メインメニューを開く

本番行為

ウィキメディアの一覧記事

本番行為(ほんばんこうい、Unsimulated sex)は挿入を意味する性風俗用語。俗に「本番」と呼ばれる。通常は性交のみを指す。本番行為を含む映画は、英語圏ではUnsimulated sex film(movie)と呼ばれる。

目次

映像作品編集

映画編集

洋画、邦画を問わず、映画では性を描写するシーンでも、実際の性交を行わず演技により表現するのが通常である。しかし、演出ほか何らかの目的がある場合などは、ごくまれにこの原則から外れた作品が制作される。

日本で実際に性交を行った映画として初めて話題になったのが、1976年の大島渚監督作品『愛のコリーダ』である[1]。劇中で松田英子中島葵がそれぞれ藤竜也と性交を行っており、当時大きな話題となった。松田英子はこの映画がデビュー作で、女優として一躍有名になった。その後、若松孝二作品『聖母観音大菩薩』(1977)などにも出演した。なお、もう一人の女優中島葵は、当時既に日活ロマンポルノ成人映画への出演歴があった。

また、1981年には武智鉄二作品『白日夢』で愛染恭子[2]佐藤慶が、寺山修司作品『上海異人娼館 チャイナ・ドール[3]大野美雪クラウス・キンスキーが、1983年には『華魁』で親王塚貴子らがそれぞれ本番を行うなど、この時期には芸術作品を指向した一般映画が制作された。なお、『愛のコリーダ』はフランス資本の映画であったため、正真正銘の日本映画としては『白日夢』が初となる。

日本以外での本番映画作品としては、マイケル・ウィンターボトム9 songsなどがある[1]

主な映画作品編集

アダルトビデオ編集

日本において1981年に登場したアダルトビデオでは最初期から本番行為を含む作品も存在するが、演技であったものも少なくない。特に「ランク」の高い女優にとってはそれが当たり前であったようだ[4]。日本のアダルトビデオでは最終的に必ずモザイク処理が行われるため、撮り方次第でいかにも実際に本番行為を行っているかのように見せることができるためである。また人気AV女優が男性誌のインタビューで堂々と「フェラチオでしゃぶっているものはガムテープで作ったオブジェクト」「撮影現場では前張りを付けている」「本番はやりません」などと述べた例などもあった[5]

しかしその後著名なAV監督である村西とおるの作品が人気となり、アダルトビデオ業界で本番行為が市民権を得る[6]。そしてビデ倫の衰退と、モザイク処理の強度が弱まった1993年以降のインディーズビデオ/セルビデオの隆盛、いわゆる「シースルービデオ」「薄消しビデオ」の登場により[7]、疑似本番行為で誤魔化すことが非常に行い難くなった[8]。こういった経緯によりアダルトビデオでは疑似本番は縮小され、まさしくの本番行為が多くみられる様になっていった。

風俗店編集

日本には売春防止法が存在するため、箱ヘルデリヘルホテヘルイメクラ、また性感エステなどでの本番行為は厳禁となる。そのため、女性従業員と男性客が秘密裏に金銭の授受を行い、本番をしてしまった場合は売春防止法違反となり、店舗は営業停止せざるを得なくなる。

ソープにおいては本番行為を黙認されているが、銭湯に通う男性と女性従業員が、両者の同意(個人の自由意思)による「営業外行為」という体裁を取っている。

本番強要編集

本番行為を禁止している風俗店で、風俗に通う客が風俗嬢に身体的また精神的脅迫等をして本番行為を迫ること。俗に「本強」とも言う。そのようなことを行なった場合は通常であれば、強姦の容疑者として警察に引き渡すものだが、店が被害者である女性の身を案じて、また容疑者が仕事上の立場や家庭環境など今後の人生を懸念して、高額の慰謝料を支払うことで示談にする場合も多い。その後は出禁とされるのが通例である。

出典/脚注編集

  1. ^ a b 藤木 2009, p. 69.
  2. ^ 藤木 2009, p. 91.
  3. ^ http://movies.yahoo.co.jp > 映画トップ > 作品
  4. ^ 藤木 2009, p. 110.
  5. ^ 藤木 2009, p. 114.
  6. ^ 藤木 2009, pp. 125-134.
  7. ^ 藤木 2009, p. 210.
  8. ^ 藤木 2009, p. 211.

参考文献編集

  • 藤木, TDC (2009), アダルトビデオ革命史, 幻冬舎, ISBN 978-4-344-98125-6 

関連項目編集