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ファルコンFalcon)またはサミュエル・ウィルソンSamuel Wilson)は、マーベルコミックスより出版されるコミック作品に登場する架空のキャラクター、スーパーヒーローである。ライター兼エディターのスタン・リーとアーティストのジーン・コーラン英語版により創造され、『キャプテン・アメリカ』第117号(1969年9月)で初登場した。メインストリームのコミックに登場するアフリカ系アメリカ人のスーパーヒーローとしては古参である。

Falcon
出版の情報
出版者 マーベルコミックス
初登場 Captain America #117
(1969年9月)
クリエイター スタン・リー
ジーン・コーラン英語版
作中の情報
本名 Samuel Thomas "Sam" Wilson
所属チーム アベンジャーズ
S.H.I.E.L.D.
"ディフェンダーズ・フォー・ア・デイ"英語版
ヒーローズ・フォー・ハイアー英語版
マイティ・アベンジャーズ
パートナー キャプテン・アメリカ
バッキー
著名な別名 "スナップ"・ウィルソン
ブラックウィング
ブラックバード
能力 ペットのハヤブサとの精神リンク
近くの鳥の目を通して周囲を見る能力
ハーネスを用いた飛行能力
熟練の武道家・体操選手としての技術

2011年5月、IGNの歴代コミックヒーロートップ100で96位を獲得した[1]

2014年公開のマーベル・スタジオズの映画『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』ではアンソニー・マッキーがファルコンを演じる。

目次

出版上の歴史編集

ファルコンはメインストリームのコミックに登場したアフリカ系アメリカ人スーパーヒーローとしては初期のキャラクターであり[2]、初登場は『キャプテン・アメリカ』第117号(1969年)であった[3]。作者はライター兼エディターのスタン・リーとアーティストのジーン・コーラン英語版である[3]

初登場時はニューヨークハーレムの元住人で、レッドウィングという名の訓練されたハヤブサを連れていた無名の人物であった(本名のサム・ウィルソンは翌号の5ページ目で明かされる)。この時彼はレッドスカルによって支配されていた熱帯の島の住人たちを助けており、キャプテン・アメリカと出会って衣裳を着て共に戦うようになった[4]

1970年代はファルコンとキャプテン・アメリカはニューヨークでチームを組んでおり、『キャプテン・アメリカ』誌のカバータイトルも第134-192号及び194-22号(1971年2月 - 1978年)までは『Captain America and the Falcon』であった[5]。同誌第186号ではスティーヴ・エングルハート英語版により、実は犯罪者であったがレッドスカルがコズミック・キューブを使ってその記憶を改竄していたという設定が明かされた。

ファルコンは『ディフェンダーズ英語版』第62-64号(1978年 - 10月)、『アベンジャーズ』第183-194号(1979年5月-1980年4月)で同チームらのメンバーを務めた。1983年にはジム・オースリー英語版脚本による全4号の主演ミニシリーズが発売された。

『キャプテン・アメリカ』第2期(1996年11月 - 1997年11月)でレギュラー登場した後、『アベンジャーズ』第3期第1号(1998年2月)で再び同チームに加入し、第57号(2002年10月)まで主要メンバーを務めた。次にファルコンは短命に終わったしシリーズ『Captain America and the Falcon』(2004年 - 2005年)に登場した。「アベンジャーズ・ディスアセンブルド英語版」でスカーレット・ウィッチによって一時的に犯罪者の人格に戻された後、ファルコンは『キャプテン・アメリカ』第5期(2005年1月 - 2009年7月)にサポートキャラクターとして登場した。『キャプテン・アメリカ』誌はナンバリングが全期通算され、第600号(2009年8月)にもファルコンは重要な役柄で登場した。

2011年のマーベルNOW!英語版によるリランチ後、ファルコンは再びアベンジャーズのメンバーとなった[6]

キャラクターのバイオグラフィ編集

生い立ち編集

サミュエル・トーマス・ウィルソンはニューヨーク市ハーレムでポール・ウィルソンとダーリン・ウィルソンとのあいだに生まれた。子供時代を幸せに過ごし、鳥を愛するようになった彼は鳩の訓練を始め、ハーレムで最大の鳩小屋を持っていた[7]。しかしながら10代の頃に人種差別に遭い、彼の心は疲弊した[8]。16歳の頃、近所で起こった乱闘を沈めようとした父が死亡し、さらにその2年後に母が強盗に射殺されると彼の心は荒んだ。悲しみに暮れ、世の中を恨んだ彼はロサンゼルスに移って"スナップ"・ウィルソンと名乗り、犯罪に手を染め始めた[9][10]

スナップがリオデジャネイロの暴動に向かう途中に乗っていた飛行機が墜落する[11]。その島は第二次世界大戦時にはナチスに所属していたスーパーヴィランのレッドスカルによって支配されていた。ウィルソンはそこでレッドウィングRedwing)というハヤブサと知り合い、友人となる。

ファルコンへ編集

キャプテン・アメリカ側にスパイとして潜入させるため、レッドスカルは現実を改変させるコズミック・キューブ英語版を使ってウィルソンに鳥を操る力を与え、またレッドウィングと精神を繋げた[12][13]。次にスカルはキューブを使ってスナップ・ウィルソンとして活動した記憶を消し、彼の過去を改ざんした。改変された歴史では、彼は原住民の自由のために戦う目的で島にやってきた実直で陽気なソーシャルワーカーであった。彼はそこでキャプテン・アメリカと友人となり、ファルコンの衣裳を作り上げ、レッドスカルと戦った[7]。ファルコンはキャプテン・アメリカのレギュラーパートナーとなって悪人たちと戦い[14]、ロジャースが死亡したと思われていた時期にはキャプテン・アメリカと名乗って活躍した。[15]。またブラックパンサーが開発したハーネスを身に付け、飛行能力を得た[16]

その後レッドスカルは再びコズミック・キューブを使用し、スナップ・ウィルソンとして活動していた真実の過去が蘇らせてキャプテン・アメリカを暗殺しようとするが失敗する[17]。過去を知ったファルコンであったがヒーローとしての活動を続けることに決め、S.H.I.E.L.D.のエージェントとなった[18]。さらにアメリカ合衆国政府のスーパーヒーロー仲介人であるヘンリー・ピーター・ガイリッチ英語版は、アベンジャーズに課せられた人種的な割合を増やすために数少ないアフリカ系アメリカ人のスーパーヒーローであるファルコンを同チームに参加させた[19]。ファルコンは「トークン」であることに憤慨し、最初の事件の後にチームを脱退した。スーパーヴィランのタスクマスター英語版との対決の際には新しい衣裳を身につけた[20]

2000年代編集

サム・ウィルソンは2005年の「ハウス・オブ・M」、2006-2007年の「シビル・ウォー」のストーリー展開で再びファルコンとして登場した[21]。後者ではスーパーヒューマン登録法に反対の立場を取ったキャプテン・アメリカをサポートした。キャプテンが負傷した際には、ファルコンは反政府グループである「シークレット・アベンジャーズ」のリーダーシップを取った[22]。キャプテン・アメリカがレッドスカルの陰謀で暗殺されるとファルコンは政府によって登録され、ハーレムの責任者となるが、地下組織となったニューアベンジャーズとの接触は続けた[23]。彼はまたウィンター・ソルジャーと共にキャプテン・アメリカ暗殺事件の真相を調査し、レッドスカルを追跡した[24]

2010年代編集

2010年の『Shadowland』に登場し、その後彼は再編成されたヒーローズ・フォー・ハイアー英語版のオペレーティブとなった[25]。2012年の『Avengers vs. X-Men』ではシー・ハルクやアベンジャーズに協力した[26]

マーベルNOW!英語版以降はアベンジャーズに再加入した[27]

評価編集

2011年5月にIGNが発表した歴代コミックヒーロートップ100では96位であった[1]

他のバージョン編集

  • フランクリン・リチャーズ英語版によって創造された「ヒーローズ・リボーン英語版」の世界にもファルコンは登場する。彼の父親のエイブラハム・"エイブ"・ウィルソンは第二次世界大戦の際にキャプテン・アメリカと共闘していたが、マスターマン英語版の軍により殺された[29]。戦いの際にエイブの息子のサムも撃たれて重傷を負うが、キャプテン・アメリカからの輸血により一命を取り留め、スーパーソルジャー血清により彼も同様に超人的な力を得た。彼は軍では「ファルコン」というニックネームで呼ばれ、父の仇であるマスターマンを倒した。その後はキャプテン・アメリカやニック・フューリーと組み、レッドスカル世界征服の野望を阻止した[30]
  • 別の時間軸を描いた『Avengers: The Children's Crusade』では、サムは娘のサマンサによってファルコンを継がれる。サマンサは夫のイーライ(新キャプテン・アメリカ)と2人の息子のスティーブ(新バッキー)と共にアベンジャーズのメンバーを務めた[31]
  • Daredevil: End of Days』では、ウィルソンは未来のアメリカ合衆国の大統領として描かれる[32]

他のメディア編集

テレビ編集

映画編集

舞台編集

コンピュータゲーム編集

参考文献編集

  1. ^ a b "#96 - The Falcon". IGN's Top 100 Comic Book Heroes of All Time. IGN. Retrieved June 12, 2012.
  2. ^ Brothers, David. "A Marvel Black History Lesson Pt. 1", Marvel.com, February 18, 2011. WebCitation archive. Quoting Marvel Senior Vice President of Publishing Tom Brevoort: “The Falcon was the very first African-American super hero, as opposed to The Black Panther, who preceded him, but wasn't American."
  3. ^ a b Captain America #117 at the Grand Comics Database
  4. ^ Captain America #117–118 (September–October 1969). Writer: スタン・リー. Penciler: ジーン・コーラン英語版. Publisher: Magazine Management Company. Brand: Marvel Comics.
  5. ^ Captain America cover scans, page 1 to page 4, at the Grand Comics Database
  6. ^ Ching, Albert (2012年9月4日). “UPDATED: 1st Look at Marvel NOW! AVENGERS Lineup”. Newsarama. 2014年3月24日閲覧。
  7. ^ a b Lee, Stan Captain America #117-119 (Sept.-Nov. 1969)
  8. ^ Englehart, Steve. Captain America 186
  9. ^ Johns, Geoff. Avengers volume 3, #64
  10. ^ Priest, Christopher J. Captain America and the Falcon, #7
  11. ^ Priest, Christopher J. Captain America and the Falcon, #11
  12. ^ Englehart, Steve. Captain America #186 (June 1975).
  13. ^ Johns, Geoff. The Avengers #475 / vol. 3, #60 (Jan. 2003).
  14. ^ Captain America #133
  15. ^ Captain America: Sentinel of Liberty #8-9 (April–May 1999)
  16. ^ Englehart, Steve, and Mike Friedrich. Captain America #170 (Feb. 1974)
  17. ^ Englehart, Steve, and John Warner. Captain America #186 (June 1975)
  18. ^ Glut, Donald F. Captain America #218 (Feb. 1978)
  19. ^ Avengers vol. 1 #184 (June 1979)
  20. ^ Captain America Annual #11
  21. ^ House of M #1, Captain America vol. 5, #12, Civil War #1
  22. ^ Civil War #4
  23. ^ Jeph Loeb (w), John Cassaday (p,i). "The Death of Captain America, Chapter 5: Acceptance" Fallen Son: The Death of Captain America #5 (2007年8月)
  24. ^ Captain America vol.5, #31-33 (Dec. 2007-Feb. 2008), Marvel Comics.
  25. ^ Heroes for Hire vol. 4 #1
  26. ^ X-Men Legacy #266
  27. ^ Avengers (vol. 5) #1
  28. ^ Ultimate Nightmare #1-5
  29. ^ Captain America Vol. 2 #1
  30. ^ Captain America v2 #1-12
  31. ^ Avengers: The Children's Crusade- Young Avengers #1
  32. ^ Daredevil: End of Days #2
  33. ^ Comics Continuum”. Comics Continuum (2009年7月28日). 2011年1月10日閲覧。
  34. ^ "DVD Review: The Avengers: Earth’s Mightiest Heroes! Vol 1 & 2 (Disney)" Archived 2011年4月29日, at the Wayback Machine.. Pendragon's Post. April 24, 2011
  35. ^ Sands, Rich (June 12, 2012). "Exclusive: Marvel Assembles New Animated Series for the Hulk and Avengers". TV Guide.
  36. ^ NYCC: Marvel to Premiere Avengers Assemble & Agents of S.M.A.S.H. Next Summer”. Superhero Hype (2012年10月13日). 2013年3月30日閲覧。
  37. ^ Graser, Marc (2012年7月16日). “Mackie mulls Falcon in 'Captain America'”. Variety. 2012年7月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年7月16日閲覧。
  38. ^ Wigler, Josh (2012年9月17日). “'Captain America' Actor Anthony Mackie Hasn't Seen His Falcon Costume Yet”. MTV Splash Page. 2012年9月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年9月17日閲覧。
  39. ^ ‘Captain America: The Winter Soldier’ Character Bios, Fun Facts (Minor Spoilers)”. Stitch Kingdom (2014年2月14日). 2014年2月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年2月15日閲覧。
  40. ^ "Marvel Universe LIVE! Character Designs". Newsarama. November 25, 2013
  41. ^ [1]
  42. ^ Zalben, Alex (March 8, 2014). "Exclusive: Marvel's 'Avengers Alliance' Gets 'Winter Soldier' And 'Guardians of The Galaxy' Upgrade". MTV.

外部リンク編集