千早赤阪村

大阪府南河内郡の村

千早赤阪村(ちはやあかさかむら)は、大阪府南河内地域に位置し、南河内郡に属する村。大阪府で唯一の村であり人口が最も少ない。

ちはやあかさかむら ウィキデータを編集
千早赤阪村
千早赤阪村旗 千早赤佐村章
千早赤阪村旗
ここに掲載されているデザインは誤り。[1]
千早赤阪村章
1966年1月1日制定
日本の旗 日本
地方 近畿地方
都道府県 大阪府
南河内郡
市町村コード 27383-0
法人番号 1000020273830 ウィキデータを編集
面積 37.30km2
総人口 4,515[編集]
推計人口、2024年11月1日)
人口密度 121人/km2
隣接自治体 富田林市河内長野市南河内郡河南町
奈良県五條市御所市
村の木 クスノキ
村の花 ヤマユリ
千早赤阪村役場
村長 菊井佳宏
所在地 585-8501
大阪府南河内郡千早赤阪村大字水分180番地
北緯34度27分52秒 東経135度37分21秒 / 北緯34.46456度 東経135.6225度 / 34.46456; 135.6225座標: 北緯34度27分52秒 東経135度37分21秒 / 北緯34.46456度 東経135.6225度 / 34.46456; 135.6225
千早赤阪村役場(旧庁舎)
千早赤阪村役場(旧庁舎)
千早赤阪村役場(旧庁舎)
地図
村役場位置
外部リンク 公式ウェブサイト

千早赤阪村位置図

― 政令指定都市 / ― 市 / ― 町・村

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楠木正成の出身地として知られ、役行者が修行したと言われる金剛山棚田などの自然に囲まれた歴史と観光の村である。

地理

隣接している自治体

歴史

  • 1956年昭和31年)9月30日 - 千早村赤阪村合併して発足。
  • 2002年平成14年)から富田林市太子町河南町との間で合併協議がなされたが、合併方式をめぐって対立し解散した。
  • 2008年(平成20年)2月 - 河内長野市との法定協議会設置議案を村議会が可決。編入合併の予定で、合併が実現すれば大阪府からが消滅することになっていた。しかし翌2009年(平成21年)、村議会による河内長野市への編入合併に関する議案に対して反対意見が多数。結果、河内長野市への編入合併は白紙撤回され、府内から村が消滅することはなかった。
  • 2014年(平成26年)3月31日 - 過疎地域に指定[2]。大阪府にはそれまで過疎地域に指定されている市町村が一つもなかったが、この指定で千早赤阪村が府内初の過疎地域となった。
  • 2023年(令和5年)9月29日 - 村役場庁舎の建替え工事が完成[3]

行政

議会

村議会

定数は7人。2021年4月20日時点での会派構成は以下の通り。

会派名 議席数 所属党派 女性議員数 女性議員の比率
(%)
日本共産党 2 日本共産党 1 100
公明党 1 公明党 0 0
平政会 0 0
合計 7 1 14.29

2021年4月20日改選[5]

  • 隣接する河内長野市との市町村合併の是非を問う議会において、合併推進派の議長が議会内の意見をまとめ切れなかった理由で議長職を辞任(村議会は議長と副議長を含め、合併推進派と反対派とが5対5)した。代わって合併反対派の副議長が議長席に着き、後任議長人事を進めるも、全議員が一身上の都合により議長就任を辞退した。結局合併反対派の副議長が議事進行を司る事で一致し、合併推進決議案は5対4で可決、住民投票条例は4対5で否決となった。

経済

産業

村内にはコンビニエンスストアが一つもなく[6]、食料品等の入手は周辺自治体のスーパーに頼ることとなる。このため自動車が運転できない買い物難民が発生しており、対策として大阪いずみ市民生協による移動販売車が週に1度村内に運行されている。約1000アイテムが搭載され、店頭商品の注文も受け付ける。

日本郵政グループ

(2020年11月現在)

  • 日本郵便株式会社
    • 千早赤阪小吹こぶき郵便局(小吹) - ゆうちょ銀行ATMのホリデーサービス実施局。
    • 千早簡易郵便局(千早)
    • 千早赤阪村役場内簡易郵便局(水分)(2018年10月1日、水分すいぶん簡易郵便局を役場内に移転・改称[7]。)
    • (一時閉鎖中[8]東阪あずまざか簡易郵便局(東阪)

※千早赤阪村内全域の郵便番号は「585-00xx」(南河内郡河南町の全域と同じ)で、集配業務は河南郵便局(河南町白木)が担当している。

姉妹都市・提携都市

国内

地域

人口

2015年国勢調査で、前回(2010年)調査からの人口増減をみると、10.59 %減の5378人であり、増減率は府下43市町村中42位、72行政区域中71位[9]。2014年に大阪府で初めての過疎地域に指定された。

 
千早赤阪村と全国の年齢別人口分布(2005年) 千早赤阪村の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 千早赤阪村
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性
千早赤阪村(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年) 5,013人
1975年(昭和50年) 5,062人
1980年(昭和55年) 7,288人
1985年(昭和60年) 7,697人
1990年(平成2年) 7,617人
1995年(平成7年) 7,459人
2000年(平成12年) 6,968人
2005年(平成17年) 6,538人
2010年(平成22年) 6,015人
2015年(平成27年) 5,378人
2020年(令和2年) 4,909人
総務省統計局 国勢調査より


教育

大字

  • 東阪(旧千早村
  • 小吹(旧千早村)
  • 千早(旧千早村)
  • 中津原(旧千早村)
  • 吉年(旧千早村)
  • 川野辺(旧赤阪村
  • 桐山(旧赤阪村)
  • 水分(旧赤阪村)
  • 二河原辺(旧赤阪村)
  • 森屋(旧赤阪村)

交通

鉄道

村内に軌道鉄道路線はない。通常南海電気鉄道高野線河内長野駅河内長野市)や近畿日本鉄道長野線富田林駅富田林市)が最寄の駅として使われる。南海千早口駅(河内長野市)からは村内への公共交通がなく、大字千早まで道路で8キロメートル以上離れている[注 1]

金剛登山鉄道
1927年には金剛登山鉄道が御所市葛 - 葛城と共に当村の千早〜川上間の免許を取得したが、1930年には免許が失効している[10]
金剛山ロープウェイ
日本で唯一の村営索道。駅舎の耐震強度不足のため2019年3月15日より運行休止[11]。しかし2022年9月16日譲渡先の民間企業が見つからなかったとして、村議会は撤去工事の関連予算の債務負担行為(限度額800万円)を盛り込んだ補正予算案を提案し、全会一致で可決され、廃止撤去が決定した[12]

バス

「村バス」(4市町村コミバス 千早線補完運行及び千早赤阪村立中学校前 - 金剛登山口間)使用車両

道路

 
国道309号に設置されたカントリーサイン。村章のデザインが本項に掲載されている村旗と同じ間違え方をしている。

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事

 
楠公誕生地
 
下赤坂(日本の棚田百選

出身者・関係者

千早赤阪村を舞台にした作品

脚注

注釈

  1. ^ 3.5キロメートル離れた河内長野市太井まで行けば南海のバス停があり、金剛山方面(千早)へ行ける。

出典

  1. ^ 本来は千早の頭文字Cと赤阪の頭文字Aを図案化したものであるが、Cの部分が分断されており、Aの形状も異なる。
  2. ^ ●平成26年3月31日付けで以下の市町村が公示されました(4月1日施行)。
  3. ^ 広報ちはやあかさか2023年10月号 No.597”. 千早赤阪村 (2023年10月1日). 2024年1月20日閲覧。
  4. ^ https://www.vill.chihayaakasaka.osaka.jp/material/files/group/1/houdou.pdf”. 2024年8月12日閲覧。
  5. ^ 千早赤阪村HP>各課のご案内>選挙管理委員会>平成29年4月23日執行千早赤阪村議会議員選挙 選挙結果
  6. ^ “コンビニがない! 村誘致も助成効果なく 千早赤阪”. 毎日新聞. (2017年4月23日). https://mainichi.jp/articles/20170423/k00/00e/040/168000c 2017年4月23日閲覧。 
  7. ^ 移転・改称・再開:水分簡易郵便局(大阪府)(日本郵便株式会社)
  8. ^ 一時閉鎖:東阪簡易郵便局(大阪府) - 日本郵便株式会社
  9. ^ 総務省統計局「平成27年国勢調査」
  10. ^ 森村誠之著、『鉄道未成線を歩く私鉄編』p187、2001年、JTB
  11. ^ 金剛山ロープウェイについて、村単独での事業運営を断念します』(PDF)(プレスリリース)千早赤阪村、2021年2月18日。オリジナルの2021年2月19日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20210219061323/http://www.vill.chihayaakasaka.osaka.jp/material/files/group/1/2021021801.pdf2021年2月20日閲覧 
  12. ^ 運休中の金剛山ロープウェイを撤去工事へ 民間の譲渡先見つからず”. 朝日新聞 (2022年9月17日). 2022年9月17日閲覧。
  13. ^ 4市町村コミバス 運行経路・運賃・運行のご案内”. 富田林市 (2024年2月21日). 2024年3月6日閲覧。
  14. ^ バス事業廃止のお知らせ』(PDF)(プレスリリース)金剛自動車株式会社、2023年9月11日。オリジナルの2023年9月17日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20230916202546/http://kongoujidousha.com/pkobo_news/upload/78-0link_file.pdf2023年9月17日閲覧 
  15. ^ 大阪 富田林などで運行の「金剛バス」 路線バス事業廃止へ”. NHK (2023年9月11日). 2023年9月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月17日閲覧。
  16. ^ 大阪・南河内地方の路線バス12月廃止 運転手不足・売り上げ低迷”. 毎日新聞 (2023年9月11日). 2023年9月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月17日閲覧。
  17. ^ 新たな交通サービスの開始について|千早赤阪村”. 千早赤阪村 (2023年12月22日). 2024年3月6日閲覧。

関連項目

外部リンク