十勝バス
十勝バス株式会社(とかちバス)は、北海道帯広市に本社を置き、バス事業などを行う企業。
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種類 | 株式会社 |
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略称 | 勝バス(かちバス) |
本社所在地 |
![]() 〒080-2463 北海道帯広市西23条北1丁目1番1号[1] 北緯42度55分53.18秒 東経143度7分42.37秒 / 北緯42.9314389度 東経143.1284361度座標: 北緯42度55分53.18秒 東経143度7分42.37秒 / 北緯42.9314389度 東経143.1284361度 |
設立 | 1916年(大正5年)3月 |
業種 | 陸運業 |
法人番号 | 4460101001145 |
事業内容 | 一般旅客自動車運送事業(乗合・貸切・乗用) 他 |
代表者 | 代表取締役社長 野村 文吾 |
資本金 | 5,000万円 |
従業員数 | 255名 |
外部リンク | http://www.tokachibus.jp/ |
帯広市を基点に市内や近郊への路線バス、とかち帯広空港への連絡バス、札幌市や旭川市への都市間バス、貸切バスの運行などを行う。
概要編集
滋賀県彦根町(現:彦根市)から帯広町(当時)に移住してきた創業者が雑貨屋を始めた後、十勝毎日新聞専属の紙問屋を営み、その資材でバス事業を興したのが前身の十勝自動車創業のきっかけとされる[2]。その後戦時統合等を経て1955年に現在の十勝バスに改称した。
一時期は乗客減少により倒産寸前まで追い込まれていたが、時刻表を配布するなどして経営の改善に取り組み[3]、2011年度は40年ぶりに増収に転じた[4][5]。なお、このエピソードは吉田理宏『黄色いバスの奇跡 十勝バスの再生物語』(ISBN 978-4-8628-0388-7)として書籍化されており、TEAM NACSの森崎博之主演で「KACHI BUS」としてミュージカル化されている。
沿革編集
- 1916年(大正5年) 十勝自動車として設立。
- 1944年(昭和19年) 北海道における旅客自動車運輸事業統合要綱(いわゆる戦時統合)に伴い、帯広乗合自動車となる。
- 1952年(昭和27年) 北海道拓殖鉄道と新設の道東バスに、それぞれ一部路線を譲渡。
- 1955年(昭和30年) 十勝バスに社名変更。
- 1970年(昭和45年)4月1日 東北海道貸切バス事業協同組合発足、加盟。
- 1971年(昭和46年) 道東バスを合併。
- 1987年(昭和62年) 国鉄広尾線、士幌線の代替輸送開始(既存並行路線の拡充)。
- 1999年(平成11年)1月18日 北海道旅客鉄道自動車事業部(現ジェイ・アール北海道バス)帯広営業所廃止の際に一部路線を引き継ぐ。
- 2006年(平成18年) 北海道ちほく高原鉄道の代替輸送開始(既存2路線を統合の上、足寄土木現業所 - 陸別間を延長)。定期路線として陸別町への乗り入れ開始。
- 2007年(平成19年)4月1日 浦幌営業所廃止。
- 2016年(平成28年)9月27日 ヤマト運輸と他バス会社と共に、「客貨混載」を開始。十勝バスでは「帯広陸別線」にて開始[6]
事業所編集
すべて北海道に所在
- 本社、帯広営業所
- 帯広市西23条北1丁目1番1号[1]
- 広尾営業所
- 広尾郡広尾町白樺通北1丁目3番7[1]
- 千歳営業所(貸切バス専門)
- 千歳市豊里2丁目9番地[1]
- 帯広駅バスターミナル案内所
- 帯広市西2条南12丁目4-2 帯広駅バスターミナル内
- とかち帯広空港案内所
- 帯広市泉町西9線中8-41 帯広空港ターミナルビル内
- 中札内案内所
- 河西郡中札内村大通南3丁目12
- 更別案内所
- 河西郡更別村字更別南1線91 更別街なか交流館ma・na・ca内
- 2015年(平成27年)11月9日、更別南2線19より移転。
- 忠類案内所
- 中川郡幕別町忠類白銀町175
- 大樹案内所
- 広尾郡大樹町西本通98 大樹町経済センター(道の駅コスモール大樹)内
- 広尾待合所
- 北海道広尾郡広尾町丸山通北2丁目(旧・広尾駅跡地)
- ぬかびら源泉郷案内所
- 河東郡上士幌町ぬかびら源泉郷
- 池田案内所
- 中川郡池田町大通2丁目16 ディスカウント鈴木内
- 本別案内所
- 中川郡本別町北3丁目1 道の駅ステラ★ほんべつ(旧・本別駅)内
- 足寄案内所
- 足寄郡足寄町北1条1丁目 道の駅あしょろ銀河ホール21(旧・足寄駅)内
- 陸別案内所
- 足寄郡陸別町字陸別原野基線69-1 道の駅オーロラタウン93りくべつ(旧・陸別駅)内
- 廃止事業所
- 上士幌営業所、足寄営業所、新得営業所、茂岩営業所、芽室営業所、浦幌営業所
路線バス編集
本社:十勝バス本社、帯広駅前:帯広駅バスターミナル
都市間バス、空港連絡バス編集
2016年4月1日現在
ポテトライナー(帯広 - 札幌)編集
- 帯広駅前・(特急/直行/芽室経由/音更経由) - 中央バス札幌ターミナル・札幌駅前ターミナル(北海道中央バス、北都交通、ジェイ・アール北海道バス、北海道拓殖バスとの共同運行)
1989年(平成元年)8月11日より繁忙期の臨時帰省バスとして各社1往復ずつを担当する5往復で運行を開始。1990年(平成2年)3月9日より「ポテトライナー」として通年運行が開始された[7]。1995年(平成7年)12月1日に大谷地ターミナル、1997年(平成9年)9月1日に清水と芽室を新設し1往復を十勝川温泉まで延長。2002年(平成14年)12月1日には発車オ〜ライネットによるインターネット予約開始し御影を新設。2005年(平成17年)4月1日より音更経由(音更大通11丁目、木野大通16丁目、木野農協前)2往復を新設し、芽室経由は4往復とし臨時便を廃止。2009年(平成21年)12月23日から音更経由を1往復増回。2011年(平成23年)10月30日の道東自動車道全通による改正で直行便を含む3往復を増回し計10往復、所要時間が約20分短縮となった[8]。2017年(平成29年)4月1日に十勝川温泉発着便を廃止[9]。2018年(平成30年)6月2日より土日祝限定の特急便(途中無停車)を2往復新設した[10]。
直行便は往復とも札幌ターミナル発着で、札幌行に札幌駅前降車停留所を設定。帯広市内は十勝バス本社に停車しパークアンドライドを設定する。帯広行は路線開設以来札幌ターミナル始発で、札幌駅前ターミナルおよび札幌駅前は札幌行の降車のみ扱っていたが、2016年(平成28年)4月1日より経由便、直行便とも札幌駅前ターミナルで帯広行の乗車扱いを開始した[11]。
運行を開始するにあたり北海道中央バスが共同運行事業者を募ったところ、他4社が名乗りを上げた。1路線5社での運行は極めて異例であり北海道運輸局の指導で調整が図られたが不調に終わり、結局5社揃って認可された経緯がある[12]。
帯広と札幌の間は200キロ程度の距離であるが、帰省バス当時から夜行便が設定されていた。1991年(平成3年)9月20日の国道274号日勝峠ルートへの変更に伴う改正で定期運行を廃止し、2000年(平成12年)夏期まで繁忙期臨時便として運行されていた。
ノースライナー(帯広 - 旭川)編集
詳細は路線記事を参照。
とかち帯広空港連絡バス編集
市内ホテル・空港線編集
- 帯広市内主要ホテル - とかち帯広空港(北海道拓殖バスと共同運行)
1997年(平成9年)7月1日開設。2009年(平成21年)4月1日運行経路変更。
一般路線バス編集
2018年(平成30年)11月1日現在。
2015年(平成27年)11月15日のダイヤ改正よりわかりやすい行先表示とするため、表示の変更や系統番号の新設・細分化が行われた[13]。
循環線編集
- 1・1-1・2:本社 - 西帯広郵便局 - 三条高校・開成病院前 - 厚生病院前 - 帯広競馬場前 - 帯広市役所南口 - 帯広駅前 - 四中前 - イトーヨーカドー前 - 工業高校前( - 帯広記念病院前) - 大通34丁目 - 帯広駅 - 帯広市役所前 - 東13条
1は本社→工業高校→東13条、1-1は本社→工業高校→帯広記念病院前、2は東13条・帯広記念病院→工業高校→本社。
1-1系統は2021年7月のダイヤ改正で廃止された。
南商線、南商・あかしや線、柏葉高・総合振興局線編集
- 3・21:本社 - 西帯広郵便局 - 三条高校・開成病院前 - 南商業高校前 - イオン帯広店前 - 長崎屋前 - 帯広駅前 - 協会病院前 - 札内7号 - あかしや団地 - 幕別温泉
- 3-1:本社 - (上記経路) - 帯広駅前→東2条11丁目→柏葉高校前→帯広神社前→西2条8丁目→帯広駅前
3 南商線は本社 - 帯広駅前、3-1 柏葉高・総合振興局線は本社 - 帯広駅前 - 柏葉高校 - 帯広駅前、21は本社 - 帯広駅前 - 幕別温泉。
21の幕別温泉発便は一部区間がデマンド運行となる。
3-1は2015年(平成27年)11月15日より系統番号を5から変更。帯広駅前→柏葉高校→帯広駅前間は上下便とも同一方向運行。
東8条線編集
- 6:駅北11丁目 - 帯広市役所南口 - 長崎屋前 - 帯広駅前 - 協会病院前 - 保健福祉センター前 - 光南福祉センター前
旧・JR北海道バス路線。一部区間はデマンド運行。
水光線編集
- 7:帯広駅前 - 帯広市役所南口 - 総合振興局前 - 東10条2丁目 - 東13条
幕別線、帯広・陸別線編集
- 17:本社南口 - 養護学校前 - (つつじが丘小学校前 - )三条高校・開成病院前 - 厚生病院前 - 帯広競馬場前 - 帯広駅前 - 札内橋 - 幕別駅前 - 十勝の杜病院 - 幕別駅前 - 利別 - 池田駅前 - 本別 - 仙美里 - 足寄 - 足寄土木現業所 - 上利別 - 陸別
- 10:本社南口 - (上記経路、つつじが丘小学校前経由せず) - 幕別駅前 - 幕別高校 - 東緑町団地
17 帯広・陸別線はふるさと銀河線廃止によるバス転換路線(ふるさと銀河線の陸別 - 北見間は北海道北見バスが転換路線を運行)。元・道東バス路線の15 足寄線(帯広 - 足寄駅前)と80 下愛冠団地線(足寄営業所 - 足寄駅前 - 足寄土木現業所)を統合し陸別まで延長。
学園通線、環状線編集
- 27・28・29:本社 - 西帯広 - 国道西17条 - 大通1丁目 - 協会病院前 - 帯広駅前 - グリーンパーク - イトーヨーカドー入口(イトーヨーカドー前) - 農業高校前 - 緑陽高校前 - 大空5丁目 - 帯広の森 - 白樺学園 - 三条高校・開成病院前 - 養護学校前 - 本社
28は西帯広先回りの環状線北廻り(かんきた)、29は養護学校先回りの環状線南廻り(かんみなみ)。
27 学園通線は本社→農業高校まで29 養護学校先回りと同経路(一部経由せず)でイトーヨーカドー前が終点。
学園通線は2021年に廃止された。
芽室線編集
- 31:帯広駅前 - 帯広競馬場前 - 厚生病院前 - 三条高校・開成病院前 - 共愛東 - 芽室高校前 - 公立芽室病院入口 - 芽室駅前 - 芽室緑町西 - 芽室総合体育館前 - 公立芽室病院前 - 芽室駅前
旧路線名は31 芽室南線。2009年4月に国道経由の30 芽室線を統合し、芽室市街地の経路を変更。国道経由はスクール便を途中乗降可能とすることで代替。
清水帯広線編集
2018年(平成30年)4月1日(土曜休日運休のため実際は4月2日)運行開始。従来から運行されている清水高校スクール線(帯広・芽室 - 清水高校)の回送を利用。清水町民を対象としているため、芽室町内・帯広市内は帯広行は降車のみ、清水行は乗車のみとなる。清水町内間の利用は清水町コミュニティバスに倣い100円となる[14]。
2016年(平成28年)の平成28年台風第10号によるJR根室本線長期運転見合わせ時には、清水帯広線と同区間で「清水町民災害支援無料バス」を運行した経緯がある[15]。
新町線編集
- 36:本社南口 - 西帯広団地 - 柏西台橋 - 帯広市役所南口 - 帯広駅前
新緑通線、音更線編集
- 41・41-1:本社 - 西帯広郵便局 - 三条高校・開成病院前 - 大谷高校 - 帯広駅前 - 木野農協前 - 柳町団地 - 音更役場前 - 音更桜ヶ丘
41 音更線は本社 - 帯広駅前 - 音更桜ヶ丘、41-1 新緑通線は本社 - 帯広駅前。
十勝川温泉線編集
- 45・45-1:(本社←)帯広駅前 - 木野農協前 - 下士幌 - 十勝川温泉南 - エコロジーパーク
一部区間はデマンド運行。
45-1は通学時間帯に設定される十勝川温泉発本社行で、帯広駅前→本社は41と同経路。
上士幌線、ぬかびら線編集
- 49・51:本社 - 西21条局前 - 大谷高校 - 帯広駅前 - 木野農協前 - よつ葉乳業前 - 音更役場前 - 中士幌待合所 - 士幌 - 上士幌高校 - 十勝バス上士幌営業所 - 上士幌 - 拓殖バス上士幌営業所 - 上士幌郵便局前 - 萩ヶ岡 - 清水谷 - ぬかびら源泉郷営業所 - ぬかびら源泉郷スキー場
49 上士幌線は本社 - 上士幌郵便局、51 ぬかびら線は本社 - ぬかびら源泉郷。
士幌線バス代行路線で、帯広 - 上士幌間では北海道拓殖バス上士幌線・音上線と共通定期券を取り扱う[16][17]。
広尾線編集
- 60・帯広駅前 - イトーヨーカドー前 - 愛国 - 大正本町 - 幸福 - 中札内 - 更別 - 忠類 - 大樹コスモール - 豊似 - 野塚 - 広尾高校前 - 広尾 - 広尾役場前 - 広尾営業所
広尾線バス代行路線。
大正小学校線、大空団地線編集
- 70・70ー1:本社 - 国道西17条 - 西11条1丁目 - 帯広駅前 - 長崎屋前 - イオン帯広店前 - 動物園前 - 稲田 - 緑陽高校前 - 大空団地入口(→大空2丁目→大空7丁目→大空10丁目→大空団地入口)
- 72:本社→三条高校・開西病院→厚生病院→市役所→帯広駅前→とかちプラザ→イオン帯広→イトーヨーカドー→稲田→緑陽高校→大空団地入口
- 61:本社→(上記経路)→イオン帯広店前→イトーヨーカドー前→北愛国交流広場前→愛国→大正本町→大正小学校前
61 大正小学校線は学校登校日の本社発のみ運行。大空団地線は、70は本社→大空団地→本社、70-1は大空団地→帯広駅前止まり、72は長崎屋前・動物園を経由しない。
自衛隊・稲田線、畜大線編集
- 73:帯広駅前 - 長崎屋前 - イオン帯広店前 - グリーンパーク - 公南弥生トンネル - 自衛隊前 - 農業高校正門北 - 看護学院前 - イトーヨーカドー前
- 79:帯広駅前 - (上記経路) - 農業高校正門北 - 農業高校前 - 畜大前 - 畜大農場前
元・JR北海道バス路線。
スクールバス編集
上記一般路線バスのほか、直通系統がない経路を中心に、学校登校日の通学時間帯に合わせたスクールバスが運行される。一般客も利用できるが、一部路線を除き学校最寄以外の停留所間での利用はできない。
路線詳細は 公式サイト「スクールバスのご案内」 を参照。
コミュニティバス(受託)編集
- 音更町コミュニティバス「しらかば号」
- 本町コース・木野コースの2路線、1日3便を元日を除き、毎日運行[18]。
主な廃止路線編集
かつては浦幌町、豊頃町、芽室町、足寄町などの町内路線や帯広とを結ぶ長距離路線が運行されていたが、過疎化等の影響で大半で廃止や路線短縮などが行われている。
- 32 新得線 帯広 - 芽室駅前 - 御影 - 羽帯 - 清水開発前 - 新得駅前 - 北生団地(新得営業所)
- 52 阿寒湖線 帯広 - 十勝川温泉 - 池田駅前 - 足寄駅前 - 登山口 - 阿寒湖畔
- 元道東バス路線。
- 直接の継承路線ではないが、網走観光交通の「まりもエクスプレス帯広号」(旧「まりも急行札幌号」。路線バスとしての運行は2016年11月より)で帯広と阿寒湖を移動することが可能となっている。
- オンネトー線 阿寒湖畔 - 登山口 - 雌阿寒温泉 - オンネトー
- 元道東バス路線。廃止後は阿寒バスが引き継いだが現在は運行されていない。
- 国鉄発行の乗車券と共通利用が可能であった。
- 7・8大空団地線 東8条 - 帯広駅前 - 春駒通り(西12条・南商業高校) - 白樺学園前 - 大空団地(JR北海道バス廃止代替路線)
- 北見帯広線 帯広・幕別・本別・足寄 - 陸別 - 置戸・訓子府・北見(北海道拓殖バス、北海道北見バスと共同運行)
- 2005年度夏期の運行をもって北海道拓殖バスが撤退し2社で運行されたが、ふるさと銀河線代替バス運行開始に伴い廃止されている[19]。
- 16 浦幌線 帯広営業所 - 幕別 - 浦幌営業所
- 2007年4月1日廃止、特急すずらん号および10系統に振り替え。同時に浦幌営業所廃止。
- 特急すずらん号 帯広・幕別 - 浦幌 - 音別 - 白糠・大楽毛・釧路(くしろバスと共同運行)
- 1989年(平成元年)11月24日運行開始。2007年4月1日の浦幌線廃止(上記)に伴い、幕別 - 浦幌間で停留所を増設するとともに乗降制限(釧路方面とのみ利用可能であった)を解除。2010年(平成22年)12月6日の浦幌町議会にて路線廃止予定であることが明らかになり[20]、2011年(平成23年)4月1日に廃止されている[21][22]。
- 80 留真線 本別町立病院前 - 本別 - 上浦幌中学校前 - 活平 - 瀬多来入口 - 留真
貸切バス編集
貸切バス事業は通常は帯広運輸支局管内、北見運輸支局管内、釧路運輸支局管内、札幌運輸支局管内および勇払郡での発着が認められているが、貸切バス事業者安全性評価認定制度による優良事業者に限定した営業区域の弾力的な運用により北海道全域となっている[25][26]。道東地区事業者10社で組織する東北海道貸切バス事業協同組合 (BUS CENTER)に加盟する。
車両編集
日野自動車製が大半。路線バス車両は2017年(平成29年)3月31日現在で108台保有する[27]。
1990年代には他社同様首都圏のバス事業者より中古車を多く導入した。中でも、京浜急行バスより日野・ブルーリボン「京急型ワンステップバス」の初代車両も購入している。近年では地方路線の廃止で余剰となったワンステップ車や、鉄道代替路線専用車の更新による余剰車を市内線に転用しており、モノコックボディの経年車が姿を消している。2010年度には川崎市交通局・川崎鶴見臨港バス・名古屋市交通局よりまとまった数の中古車両が導入された。
車両の使用サイクルは長く、近年までモノコックボディの車両が大半を占めていた。2010年3月には延べ30年近く使用された1981年式「いすゞ・K-CCM370型」が現役を退き、10月には1983年式の日野・ブルーリボン「K-RT225A」型がさよなら運転の後、27年間の活躍の幕を閉じた[28]。2010年10月時点での最古参車両は1987年の国鉄広尾・士幌線廃止時の初代転換車両として導入された日野・ブルーリボン P-HU276BA型である(一部では廃車も進行)。
路線車の塗装は日野・ブルーリボンのサンプルカラーを黄色ベースにアレンジしたものが使われ(2010年秋全廃)、その後は黄色ベースに赤やオレンジの帯が入ったものに改められた。さらに2004年度頃、ノンステップ車導入を機に黄色ベースは変わらずに「TOKACHIBUS」のロゴが入ったシンプルなカラーに改められたものが現在の塗装となる。全面広告車両も存在。鉄道代替系統には独自のカラーを採用している。
ワンマン運転用機器は主にクラリオン、レシップ製が用いられる。また、1994年式以降の路線車輌を対象に、方向幕のLED化(レシップ製)を行った。
貸切バス車両は17台保有[29]。塗装はハイデッカー車はBUS CENTERカラー、スーパーハイデッカー車や小型車は黄色ベースが大半を占める。
その他編集
- 周辺市町村や十勝スピードウェイにて祭事開催の際、大学試験期間は帯広駅バスターミナルより臨時バスを運行する。
- 夏 - 秋期、冬期に定期観光バスを運行。
- 帯広駅バスターミナル、とかち帯広空港、広尾、大樹、糠平、足寄の各窓口では硬券乗車券を発売している。
- 帯広駅バスターミナル案内所で縁起切符として「愛国から幸福ゆき」、「新生から大樹ゆき」の硬券乗車券を発売している。当該区間で利用可能(→幸福駅#「愛の国から幸福へ」ブームを参照)。
- 自衛隊稲田線にバイオディーゼル燃料を使用しており、車内に家庭用天ぷら油の回収ボックスを設置している。
- 北海道拓殖バス・北海道拓殖鉄道とは異なり、十勝鉄道は資本など十勝バスとの関係はない。
脚注編集
- ^ a b c d e f “会社概要”. 十勝バス. 2023年3月4日閲覧。
- ^ "【ミエルカトーク】十勝バス 野村文吾社長". ぶっちゃけ!ミエルカTV. 28 November 2020. 該当時間:4分25秒~4分46秒分. テレビ北海道。
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を指定する場合、|url=
も指定してください。 (説明) - ^ “【リーダーの視点】十勝バス 野村文吾社長”. WEB TOKACHI (十勝毎日新聞社). (2010年9月24日) 2015年10月30日閲覧。
- ^ “十勝バスの運送収入 40年ぶり前年増”. WEB TOKACHI (十勝毎日新聞社). (2012年4月18日) 2015年10月30日閲覧。
- ^ 国土交通省九州運輸局 地域公共交通シンポジウム「お客さま密着!で地域に貢献する十勝バスの取組み」~40年ぶり利用者増加の実例~ (PDF) - 2013年11月28日。
- ^ 北海道で路線バスが宅急便を輸送する「客貨混載」を開始 - ヤマト運輸、2016年9月27日、同年10月2日閲覧
- ^ 「JR長距離夜行高速バス一覧表」 『JR気動車客車編成表 '92年版』ジェー・アール・アール、1992年7月1日、188頁。ISBN 4-88283-113-9。
- ^ “札幌 - 帯広:道東自動車道(夕張I.C〜占冠I.C間)開通により「ポテトライナー」が早く!便利に!” (PDF). 楽得バス13. 2011年10月21日閲覧。
- ^ “札幌と帯広都市間バスポテトライナー号時刻表”. 北都交通. 2017年5月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年12月18日閲覧。
- ^ “ポテトライナー土日祝2往復増回!!”. 北都交通. 2018年12月18日閲覧。
- ^ “平成28年4月1日ダイヤ改正 ポテトライナー 札幌駅前ターミナルから乗車できます!” (PDF). 楽得バス13. 2016年6月1日閲覧。
- ^ 北都交通40年史編纂委員会『北都交通40年史』 p.73
- ^ “ダイヤ改正のお知らせ”. 十勝バス. 2015年12月18日閲覧。
- ^ “帯広清水線バスの実証運行について” (PDF). 清水町. pp. 5 - 6. 2018年4月16日閲覧。
- ^ “9月9日から「十勝バス(株)による十勝清水駅〜帯広駅間の清水町民災害支援無料バス」が運行されています。”. 清水町. 2018年4月16日閲覧。
- ^ “上士幌線時刻表 共通乗車について” (PDF). 北海道拓殖バス. 2015年12月18日閲覧。
- ^ “各種乗車券・定期券・回数券のご案内”. 十勝バス. 2015年12月18日閲覧。
- ^ “コミュニティバスの運行路線図・時刻表について”. 音更町. 2021年10月19日閲覧。
- ^ 北見現代史編集委員会『北見現代史』(2007年) p992
- ^ 北海道新聞 「都市間バス 帯広 - 釧路 廃止へ」(2010年12月7日朝刊 p9経済面)
- ^ “すずらん号の廃止について” (PDF). くしろバス (2011年3月10日). 2011年10月6日閲覧。
- ^ “帯広・釧路線すずらん号廃止について”. 十勝バス (2011年3月22日). 2011年10月6日閲覧。
- ^ “第3回浦幌町議会臨時会会議録” (PDF). 浦幌町. pp. 6-7 (2011年5月20日). 2011年10月6日閲覧。
- ^ “新「本別・浦幌生活維持路線」が運行します” (PDF). 本別町. 2011年10月6日閲覧。
- ^ “一般貸切旅客自動車運送事業における営業区域の弾力的な運用について” (PDF). 北海道運輸局. 2018年3月11日閲覧。
- ^ “貸切バス事業者一覧” (PDF). 北海道運輸局. 2018年3月11日閲覧。
- ^ “全国乗合バス事業者の移動円滑化基準適合車両導入状況” (PDF). 国土交通省. 2018年3月17日閲覧。
- ^ “9日に十勝バス「日野KRT225AA」引退ツアー”. 十勝毎日新聞 (十勝毎日新聞社). (2010年10月1日) 2011年10月6日閲覧。
- ^ “貸切バス会社一覧” (PDF). 北海道バス協会. 2011年10月6日閲覧。