三重県伊勢市の立石(夫婦岩)

夫婦岩(めおといわ、ふうふいわ、みょうといわ)、夫婦石(めおといし、ふうふいし、みょうといし)は、日本各地にある奇岩名勝。2つの岩が夫婦が寄り添うように見えることから名付けられる。海面から飛び出した岩と、山中の岩に大別できる。岩が3つ以上あって、そのうち2つだけを夫婦岩、夫婦石と呼ぶこともある。

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概要編集

 
歌川広重画 『冨士三十六景 伊勢二見か浦』

江戸時代浮世絵師が描くなど、三重県伊勢市二見興玉神社にある夫婦岩が古くから夙(つと)に知られ、一般的には「夫婦円満や家内安全」、「海上保安や大漁追福」の象徴や祈願祈念でもあるが、古くは古神道における磐座信仰(いわくらしんこう)といわれるものがあり、自然に存在する象徴的な場所やもののうち、特に巨石、神体とし、が宿る場所として信仰した。そのため注連縄を飾り、鳥居を備えたりして、そこに神が鎮座している(神留まる・かんづまる)証としている。

また古神道や現在の神道に息づく表裏一体という概念の具現化であり、例えばこの世は、現世(うつしよ)と常世(とこよ)からなるという考えや、七福神のうち恵比寿大黒が二柱揃って一つのものとして信仰されたり、また履物を両方そろって一膳や一足という数え方も日本独特といわれる。

 
道祖神に巻かれた注連縄:長野県軽井沢町にある男女一対になった石塚

古事記』においても夫婦の神話が多くあり、イザナミイザナギからサルタヒコアメノウズメなどの物語があり、これらが賽の神(さいのかみ)や道祖神(どうそじん)になり、磐座信仰と結び付いていったと考えられている。このことから地蔵や道祖神において夫婦が一体となって象られたり、2つの大小の岩や石像が一対となったものが祀られている。このような夫婦信仰とも言われるものが世の中に時代とともに広まり、身近なところでは夫婦茶碗などになり、同時に戸主といった家族という枠組みを作る上での、子作り・子育て・子宝信仰にも深く関わっている。

これら磐座信仰表裏一体夫婦信仰(夫婦和合ともいい、子孫繁栄祖霊信仰の根幹でもある)という考えが、一体となって祀られる対象となったものが、夫婦岩である。

大注連縄編集

大注連縄(おおしめなわ)の例として、三重県伊勢市二見町江の立石(たていし)が挙げられる。「夫婦岩」と呼ばれている立石と根尻岩を結ぶ大注連縄は、沖にある興玉神石の鳥居とされており、12月(正月前)と5月、9月の年3回、二見興玉神社の氏子らの手で、より合わされ、張り替えられる[1]。張替神事の間、木遣り歌が歌われ、古い縄の切れ端を夫婦円満のお守りとして持ち帰る人もいる[2]

全国夫婦岩サミット編集

日本各地の夫婦岩、夫婦石がある10ヶ所の観光地により全国夫婦岩サミット連絡協議会が結成されており、全国夫婦岩サミットを開催している。

日本各地の夫婦岩編集

※:全国夫婦岩サミット連絡協議会に参加しているもの

北海道編集

東北編集

関東編集

中部編集

近畿編集

中国編集

四国編集

 
高知県室戸市海岸線にある夫婦岩

九州・沖縄編集

脚注編集

関連項目編集