本選出場を果たした。本選グループリーグではクラブ・ブルッヘ(ベルギー)、SCブラガ(ポルトガル)、バーミンガム・シティFC(イングランド)と同組となったが、1分5敗でグループ最下位に終わった。2012-13シーズンのUEFAチャンピオンズリーグでは予選2回戦でFKジェリェズニチャル・サラエヴォ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)を、予選3回戦でF91デュドランジュ(ルクセンブルク)をいずれも大差で下したが、プレーオフでディナモ・ザグレブ(クロアチア)に敗れた。

2013-14シーズンはスロベニアのチームとして初めてヨーロッパリーグの決勝トーナメント(ベスト32)に進出した。[4]

2018-19シーズン、自身6度目となる国内リーグ制覇を成し遂げたダルコ・ミラニッチ監督の下、クラブは通算15回目のリーグ優勝を達成した[5]。しかし、このシーズン以降は成績不振に陥り、2020年3月にスポーツディレクターを務めていたザホヴィッチとミラニッチ監督は辞任した[6]。ザホヴィッチがクラブのSD職を務めた期間において、マリボルは合計8回のリーグ優勝、2度のUEFAチャンピオンズリーグ本大会出場を果たした[7]

クラブ名の遍歴 編集

  • 1960-1988 NKマリボル (NK Maribor)
  • 1988-1997 NKマリボル・ブラニク (NK Maribor Branik)
  • 1997-1999 NKマリボル・テアタニツ (NK Maribor Teatanic)
  • 1999-2006 NKマリボル・ピヴォヴァルナ・ラシュコ (NK Maribor Pivovarna Laško)
  • 2006- NKマリボル (NK Maribor)

出典[8]

タイトル 編集

国内タイトル 編集

国際タイトル 編集

過去の成績 編集

シーズン リーグ カップ スーパーカップ 欧州カップ 最多得点者
ディビジョン 順位 選手 得点数
1999-00 1.SNL 33 25 6 2 90 30 81 1位 準決勝敗退 N/A CL グループステージ敗退 クリトン・ボズゴ 24
2000-01 1.SNL 33 18 8 7 61 36 62 1位 準々決勝敗退 N/A CL 予選2回戦敗退 アンドレイ・クヴァス 9
2001-02 1.SNL 33 19 9 5 64 23 66 1位 準決勝敗退 N/A CL 予選2回戦敗退 サミル・ドゥロ 15
2002-03 1.SNL 31 18 8 5 56 31 62 1位 準々決勝敗退 N/A CL 予選2回戦敗退 エルミン・ラコヴィッチ 13
2003-04 1.SNL 32 15 9 8 51 34 54 3位 優勝 N/A CL 予選2回戦敗退 ダミル・ペキッチ 12
2004-05 1.SNL 32 15 6 11 47 36 51 7位 準決勝敗退 N/A UC 1回戦敗退 クリトン・ボズゴ 18
2005-06 1.SNL 36 16 6 14 51 42 54 4位 準決勝敗退 N/A マルティン・プレゲリ 8
2006-07 1.SNL 36 15 12 9 64 50 57 3位 準優勝 N/A

3回戦敗退

予選2回戦敗退
ディミタル・マクリエフ 13
2007-08 1.SNL 36 14 10 12 55 46 52 4位 準優勝 ITC 2回戦敗退 ディミタル・マクリエフ 10
2008-09 1.SNL 36 17 12 7 62 44 63 1位 準決勝敗退 マルコス・タヴァレス 15
2009-10 1.SNL 36 18 8 10 58 44 63 2位 優勝 優勝

予選3回戦敗退

プレーオフ敗退
ドラガン・イェリッチ 15
2010-11 1.SNL 36 21 12 3 65 25 75 1位 準優勝 準優勝 EL プレーオフ敗退 マルコス・タヴァレス 16
2011-12 1.SNL 36 26 7 3 88 35 85 1位 優勝 準優勝

予選3回戦敗退

グループステージ敗退
ダリボル・ボラシュ 17
2012-13 1.SNL 36 24 6 6 80 35 78 1位 優勝 優勝
プレーオフ敗退

グループステージ敗退
マルコス・タヴァレス 17
2013-14 1.SNL 36 24 5 7 78 31 77 1位 準優勝 優勝
プレーオフ敗退

ベスト32
ヌスミル・ファイッチ 16
2014-15 1.SNL 36 24 7 5 74 32 79 1位 準優勝 優勝 CL グループステージ敗退 マルコス・タヴァレス 17
2015-16 1.SNL 36 19 11 6 78 37 68 2位 優勝 準優勝 CL 予選2回戦敗退 ジャン・フィリップ・メンディ 17
2016-17 1.SNL 36 21 10 5 63 30 73 1位 準決勝敗退 N/A EL プレーオフ敗退 ルカ・ザホヴィッチ 15
2017-18 1.SNL 36 24 8 4 76 28 80 2位 準々決勝敗退 N/A CL グループステージ敗退 ルカ・ザホヴィッチ 18
2018-19 1.SNL 36 23 9 4 81 33 78 1位 準優勝 N/A EL 予選3回戦敗退 ルカ・ザホヴィッチ 18
2019-20 1.SNL 36 20 7 9 66 39 67 2位 ベスト16 N/A
予選3回戦敗退

プレーオフ敗退
ロク・クロナヴェテル 14
2020-21 1.SNL 36 17 12 7 64 41 63 2位 準々決勝敗退 N/A EL 予選1回戦敗退 ヤン・ムラカル 14
2021-22 1.SNL 36 21 7 8 57 37 70 1位 準々決勝敗退 N/A ECL 予選2回戦敗退 オグニェン・ムドリンスキ 17
2022-23 1.SNL 36 N/A


予選2回戦敗退

予選3回戦敗退

プレーオフ敗退

欧州の成績 編集

現所属メンバー 編集

2022年10月12日現在[9][10]

注:選手の国籍表記はFIFAの定めた代表資格ルールに基づく。

No. Pos. 選手名
1 GK   アズベ・ユグ
6 MF   アレクス・ピフレル
7 MF   ロク・クロナヴェテル
8 MF   マルコ・ボジッチ
11 FW   ダニエル・シュトゥルム
13 FW   ロク・サーク
14 MF   ヴラダン・ヴィダコヴィッチ
15 MF   ヤン・レパス
16 MF   アルヤズ・アントリン
17 FW   イバン・ブルニッチ
18 FW   ロコ・バトゥーリナ
20 DF   マックス・ワトソン
21 MF   ルカ・ ヴォジコヴィック
22 DF   マルティン・ミレツ ( )
No. Pos. 選手名
23 DF   ルカ・ウスココヴィッチ
25 DF   スヴェン・カリッチ
29 DF   アンドラジュ・ジニッチ
30 MF   マリン・ラウシッチ
31 MF   イスハーク・ラフィウ
32 DF   ネマニャ・ミトロヴィッチ
40 DF   イグナシオ・ゲリーコ
42 DF   ヴィド・コデルマン
44 MF   マルコ・トリッチ
52 GK   マルコ・ザロカル
59 GK   シュサモ・プリドガー
72 FW   ヨシップ・イリチッチ
77 FW   ジャン・ヴィポトニク
81 GK   メノ・ベアセン

レンタル選手 編集

in

注:選手の国籍表記はFIFAの定めた代表資格ルールに基づく。

No. Pos. 選手名
8 MF   マルコ・ボジッチ (フロジノーネ)
18 FW   ロコ・バトゥーリナ (フェレンツヴァーロシュTC)
44 MF   マルコ・トリッチ (ディナモ・ザグレブ)
out

注:選手の国籍表記はFIFAの定めた代表資格ルールに基づく。

No. Pos. 選手名
-- DF   ベルミン・ボバリッチ (NKトリグラフ・クラーニ)
-- MF   ガル・ゴレナク (NKアルミニイ)
-- MF   ロク・マヘル (NK Kety Emmi Bistrica)

永久欠番 編集

19 –   スティぺ・バライッチ, DF/MF (1998–2005)

26 –   アレクサンデル・ライチェヴィッチ, DF (2010–2020)

背番号19。この番号は1990年代から2000年代にかけてクラブに8シーズン在籍したスティぺ・バライッチを称えるために欠番にされた[11]。在籍ラスト2シーズンには主将でもあった。マリボルでは公式戦に230試合以上出場し、37ゴールを挙げた。2005年7月7日、母国クラブのハイドゥク・スプリトとの親善試合でクラブでのラストゲームを行い、背番号にちなんで前半19分にベンチに下がって有終の美を飾った。

背番号26。この番号はクラブに10シーズン在籍したアレクサンデル・ライチェヴィッチを称えるために永久欠番となった。2020年8月22日、NKアルミニイとのリーグ戦でラストゲームを行い、前者と同じく前半26分でピッチを後にした。また、マリボル退団後はFCコペル加入が決まっていた。

歴代監督 編集

歴代所属選手 編集

GK 編集

DF 編集

MF 編集

FW 編集

脚注 編集

  1. ^ Nogometni klub Maribor Branik” (スロベニア語). bizi.si. 2021年12月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月4日閲覧。
  2. ^ Yugoslavia - List of Final TablesRSSSF
  3. ^ 長束恭行「ELで躍進するマリボルに敏腕SDザホビッチの影あり」footballista、ソルメディア、2012年11月14日号、42頁
  4. ^ 数字で振り返るUELグループステージ”. UEFA.com(jp) (2013年12月13日). 2013年12月17日閲覧。
  5. ^ Vijol'čna sreda v Mariboru, kjer proslavljajo 15. državni naslov” (スロベニア語). Maribor: RTV Slovenija (2019年5月21日). 2019年12月1日閲覧。
  6. ^ M. P. (2020年3月12日). “Maribor ne bo več, kar je bil: odhaja še Zahović” (スロベニア語). Siol. 2021年12月7日閲覧。
  7. ^ Viškovič, Rok (2020年6月28日). “Zapuščina Zlatka Zahovića, ki vas utegne presenetiti” (スロベニア語). Siol. 2021年12月7日閲覧。
  8. ^ Osebna izkaznica” (スロベニア語). Uradna stran NK Maribor. 2009年4月24日閲覧。
  9. ^ Moštvo” [First Team Squad] (スロベニア語). NK Maribor. 2017年6月22日閲覧。
  10. ^ Posojeni igralci” [Loaned players] (スロベニア語). NK Maribor. 2019年9月30日閲覧。
  11. ^ Borut Planinšič ml. (2005年7月7日). “Dalmatinska fešta pod Kalvarijo” (スロベニア語). Večer. http://web.vecer.com/portali/vecer/v1/default.asp?kaj=3&id=2005070702732305 2011年4月6日閲覧。 

外部リンク 編集