トヨタ博物館

愛知県長久手市にある企業博物館

トヨタ博物館(トヨタはくぶつかん)は、愛知県長久手市にある自動車に関する博物館。クルマ館と文化館で構成される[1]

トヨタ博物館
TOYOTA AUTOMOBILE MUSEUM
トヨタ博物館の位置(愛知県内)
トヨタ博物館
トヨタ博物館の位置
施設情報
専門分野 自動車
館長 布垣直昭
事業主体 トヨタ自動車
建物設計 日建設計・トヨタ自動車
延床面積 クルマ館 11,000m2
文化館 8,250m2
開館 1989年平成元年)4月
所在地 480-1118
愛知県長久手市横道41-100
位置 北緯35度10分21.74秒 東経137度3分28.98秒 / 北緯35.1727056度 東経137.0580500度 / 35.1727056; 137.0580500
外部リンク https://toyota-automobile-museum.jp/
プロジェクト:GLAM
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概要

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トヨタ自動車創立50周年記念事業の一環として、1989年(平成元年)4月に開館した。1993年(平成5年)度には本社ビルが第1回愛知まちなみ建築賞を受賞している。その後、1999年(平成11年)にトヨタ博物館開館10周年を記念して新館がオープンし、日本モータリゼーション歴史を人の暮らしと生活文化との関連で捉えた展示をしている[2]

トヨタ自動車の運営であるが、ガソリン自動車誕生から約100年間の自動車の歴史をテーマに、トヨタ車だけでなく19世紀末から20世紀にかけて製造された各国、各メーカーの自動車が体系的に展示されている。2019年(平成31年)4月17日には、開館30周年記念として「クルマ文化資料室」をオープンした[広報 1]。自動車に関連する物として明治時代人力車も展示されている[3]

本館2階の常設展示を変更してカール・ベンツが1886年(明治19年)に造った初のガソリン車など72台を展示し、2016年(平成28年)1月に新装開館した[4]

本館3階の常設展示を従来の国産車と欧米車に分けていた展示を1950年代から10年ごとに5つの年代別に変更し、2017年(平成29年)1月4日に新装開館した[4]

展示車両はほとんどが動態保存となっており、イベントの際には敷地内を自走することがある。館内には整備工場が設置されており、展示車両の整備は整備工場で行われる。

新館2階の企画展示室では、収蔵車展などの企画展が行われる[5]。また同2階の常設展示エリアは2019年(平成31年)4月17日に「クルマ文化資料室」に新装された。同時に館内の施設名も本館が「クルマ館」に、新館が「文化館」にそれぞれ変更された。

展示車以外にも車両収蔵庫に約70台ほど収容されており[広報 2]、春と秋に車両収蔵庫の見学ツアー(バックヤードツアー)が開催される[5]

年表

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構成

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クルマ館

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クルマ館では車両展示が行われており、付帯する施設としてレストランなどがある[1]

常設展示実績のある主な自動車

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本館館内
 
新館館内(リニューアル前)

現在の展示車両はトヨタ博物館 車両データベース 展示中を参照

 
クルマ館館内

レストラン

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館内にミュージアムレストラン AVIEW(アビュー)がある[1]。「トヨタ博物館カレー」はおみやげとしても人気を博しており、トヨタ博物館にはミュージアムショップで販売されているほか、一部のトヨタディーラーでは販促ノベルティとして配布している所もある。缶詰レトルトの2種があり、それぞれ2種類と6種類のバリエーションがある。通信販売も行っている。

文化館

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ミュージアムショップ

ミュージアムショップや体験工房(1階)、展示室(2階)、図書室(3階)などがある[1]

交通アクセス

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鉄道
愛知高速交通東部丘陵線(リニモ) 芸大通駅下車 徒歩で約5分。
路線バス
名鉄バス トヨタ博物館前下車 徒歩で約5分。
自動車
駐車場300台(無料)愛知県道233号岩作諸輪線沿い[19]名古屋瀬戸道路長久手IC付近。

脚注

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注釈

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  1. ^ それまで基本的に常設展示されていたパナール・エ・ルヴァッソール・タイプB2イタリア語版ブガッティ・タイプ35B、など。

出典

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  1. ^ a b c d 豊田市美術館/豊田市博物館/豊田市民芸館からのお知らせ”. 豊田市美術館. 2024年4月29日閲覧。
  2. ^ 竹内誠監修 『知識ゼロからの博物館入門』 幻冬舎 2010年 ISBN 978-4344901841 98ページ)
  3. ^ トヨタ博物館 開館30周年「クルマ文化資料室」を4月17日オープン 「移動は文化」をテーマに約4,000点の文化資料を一堂に展示”. www.atpress.ne.jp. 2021年12月28日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g h 宮本隆彦 (2017年1月6日). “トヨタ博物館、常設展示を刷新 世界の名車 歴史たどる”. 中日新聞 (中日新聞社): p. 朝刊 8 
  5. ^ a b 村松秀規 (2017年4月27日). “50周年 トヨタ2000GT特別展示 ボンドカーやアイデアスケッチも 長久手”. 『中日新聞』 (中日新聞社): p. 朝刊 なごや東版 14 
  6. ^ 7.トヨタ博物館”. 中部建築賞. 中部建築賞協議会. 2022年10月17日閲覧。
  7. ^ “近代化産業遺産群 続33”. 経済産業省. 2022年10月17日閲覧。
  8. ^ トヨタ博物館 開館30周年「クルマ文化資料室」を4月17日オープン 「移動は文化」をテーマに約4,000点の文化資料を一堂に展示”. www.atpress.ne.jp. 2021年12月28日閲覧。
  9. ^ 再開日は明記されていないものの、お知らせ内にて延期と発表されている企画展のオープン日が同年6月2日となっていることから、遅くともその日には再開されたと思われる
  10. ^ 亀山裕市 (2020年8月16日). “第6回日本展示学会賞”. 日本展示学会. 日本展示学会. 2022年10月17日閲覧。
  11. ^ 塩谷公邦 (2020年9月24日). “トヨタ博物館、「第31回 トヨタ博物館 クラシックカー・フェスティバル」開催”. Car Watch. 株式会社インプレス. 2022年10月17日閲覧。
  12. ^ 安田剛 (2022年7月8日). “富士スピードウェイ併設ホテルの詳細を解説。宿泊予約もスタート。日本初進出「アンバウンド コレクション by Hyatt」”. トラベルWatch. インプレス. 2022年11月26日閲覧。
  13. ^ a b 吉原知也 (2022年10月8日). “「なんで貸さないといけないの?」から信頼関係 車メーカー10社連携の博物館、実現のワケ”. ENCOUNT. 2022年11月26日閲覧。
  14. ^ 嶋田智之 (2022年10月18日). “歴史的なレーシングマシンが集結! クルマ好きの新聖地「富士モータースポーツミュージアム」の全容とは (1/2)”. VAGUE. 2022年11月26日閲覧。
  15. ^ トヨタ博物館イベントで食中毒か”. 中日新聞Web. 中日新聞社. 2022年10月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年10月17日閲覧。
  16. ^ トヨタ博物館で集団食中毒 レストランを営業禁止に”. SANKEI DIGITAL INC. 産経新聞 (2022年10月14日). 2022年10月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年10月17日閲覧。
  17. ^ a b 渡辺健太 (2017年1月8日). “世界の車 年代順に一望 トヨタ博物館 常設展新装”. 『中日新聞』 (中日新聞社): p. 朝刊 なごや東版 18 
  18. ^ ベストカー『自動車誕生以来の歴史を約160台のクルマで見る トヨタ博物館』講談社、2017年10月26日。 
  19. ^ 駐車場は当館の北側にある。ただし駐車場は南側の愛知県道6号力石名古屋線(通称:グリーンロード(無料区間))からのみ入れる。

広報資料・プレスリリースなど一次資料

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参考文献

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  • 竹内誠監修 『知識ゼロからの博物館入門』 幻冬舎

関連項目

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外部リンク

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