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六進法

6を底とし、底およびその冪を基準にして数を表す方法

六進法(ろくしんほう。英:senary。独:Sechsersystem)とは、6とし、底およびその冪を基準に数を表す方法である。英語名の"senary"は、ラテン語で「六個一組」を意味する"senarius"に因む。

目次

記数法編集

整数編集

 
サイコロの六つの面。
丸が六つある面が「10」となる。
小数も、0.1が六つ集まると「1」になる。

六進記数法とは、を底とする位取り記数法である。慣用に従い、通常のアラビア数字十進数で表記し、六進記数法の表記は括弧および下付の 6 で表す。六進記数法で表された数を六進数と呼ぶ。

通常は、0, 1, 2, 3, 4, 5 の計 6 個の数字を用い、六を 10、を 11、を 12 …と表記する。即ち、「5 + 1 = 10」が六進法の基本である。右端あるいは小数点で 1 の桁を表す。数字の意味する数は、左に一桁動くと 6 倍になり、右に一桁動くと 1/6 になる。従って、整数第二位は「六の位」、整数第三位は「三十六の位」、小数第一位は「六分の一の位」、小数第二位は「三十六分の一の位」になる。

(14)6 という表記において、左の「1」は六を表し、右の「4」は四を表し、合わせて「」を表す。

数列の進み方(四十まで)
六進法 0 1 2 3 4 5 10 11 12 13 14 15 20 21 22 23 24 25 30 31 32
十進法 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20
十二進法 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 A B 10 11 12 13 14 15 16 17 18
二十進法 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 A B C D E F G H I J 10
六進法 33 34 35 40 41 42 43 44 45 50 51 52 53 54 55 100 101 102 103 104
十進法 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40
十二進法 19 1A 1B 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 2A 2B 30 31 32 33 34
二十進法 11 12 13 14 15 16 17 18 19 1A 1B 1C 1D 1E 1F 1G 1H 1I 1J 20
数列の進み方(九十六以降)
六進法 240 241 242 243 244 245 250 ~ 352 353 354 355 400 401 402
十進法 96 97 98 99 100 101 102 ~ 140 141 142 143 144 145 146
十二進法 80 81 82 83 84 85 86 ~ B8 B9 BA BB 100 101 102

六進記数法での整数は:

100以下
  • (13)6 = 9 (1×61 + 3)
  • (20)6 = 12 (2×61)
  • (32)6 = 20 (3×61 + 2)
  • (43)6 = 27 (4×61 + 3)
  • (50)6 = 30 (5×61)
  • (100)6 = 36 (1×62)
101~1000
  • (132)6 = 56 (1×62 + 3×61 + 2)
  • (144)6 = 64 (1×62 + 4×61 + 4)
  • (213)6 = 81 (2×62 + 1×61 + 3)
  • (244)6 = 100 (2×62 + 4×61 + 4)
  • (300)6 = 108 (3×62)
  • (400)6 = 144 (4×62)
  • (451)6 = 175 (4×62 + 5×61 + 1)
  • (500)6 = 180 (5×62)
  • (1000)6 = 216 (1×63)
1001以上
  • (1104)6 = 256 (1×63 + 1×62 + 0×61 + 4)
  • (2145)6 = 497 (2×63 + 1×62 + 4×61 + 5)
  • (4344)6 = 1000 (4×63 + 3×62 + 4×61 + 4)
  • (10000)6 = 1296 (1×64)
  • (13000)6 = 1944 (1×64 + 3×63)
  • (13132)6 = 2000 (1×64 + 3×63 + 1×62 + 3×61 + 2)
  • (30544)6 = 4096 (3×64 + 0×63 + 5×62 + 4×61 + 4)
  • (50213)6 = 6561 (5×64 + 0×63 + 2×62 + 1×61 + 3)

を、それぞれ意味する。

小数も同じく:

  • (0.1)6 = 1/6 (1×6-1)
  • (0.01)6 = 1/36 (1×6-2)
  • (0.14)6 = 10/36 (1×6-1 + 4×6-2)
  • (0.43)6 = 27/36 (4×6-1 + 3×6-2)
  • (0.001)6 = 1/216 (1×6-3)
  • (0.205)6 = 77/216 (2×6-1 + 0×6-2 + 5×6-3)
  • (0.332)6 = 128/216 (3×6-1 + 3×6-2 + 2×6-3)
  • (0.0001)6 = 1/1296 (1×6-4)
  • (0.3213)6 = 729/1296 (3×6-1 + 2×6-2 + 1×6-3 + 3×6-4)
  • (0.4424)6 = 1024/1296 (4×6-1 + 4×6-2 + 2×6-3 + 4×6-4)

を、それぞれ意味する。

例えば、日付や時刻の表記も、六進法では以下のようになる。

  • 十進法の「15時36分」→ 六進法では「23時100分」(福島原発事故
  • 十進法の「1917年11月30日」→ 六進法では「12513年15月50日」
  • 十進法の「1945年8月6日」→ 六進法では「13001年12月10日」(広島原爆投下
  • 十進法の「1968年12月10日」→ 六進法では「13040年20月14日」(府中三億円事件
  • 十進法の「2001年9月11日」→ 六進法では「13133年13月15日」(アメリカ同時多発テロ事件

このように、六で桁上がりするので、「二の冪数十六)でぶった切れる」危険も、「でぶった切れる」危険も発生せず、十二三十が端数にならない。

整数の四則演算の数式も、以下のようになる。

十進法→六進法
  • 十進法の 5 + 5 = 10 → 六進法では 5 + 5 = 14
  • 十進法の 99 + 9 = 108 → 六進法では 243 + 13 = 300
  • 十進法の 2000 - 56 = 1944 → 六進法では 13132 - 132 = 13000
  • 十進法の 9 × 4 = 36 → 六進法では 13 × 4 = 100
  • 十進法の 27 × 8 = 216 → 六進法では 43 × 12 = 1000
  • 十進法の 216 ÷ 2 = 108 → 六進法では 1000 ÷ 2 = 300
  • 十進法の 8 × 8 = 64 → 六進法では 12 × 12 = 144
  • 十進法の 12 × 12 = 144 → 六進法では 20 × 20 = 400
十二進法→六進法
  • 十二進法の 100 - 4 = B8 → 六進法では 400 - 4 = 352(十進法では 144 - 4 = 140)
  • 十二進法の 100 × 9 = 900 → 六進法では 400 × 13 = 10000(十進法では 144 × 9 = 1296)
  • 十二進法の 1000 ÷ 2 = 600 → 六進法では 12000 ÷ 2 = 4000(十進法では 1728 ÷ 2 = 864)
六進法→十進法
  • 六進法の 500 × 2 = 1400 → 十進法では 180 × 2 = 360
  • 六進法の 500 ÷ 4 = 113 → 十進法では 180 ÷ 4 = 45

ここで重要な点は、「5+5も5×2も14」「1000÷2が300」「9の4倍が100」「500÷4が113」である。つまり、六進法では、「10の半分3」という点である。このため、32×22(つまり9の4倍)も100になり、33×23(つまり十進法換算で27×8)も1000になる。未満((2×3)-1 = 5)の数で形成される矩形数進法は、六進法、十二進法、二十進法の三つであるが、十二進法が「四の三倍が10」、二十進法が「四の五倍が10」に対して、六進法は「倍が100」という方法を採り、これを開平すると「二の三倍が10」になるように二と三の冪指数を等しくしている。数列の進み方を見れば解る通り、十二(10(12))・二十(10(20))・三十六(100(6))はさほど離れていないので、「1/8の小数の、双方の立方数の差が百十七」の十進法のような極端な開きが発生し難い。

六進記数法が用いられる分野では、サイコロなど六個で構成される物が代表的である。サイコロを用いた計算では、「6が10」として割合を算出するので、三十五が「55」、二百十五が「555」というように、「6の累乗数-1」が5のゾロ目になる。そして、上記に挙げられる通り十を「14」「六四」、十二を「20」「二六」、二十七を「43」「四六三」として数える。

また、バスケットボールのNCAA(全米大学体育協会)では、背番号は六進記数法で、二桁の55までとしている。これは、審判が反則を判定する際に、選手の識別を容易にするためである。

累乗数の換算表編集

以下の表に、六進数で表記した六の累乗数と、それを十進数(底が倍)、十二進数(底が倍)、二十進数(底が四の五倍)に換算した数値を掲載する。万や億との対比を判りやすくするため、桁は四つごとに区切る。

六進数は底が二の三倍で、十進数と同じく「底が単偶数 (二の奇数倍)」であるが、桁の繰り上がりが速く、六十に満たない三十六で三桁に達し、1周たる三百六十の3/5である二百十六で四桁に達する。複数の素因数を持つ他のN進法では、十進数は(= 244(6))で、十二進数は百四十四(= 400(6))で、二十進数は四百(= 1504(6))で三桁に達する。

六進数の桁上がりの遅速は:

  • 三桁すなわち二乗への繰り上がりでは、十進数より三倍速く、十二進数より四倍速く、二十進数より十二倍速い。
    2000(6)432(10)=300(12)=11C(20)
  • 四桁すなわち三乗への繰り上がりでは、十進数より五倍速く、十二進数より八倍速く、二十進数より四十倍速い。
    1080(10)=5000(6) , 1000(12)12000(6)=1728(10) , 1000(20)=101012(6)=8000(10) , 104000(6)=8640(10)=5000(12)=11C0(20)
  • 五桁すなわち四乗への繰り上がりでは、十進数より八倍速く、十二進数より十六倍速く、二十進数より百二十八倍速い。
    120000(6)=10368(10) , 240000(6)=10000(12)=20736(10) , 3320000(6)=165888(10)=80000(12)=10EE8(20)

が目安となる。

累乗数との接近では、六の四乗・の三乗・十二の三乗のパターン{1000(10)=4344(6)、1000(12)=12000(6)}や、六の五乗・二十の三乗・十の四乗のパターン{1000(20)=101012(6) , 10000(10)=114144(6)}、六の九乗と十の七乗のパターン{554200144(6)=10000000(10)}になる。これらのうち、六と十の累乗数が最も接近する値が、六の九乗と十の七乗になる{両方とも一千万前後。554200144(6)=10000000(10), 1000000000(6)=10077696(10)}。このため、無理数の小数部分の換算では、十進小数の七桁を六進小数の九桁に換算する。

六乗以後の数を見ると、百万(33233344(6)1000000(10))に最も近い累乗数は六の八乗(100000000(6)=1679616(10))となり、億レベルは六の十乗が最も近く、兆レベルは六の十六乗に達する。また、六の偶数乗を十二進数に変換すると、三の累乗数に0が幾つも付く形になる{例:68 → 69(12)=213(6)=81(10)=34

六の累乗数の換算
指数 六進数 十進数に換算 十二進数に換算 二十進数に換算
1 10 6 6 6
2 100 36 30 1G
3 1000 216 160 AG
4 1 0000 1296 900 34G
5 10 0000 7776 4600 J8G
10 (610) 100 0000 4 6656 2 3000 5GCG
11 (710) 1000 0000 27 9936 11 6000 1 EJGG
12 (810) 1 0000 0000 167 9616 69 0000 A 9J0G
13 (910) 10 0000 0000 1007 7696 346 0000 32 JE4G
14 (1010) 100 0000 0000 6046 6176 1830 0000 IH I58G
15 (1110) 1000 0000 0000 3 6279 7056 A160 0000 5D7 9CCG
20 (1210) 1 0000 0000 0000 21 7678 2336 5 0900 0000 1E04 HFGG
21 (1310) 10 0000 0000 0000 130 6069 4016 26 4600 0000 A419 6F0G
22 (1410) 100 0000 0000 0000 783 6416 4096 132 3000 0000 3 148G 0A4G
23 (1510) 1000 0000 0000 0000 4701 8498 4576 771 6000 0000 I 76CG 318G
24 (1610) 1 0000 0000 0000 0000 2 8211 0990 7456 3969 0000 0000 5A 3JGG I8CG

別のN進数との関係編集

十二進数との関係編集

同じ「三の倍数」進数である六進数と十二進数を対比すると、以下のような関係が見られる。

整数
  • 六進数が「m×10n」になると、十二進数は「(m/2n)×10n」になる。
  • 十二進数が「m×10n」になると、六進数は「m×2n×10n」になる。

例として、倍数mを5、冪指数nを2とする。

  • 六進数の500 = 十二進数の130
十進数で分解すると、六進数では5×62 = 5×36 = 180 = (500)6だが、十二進数では(5/22)×122 = (5/4)×144 = 180 = (130)12となる。つまり、2乗数の意味が、六進数での5倍が、十二進数では5÷22で5/4になる。
  • 十二進数の500 = 六進数の3200
十進数で分解すると、十二進数では5×122 = 5×144 = 720 = (500)12だが、六進数では5×22×62 = 20×36 = 720 = (3200)6となる。 つまり、2乗数の意味が、十二進数での5倍が、六進数では5×22で20倍になる。

次は、倍数mを1、冪指数nを3とする。

  • 十二進数の1000 = 六進数の12000
どちらも(1728)10だが、十二進数は123で(1000)12に対して、六進数は23×63 = 8×216で(12000)6となり、(12)6 = 8 = 23 である。「桁の繰り上がりが、3乗レベルで六進数は十二進数より8倍速い」のはこれによる。

この他には、以下のような関係もある。

  • 六進数の10000 = 十二進数の900
どちらも(1296)10だが、十二進数が2乗数の9倍に達した時点で、六進数は4乗数になる。これは、(1296)10を十進数で分解すると、144×9 = 36×4×9 = 36×36 となるためである。
同じく冪指数を用いて分解すると、122×32 = 62×22×32 = 62×62 = 64 となる。
小数

(1)10-nの小数

  • 六進数が「10-n」になると、十二進数は「2n×10-n」の小数になる。この時の十二進数の分母は、六進数の2n倍の数値である。
  • 十二進数が「10-n」になると、六進数は「3n/102×n」の小数となる。この時の六進数の分母は、十二進数の3n倍の数値である。

(例)冪指数が-3

  • 六進数の0.001 = 十二進数の0.008
十進数で分解すると、六進数では 1/216 = 1/63= 0.001 だが、十二進数では 8/1728 = 23/63×23 = 0.008 となる。
小数第三位では、六進数の0.001(10-3)は、十二進数では8倍で0.008(23×10-3)の小数になる。つまり、小数第三位だと、十二進数の小数は、分子・分母とも六進数の8倍(23倍)になる。
  • 十二進数の0.001 = 六進数の0.000043
十進数で分解すると、十二進数では 1/1728 = 1/123 = 0.001 だが、六進数では 27/46656 = 33/62×3 = 0.000043 となる。
小数第三位では、十二進数の0.001(1/103)は、六進数では1/8で 0.000043 となり、分子の数値が27(33)、分母が十二進数の27倍(33倍)で46656(1000000(6)=23000(12))になる。(※ 27(10)=43(6)=23(12)

(2)3-n の小数

3-n の小数とその分母は、十進表記で、六進数はそのまま 2n/6n となるのに対して、十二進数は 22×n/12n となる。つまり、3-nの小数は、十二進数だと、分子が六進数の2乗、分母が六進数の2n倍となる。

  • 六進数の 0.012 = 十二進数の 0.054(冪指数は-3 = 二十七分の一)
十進数で分解すると、六進数では 3-3 = 0.012(6) = 8/216 = 23/63 となるが、十二進数では 3-3 = 0.054(12) = 64/1728 = 22×3/123 となる。
3-3の小数で、分子となる小数の数値は、六進数が8(=12(6))に対して、十二進数は8264(=54(12))となる。分母の数値も、六進数が216に対して、十二進数はその8倍(23)で1728(1000(12)=12000(6))になる。
  • 六進数の 0.0024 = 十二進数の 0.0194(冪指数は-4 = 八十一分の一)
十進数で分解すると、六進数では 3-4 = 0.0024(6) = 16/1296 = 24/64 となるが、十二進数では 3-4 = 0.0194(12) = 256/20736 = 22×4/124 となる。
3-4の小数は、分子となる小数の数値は、六進数が16(=24(6))に対して、十二進数は162256(=194(12))となる。分母の数値も、六進数が1296に対して、十二進数はその16倍(24)で20736(10000(12)=240000(6))になる。

十進数との関係編集

前述の通り、六進法では「5+1 = 10」「10÷2 = 3」となるので、十進法と比べた時に、53の立場が逆転するだけではなく、5と9(=32)の立場も逆転する。つまり、六進法では3とその冪数が優位に立ち、5とその冪数は劣位に落ちる。更に、2と3の冪指数が同じなので、2の冪数と3の冪数が同等の地位になる。

5と3が逆転する例
  • 六進数では、11()以後の素数は、一の位が1か5のどれかである。一の位が3ならば3の倍数であり、素数にはならない。
    • m/100(三十六分の幾つ)を既約分数にすると分母が100になる数も、一の位が1か5のどれかである。
  • 後述する3/8の小数は、十進法では0.375、六進法では0.213となるが、小数点を消した375(10)と213(6)は、八倍(×23)すると 3000 でも、十六倍(×24)すると375(10)は 10000 にならないが、213(6)は 10000 になる。
    これは、375(10) = 5×5×5×3 = 53×3 に対して、213(6) = 3×3×3×3 = 34 だからである。
    • 十進法:375×16 = 6000(六進法に換算:1423×24 = 43440 = 143×10)
    • 六進法:213×24 = 10000(十進法に換算:81×16 = 1296 = 64
  • 六進法の5000は十進法の1080となり、10000の1/2ではなく、10000の5/6である。六進法5000の2倍は、14000となる。また、十進法の5000を八分割すると625で一の位が5だが、六進法の5000を八分割すると343(十進数では135)で一の位が3になる。
5と9が逆転する例
  • 乗算表は「九九八十一」ではなく「五五・四六一」という呼び方になるが、五の段は「一の位」と「六の位」の和が5になる。また、5の倍数は、各位の数の和も5の倍数になる。
    • 例:53 = 325(= 125(10))→ 3+2+5 = 14 = 10(10)
    • 例:53×11(6) = 4015(= 875(10))→ 4+0+1+5 = 14 = 10(10)
    • 例:4344(= 1000(10))→ 4+3+4+4 = 23 = 15(10)
  • 3の冪数は一の位も3になる。「100の1/4」と「100の3/4」は両方とも3の冪数になる上に、「100のm/4」となる整数は全て9の倍数である。
    • 100×(1/4) = 13 = 32 = 9(10)
    • 100×(2/4) = 30 = 32×2 = 18(10)
    • 100×(3/4) = 43 = 33 = 27(10)
    • 100 = 32×22 = 36(10)となる。
  • 9は「13」と表記されるが、9の倍数は下二桁が 13, 30, 43, 00 のどれかになる。小数も、0.4は2/3になり、0.04は1/9(10)になる。
    • 例:143 = 63(10) → 13×11 = (9×7)(10)
    • 例:530 = 198(10) → 13×34 = (9×22)(10)
  • 十進法では4の倍数は52=25(10)種類だが、六進法では4の倍数は32=9種類であり、下二桁が 04, 12, 20, 24, 32, 40, 44, 52, 00 のどれかであれば4の倍数である。
  • 9の倍数を更に絞って、27(10)は「43」と表記されるが、27(10)の倍数も23=8種類であり、下三桁が 043, 130, 213, 300, 343, 430, 513, 000 のどれかであれば27(10)の倍数である。
    • 例:1213 = 297(10) → 43×15 = (27×11)(10)
    • 例:3300 = 756(10) → 43×44 = (27×28)(10)
    • 例:101043 = 8019(10) → 43×1213 = (27×297)(10)
  • 401や4001など、「4×6n + 1」となる整数は、5の倍数になる。例えば、401は十進法の145であり、4001は十進法の865である。
  • 整数を単位分数にすると、二十五分の一は割り切れないが、九分の一、二十七分の一、八十一分の一など 3-n は全て割り切れる小数になる(→小数表も参照すること)。

小数と除算編集

六進法では 0.1 が六つ集まると 1 になるので、0.1が1/6となり、0.3が1/2となり、0.2が1/3となり、1/3は割り切れる小数になる。0.5は「5/6」となり、「1/2」ではない。小数の位数も、0.1が「六分の一」に続いて、0.01は「三十六分の一」、0.001は「二百十六分の一」となる。

計算例編集

0.5+0.1 と 1-0.1

六進法の小数は、0.5+0.1 の和が 1 となる。これを判りやすく、●=1、▲=1/6として図形記号でも示す。

数式 図形記号
0.5 + 0.1 = 1 ▲▲▲▲▲ + ▲ = ▲▲▲▲▲▲ → ●
0.5 + 0.2 = 1.1 ▲▲▲▲▲ + ▲▲ = ▲▲▲▲▲▲ + ▲ → ● ▲
1 - 0.1 = 0.5 ● - ▲ = ▲▲▲▲▲▲ - ▲ → ▲▲▲▲▲
1.1 - 0.2 = 0.5 ● ▲ - ▲▲ = ▲▲▲▲▲▲ ▲ - ▲▲ → ▲▲▲▲▲
1.2×3 = 4

六進法では 1.2×3 = 4 、同じく 4÷3 = 1.2 となるが、これを図形記号で示すと以下のようになる。上と同じく、●を1の位、▲を1/6の位とする。

  • 1.2×3 = 4
    • 1.2 ● ▲▲
    • ×3 ●●● ▲▲▲▲▲▲
    • ▲▲▲▲▲▲=● になるので、●●●+● で「●●●●」(4) となる。
  • 4÷3 = 1.2
    • 4  ●●●●
    • ÷3 ●●● → ● | ● = ▲▲▲▲▲▲ → ▲▲
    • よって、●+▲▲で「● ▲▲」(1.2) となる。
整数と小数の位数
  • (1200)6 = (288)10
  • (120)6 = (48)10
  • (12)6 = (8)10
  • (1.2)6 = 1と(2/6)10 = 1と1/3
  • (0.12)6 = (8/36)10 = (2/9)10
  • (0.012)6 = (8/216)10 = (1/27)10

このように、六倍や六分割で桁が動くので、十進法では 0.2222…、十六進法では 0.38E…、二十進法では 0.48HFB2…となって割り切れない「2/9」も割り切れて、0.12 となる。

100 ÷ 3 = 20

六進法では「2×3 = 10」「10÷2 = 3」「10÷3 = 2」になるので、100や1000といった桁上がりの冪数(1に0が幾つも付く数)も三分割が可能になる。十進法では「四分割(2-2)は(100)まで待たねばならない」上に、100は三分割も九分割(3-2)もできない。しかし、六進法では「四分割(2-2)は三十六(100)まで待たねばならない」が、「九分割(3-2)も三十六(100)まで待てばいい」。

従って、「100個の饅頭」が、六進法では少ない個数で、三人・四人・六人・九人のどれでも均等に分けられる。一方で、十二進法では、10で三分割と四分割ができるが、九分割ができる100は六進法の四倍になる(100(12) = 400(6) = 144(10))。

  • 二分割:100個 ÷2人= 30個 → 十進法だと「36個 ÷2 = 18個」
  • 三分割:100個 ÷3人 = 20個 → 十進法だと「36個 ÷3 = 12個」
  • 四分割:100個 ÷4人 = 13個 → 十進法だと「36個 ÷4 = 9個」「62個 ÷22人 = 32個」
  • 六分割:100個 ÷10人 = 10個 → 十進法だと「36個 ÷6 = 6個」
  • 九分割:100個 ÷13人 = 4個 → 十進法だと「36個 ÷9 = 4個」「62個 ÷32人 = 22個」
10000 ÷ 3 = 2000

もし通貨を六進法にすると、「10000円札」は十進法で「1296円札」、「2000円」は十進法で「432円」となり、「10000円 ÷3 = 2000円」「10000円札を3人で分けて、1人2000円」といった三分割が可能になる。同じく、四分割、六分割、九分割も可能になる。

  • 二分割:10000円 ÷2 = 3000円 → 十進法だと「1296円 ÷2 = 648円」
  • 三分割:10000円 ÷3 = 2000円 → 十進法だと「1296円 ÷3 = 432円」
  • 四分割:10000円 ÷4 = 1300円 → 十進法だと「1296円 ÷4 = 324円」
  • 六分割:10000円 ÷10 = 1000円 → 十進法だと「1296円 ÷6 = 216円」
  • 八分割:10000円 ÷12 = 430円 → 十進法だと「1296円 ÷8 = 162円」
  • 九分割:10000円 ÷13 = 400円 → 十進法だと「1296円 ÷9 = 144円」
  • 十六分割:10000円 ÷24 = 213円 → 十進法だと「1296円 ÷16 = 81円」「64円 ÷24 = 34円」
  • 二十七分割:10000円 ÷43 = 120円 → 十進法だと「1296円 ÷27 = 48円」
  • 八十一分割:10000円 ÷213 = 24円 → 十進法だと「1296円 ÷81 = 16円」「64円 ÷34 = 24円」

通貨の列も、「100円硬貨」は十進法「36円硬貨」、「1000円硬貨」は十進法「216円硬貨」、「10000円札」は十進法「1296円札」、「100000円札」は十進法「7776円札」となり、どれも三分割・四分割・六分割・九分割が可能であり、「1000円=216(10)円」以降は八分割(2-3)も二十七分割(3-3)も可能になる。

5÷3 と 3÷5

2×3×5の積となる素数階乗は、十進法では30と表記され「三十」と呼ばれるが、六進法では50と表記され「五六」と呼ばれる。しかし、桁を繰り下げると、割り切れる数が逆転する。

数値 十進法 六進法
2×3×5 10×3 = 30 10×5 = 50
十の三倍 10×3 = 30 14×3 = 50
一桁下げる 1×3 = 3 1.4×3 = 5
5÷3 5÷3 = 1.6666… 5÷3 = 1.4
3÷5 3÷5 = 0.6 3÷5 = 0.3333…

となる。つまり、十進法では「3÷5」が割り切れて「5÷3」が割り切れないのに対して、六進法では「5÷3」が割り切れて「3÷5」が割り切れない。また、六進小数1.4は「1と4/6」であり、これを約分すると「1と2/3」となる。このため、3倍すると「3 + 2×3/3 = 3 + 2」となり、積が「5」になる。

百分率と三十六分率

六進法で100は(36)10なので、十進法で100を全体値とすると「百分率」となるが、六進法で100を全体値とすると「三十六分率」となり、全体値は百分率のほぼ1/3となる。ここでは便宜上、三十六分率を n/62 と表記する(nは分子を意味するnumeratorの頭文字)。

  • 確率2/3
    • 十進法:2 ÷ 3 = 0.6666… → 66.6666… %
    • 六進法:2 ÷ 3 = (0.4)6 → (40)6 n/62 (*割り切れて、(24/36)10 = 2/3 となる。)
  • 確率90%
    • 十進法:90 ÷ 100 = 0.9 → 90 %
    • 六進法:(230)6 ÷ (244)6 = (0.5222…)6 → (52.2222…)6 n/62 (*割り切れず、繁分数に換算して (32と2/5 | 36)10 となる。)

このように、十進法・百分率では分母の因数に3が含まれていると割り切れないが、六進法・三十六分率はその逆になる。即ち、分母の因数が2と3のみであれば割り切れ、分母の因数に5が含まれていると割り切れない。

3 ÷ 8(千分率と二百十六分率)

打率勝率の計算をサイコロと同じく六進法にすると、十進法の「375」「(375)10÷(1000)10」は、十進法による「千分率」(= (10-3)10) を、六進法による「二百十六分率」(= 6-3) に換算した値になる。即ち、六進法の割分厘では、1割は(1/6)10、1分は(1/36)10、1厘は(1/216)10となる。

  • 十進法:3 ÷ 8 = 0.375
  • 六進法:3 ÷ (12)6 = (0.213)6

上記の六進法の商を十進法の分数に換算すると、(0.213)6 は (81/216)10 となる。(81/216)10 と (375/1000)10 は同じ値で、共に約分すると 3/8 となる。従って、十進法の「3割7分5厘」を、そのまま六進法の「割分厘」に言い換えると「2割1分3厘」となる。

派生して、(0.213)6 を一桁下げて (0.0213)6 にすると、(81/216×6)10 = (81/1296)10 となり、これを約分すると (1/16)10 即ち 2-4になる。これを1つ減らした (0.0212)6 は (80/1296)10 となり、これを約分すると (5/81)10 即ち 5/34になる。

「m / 33」と「m / 5×2」

「二十七分のm」即ち「m / 33」の小数は、十進法では割り切れずに37(= 101(6))の倍数が循環するのに対して、六進法では割り切れて8(= 12(6) = 23)の倍数になる。逆に、六進法では「十分のm」即ち「m / 5×2」が割り切れず、近似値が8の倍数になる場合がある。

  • 十分の三
    • 十進法:3 ÷ 10 = 0.3
    • 六進法:3 ÷ 14 = 0.14444…
  • 二十七分の八(23 / 33
    • 十進法:8 ÷ 27 = 0.296296…
    • 六進法:12 ÷ 43 = 0.144
    • 十進法の 296 は「37×8」となるが、六進法の 144 は十進換算で「8×8 = 64」、六進換算で「12×12 = 144」となる。これを十進分数に直すと「64/216」となる。
    • 従って、十進法の「打率0.3」「打率が十分の三」は、六進法では「打率0.144」「打率が二十七分の八」が近似値になる。同様に、百分率で「地球に占める陸と海の割合は、陸が29.6 %、海が70.4 %」という言い方は、前述の三十六分率を用いると「地球に占める陸と海の割合は、陸が14.4 (n/62)、海が41.2 (n/62)」という言い方になる。このように、六進法は、六で割ると一桁下がるので、「十分の幾つ」ではなく、「三分の幾つ」「九分の幾つ」「二十七分の幾つ」というように三の冪数で分ける方法が非常に便利になる。
  • 「十の3乗」÷「六の3乗」
    • 十進法:1000 ÷ 216 = 4.629629…
    • 六進法:4344 ÷ 1000 = 4.344
    • この商を十進帯分数に直すと「4と17/27」となる。十進法の 629 は「37×17」となるが、六進法の 344 は十進換算で「8×17 = 136」、六進換算で「12×25 = 344」となる。
  • 十分の六 = 五分の三
    • 十進法:6 ÷ 10 = 0.6
    • 六進法:10 ÷ 14 = 0.333333…
    • 六進法の 333 は十進法で129、六進法の 3333 は十進法の777即ち「37×7×3」となる。これを十進分数に直すと「129/216」「777/1296」となる。
  • 二十七分の十六(24 / 33
    • 十進法:16 ÷ 27 = 0.592592…
    • 六進法:24 ÷ 43 = 0.332
    • 十進法の 592 は「37×16」となるが、六進法の 332 は十進換算で「8×16 = 128」、六進換算で「12×24 = 332」となる。従って、「十分の六」の近似値は、六進法では「二十七分の十六」となる。
  • 二十七分の十八 = 九分の六 = 六分の四 = 三分の二
    • 十進法:4 ÷ 6 = 0.666666…
    • 六進法:4 ÷ 10 = 0.4
    • 十進法の 666 は「37×18」となるが、六進法の 400 は十進換算で「8×18 = 144」、六進換算で「12×30 = 400」となる。これを十進分数に直すと「144/216」となる。
  • 「十の3乗 - 1」÷「六の3乗」
    • 十進法:999 ÷ 216 = 4.625
    • 六進法:4343 ÷ 1000 = 4.343
    • いずれも商が「十進仮分数で37/8」「十進帯分数で4と5/8」となる。十進法の 625 は「53×5 = 54」となるが、六進法の 343 は「33×5」で十進法の 135 となる。十進法の625/1000は、135/216と同値で5/8に約分できて、135/216を六進法に換算すると343/1000となる。

以上の数列を対比すると:

十進分数 十進法 六進法 六進三桁の十進換算値
8/27 0.296 0.144 64
3/10 0.300 0.144 64
9/27 = 1/3 0.333 0.200 72
16/27 0.592 0.332 128
6/10 = 3/5 0.600 0.333 129
5/8 0.625 0.343 135
17/27 0.629 0.344 136
18/27 = 2/3 0.666 0.400 144
1 1.000 1.000 216

となる。

十の累乗数二の累乗数の三分割

十進法では 1/3 メートルが割り切れずに「100 ÷ 3 = 33.3333… センチメートル」「1/3 メートル = 333.3333… ミリメートル」になってしまい、八進法では 1/3が割り切れずに「100 ÷ 3 = 25.2525…」になってしまい、十六進法では 1/3 が割り切れずに「100 ÷ 3 = 55.5555…」になってしまうが、これらは全て六進法では割り切れる。
六進法では、(100)10 センチメートルは (244)6 センチメートルと表記され、1/3 メートルは「244 ÷ 3 = 53.2 センチメートル」となる。同じく、六進法では 1/6 メートルも 1/9 メートルも割り切れ、1/6 メートルは「24.4 センチメートル」、1/9 メートルは「15.04 センチメートル」と表記される。

  • の1/3
    • 十進法:100 ÷ 3 = 33.3333… センチメートル
    • 六進法:(244)6 ÷ 3 = (53.2)6 センチメートル
  • の1/3
    • 十進法:1000 ÷ 3 = 333.3333… ミリメートル
    • 六進法:(4344)6 ÷ 3 = (1313.2)6 ミリメートル
  • 千の1/9
    • 十進法:1000 ÷ 9 = 111.1111… ミリメートル
    • 六進法:(4344)6 ÷ (13)6 = (303.04)6 ミリメートル
  • 千の(1/27)10
    • 十進法:1000 ÷ 27 = 37.037037… ミリメートル
    • 六進法:(4344)6 ÷ (43)6 = (101.012)6 ミリメートル
  • 百の2/3
    • 十進法:100 × (2/3) = 66.6666… センチメートル
    • 六進法:(244)6 × (2/3) = (150.4)6 センチメートル
  • 千の2/3
    • 十進法:1000 × (2/3) = 666.6666… ミリメートル
    • 六進法:(4344)6 × (2/3) = (3030.4)6 ミリメートル
  • 六十四の1/3
    • 八進法:(100)8 ÷ 3 = 25.2525…
    • 六進法:(144)6 ÷ 3 = (33.2)6
  • 六十四の1/9
    • 八進法:(100)8 ÷ (11)8 = 7.0707…
    • 六進法:(144)6 ÷ (13)6 = (11.04)6
  • 二百五十六の1/3
    • 十六進法:(100)16 ÷ 3 = 55.5555…
    • 六進法:(1104)6 ÷ 3 = (221.2)6
  • 二百五十六の(1/27)10
    • 十六進法:(100)16 ÷ (1B)16 = 9.7B425ED09…
    • 六進法:(1104)6 ÷ (43)6 = (13.252)6
十六分割と八十一分割

六進法は2と3の冪指数が同じなので、十六分割(2-4)と同じく八十一分割(3-4)も容易である。いずれも小数第四位の有限小数になる。

  • (2003 ÷ 24)10
    • 十進法:2003 ÷ 16 = 125.1875
    • 六進法:(13135)6 ÷ (24)6 = (325.1043)6(十進帯分数:125と243/1296=125と3/16)
  • 54 ÷ 34
    • 十進法:625 ÷ 81 = 7.716049382…
    • 六進法:(2521)6 ÷ (213)6 = (11.4144)6 (十進帯分数:7と928/1296=7と58/81)
  • 38 ÷ 24
    • 十進法:6561 ÷ 16 = 410.0625
    • 六進法:(50213)6 ÷ (24)6 = (1522.0213)6(十進帯分数:410と81/1296=410と1/16)
  • 212 ÷ 34 {= (220 ÷ 34)6
    • 十進法:4096 ÷ 81 = 50.567901234…
    • 十六進法:(1000)16 ÷ (51)16 = 32.9161F9ADD 3C0CA4587 E6B74F032…(循環節は27桁)
    • 六進法:(30544)6 ÷ (213)6 = (122.3224)6(十進帯分数:50と736/1296=50と46/81)

小数点を消すと、(15220213)6 = (531441)10 = (312)10 = (320)6となり、(1223224)6 = (65536)10 = (216)10 = (224)6 となる。つまり、「3の冪数÷2の冪数」では小数点を消すと3の冪数になる数が現れ、「2の冪数÷3の冪数」では小数点を消すと2の冪数になる数が現れる。

分数と小数の変換編集

分数を六進法の小数に変換すると、「二分の一」と「三分の一」が小数第一位、「四分の一」と「九分の一」が小数第二位、「八分の一」と「二十七分の一」が小数第三位となる。つまり、2-nと3-nがそのまま「小数第n位」になる。

  • 小数第一位
    • 1/2 = 0.3
    • 1/3 = 0.2
    • 2/3 = 0.4
  • 小数第二位
    • 1/4 = 0.13(十進法に換算して 9/36 = 1/4)
    • 3/4 = 0.43(十進法に換算して 27/36 = 3/4)
    • (1/9)10 = 1/13 = 0.04(十進法に換算して 4/36 = 1/9)
    • (4/9)10 = 4/13 = 0.24(十進法に換算して 16/36 = 4/9)
    • (5/9)10 = 5/13 = 0.32(十進法に換算して 20/36 = 5/9)
  • 小数第三位
    • (1/8)10 = 1/12 = 0.043(十進法に換算して 27/216 = 1/8)
    • (3/8)10 = 3/12 = 0.213(十進法に換算して 81/216 = 3/8)
    • (5/8)10 = 5/12 = 0.343(十進法に換算して 135/216 = 5/8)
    • (1/27)10 = 1/43 = 0.012(十進法に換算して 8/216 = 1/27)
    • (8/27)10 = 12/43 = 0.144(十進法に換算して 64/216 = 8/27)
    • (19/27)10 = 31/43 = 0.412(十進法に換算して 152/216 = 19/27)

従って、1/2にするには0.3を掛ける、1/3にするには0.2を掛ける、2/3にするには0.4を掛ける、3/4にするには0.43を掛ける、(4/9)10にするには0.24を掛ける、(5/8)10にするには0.343を掛ける、(8/27)10にするには0.144を掛ける、という方法でも算出できる。

様々な小数は、以下のように変換される。

  • 十進法の 56.25 → 六進法では 132.13
  • 十進法の 99.75 → 六進法では 243.43
  • 八進法で「100÷3=25.2525…」となる「21と1/3」10 → 六進法では 33.2
  • 九進法で「100÷2=44.4444…」となる「40と1/2」10 → 六進法では 104.3
  • 十進法で「1000×(4/9)=444.4444…」となる「444と4/9」10 → 六進法では 2020.24
  • 十二進法の 100×1.6 = 160 → 六進法では 400×1.3 = 1000(十進換算:144の 1倍半 は216)
  • 十二進法の 1160×0.368 = 400 → 六進法では 13000×0.144 = 2400(十進換算:1944の 8/27 は576)
  • 二十進法の J8G×0.7A = 75G → 六進法では 100000×0.213 = 21300(十進換算:7776の 3/8 は2916)

小数表編集

割り切れない小数の循環節は下線で示す。六はでは割り切れるがでは割り切れないので、五で割った際に循環小数になる例が多数現れる。六進法の除算の特筆すべき点として、一桁の整数のうち、単位分数にすると割り切れない数は五だけである。六は二と三で割り切れる最小の数なので、三の累乗数である(六進法では13)や二十七(六進法では43)でも循環小数にならずに割り切れ、小数化すると割り切れない分数はかなり少なくなる。又、六と単偶数なので、二分割を繰り返した際の小数の末尾には、十だと5が来るが、六だと3が来る。即ち、六進法と十進法は、3と5の立場が逆転する。

3と5の立場が逆転する例として、十進法では「六分の五」と「十二分の一」が8333…となって割り切れないのに対して、六進法では「十分の三」と「二十分の一」が1444… となって割り切れない。また、十(10 = 5×2)の累乗数を3で割ると、3が無限に続く循環小数になるのに対して、六進法では六(10 = 3×2)の累乗数を十で割ると、3が無限に続く循環小数になる。

六進法の小数除算(十分割まで)
除数 2 3 4 5 10 (六) 11 (七) 12 (八) 13 (九) 14 (十)
被除数が1 0.3 0.2 0.13 0.1111… 0.1 0.0505… 0.043 0.04 0.0333…
被除数が4 2 1.2 1 0.4444… 0.4 0.3232… 0.3 0.24 0.2222…
被除数が10
(十進法の6)
3 2 1.3 1.1111… 1 0.50505… 0.43 0.4 0.3333…
被除数が14
(十進法の10
5 3.2 2.3 2 1.4 1.2323… 1.13 1.04 1
被除数が25
(十進法の17)
12.3 5.4 4.13 3.2222… 2.5 2.2323… 2.043 1.52 1.4111…
被除数が50
(十進法の30)
23 14 11.3 10 5 4.1414… 3.43 3.2 3
被除数が100
(十進法の36)
30 20 13 11.1111… 10 5.0505… 4.3 4 3.3333…
被除数が140
(十進法の60)
50 32 23 20 14 12.3232… 11.3 10.4 10
被除数が244
(十進法の100
122 53.2 41 32 24.4 22.1414… 20.3 15.04 14
被除数が1000
(十進法の216)
300 200 130 111.1111… 100 50.50505… 43 40 33.3333…
被除数が1104
(十進法の256
332 221.2 144 123.1111… 110.4 100.3232… 52 44.24 41.3333…
被除数が4344
(十進法の1000
2152 1313.2 1054 532 434.4 354.50505… 325 303.04 244
分数の小数換算値(五分割まで)
分数 1/2 1/3 2/3 1/4 3/4 1/5 2/5 3/5 4/5
六進法 0.3 0.2 0.4 0.13 0.43 0.1111… 0.2222… 0.3333… 0.4444…
十進法 0.5 0.3333… 0.6666… 0.25 0.75 0.2 0.4 0.6 0.8
分数の小数換算値(六分割と十分割の既約分数)
分数 1/6 5/6 1/A 3/A 7/A 9/A
六進法 0.1 0.5 0.0333… 0.1444… 0.4111… 0.5222…
十進法 0.1666… 0.8333… 0.1 0.3 0.7 0.9

※ ここでは、(1/10)6を「1/6」、(1/14)6 即ち (1/10)10を「1/A」と表記する。

分数の小数換算値(八分割以降の主要分数)
六進分数 六進小数 十進小数 十進分数
1/12 0.043 0.125 1/8
1/13 0.04 0.1111… 1/9
1/20 0.03 0.08333… 1/12
1/24 0.0213 0.0625 1/16
1/30 0.02 0.0555… 1/18
1/32 0.01444… 0.05 1/20
1/40 0.013 0.041666… 1/24
1/41 0.01235 0.04 1/25
1/43 0.012 0.037 1/27
1/52 0.01043 0.03125 1/32
1/100 0.01 0.02777… 1/36
1/213 0.0024 0.012345679 1/81
1/244 0.0020543 0.01 1/100
分数の小数換算値(六回分割まで)
冪指数 -1 -2 -3 -4 -5 -10 (-610)
底が2 0.3
(1/2)
0.13
(1/4)
0.043
(1/12 = 1/810)
0.0213
(1/24 = 1/1610)
0.01043
(1/52 = 1/3210)
0.003213
(1/144 = 1/6410)
底が3 0.2
(1/3)
0.04
(1/13 = 1/910)
0.012
(1/43 = 1/2710)
0.0024
(1/213 = 1/8110)
0.00052
(1/1043 = 1/24310)
0.000144
(1/3213 = 1/72910)
無理数の換算表
主な無理数 六進法 十進法
円周率 3.050330 051415… 3.141592 653589…
2の平方根 1.225245 314205… 1.414213 562373…
3の平方根 1.422042 321254… 1.732050 807568…
5の平方根 2.122553 553151… 2.236067 977499…
黄金比 1.341254 554353… 1.618033 988749…

計算表編集

加算表
+ 0 1 2 3 4 5
0 0 1 2 3 4 5
1 1 2 3 4 5 10
2 2 3 4 5 10 11
3 3 4 5 10 11 12
4 4 5 10 11 12 13
5 5 10 11 12 13 14
乗算表
× 0 1 2 3 4 5
0 0 0 0 0 0 0
1 0 1 2 3 4 5
2 0 2 4 10 12 14
3 0 3 10 13 20 23
4 0 4 12 20 24 32
5 0 5 14 23 32 41
倍数表
乗数 101 101の十進表記 102 102の十進表記 103 103の十進表記 104 104の十進表記
1 10 6 100 36 1000 216 10000 1296
2 20 12 200 72 2000 432 20000 2592
3 30 18 300 108 3000 648 30000 3888
4 40 24 400 144 4000 864 40000 5184
5 50 30 500 180 5000 1080 50000 6480

命数法編集

六進命数法とは、6 を底とする命数法である。

命数法の基本構造編集

六進命数法は、0(零)から「10」となる六までを一つの名詞として命名し、七から十一までを「6+1」「6+2」…「6+5」という形式で命名し、六の倍数は「2×6」「3×6」「4×6」「5×6」という形式で命名する。その次は、100となる三十六や、1000となる二百十六など六の冪数(6p)で新しい名詞が付けられる。「m×6p」となる数も、200となる七十二は「二倍の三十六」、300となる百八は「三倍の三十六」、4000となる八百六十四は「四倍の二百十六」、5000となる千八十は「五倍の二百十六」として命名される。

六進命数法の仕組み(1から100まで)
六進数 六進命数法 十進命数法 六進数 六進命数法 十進命数法 六進数 六進命数法 十進命数法
1 21 二六一 十三 41 四六一 二十五
2 22 二六二 十四 42 四六二 二十六
3 23 二六三 十五 43 四六三 二十七
4 24 二六四 十六 44 四六四 二十八
5 25 二六五 十七 45 四六五 二十九
10 30 三六 十八 50 五六 三十
11 六一 31 三六一 十九 51 五六一 三十一
12 六二 32 三六二 二十 52 五六二 三十二
13 六三 33 三六三 二十一 53 五六三 三十三
14 六四 34 三六四 二十二 54 五六四 三十四
15 六五 十一 35 三六五 二十三 55 五六五 三十五
20 二六 十二 40 四六 二十四 100 (六の二乗) 三十六

十進法の乗算表では「二六・十二」「三六・十八」「四六・二十四」「五六・三十」という呼び方があるが、これら四つは六進命数法と十進命数法の対比である。つまり、六進命数法が先行して「m倍の六」、これに十進命数法が後続して「m倍の十にrを加算」という呼び方になっている。これは、十進法の12が六進法で20となることからも窺える。

例えば、四の三倍で桁上がりする「dozenal」という数え方は、十進命数法だと「十二進法」だが、六進命数法だと「二六進法」となる。端数を加えた呼び方も、十進命数法の「八の三倍は二十四」(8×3 = 24)は、六進命数法では「六二の三倍は四六」(12×3 = 40)となる。

数詞編集

自然言語で六進命数法の数詞を持つものは少ない。ニューギニア島近くのフレデリク・ヘンドリク島のンドム語[1] (Ndom) が六進法の数詞を持つと報告されている[2]。ンドム語では、 mer が 6、 mer an thef が 12 (6 × 2)、 nif が 36 (62)、 nif thef が 72 (62 × 2) を意味する。

この他には、パプアニューギニアのヤム語(en:Yam languages)やコムンゾ語が(en:Kómnzo language)が六進法を使用しており、六の累乗数にも個別の数詞が付けられている。コムンゾ語で六の累乗数を意味する数詞として、nimbo (6), féta (36 = 62), tarumba (216 = 63), ntamno (1296 = 64), wärämäkä (7776 = 65), wi (46656 = 66) がある。

語彙編集

六が底になった由来として、空間の基本的な方角つである事(2 × 3 次元 = 6。上下左右前後)が挙げられる。

日本語には、「」という十進法が主流とされる中で、「三十六」という六進法に基づく語彙や名数が存在している。例として、全ての方角を指して「六合」「六方」(= 61) と呼んだり、全ての景色を指して「三十六景」「三十六峰」(= 62) というように、空間や方角に関する語彙に六進法が用いられている。歌仙も「六歌仙」(= 61) や「三十六歌仙」(= 62) というように、6の累乗で数えられている。これらの数え方は、十進法が「十二乗で百」に対して、六進法は「六の二乗で三十六」という発想に基づいている。

また、「二十四時間」ではなく「四六時中」(40(6)=24(10)) といった六進命数法の語彙も用いられている。

単位系編集

六進法は、まれに単位系で使われることがある。尺貫法では、1 は 6 である。

指数え編集

六進指数え。32(6)で20(10)、つまり32を「三二」として数える。小数も0.32で「(20/36)10=(5/9)10」を示せる。

拳をとして、片手で零からまで六種類の数を示せることから、六進法は指数えも便利である。六進法の指数えは、右手で一の位、左手で六の位を数えて、三十五(= 55(6) = 五六五)まで数える方法となる。両手が拳の状態から始まり、右手から一つずつ指を開いて、「左手が一」すなわちになったら桁上がりで右手を拳に戻す。例えば、左手に「一」と右手に「五」なら合わせて (15)6 = (11)10 を意味し、左手に「三」と右手に「二」なら合わせて (32)6 = (20)10 を意味する。

この方法では、両手で二桁、即ち「一の位」と「六の位」、「一の位」と「六分の一の位」、「六分の一の位」と「三十六分の一の位」の三種類が計算可能になる。「15」と示した場合には、(11)10の他に、(1.5)6 で「1と5/6」、(0.15)6 で「(11/36)10」を表示できる。「32」と示した場合には、(20)10の他に、(3.2)6 で「3と2/6 = 3と1/3」、(0.32)6 で「(20/36)10 = (5/9)10」を表示できる。

3/4すなわち「75パーセント」も、(75/100)10 = (27/36)10 = (43/100)6 から、左手に「四」と右手に「三」で、合わせて (43)6 = (27)10 として表示できる。

両手で十進法による指数えでは、十一(= 15(6) = 六五)以降の数をカウントできず、小数も十分率しか示せない上に、十分率は三分割四分割もできない。しかし、両手で六進法による指数えでは、片手で整数・片手で小数で「一が幾つ」と「六分の幾つ」をカウントできる上に、「六分率」で二分割も三分割も可能となり、両手で「三十六分率」にして四分割も九分割も可能になる。

乗算除算では、2のp乗、3のp乗、6×mというように段階に分ける。

  • 1.2×3 = 4(十進換算:1と2/6 × 3 = 4) 、12×3 = 40(十進換算:8×3 = 24)
    左手で「1×3 = 3」を行い、右手から2ずつ加えて左手に1つ加わったら右手を0(拳)に戻す。
  • 100÷13 = 4(十進換算:36÷9 = 4)、1÷13 = 0.04(十進換算:1÷9 = 4/36)
    「10(6) ÷ 3 = 2」の動作を左手で一回、更に右手でもう一回行なって完了する。
  • 32÷2 = 14(十進換算:20÷2 = 10)
    初めに左手で「2÷2 = 1」の動作を行い、次いで「12(6)÷2 = 4」の動作を行なって完了する。

長短編集

六進法は十進法と同じ単偶数進法であるが、長所と短所は他の「奇数×偶数」によるN進法十進法 (2×5)、十二進法 (4×3)、二十進法 (4×5)}とは対照的になっている。

長所
  • 数字の種類が必要最小限。一桁に0から5までの数字を容れて、「5の次」「23倍」「偶数奇数で割り切れる最小の数」であるが「10」となるので、手間が軽く、乗算が「五五・四六一」となり労力が軽い。
  • 5の次で桁上がりするので、漸増的な(一つずつ増やす)数え方)が可能になる。十二進法の「3の4倍」「4の3倍」、二十進法の「5の4倍」「4の5倍」といった「大は小を兼ねる」の数え方とは対照的。
  • 1/21/3も割り切れる。八進法のような「2でしか割り切れない」、九進法のような「3でしか割り切れない」、十進法のような「3で割り切れない」という不便が発生しない。
  • 10p=2p×3pなので、2と3の指数が同じになり、冪数分率や冪数単位系が便利。従って、「小は大を兼ねる」で小さい数で割りやすい、冪数分率を作りやすい。三十六である100で四分割(2-2)と九分割(3-2)の両方が可能になり、二百十六である1000で八分割(2-3)と二十七分割(3-3)の両方が可能になり、千二百九十六である10000で十六分割(2-4)と八十一分割(3-4)の両方が可能になる。
  • 十二三十の両方が端数にならない。「1年は20ヶ月」「1ヶ月は50日」「1時間は140分」「1周は1400度」になるので、時計の文字盤も6が「10」、9が「13」、12が「20」、30が「50」となり、奇数で十五の倍数も一の位が3になる(15は「23」、45は「113」)ので、時計やカレンダーが見やすくなる。
短所
  • 一桁で二分割三分割はできるが、四分割五分割はできない。例えば、長袖と半袖の中間である3/4の袖は、5/6の袖という意味で「五分袖」になってしまう。
  • 桁を増やす手間が発生する。日常レベルでも0から555(十進表記の215)までの三桁は必要で、十進表記の「1時間は60分」は「1時間は140分」となる。年数も、十進表記の「西暦2000年」は「西暦13132年」、十進表記の「皇紀2592年」は「皇紀20000年」というように五桁に膨れる。
  • 通貨の発行種類が膨大になる。通貨は「六の冪数」「六の冪数の三倍」で、「三倍→二倍→三倍→二倍」の循環で発行せねばならず、100000(65、十進表記の7776)まで十一種類、若しくは1000000(66、十進表記の46656)まで十三種類が必要になる。

関連サイト編集

参考文献編集

  1. ^ Gordon, Raymond G., Jr., ed. (2005), “Ndom”, Ethnologue: Languages of the World (15 ed.), http://www.ethnologue.com/show_language.asp?code=nqm 2008年3月12日閲覧。 
  2. ^ Owens, Kay (2001), “The Work of Glendon Lean on the Counting Systems of Papua New Guinea and Oceania”, Mathematics Education Research Journal 13 (1): 47-71, オリジナルの2015年9月26日時点によるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20150926003303/http://www.uog.ac.pg/glec/Key/Kay/owens131.htm 

関連項目編集