池田町 (北海道)
池田町(いけだちょう)は、北海道十勝総合振興局管内の中川郡にある町。町営でブドウ栽培・ワイン醸造を行っており、「ワインの町」として知られている。
いけだちょう 池田町 | |||
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国 |
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地方 | 北海道地方 | ||
都道府県 | 北海道(十勝総合振興局) | ||
郡 | 中川郡 | ||
市町村コード | 01644-6 | ||
法人番号 |
1000020016446 ![]() | ||
面積 |
371.79km2 | ||
総人口 |
6,459人 [編集] (住民基本台帳人口、2020年11月30日) | ||
人口密度 | 17.4人/km2 | ||
隣接自治体 |
中川郡幕別町、豊頃町、本別町、 十勝郡浦幌町、河東郡士幌町、音更町 | ||
町の木 |
サクラ カシワ | ||
町の花 | ツツジ | ||
開町記念日 | 10月1日 | ||
池田町役場 | |||
町長 | 安井美裕 | ||
所在地 |
〒083-8650 | ||
外部リンク | 池田町 | ||
ウィキプロジェクト |
地理編集
十勝総合振興局管内東部に位置。十勝平野の東縁にあたり、平坦な土地が多く目立った山はない。南西の幕別町との境界を十勝川が流れ、その支流である利別川が町域中央を南北に貫流する。十勝川の河道が切り替えられるまでは池田町の中心市街付近で利別川と合流しており、明治時代には河港として栄えていた。
隣接している自治体編集
人口編集
池田町と全国の年齢別人口分布(2005年) | 池田町の年齢・男女別人口分布(2005年) |
■紫色 ― 池田町
■緑色 ― 日本全国 |
■青色 ― 男性
■赤色 ― 女性 |
池田町(に相当する地域)の人口の推移 | |
総務省統計局 国勢調査より |
町名の由来編集
もともと現在の池田市街にあたる十勝川と利別川の旧合流点一帯はアイヌ語で「貝殻・の処・の傍」を意味する「セイオㇿサㇺ(sei-or-sam)」と呼ばれており[2]、和人はこれに漢字をあて「凋寒(しぼさむ[注釈 1])」と呼んだ[2][3][4]。
しかし、1904年(明治37年)に現在の根室本線にあたる鉄道が開通した際、池田仲博(徳川慶喜の五男)による「池田農場」の敷地内に駅が設置され、池田駅と命名された[3][4][5]。
その後、村名についても、1913年(大正2年)4月1日に川合村[注釈 2]への改称を経て、1926年(大正15年)7月1日の町制施行時に「池田」を町名とした[5]。
歴史編集
1879年(明治12年)に山梨県出身の武田菊平が入植、その後1896年(明治29年)に開墾が始まり、前述の「池田農場」や高島嘉右衛門による「高島農場」が設置された。
- 1899年(明治32年) 凋寒外13カ村戸長役場が設置される。
- 1906年(明治39年)4月1日 凋寒村(しぼさむ)、蝶多村(ちょうた)、十弗村(とおふつ)、様舞村(さままい)、誓牛村(ちかうし)、信取村(のぶとり)、蓋派村(けなしは)、居辺村(おりべ)が合併。凋寒村となる。
- 1913年(大正2年)4月1日 川合村(かわあい[2])に改称。同年、村内の大字を以下のように改称。
- 凋寒村 → 川合村、蝶多村 → 千代田村、十弗村 → 東台村(とうだい)、誓牛村 → 近牛村、蓋派村 → 大森村
- 1925年(大正14年)4月1日 士幌村(現士幌町)に一部を分割。
- 1926年(大正15年)7月1日 町制施行、池田町に改称。
- 1933年(昭和8年)6月1日 大字居辺村の一部(下居辺地区)を士幌村へ編入。
- 1939年(昭和14年) 町内の大字を行政字とした上で、以下のように再編。
- 川合村 → 西1条・西2条、東1条・東2条、大通1 - 14丁目、大通南1丁目、川合、旭川、利別、清見、豊田、青山
- 千代田村 → 千代田
- 東台村 → 東台、富岡、昭栄
- 様舞村 → 様舞
- 近牛村 → 近牛
- 信取村 → 信取、美加登
- 大森村 → 大森、高島
- 居辺村 → 常盤
- 1947年(昭和22年)12月31日 一部を幕別町へ編入。
- 1964年(昭和39年)池田町ブドウ・ブドウ酒研究所設立。
- 2005年(平成17年)DCTgarden IKEDA設立。
経済編集
産業編集
- 農業
- 畑作はインゲンマメや小豆などの豆類、テンサイ、ばれいしょが中心。タマネギ、ネバリスター等の野菜の作付けも増えている。畜産は肉用牛が主だが、酪農も行われる。またブドウの耐寒性品種の栽培も行われており、町営工場でワインも製造され十勝ワインの名で知られる。小規模ながら水田もある。
立地企業編集
農協編集
- 十勝池田町農業協同組合(JA十勝池田町)
- 十勝高島農業協同組合(JA十勝高島)
郵便局編集
- 十勝池田郵便局(集配局)
- 十勝高島郵便局
宅配便編集
公共機関編集
警察編集
姉妹都市・提携都市編集
海外編集
国内編集
教育編集
交通編集
空港編集
鉄道編集
- 北海道旅客鉄道(JR北海道)
廃止された鉄道編集
この他に戦前、池田町高島から士幌町下居辺まで殖民軌道が存在した。十勝管内で実際に殖民軌道建設に至ったのは居辺線のみであり、大変貴重な存在である。居辺線は馬力線であり、建設当初45両の台車を使用し、最盛期には年間2000トン程度の輸送実績があった。高島駅前から西へ曲がり、高島橋で併用軌道となり利別川を越えていた。その後、北へ曲がり、ペンケ川に近い進路を通って河東郡士幌町の下居辺地区(現在のしほろ温泉)へ通じていた。1941年(昭和16年)頃から輸送量が激減し、戦後はほとんど使用されなくなった。 2008年(平成20年)時点では途中停車場や線路の遺構はほとんど失われている。停車場はバス停のような簡易的な作りであり、現代の鉄道で考えられる駅とは全く異なるものであったと考えられる。
1935年(昭和10年)12月14日開通、1949年(昭和24年)2月23日廃線。
バス編集
- 十勝バス(池田案内所を設置[6]) - 帯広市方面、本別町・足寄町・陸別町方面(ふるさと銀河線代替路線)
- 網走観光交通 - 阿寒湖温泉方面「まりもエクスプレス帯広号」[7]
- 池田町コミュニティバス「あいバス」[8]
道路編集
タクシー編集
- ワインタクシー
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事編集
町の文化財編集
- 十日川5遺跡出土遺物 - 近牛郷土資料館
- 林務署遺跡出土遺物 - 近牛郷土資料館
- 池田3遺跡出土遺物 - 近牛郷土資料館
レジャー編集
観光編集
- 清見ヶ丘公園
- 千代田堰堤
- 池田町ブドウ・ブドウ酒研究所(いけだワイン城)
- DCTgarden IKEDA(Dreams Come True博物館)
- キャスルランドいけだ
- まきばのいえ
祭り編集
- 秋のワイン祭り(10月)
- いけだでナイト
池田町が舞台(ロケ地)となった作品編集
ドラマ
- 『なつぞら』
その他編集
著名な出身者編集
- 美濃政市 - 政治家
- 丸谷金保 - 政治家、元池田町長・参議院議員、ワイン町長として有名
- 吉田美和 - 歌手、DREAMS COME TRUE[9]
- 大和田夏希 - 漫画家
- 島本和彦 - 漫画家
- 佐藤秀峰 - 漫画家、『ブラックジャックによろしく』など。
- 十河政則 - ダイキン工業社長
- 前田睦彦 - スピードスケート選手、1968年グルノーブルオリンピック・1972年札幌オリンピックに出場
- 及川佑(ゆうや) - スピードスケート選手、2006年トリノオリンピック、2010年バンクーバーオリンピックに出場
- 長島圭一郎 - スピードスケート選手、トリノオリンピック、バンクーバーオリンピックに出場
- 田中康平 - サッカー選手
- 松岡禎丞 - 声優
- 木呂子敏彦- 農業家、教育者、アイヌ史研究家、編集者
ゆかりのある著名人編集
脚注編集
注釈編集
出典編集
- ^ 図典 日本の市町村章 p9
- ^ a b c d e f 山田秀三 (2018-11-30). 北海道の地名. アイヌ語地名の研究 山田秀三著作集 別巻 (2 ed.). 浦安市: 草風館. pp. 294-295. ISBN 978-4-88323-114-0
- ^ a b “凋寒(しぼさむ):難読地名”. 北海道ファンマガジン. 北海道リレーション株式会社 (2008年8月2日). 2019年2月17日閲覧。
- ^ a b 『北海道 駅名の起源』日本国有鉄道北海道総局、札幌市、1973年3月25日、第1版、125頁。
- ^ a b 本多 貢 (1995-01-25). 児玉 芳明. ed (日本語). 北海道地名漢字解. 札幌市: 北海道新聞社. p. 138. ISBN 4893637606. OCLC 40491505 2018年10月16日閲覧。
- ^ “各営業所、案内所”. 十勝バス. 2018年6月3日閲覧。
- ^ “都市間バス”. 網走観光交通. 2018年8月17日閲覧。
- ^ 池田町コミュニティバス(あいバス) - 池田町
- ^ “ドリカム、北海道地震に「言葉が見つからない」…吉田美和が池田町出身”. スポーツ報知. (2018年9月6日) 2018年9月7日閲覧。
外部リンク編集
- 池田町
- tokachi-ikeda.net
- 十勝ワイン
- DCT garden IKEDA(ドリカム博物館・公式HP)
- 十勝池田生活110番(池田町商工会)