2018 FIFAワールドカップ・南米予選

2018 FIFAワールドカップ・南米予選には南米サッカー連盟(CONMEBOL)に加盟する10チームで争われた。

2018 FIFAワールドカップ・南米予選
青が予選突破国、赤が予選敗退国、灰色はCONMEBOL非加盟の国・地域
大会概要
日程 2015年10月5日 – 2017年10月10日
チーム数 10 (1連盟)
大会統計
試合数 90試合
ゴール数 242点
(1試合平均 2.69点)
総入場者数 3,365,010人
(1試合平均 37,389人)
得点王 ウルグアイの旗 エディンソン・カバーニ (10得点)
2014
2022

実施概要 編集

前回大会同様、ホーム・アンド・アウェーでの2回総当たり戦で実施される。上位4チームは直接本大会出場権を得る。5位のチームは大陸間プレーオフに進出。

組み合わせ抽選会は2015年7月25日にロシアサンクトペテルブルクストレルナロシア語版にあるコンスタンチン宮殿ロシア語版で実施した[1]

南米予選の展開 編集

開幕節でブラジル、アルゼンチンが共に敗れるなど波乱の幕開けとなった。ブラジルは序盤こそ勝ち切れない試合が続いたが、7節から15節まで9連勝を記録する[2]など圧倒的な強さで4試合を残して本大会出場権を手に入れた[3]。アルゼンチンは終始低調であり最終節を前にW杯圏外に沈んでいたが、最終節のエクアドル戦ではリオネル・メッシがハットトリックを決める活躍などで逆転でW杯の出場権(南米予選3位)を掴んだ[4]。ウルグアイはエディンソン・カバーニが通算10得点で南米予選得点王となる[5]など、得点数、勝ち点でもブラジルに次ぐ成績(南米予選2位)で本大会出場権を手に入れた[6]。その他コロンビア(南米予選4位)がストレートインで[7]2大会連続本大会出場権を手に入れた。序盤はエクアドルの躍進が光った。アウェイでアルゼンチンを破るなど、5節を終えた段階で4勝1分の無敗[8]、勝ち点13を獲得して首位を走るなどW杯は確実視されていたが後半の9試合ではわずか1勝しか挙げられず8位で出場権を逃した。パラグアイは、アルゼンチン、チリ、コロンビアとのアウェイゲームを勝利するなど健闘を見せたが、最終節は最下位のベネズエラにホームで敗れ7位で敗退した[9]。ペルーは前半戦は最下位争いに沈んでいたが、後半戦の9試合に限るとブラジルに次ぐ勝ち点を記録して、失速したエクアドルと入れ替わる形でW杯の大陸間プレーオフに進んだ[10]。敗れていたボリビア戦が勝利になったり、最終節のコロンビア戦では間接FKが相手GKが触ってゴールするなど運も味方した。コパ・アメリカ2015を制した南米王者・チリは最終節に3位から一気にW杯圏外の6位まで転落し、まさかの予選敗退に追い込まれた[11]

出場国 編集

CONMEBOLに加盟する全10ヶ国が参加[12]

競技日程 編集

2015年に1節から4節、2016年に5節から11節、2017年に13節から18節が行われた[1]

日付
第1節 2015年10月8日
第2節 2015年10月13日
第3節 2015年11月12-13日
第4節 2015年11月17日
第5節 2016年3月24-25日
第6節 2016年3月29日
第7節 2016年9月1日
第8節 2016年9月6日
第9節 2016年10月3日-11日
第10節
日付
第11節 2016年11月7日-15日
第12節
第13節 2017年3月20日-28日
第14節
第15節 2017年8月31日-9月5日
第16節
第17節 2017年10月5日-10日
第18節

大陸間プレーオフは、2017年11月6日から14日の間に実施された[13]

予選順位 編集

勝ち点が同点のチームが2つ以上ある場合
勝ち点が同点のチームが2つ以上ある場合は、以下の順に比較して順位を決定する (レギュレーション条項20.6および20.7参照[14])。
  1. 総得失点差
  2. 総得点
  3. 当該チーム間の勝点
  4. 当該チーム間の得失点差
  5. 当該チーム間の得点数
  6. 当該チーム間のアウェーゴール数 (比較対象が2チームのとき)
  7. 中立地での試合 (FIFAが必要と認めたとき)
チーム







  ブラジル 18 12 5 1 41 11 +30 41
  ウルグアイ 18 9 4 5 32 20 +12 31
  アルゼンチン 18 7 7 4 19 16 +3 28
  コロンビア 18 7 6 5 21 19 +2 27
  ペルー 18 7 5 6 27 26 +1 26
  チリ 18 8 2 8 26 27 −1 26
  パラグアイ 18 7 3 8 19 25 −6 24
  エクアドル 18 6 2 10 26 29 −3 20
  ボリビア 18 4 2 12 16 38 −22 14
  ベネズエラ 18 2 6 10 19 35 −16 12
チーム AWAY
                   
H
O
M
E
ブラジル   X 2 - 2 3 - 0 2 - 1 3 - 0 3 - 0 3 - 0 2 - 0 5 - 0 3 - 1
ウルグアイ   1 - 4 X 0 - 0 3 - 0 1 - 0 3 - 0 4 - 0 2 - 1 4 - 2 3 - 0
アルゼンチン   1 - 1 1 - 0 X 3 - 0 0 - 0 1 - 0 0 - 1 0 - 2 2 - 0 1 - 1
コロンビア   1 - 1 2 - 2 0 - 1 X 2 - 0 0 - 0 1 - 2 3 - 1 1 - 0 2 - 0
ペルー   0 - 2 2 - 1 2 - 2 1 - 1 X 3 - 4 1 - 0 2 - 1 2 - 1 2 - 2
チリ   2 - 0 3 - 1 1 - 2 1 - 1 2 - 1 X 0 - 3 2 - 1 0 - 0 3 - 0 3 - 1
パラグアイ   2 - 2 1 - 2 0 - 0 0 - 1 1 - 4 2 - 1 X 2 - 1 2 - 1 0 - 1
エクアドル   0 - 3 2 - 1 1 - 3 0 - 2 1 - 2 3 - 0 2 - 2 X 2 - 0 3 - 0
ボリビア   0 - 0 0 - 2 2 - 0 2 - 3 2 - 0 0 - 3 1 - 0 1 - 0 2 - 2 X 4 - 2
ベネズエラ   0 - 2 0 - 0 2 - 2 0 - 0 2 - 2 1 - 4 0 - 1 1 - 3 5 - 0 X

日程 編集

第1節 編集









第2節 編集







ペルー  3 - 4  チリ
ファルファン   10分35分 (pen.)
ゲレーロ   90+2分
レポート (FIFA)
レポート (CONMEBOL)
サンチェス   7分44分
バルガス   41分49分


第3節 編集









第4節 編集









第5節 編集









第6節 編集









第7節 編集









第8節 編集









第9節 編集









第10節 編集









第11節 編集









第12節 編集









第13節 編集









第14節 編集









第15節 編集









第16節 編集









第17節 編集









第18節 編集









大陸間プレーオフ 編集

大陸間プレーオフの組み合わせは、2015年7月25日にロシアサンクトペテルブルクストレルナロシア語版にあるコンスタンチン宮殿ロシア語版で行われた組み合わせ抽選会で決定した[19]

試合結果 編集

チーム #1 合計 チーム #2 第1戦 第2戦
ニュージーランド   0 - 2   ペルー 0 - 0 0 - 2


脚注 編集

  1. ^ アルゼンチン対ブラジルは、当初2015年11月12日に予定されていたものの、悪天候により2015年11月13日に延期となった[15]
  2. ^ a b ボリビアは第7節・第8節において、代表選手として資格のない選手を起用していた (パラグアイ出身でボリビア国籍に帰化したネルソン・カブレラスペイン語版が、国際サッカー連盟が定める代表選手となるための条件「帰化後5年以上の居住」を満たしていなかった[16])ことから、両試合は没収試合 (ボリビアの0-3での敗戦扱い)とされた[17]
  3. ^ a b c チリ対ボリビア戦は差別的行為が行われたため、エスタディオ・ナシオナルではなくサンティアゴに所在するエスタディオ・モヌメンタル・ダビド・アレジャーノで開催された。さらにチリに関しては今年5月に別の違反があり保護観察期間だったこともあり、2017年3月28日に行われるチリ対ベネズエラ戦でのエスタディオ・ナシオナルでの試合開催が禁止された[18]

出典 編集

  1. ^ a b A unanimous decision: A draw will determine the classifications for the World Cup and CONMEBOL Tournaments” (英語). CONMEBOL.com (2015年1月23日). 2015年1月27日閲覧。
  2. ^ バルサ移籍のパウリーニョ&“渦中”のフィリペ・コウチーニョ弾でブラジル9連勝!首位通過を決める”. ゲキサカ (2017年9月1日). 2024年4月4日閲覧。
  3. ^ サッカーキング編集部 (2017年9月1日). “ブラジルが圧巻8連勝で首位確定…2位以下は大混戦/南米予選第15節”. サッカーキング. 2024年4月4日閲覧。
  4. ^ メッシが大一番でハットの活躍!アルゼンチンが逆転でW杯出場”. www.afpbb.com. 2024年4月4日閲覧。
  5. ^ FIFAワールドカップ南米予選:得点ランキング”. FIFA. 2024年4月4日閲覧。
  6. ^ Shimbun, Nikkey (2017年10月11日). “サッカーW杯南米予選=3カ国の出場とペルーPO進出決定=首位ブラジルはチリの夢粉砕”. ブラジル知るならニッケイ新聞WEB. 2024年4月4日閲覧。
  7. ^ サッカーキング編集部 (2017年10月11日). “コロンビアが悲願のW杯出場決定! 同点に持ち込んだペルーはプレーオフへ”. サッカーキング. 2024年4月4日閲覧。
  8. ^ [W杯南米予選エクアドルが初黒星で首位陥落、チリは4発快勝で4戦ぶり白星]”. ゲキサカ (2016年3月30日). 2024年4月4日閲覧。
  9. ^ 4発勝利のウルグアイが3大会連続13回目のW杯出場! パラグアイは最下位相手に敗れて予選敗退…《ロシアW杯南米予選》”. 超ワールドサッカー!. 2024年4月4日閲覧。
  10. ^ アレク、故郷・ペルーのW杯予選にドキドキ「一瞬終わったかと…」/デイリースポーツ online”. デイリースポーツ online (2024年4月4日). 2024年4月4日閲覧。
  11. ^ 南米王者チリ、まさかの予選敗退! W杯出場圏内3位から圏外6位に転落”. フットボールチャンネル (2017年10月11日). 2024年4月4日閲覧。
  12. ^ Road to Russia with new milestone” (英語). FIFA.com (2015年1月15日). 2015年1月27日閲覧。
  13. ^ FIFA Calendar” (英語). FIFA.com. 2015年1月27日閲覧。
  14. ^ Regulations – 2018 FIFA World Cup Russia” (PDF) (英語). FIFA.com. 2015年8月2日閲覧。
  15. ^ Argentina v Brazil: World Cup qualifier postponed because of rain” (英語). BBC Sport (2015年11月13日). 2015年11月13日閲覧。
  16. ^ Por qué la FIFA consideró que Nelson Cabrera estaba mal incluido y sancionó a Bolivia” (スペイン語). ラ・ナシオン (2016年11月1日). 2016年11月22日閲覧。
  17. ^ Bolivia sanctioned for fielding ineligible player”. 国際サッカー連盟 (2016年11月1日). 2016年11月22日閲覧。
  18. ^ FIFA、”差別的行為”で11カ国に対して罰金処分。チリは試合の開催禁止処分も”. フットボールチャンネル (2016年10月5日). 2016年10月7日閲覧。
  19. ^ The Preliminary Draw results in full” (英語). FIFA.com (2015年7月25日). 2015年9月11日閲覧。

外部リンク 編集

関連項目 編集