ヴェローナ=ヴィッラフランカ空港

イタリアの空港

ヴェローナ=ヴィッラフランカ空港(ヴェローナ=ヴィッラフランカくうこう、:Verona Villafranca Airport、:Aeroporto di Verona-Villafranca)あるいはウァレリウス・カトゥルス空港 (Valerio Catullo Airport) と呼ばれる空港イタリア共和国ヴェネト州ヴェローナ県ヴィッラフランカ・ディ・ヴェローナに位置する国際空港である。

 ヴェローナ=ヴィッラフランカ空港
Verona Villafranca Airport
 Aeroporto di Verona-Villafranca
W
チェックインエリア 地図
IATA: VRN - ICAO: LIPX
概要
国・地域 イタリアの旗 イタリア
所在地 ヴェローナ県ヴィッラフランカ・ディ・ヴェローナ
種類 商業/軍用
運営者 GardaAeroporti
標高 73 m (240 ft)
座標 北緯45度23分47秒 東経010度53分17秒 / 北緯45.39639度 東経10.88806度 / 45.39639; 10.88806座標: 北緯45度23分47秒 東経010度53分17秒 / 北緯45.39639度 東経10.88806度 / 45.39639; 10.88806
公式サイト aeroportoverona.it
地図
VRNの位置(イタリア内)
VRN
VRN
滑走路
方向 長さ (m) 表面
04/22 3,068m アスファルト
ヘリパッド
番号 長さ×幅 (m) 表面
H1 35m×26m コンクリート
統計(2018年)
旅客数 3,459,807人 増加 +11.6%
貨物取扱量 3,943,42トン 減少 -1.5%
発着回数 32,647回 増加 +7.4%
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歴史 編集

初期史 編集

ヴィッラフランカ空港は元々ヴィッラフランカ空軍基地として第一次世界大戦中に軍用空港として建設された空港であった。その後1910年代初頭に民間空港となりローマへの定期便と北ヨーロッパへのチャーター便が発着を開始した。

1970年代後半に向けてヴェローナ県、ヴェローナ市、地元商工会議所による最初のコミュニティプロジェクトの下、ヴィッラフランカ空港に旅客ターミナル、事務所、そしてハンドリング施設が建設された。経営協会"Aeroporto Valerio Catullo di Verona Villafranca S.P.A."は1978年12月に設立された。所有権は現在、ヴェネト州 (ヴィッラフランカ・ディ・ヴェローナソンマカンパーニャ)、ロンバルディア州 (ブレシア県)、トレント自治県 (第二主要株主)、トレンティーノ=アルト・アディジェ自治州/南ティロル自治州 (ボルツァーノ自治県) の州政府間で共有されている。

1990年代と2000年代 編集

1990年、旅客ターミナル、エプロン、駐機場は拡大し続ける航空需要に対処するために拡張された。また、同年に開催されたFIFAワールドカップではヴェローナが開催地の1つとなったため、ヴェローナ新環状道路 (SS12) が空港に接続し市内とのアクセスを改善した。

1995年、空港は年間旅客数が100万人を突破した。1999年、空港は"チャーター交通の特別分類" (Special Classification of Charter Traffic) でイタリアの2級空港になり、ミラノ・マルペンサ空港ローマ・フィウミチーノ空港に次ぐランクとなった。

1992年に勃発したボスニア・ヘルツェゴビナ紛争ではヴィッラフランカ空港がNATO軍の戦闘機の集結地となった[1]

旅客数は2001年に年間200万人、2006年に年間300万人を突破するなど増加を続けている。このような需要の増加に応えて、空港はそのサービスと施設の上で重要な拡大プログラムを開始した。2006年5月、既存の第1ターミナルの横に新しい第2ターミナルが完成し空港の収容人数が倍増した。第1ターミナルは出発ターミナル、第2ターミナルは到着ターミナルとして使用されている。

2010年代 編集

2011年に記録された年間旅客数3,385,794人の記録はそのまま増加し続けた。しかし、2012年に欧州連合ライアンエアーへの高額の補助金に対する調査を行いライアンエアーが撤退したため2013年は旅客数が減少しており、その後も上昇に転じているが2015年に再度減少している[2][3]

2015年、ライアンエアーはパレルモロンドン/スタンステッドブリュッセルへの定期便で再参入した。2015 - 16年の冬季シーズン中に、フィンエアーのヴェローナ - ヘルシンキ線やエア・バルティックのヴェローナ - リガ線などいくつかの航空会社がチャーター路線を通常の一般路線に切り替えた。また、2015年10月下旬にはエールフランスが運航していたヴェローナ - パリ線が廃止され、子会社の格安航空会社トランサヴィアの路線に置き換えられた。

設備 編集

ヴィッラフランカ空港には霧分散装置 (fog-dispersal device) が整備されており、視界の悪い時間帯にも運航を続けることができる。このシステムは2003年から稼働しており、パイロットは高度75m (246ft) の時点で視界が確保できる場合に着陸することができる。滑走路はILSカテゴリーIIIBアプローチ認定を受けている[4]

出発ターミナルと到着ターミナルは隣接している。出発ターミナル東側にチェックインエリアがあり、1階東側にラウンジがある。バス停は到着ホールを出たすぐの場所にある。

就航路線 編集

航空会社就航地
  エーゲ航空 (AEE) 季節運航:アテネ
  エアリンガス (EIN) ダブリン
  アエロフロート・ロシア航空 (AFL) モスクワ/シェレメーチエヴォ
  エア・バルティック (BTI) 季節運航:リガ
  エア・ドロミティ (DLA) フランクフルトミュンヘン
  モルドバ航空 (MLD) キシナウ
  アルバスター (LAV) 季節運航:クロトーネフエルテベントゥラ
  アリタリア-イタリア航空 (AZA) ローマ/フィウミチーノ
季節運航:カターニアイビサ
  オーストリア航空 (AUA) 季節運航・チャーター便:ストックホルム/アーランダ[5]
  ブルー・エクスプレス (BPA) ティラナ
季節運航:ランペドゥーザ
  ブルーパノラマ航空 (BPA) モンバサラ・ロマーナ
  ブリティッシュ・エアウェイズ (BAW) ロンドン/ガトウィック
  ダニッシュ・エア・トランスポート (DTR) 季節運航・チャーター便:オーデンセ[6]
  イージージェット (EZY) アムステルダムロンドン/ガトウィック
  エル・アル航空 (ELY) テルアビブ/ベン・グリオン
  エンターエアー (ENT) 季節運航・チャーター便:カトヴィツェポズナンワルシャワ/ショパン[7]
  アーネスト航空 (ERN) ティラナ
  ユーロウイングス (EWG) 季節運航:ケルン/ボン
  フィンエアー (FIN) 季節運航:ヘルシンキ
  Flybe (BEE) 季節運航:サウサンプトンカーディフ
季節運航・チャーター便:グラスゴーマンチェスター
  フライワン (FIA) キシナウ
  イベリア・レヒオナル (ANE) 季節運航:マドリード (2019年8月4日運航開始[8])
  アイスランド航空 (ICE) 季節運航・チャーター便:レイキャヴィーク[9]
  Jet2.com (EXS) 季節運航:ベルファスト国際バーミンガムイースト・ミッドランズエディンバラリーズ/ブラッドフォードロンドン/スタンステッドマンチェスター
  ラウダ (LDM) 季節運航:シュトゥットガルト
  ネオス (NOS) ボア・ヴィスタフエルテベントゥラグラン・カナリアマルサ・アラムサルシャルム・エル・シェイクテネリフェ/スール
季節運航:ブリンディジカリャリカンクンカターニアイラクリオンイビサカルパトスコスラメーツィア・テルメラ・ロマーナマレマルサ・マトルーフメノルカモンバサモンテゴ・ベイミコノスノシ・ベオルビアパルマ・デ・マヨルカロドスサラーラサントリーニスキアトス (2019年6月17日運航開始[10])、テルアビブ/ベン・グリオンテッサロニキザンジバル
季節運航・チャーター便:ブリストル[11]リーズ/ブラッドフォード (2019年9月21日まで[11])
  ノルウェー・エアシャトル (NAX) 季節運航:オスロ/ガーデモエン
  ヌーベルエア (LBT) 季節運航:モナスティル
  レッド・ウィングス航空 (RWZ) 季節運航・チャーター便:モスクワ/ドモジェドヴォ[12]
  ライアンエアー (RYR) ベルリン/シェーネフェルトバーミンガムブリンディジシャルルロワロンドン/スタンステッドパレルモカリャリハンブルクセビリア (2019年10月24日まで)
  S7航空 (SBI) モスクワ/ドモジェドヴォ
季節運航:サンクトペテルブルク
  スマートウィングズ (TVS) 季節運航・チャーター便:ワルシャワ/ショパン
  トーマス・クック航空 (TCX) 季節運航・チャーター便:マンチェスター
  トランサヴィア (TRA) 季節運航:アムステルダム
  TUIエアウェイズ (TOM) 季節運航:バーミンガムグラスゴーロンドン/ガトウィックマンチェスターニューカッスル・アポン・タイン
季節運航・チャーター便:ダブリン[13]
  チュニスエア (TAR) 季節運航:ジェルバモナスティル
  ウラル航空 (SVR) 季節運航:クラスノダール
  ボロテア (VOE) バーリカリャリカターニアナポリパレルモ
季節運航:アルゲーロアテネコークファロイラクリオンイビサラメーツィア・テルメオルビアパルマ・デ・マヨルカパンテッレリーアサントリーニランペドゥーザメノルカミコノスザキントス
  ブエリング航空 (VLG) 季節運航:バルセロナ
  ウィズエアー (WZZ) 季節運航:ロンドン/ルートンワルシャワ/ショパン

焦点空港としている航空会社 編集

以下の2社が焦点空港としている。

統計 編集

旅客数
2000年 2,293,799人
2001年 2,188,068人
2002年 2,185,785人
2003年 2,452,723人
2004年 2,687,565人
2005年 2,649,655人
2006年 3,007,965人
2007年 3,510,259人
2008年 3,402,601人
2009年 3,065,968人
2010年 3,022,784人
2011年 3,385,794人
2012年 3,198,788人
2013年 2,719,815人
2014年 2,775,616人
2015年 2,591,255人
2016年 2,807,811人
2017年 3,099,142人
2018年 3,459,807人

アクセス 編集

ATVが運行するシャトルバス、Aerobus(199系統)はヴェローナ=ヴィッラフランカ空港 - ヴェローナ・ポルタ・ヌオーヴァ駅間を結んでいる[1] [2]。また、夏期(6 - 9月)にはATVの164系統、183系統、184系統が約1時間おきにヴェローナ=ヴィッラフランカ空港とガルダ湖沿いのコムーネの間を結んでいる。

脚注 編集

  1. ^ “War planes preparing for Bosnia”. The Milwaukee Journal. (1993年8月). https://news.google.com/newspapers?id=JqMaAAAAIBAJ&sjid=KC0EAAAAIBAJ&pg=4804,4151299&dq=villafranca+air+base&hl=en 2012年12月16日閲覧。 
  2. ^ “'Contract Too Costly'”. Corriera Della Serra. (2012年9月28日). http://www.corriere.it/economia/12_settembre_28/ryanair-lascia-verona-aeroporto-_6280ab7a-098c-11e2-8adc-b60256021bbc.shtml 2013年8月11日閲覧。 
  3. ^ Italian Airport Movement Stats June 2013”. Assaeroporti. 2013年8月11日閲覧。
  4. ^ Verona Airport – Company Profile Archived 21 May 2007 at the Wayback Machine., retrieved 12 January 2008.
  5. ^ Austrian Airlines da Stoccolma a Verona per i charter neve” (2016年1月30日). 2019年6月20日閲覧。
  6. ^ Afgange” (Danish). Hans Christian Andersen Airport. 2017年4月17日閲覧。
  7. ^ Enter Air aumenta i suoi voli su Verona” (2016年1月30日). 2019年6月20日閲覧。
  8. ^ IBERIA S19 European network additions as of 26DEC18”. Routesonline. 2018年12月28日閲覧。
  9. ^ Icelandair ha iniziato i voli charter neve su Verona” (2016年1月30日). 2019年6月20日閲覧。
  10. ^ Flight Times”. neosair.it/en. 2019年6月20日閲覧。
  11. ^ a b Flight Timetable” (英語). tui.co.uk. 2019年6月20日閲覧。
  12. ^ Moscow Domodedovo Airport TIMETABLE
  13. ^ Flight Timetable”. TUI Airways (2019年1月18日). 2019年6月20日閲覧。

外部リンク 編集