日馬富士による貴ノ岩への暴行事件

日馬富士による貴ノ岩への暴行事件(はるまふじによるたかのいわへのぼうこうじけん)では、2017年10月25日深夜に起きた傷害事件について解説する。

概要 編集

2017年10月25日、鳥取市内で開かれた酒席で、大相撲横綱日馬富士平幕貴ノ岩に暴行し頭部などに全治10日程度のけがを負わせた。日馬富士は11月29日に引退を表明し、12月11日には傷害容疑書類送検。28日には鳥取区検傷害罪略式起訴され、1月4日鳥取簡裁から罰金50万円の略式命令が下された[1]

主な経過 編集

9月場所中 編集

9月場所中の深夜、貴ノ岩は東京錦糸町のカラオケバーを訪れた。この際、休場中のモンゴル出身力士が飲酒する場面に遭遇。貴ノ岩が厳しく叱責したところ、同行していた白鵬モンゴル人の友人と口論になった。

この友人は後日、白鵬に当時のやり取りを告げるとともに、貴ノ岩が「俺は1月場所で横綱にも勝っている」「これからは俺たちの時代だ」と話していたことを伝えた。

事件当日 編集

鳥取巡業を控えた10月25日夜、地元の高校関係者と白鵬、日馬富士、鶴竜の3横綱、同校OBの照ノ富士、貴ノ岩、石浦関取衆3人を含む計13人が参加する食事会が開かれた。食事会は3時間以上続き、日馬富士の飲酒量は、ビール中ジョッキ2杯くらい、日本酒を升で10杯程度だったが、酩酊(めいてい)するほどではなかった。

食事会の終盤、白鵬が貴ノ岩に9月場所中の件に触れ、「だいぶん偉そうだったそうじゃないか。これからは俺たちの時代だと言ったそうじゃないか」とモンゴル語でとがめた。貴ノ岩はこれを否定し、日馬富士が間に入ってかばったため、その場は収まった。ただいずれもモンゴル語だったこともあり、同席した日本人には内容が理解ができなかった。

25日午後11時過ぎから翌26日午前2時ごろまで、高校関係者のなじみのラウンジの個室で2次会が開かれた。貴ノ岩、日馬富士、白鵬、鶴竜、照ノ富士、石浦の順に、壁沿いにL字に設置されたソファに座った。ビールはグラスに注がれた状態で提供され、ビール瓶は席に置かれていなかった。

乾杯後しばらくして、白鵬が貴ノ岩と照ノ富士に「みんなが見ているから、自分の行動に気を付けなくてはいけない」「おまえたちがこうして相撲を取って生活していけるのも、ここにいる先生方のおかげだ。その恩を忘れずに、社会人としてきちんとした生活をしていきなさい」などと説教。鶴竜には「おまえがそもそも厳しく言ってやらないと駄目だろう」と指導不足を叱責した。

白鵬の説教が一段落したと考えた貴ノ岩がスマートフォン(スマホ)の操作を開始。日馬富士がこれを見とがめ、「おまえ、大横綱が話をしているときに何で携帯をいじっているんだ。おかしいじゃないか」とモンゴル語で問いただした。貴ノ岩は「いじってないです」といったん否定したが、すぐに「友達からLINE(対話アプリ)が来たんで」とスマホを操作したことを認めた。日馬富士は「それが大事なのか。誰なんだ」「それは男か女か」と追及。貴ノ岩は「彼女です」と答えた。

立腹した日馬富士は素手で貴ノ岩の顔を1回たたいた。貴ノ岩は謝罪したが、日馬富士には貴ノ岩がにらみ付けるような表情をしたように見えたため、「なぜ、こんな態度を取るんだ。おまえのことをさっきは守ってやったじゃないか。おまえは横綱をなめているのか」「こら、おまえは何様なんだ」と、断続的に素手で頭部や顔面をたたいた。シャンパンのボトルを持ち上げて殴るふりをしようとしたところ、手が滑って貴ノ岩に当たることなく床に落ちた。

さらに日馬富士はカラオケのリモコンで貴ノ岩の頭部を数回殴打。これを見た白鵬は日馬富士を制止して室外にいったん出したが、その後、戻ってきた日馬富士が再び貴ノ岩に「ちゃんと謝れ」と述べ、素手で1~2回顔をたたいた。貴ノ岩が「申し訳ありません。これからは気を付けます」と謝罪したため、暴行をやめた。

日馬富士は鶴竜に対しても「おまえがちゃんと指導しないからだ」と叱責。照ノ富士に対しては「稽古に気合が入っていない」「何か聞きたいことがあれば言いなさい」と説教。照ノ富士が正座して「自分達は思っていることは言えないんで。壁があるので」と答えると、「壁はおまえたちがつくっているんだよ」と、素手で1~2回、頬を軽くたたいた。照ノ富士は「ごっつぁんです」と応じた。

貴ノ岩は頭皮が切れて流血し、手首にあざができた。暴行を受けた時間は数分程度。素手での殴打の回数は十数回に及んだ。貴ノ岩は、LINEの返事をしたことは無礼なこととは考えておらず、日馬富士の暴行が理解できなかった。周囲の者が止めに入らなかったことも疑問に感じていた。

またラウンジからの帰り際、貴ノ岩から「(日馬富士から自分は)何で殴られたのか」と尋ねられた石浦が、「ビール瓶とデンモク(リモコン)と思う」と返答した。だが、石浦自身は直接目撃していなかった。一部報道にあったビール瓶による殴打や馬乗り、アイスピックを持ち出したといった事実も認められなかった。

事件翌日 編集

26日、貴ノ岩は日馬富士に「昨日、すいませんでした」と謝罪し、握手を交わした。頭の負傷について、師匠の貴乃花親方には「酒を飲んで階段から落ちた」と説明したと話した。

日馬富士は握手によって解決したと思い、師匠の伊勢ケ浜親方には報告しなかった。白鵬と鶴竜もそれぞれの親方には報告していなかった。だが貴ノ岩が握手をしたのは、地元の高校関係者の助言によるもので、自身が納得していたわけではなかった[2]

事件発覚まで 編集

貴ノ岩は11月2日に貴乃花部屋宿舎のある福岡県田川市市長を表敬訪問し、九州場所に向けた抱負も述べていたが、12日から始まった九州場所は初日から休場。日本相撲協会には13日、「脳しんとう、左前頭部裂傷、右外耳道炎、右中頭蓋底骨折、髄液漏の疑いで、全治2週間程度と考えられる」との診断書を提出した。

事件発覚当日 編集

日馬富士関は同日朝、福岡県太宰府市の伊勢ヶ浜部屋宿舎で報道陣に貴ノ岩関への暴行を認め、「大変迷惑をかけたことを深くおわび申し上げます」などと謝罪した。

九州場所3日目の14日、スポーツニッポンが同事件を1面で報道、日馬富士は同日、日本相撲協会に福岡国際センターで開催中の九州場所の休場届を提出した。

秋場所で優勝を飾り、2連覇を目指していた日馬富士関は、ここまで初日から2連敗。14日も朝稽古をこなしていたが、稽古後に師匠の伊勢ヶ浜親方(元横綱旭富士)と話し合い、休場を決断した。貴乃花親方は取材に対し、「診断書に書いてあるとおりです。本人も『体調が悪い』と。(言うことは)これ以上、ありません」とコメントしている。

事件発覚翌日から日馬富士引退まで 編集

事件発覚翌日(11月15日) 編集

白鵬が、騒動が起きた鳥取市内での酒席の場に同席していたことを認めた。

事件発覚翌々日(11月16日) 編集

白鵬が、現場の状況について、「日馬富士は(殴った際に)ビール瓶は使っていない」などと証言した。

11月17日 編集

鳥取県警が、東京都墨田区両国国技館で、九州場所を休場中の日馬富士から傷害容疑で任意の事情聴取を行った。日馬富士は暴行を加えたことを認めた。

11月19日 編集

日馬富士が貴ノ岩に暴行を加えた際、制止しようとした照ノ富士も殴っていたことが、他の同席者への取材でわかった。

同席者らによると、日馬富士関が貴ノ岩関を殴打し始めた際、2人の間に入った照ノ富士関も数回殴られたという。貴ノ岩関は負傷したが、照ノ富士関に目立ったけがはなかったという。

11月20日 編集

日馬富士が鳥取県警の任意聴取に対し、「平手で十数発、殴った。カラオケのリモコンでも殴った」と話したことが、捜査関係者への取材でわかった。

11月22日 編集

日本相撲協会の貴ノ岩関に対する聞き取り調査の要請を22日、師匠の貴乃花親方が拒否した。相撲協会が明らかにした。

八角理事長(元横綱北勝海)が同日、貴乃花親方を呼んで要請したが、関係者によると、貴乃花親方は「貴ノ岩の体調がよくないのでお受けできない。警察の捜査に任せたい」と繰り返したという。

11月26日 編集

大相撲九州場所は、福岡国際センターで千秋楽を迎え、日本相撲協会の八角理事長と、前日に40度目の優勝を決めていた白鵬が、それぞれ館内のファンに謝罪した。

八角理事長は恒例の協会あいさつで、「皆様に多大なるご心配と、ご迷惑をおかけしたことを心よりおわびいたします」と声を震わせ、「一日も早い解決をするよう努力してまいります」と述べた。

白鵬関も土俵下で行われた優勝インタビューの冒頭、自らこの問題に触れ、「場所中に水を差すようなことになってしまったことを全国の相撲ファンに力士代表としておわびしたい」と語った。「この土俵の横で誓います。場所後に真実を話して、うみを出し切る」との思いも明かした。

白鵬関はインタビューで「日馬富士関と貴ノ岩関を再び、この土俵にあげたい」との願望も口にしたが、八角理事長は「(調査を担当している)危機管理委員会に任せている」と話すにとどめた。

11月27日 編集

日本相撲協会の諮問機関である横綱審議委員会(横審、北村正任委員長)は、東京・両国国技館で定例会合を開き、横綱日馬富士関が鳥取市内で幕内貴ノ岩関に暴行した問題を協議した。

記者会見した北村委員長は、「暴力があったのは、ほぼ間違いない」とした上で、横審の総意として「厳しい処分が必要」との見解を示したが、警察の捜査や、相撲協会の調査が完了していないことを理由に、引退勧告などの決議は見送った。

横審では、日本相撲協会の調査協力を拒んでいる貴乃花親方と、九州場所千秋楽のインタビューで観客に万歳を求めるなどした横綱白鵬関について、委員から苦言が相次いだ。

記者会見で、北村委員長が明らかにした。

貴ノ岩関への聞き取り調査を拒んでいる貴乃花親方に対しては、「親方の姿勢は納得できず、不可解。理事という立場であって、協会全体が進めることについて、ぶち壊すような動きをしているのではないか」などの意見が出たという。

また北村委員長は、白鵬関の優勝インタビューも問題視。自身が暴力問題の現場にいたことなどを指摘し、「みんなで万歳しましょうという空気はよく分からない」と疑問を投げかけた[3]

日馬富士引退 編集

日馬富士が日本相撲協会に引退届を提出して受理された。

日馬富士は同日、福岡県内で記者会見した。

「横綱の責任を感じ、本日をもって引退させていただきます。国民の皆様、相撲ファンの皆様に大変ご迷惑をお掛けしたことを心から深くおわび申し上げます」と語った[4]

日馬富士引退翌日以降 編集

11月30日 編集

日本相撲協会が、東京・両国国技館で理事会を開き、前日引退した元横綱日馬富士による貴ノ岩への暴力問題を調査している危機管理委員会が調査の中間報告を行い、暴行の経緯を公表した。

中間報告要旨や相撲協会の記者会見によると、元横綱は、白鵬が説教をしているさなかに貴ノ岩がスマートフォンをいじったことに腹を立て、平手で十数発殴った後、カラオケのリモコンで頭を数回殴ったと断定。瓶や灰皿などで殴っていないと結論づけた。

また、ここまで聞き取りに応じていない貴ノ岩について、協会理事でもある師匠の貴乃花親方に協力を改めて要請したところ、貴乃花親方は警察の捜査が終了した段階で調査に応じることを明言した。この問題への対応を優先させるため、巡業部長を務める貴乃花親方を、長崎県大村市で12月3日に始まる冬巡業に同行させず、春日野広報部長が代理を務めることも決めた。

このほか、九州場所千秋楽の優勝インタビューで観客に万歳を求めるなど一連の言動が問題視された白鵬には、厳重注意が言い渡された。

12月11日 編集

鳥取県警が、日馬富士を傷害容疑で鳥取地検に書類送検した。

12月12日 編集

貴乃花親方から、「検察の捜査が終わるまでは協力できない」との文書がファクスで日本相撲協会に届いた。

12月13日 編集

日本相撲協会が、危機管理委員会が同日予定していた被害者の貴ノ岩への聞き取り調査ができなかったことを明らかにした。

日馬富士が書類送検されたことを受け、協会は貴乃花親方に協力を文書で要請。期日を13日に指定して貴ノ岩を呼んでいたが、結局、姿を見せなかった。

鏡山危機管理部長は午後、東京都江東区の貴乃花部屋を訪れたが、貴乃花親方には会えず、再度協力依頼の文書を投函(とうかん)した。所在が確認できていない貴ノ岩の安否を含めた病状についても報告を求めた内容という。鏡山危機管理部長は「待っていたけど来ないというのは、(拒否の)意思表示でしょう」と話した。

12月20日 編集

日本相撲協会は、東京・両国国技館で臨時理事会を開き、既に現役を引退した元横綱を「引退勧告相当」とし、白鵬、鶴竜の2横綱を減給とするなど一連の処分を決めた。

八角理事長は残りの任期3か月間の報酬を全額返上し、元横綱の師匠である伊勢ヶ浜親方から出されていた理事の辞任届は受理され、役員待遇委員に降格した。

12月25日 編集

日本相撲協会は、危機管理委員会(委員長・高野利雄外部理事)が同日、都内のホテルで巡業部長の貴乃花親方から聞き取り調査を行ったと発表した。

日本相撲協会によると、25日朝に貴乃花親方から調査に協力するとの連絡が入り、高野委員長と鏡山危機管理部長が約2時間、貴乃花親方と同席した代理人の弁護士から事情を聞いた。内容は公表されなかった[5]

日本相撲協会の対応 編集

日本相撲協会による処分 編集

12月20日、臨時理事会を東京都墨田区の両国国技館で開き、事件関係者の処分について協議した。理事会後の記者会見で八角理事長(元横綱北勝海)が処分内容を明らかにした。

現場の酒席に同席しながら暴行を止められなかった白鵬は、来年1月の給与不支給とし、同2月の給与も50%減額。横綱鶴竜関についても同1月の給与を不支給とすることを決めた。すでに引退した日馬富士については、今後の処分基準とするために「引退勧告相当」とした。八角理事長は残り任期の3カ月間の報酬を全額返上する。

日馬富士の師匠だった伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)はこの日の理事会を最後に理事を辞任し、役員待遇委員に降格[6]

日本相撲協会は12月28日、臨時理事会を東京・両国国技館で開き、元横綱日馬富士関の傷害事件を巡る対応に問題があったとして、被害者の貴ノ岩の師匠で巡業部長の貴乃花親方の理事解任を評議員会に提案することを決めた。

日本相撲協会は2018年1月4日、東京・両国国技館で臨時評議員会を開き、元横綱日馬富士関の傷害事件を巡る一連の対応が理事の忠実義務に反していたなどとして、巡業部長の貴乃花親方の理事解任を全会一致で決議した。貴乃花親方は同日付で「役員待遇委員」の指導普及部副部長となった。相撲協会で理事が解任されたのは初めて。相撲協会の通告後、貴乃花親方からは電話で「わかりました」と連絡があったという。

この日の評議員会には全7人のうち5人の評議員が出席し、表決に加わらなかった池坊保子議長(元文部科学副大臣)を除く4人(力士出身者3人、外部有識者1人)全員が解任案に賛成した。

記者会見した池坊議長は貴乃花親方について、「協会で3番目の巡業部長という重い地位に就いているのに報告義務を怠った」などと批判した上で、八角理事長からの電話に応答しなかったことなどを挙げ、「礼を持って行動していただきたい」と注文をつけた。

貴乃花親方は、初場所後の相撲協会理事候補選挙への立候補は認められている。当選した場合、一度解任された貴乃花親方を理事に選任するかどうかについて、池坊議長は「将来的な予測に関して私が述べるのは差し控えたい」と明言を避けた[7]

日本相撲協会による研修会 編集

日本相撲協会は12月21日、東京都墨田区の両国国技館で、力士、親方ら全協会員を対象にして再発防止に向けた研修会を実施した。

評議員会の池坊保子議長(元文部科学副大臣)があいさつで「本当に無念な事件が起きた。大変残念。大切な教訓にして前に進んでもらいたい。負の遺産にしてはいけない」と話した。暴行事件を調査する危機管理委員会の高野利雄委員長(元名古屋高検検事長)や、八角理事長(元横綱北勝海)が再発防止を訴えかける[8]

評価 編集

元横綱3代目若乃花でタレントの花田虎上が14日、フェイスブックを更新。大相撲の日馬富士が10月の秋巡業中に、貴ノ岩を殴打して大けがを負わせたことに言及した。

「今朝耳を疑うニュースが流れました」と書き出し、「日馬富士からの暴行を受け貴ノ岩が大怪我を負ったという内容でしたが、これが本当であれば協会が判断するうんぬんではなく刑事事件として警察に任せる程の事だと私は思いました。今後の動向に心穏やかではありません」と心境を吐露。そして、「他の力士には平常心を保ち頑張ってくれる事を願っています」とコメントした[9]

元モンゴル人力士の元小結旭鷲山11月23日更新したフェイスブックによると、旭鷲山はこの日、貴ノ岩と電話で会話した。

貴ノ岩は「日馬富士が説教している最中にスマホをいじったとされているが、違う。みんなで話しているときに日馬富士がいきなり殴ってきた」「灰皿やカラオケのリモコンで40~50発殴られた」「部屋に戻ったら頭が痛くなり、片方の耳が聞こえなくなり、今も聞こえにくい」「事件の翌日、病院に行って頭の傷を縫った」などと話したという[10]

旭鷲山は、同日、日本テレビ系「スッキリ」で騒動について語った。

暴行が起きた場に同席した若手の力士から事情を聞いたという旭鷲山。その時の様子を次のように語った。

「『横綱(日馬富士)が怒って貴ノ岩関を殴った』と言うから、これは当たり前のことだと(思った)。僕の時代なんかしょっちゅうで、普通だった。なぜ言うのか、逆におかしいなと思った。僕は(力士を)辞めて10年経つけど、当時は、スコップでバンバン殴られた」

さらに、その場にいた白鵬からも電話があり、「兄貴、かわいがりだけなんですよ」と説明を受けたことも明かした。

メインMCの加藤浩次は、過去に相撲界で起きた暴行問題に触れ、「今やっとクリーンになって、人気になっているのが今の相撲界。暴行や過去にスコップで殴られたのが当たり前だと言ってしまったら、これは話が違いますよ」と詰め寄った。

これに対して旭鷲山は、「相撲の世界は、兄弟子、先輩、横綱という(縦社会の文化)が続いている」と断った上で、「(肩をたたいてかわいがる手振りをしながら)馬鹿野郎というのが当たり前になっているんだけど、それが強めになってしまった感じかなと僕は思うんですけどね」などと返した。

旭鷲山はさらに、「今は貴ノ岩が出てこないから、本当に病院に行ったり針を打ったりとか、何が本当か嘘かが分からなくなっている」とも指摘。開催中の九州場所を訪問し、関係者からさらに話を聞く考えを示した[11]

関連項目 編集

出典 編集