高梁市

日本の岡山県の市

高梁市(たかはしし)は、岡山県の中西部に位置する広島県と境を接する。中心部は備中松山藩城下町であり、山城松山城(備中松山城)で知られる。

たかはしし ウィキデータを編集
高梁市
高梁市旗 高梁市章
高梁市旗 高梁市章
2005年3月24日制定
日本の旗 日本
地方 中国地方山陽地方
都道府県 岡山県
市町村コード 33209-7
法人番号 3000020332097 ウィキデータを編集
面積 546.99km2
総人口 26,248[編集]
推計人口、2024年3月1日)
人口密度 48人/km2
隣接自治体 総社市井原市新見市真庭市加賀郡吉備中央町
広島県庄原市神石郡神石高原町
市の木 アカマツ
市の花 サクラ
市の鳥 ヤマセミ
高梁市役所
市長 近藤隆則
所在地 716-8501
岡山県高梁市松原通2043番地
北緯34度47分28秒 東経133度37分01秒 / 北緯34.79103度 東経133.61683度 / 34.79103; 133.61683座標: 北緯34度47分28秒 東経133度37分01秒 / 北緯34.79103度 東経133.61683度 / 34.79103; 133.61683
地図
市庁舎位置

高梁市役所
高梁市役所
外部リンク 公式ウェブサイト

高梁市位置図

― 政令指定都市 / ― 市 / ― 町・村

ウィキプロジェクト

概要 編集

 
愛宕ループ橋展望台から眺めた高梁市中心部(2022年2月)
 
雲海展望台から望む松山城(2021年11月)

古来から備中国の中核であり、近世では幕藩体制のもと備中松山藩を中心として繁栄した[1]一級水系高梁川が市の中心部を貫流し、かつては高梁川を利用して高瀬舟によって玉島港倉敷市)まで物資の輸送が盛んに行われたため、高梁は物流の中心として発展した。

現存天守の中で唯一の山城であり最も標高の高い場所にある松山城の眼下に広がる高梁の城下町は、武家屋敷町家神社仏閣などが立ち並ぶことから備中の小京都と呼ばれ[2]、映画『男はつらいよ』シリーズでは2度ロケ地となった事でも知られる[3][4]

市の北側に位置する成羽町吹屋地区は、江戸時代後期から大正にかけて銅山弁柄の巨大産地として繁栄を極め、現在も弁柄漆喰壁や格子と赤銅色の石州瓦の家々が並ぶ赤い町並みがみられる[5]。かつて日本最古の現役木造小学校舎であり、閉校後は修理を経て一般開放されている旧吹屋小学校[6]とともに観光客を集める。2020年に吹屋地区にまつわる一連のストーリーは「ジャパンレッド」発祥の地~弁柄と銅(あかがね)の町・備中吹屋~として日本遺産に認定された[7]

毎年8月14日から3夜開催される備中たかはし松山踊りは、1648年から踊り継がれる県下最大規模の盆踊りである[8]。他にも伝統芸能では、江戸時代から伝わり広く備中地方を中心に演じられる高梁市が発祥の備中神楽や、一部地域の祭事で奉納される渡り拍子などがある。このように豊かな歴史的遺産と文化に彩られている。

朝にが発生しやすく、特にからのよく晴れたの弱い日には高い場所で雲海を見られることが多い。松山城から離れた場所にある雲海展望台からは、条件次第で雲海に浮かぶ松山城を望むことができ[9][10]、その姿は天空の城と称される[11]。他にも市内には川上町の弥高山公園、松原町の松原霧の海展望の丘、有漢町の大平山展望台などの雲海の名所がある。

農業では、ブドウニューピオーネ[注 1]トマトは岡山県一の産地である[13]。また、シャクヤクの花は中四国最大の産地である[14]

高梁市のブランドメッセージは、わたしあうまち高梁市[15]

現在の高梁市は2004年に高梁市、上房郡有漢町川上郡成羽町川上町備中町の1市4町が合併し、新設された市である。

地理 編集

位置 編集

 
高梁市中心部周辺の空中写真。
2018年7月12日撮影の6枚を合成作成。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

岡山県の中西部に位置し、岡山市中心部から北西へ約32km(市役所を基準)に位置する。県下三大河川の一つ高梁川が東側を南北に貫流し、その両側に吉備高原が東西に広がっている[1]。東西に35km、南北に30kmで[16]、岡山県の7.7%を占め、岡山県内の市町村で4番目に広い面積を有している。2004年平成の大合併により、西側で広島県と接するようになるなど大幅に市域が広がった。市内全域が旧備中国に属している。

交通では、高梁は山陽山陰を結ぶいくつかの陰陽連絡路線の途中に位置する。岡山市から鳥取県米子市まで南北に貫く国道180号[注 2]およびJR伯備線と、広島県福山市から鳥取県北栄町へ貫く国道313号ロマンチック街道313)との交点である。また、中国横断自動車道である岡山自動車道が近接して通っている。

かつては、松山往来新見往来成羽往来が現在の高梁市中心部で交差した。また成羽往来は成羽から北西方面の吹屋・坂本を経由し庄原市東城町へ抜ける吹屋往来と、南方面の笠岡往来とが交差した。さらに、高梁川の水運を利用した高瀬舟による輸送が江戸時代から行われ、近代国鉄伯備線を利用した輸送へ転換されるまで継続された。これらのことから、交通の要衝となり栄えた。

明治期には、の生産で繁栄した吹屋地区に関係する交通網も発達した。笠岡市金浦地区から魚仲士(うおなかせ)と呼ばれる運搬役が笠岡往来および吹屋往来を経由し吹屋まで結んだことから、とと道と呼ばれた。また、日露戦争の特需を背景に銅の輸送力強化を図りトロッコ専用軌道が吹屋から成羽まで成羽川に沿って敷設された。なおこのトロッコ道は、後に旧国鉄伯備線(備中高梁 - 新見間)の誘致を旧川上郡が行ったが、却下され伯備線は高梁川沿岸を通るルートとなっている[17]

東西南北端点
出典:国土地理院[18]

地形 編集

 
逸見石

市内の東部を一級水系の高梁川が北から南に貫流し、支流の有漢川、成羽川が合流する。地勢は河川に沿って帯状に曲折した低地部と、高原部に至る傾斜部、および高原部分とからなっている。おおむね標高は西に行くほど高く東に行くほど低い[1]

中心市街地は高梁川に成羽川が合流する地点の北側に広がる盆地に位置し、城下町の古い町並みを残している。成羽地区の中心地も、成羽川沿いの盆地で城下町であった。標高は、盆地部が50メートルから100メートル、丘陵部が300メートルから500メートル。

総面積の78.5%は山林・原野、8.7%は耕地、12.8%はその他[16]

市の西部を流れる成羽川流域には、地質が石灰岩質のカルスト地形がみられ、石灰岩地帯特有の渓谷や台地がみられる。特に備中町を中心に石灰工業が盛んである。備中町布賀地区では世界的に珍しい逸見石をはじめ、備中石など新鉱物である鉱物鉱石が発見および産出される。

成羽周辺地域には、成羽層群と呼ばれる5層からなる地層[注 3]があり、植物化石化石を産するが、多くの植物化石は成羽町の南にある日名畑層から産出した。動物に比べて腐りやすい植物の化石が多種確認され、数多くの新種が産出した。成羽の植物化石は114種類確認されているが、そのうち新種は38種と約3分の1であり、これだけ多くの新種が同じ地域から産出する事は世界でも大変まれである[19]

    • 臥牛山、愛宕山、稲荷山、高倉山、鵜足山、高村山、木野山、鶴首山、鵠ノ森山、高丸山、須志山、大岳山、弥高山、日野山、猪辻山、長松寺山、高山、小吹山、天神山、猿神山、大山、大池山
  • 河川
  • 湖沼
    • 備中湖(新成羽川ダム)、田原ダム、黒鳥ダム : 発電用ダム。
    • 楢井ダム : 多目的ダム[20]
    • 大竹ダム、湯野ダム : 灌漑用ダム。
    • 新城池、長代池 : ため池
  • 峡谷

気候 編集

高梁(落合町近似)
雨温図説明
123456789101112
 
 
39
 
9
-1
 
 
49
 
10
-1
 
 
90
 
14
2
 
 
97
 
20
7
 
 
126
 
25
12
 
 
167
 
28
17
 
 
195
 
32
22
 
 
112
 
33
23
 
 
162
 
29
19
 
 
93
 
23
12
 
 
56
 
17
6
 
 
46
 
11
1
気温(°C
総降水量(mm)
出典:気象庁[21]
インペリアル換算
123456789101112
 
 
1.5
 
47
30
 
 
1.9
 
49
30
 
 
3.5
 
57
35
 
 
3.8
 
68
44
 
 
5
 
77
54
 
 
6.6
 
82
63
 
 
7.7
 
89
72
 
 
4.4
 
92
73
 
 
6.4
 
83
65
 
 
3.7
 
73
54
 
 
2.2
 
62
43
 
 
1.8
 
51
34
気温(°F
総降水量(in)

年間を通して霧がよく発生する。そのため日照時間は岡山市に比べると少ない。冬季には積雪もみられるが、積雪量は標高によってかなり差があり、平地部では数cm程度であるが、北部の高原部では10cm~20cmになる事もある[22]

気温については、高原部では昼夜の気温差が大きい。平地部は比較的温暖である[22]が、盆地のため4月から9月頃にかけては日射による熱がこもりやすく、県内でも特に気温が上昇し、最高気温が全国1位となる日もある[23]。35℃を超える猛暑日となる日も多い。

2020年8月9日から9月1日の24日間連続猛暑日となり、国内新記録となった[注 4][24][25]。また、その間の2020年8月21日に最高気温39.3℃を記録したが、これは岡山県内最高に並ぶ記録である[注 5][26]

年間平均気温は14.5℃、年間平均降水量は1,230mm[21]。降雨の多くは多雨期か台風に集中しており、季節風地震などの被害は比較的少ない[27]

天気予報の区分では「高梁地域」に属し、岡山地域、東備地域、倉敷地域、井笠地域とともに「岡山県南部」(県南)として扱われる[28]

高梁(落合町近似)の気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
最高気温記録 °C°F 17.0
(62.6)
22.4
(72.3)
25.8
(78.4)
31.6
(88.9)
34.1
(93.4)
36.7
(98.1)
38.9
(102)
39.3
(102.7)
37.0
(98.6)
31.8
(89.2)
28.2
(82.8)
20.1
(68.2)
39.3
(102.7)
平均最高気温 °C°F 8.5
(47.3)
9.7
(49.5)
13.8
(56.8)
20.1
(68.2)
25.1
(77.2)
27.8
(82)
31.6
(88.9)
33.1
(91.6)
28.6
(83.5)
22.7
(72.9)
16.5
(61.7)
10.7
(51.3)
20.7
(69.3)
日平均気温 °C°F 2.8
(37)
3.7
(38.7)
7.3
(45.1)
12.9
(55.2)
18.1
(64.6)
22.0
(71.6)
26.0
(78.8)
27.0
(80.6)
22.7
(72.9)
16.3
(61.3)
10.1
(50.2)
4.9
(40.8)
14.5
(58.1)
平均最低気温 °C°F −1.2
(29.8)
−0.9
(30.4)
1.8
(35.2)
6.6
(43.9)
12.1
(53.8)
17.4
(63.3)
22.0
(71.6)
22.8
(73)
18.5
(65.3)
12.0
(53.6)
5.9
(42.6)
1.0
(33.8)
9.8
(49.6)
最低気温記録 °C°F −8.3
(17.1)
−10
(14)
−5.5
(22.1)
−2.2
(28)
1.0
(33.8)
7.6
(45.7)
12.8
(55)
15.1
(59.2)
6.5
(43.7)
2.4
(36.3)
−2.2
(28)
−6.1
(21)
−10
(14)
降水量 mm (inch) 39.4
(1.551)
48.8
(1.921)
90.2
(3.551)
96.9
(3.815)
125.6
(4.945)
166.5
(6.555)
195.2
(7.685)
112.3
(4.421)
162.1
(6.382)
93.0
(3.661)
56.4
(2.22)
46.2
(1.819)
1,230.3
(48.437)
平均降水日数 (≥1.0 mm) 5.6 7.2 9.4 9.3 9.6 11.4 11.4 8.7 9.8 6.9 6.4 6.2 101.9
平均月間日照時間 135.2 130.7 164.7 186.1 193.8 134.8 148.1 182.0 146.0 154.4 135.1 124.1 1,831.2
出典1:気象庁[21](統計期間:平均気温・降水量・日照時間は1991-2020年)
出典2:気象庁[29]
高梁(落合町近似)の気象観測極値と特筆記録[29][30]
要素名 観測値 観測年月日 備考
最高気温 39.3℃ 2020年8月21日 岡山県内タイ記録
最低気温 -10.0℃ 1981年2月27日
24時間降水量 225.5mm 2018年7月6日-7月7日 平成30年7月豪雨
1時間降水量 55mm 1988年6月27日
最大瞬間風速 23.0m/s 2018年9月30日 平成30年台風第24号
連続猛暑日 24日 2020年8月9日-9月1日 国内記録

地域 編集

行政区域は2004年合併前の旧市町と同じく、旧高梁市域である高梁(たかはし)と、旧町の有漢(うかん)、成羽(なりわ)、川上(かわかみ)、備中(びっちゅう)との5地域に区分される[31]

市の中心である備中高梁駅周辺、落合町(近似、阿部)、成羽町国道313号沿線には市街地が形成されており人口が集中しているが、その他の地域では小規模集落が広く分布している[32]。地理的条件から、平地は河川沿いなどに分布しているため、限られた狭隘な箇所に人口が集約する構造となっている。可住地面積割合は約20.7%(2019年[33])。

市内全域が中山間地域であり[34]、全域で過疎地域[35]及び特定農山村地域[36]の指定を受けている。

合併後の住所表記は、旧高梁市域は従来通りとし、旧4町(有漢町、成羽町、川上町、備中町)も「高梁市〇〇町〇〇」の形で表記する。「大字」の文字は省略する。例「川上郡成羽町大字下原」→「高梁市成羽町下原」となる[37]

高梁市の住所一覧
地域 住所
高梁 (旧高梁町) 内山下(うちさんげ)、川端町(かわばたちょう)、小高下町(ここうげちょう)、奥万田町(おくまんだちょう)、和田町(わだちょう)、間之町(あいのまち)、本町(ほんまち)、新町(しんまち)、片原町(かたはらちょう)、中之町(なかのちょう)、石火矢町(いしびやちょう)、頼久寺町(らいきゅうじちょう)、御前町(おんざきちょう)、伊賀町(いがまち)、寺町(てらまち)、中間町(ちゅうげんまち)、下町(しもまち)、鍜冶町(かじまち)、大工町(だいくちょう)、荒神町(こうじんちょう)、甲賀町(こうがちょう)、八幡町(やはたちょう)、柿木町(かきのきちょう)、向町(むこうちょう)、鉄砲町(てっぽうちょう)、弓之町(ゆみのちょう)、南町、東町、栄町、松原通、正宗町(まさむねちょう)、浜町(はまちょう)、旭町(あさひまち)、上谷町(かみだにちょう)、下谷町(しもだにちょう)、原田北町、原田南町、中原町(なかばらちょう)、横町、段町(だんちょう)、松山
津川町 八川(やがわ)、今津
川面町
巨瀬町
中井町 津々、西方(にしがた)
玉川町 玉、増原(ましはら)、下切(したぎり)
宇治町 遠原(とおばら)、宇治、穴田、本郷
松原町 大津寄、松岡、春木、神原(こうばら)
高倉町 大瀬八長(おおせおなが)、田井、飯部(いいべ)
落合町 近似(ちかのり)、阿部、原田、福地(しろち)
有漢 有漢町 有漢(うかん)、上有漢(かみうかん)
成羽 成羽町 下日名、上日名、下原(しもはら)、星原(ほしばら)、佐々木、成羽、羽山(はやま)、羽根、小泉、相坂(あいさか)、長地(おさじ)、布寄(ふより)、吹屋(ふきや)、中野、坂本
川上 川上町 地頭、七地、三沢、領家、臘数(しわす)、吉木(よしぎ)、仁賀(にか)、上大竹、下大竹、高山市(こうやまいち)、大原(おおばら)、高山
備中 備中町 志藤用瀬(しとうようぜ)、布瀬(ふせ)、長屋、布賀(ふか)、平川、東油野、西油野、西山
読み方の出典:日本郵便[38]

隣接市町村 編集

人口 編集

人口は戦後の1950年頃がピークで、高度経済成長が進むにつれて急激に減少し、現在まで減少が続いている[39]

2020年国勢調査では29,072人。2015年から2020年の5年間の人口減少率は約9.4%減で、県内27市町村中ワースト2位(県内15市ではワースト1位)である[40]。母親世代の減少や晩婚化などによる出生数の減少に加え[39]、社会動態では進学や就職で県南都市部へ流出するケースも多い[41]。男性のうち未婚の割合は県内でも特に高い[39]。男性の生涯未婚率は31.3%で県内15市中1位(県平均24.5%[42])。

年齢別分布を見ると、典型的な中山間地域の特徴として高齢化率が高く、約41.5%で県内27市町村中7位(県内15市では3位)[40]。その一方で、市中心部にある吉備国際大学の影響で、19歳から23歳までの年齢別人口は突出して多く、学生の町であることが見てとれる。

外国人の割合は約3.1%で、県内27市町村中1位である[43]。国籍は1位インドネシア(261人)、2位ベトナム(251人)。外国人の数は2013年から2020年までで約55%増加しており、吉備国際大学の留学生や外国人技能実習生の受入拡大が影響している[39]

 
高梁市と全国の年齢別人口分布(2005年) 高梁市の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 高梁市
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性

高梁市(に相当する地域)の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より


歴史 編集

鎌倉時代・室町時代 編集

成羽では1189年文治5年)、河村秀清鶴首城を築城したと伝えられる。

高橋(現在の高梁市中心部)では、1240年延応2年)、相模国三浦氏一族と伝えられ、承久の乱後に有漢郷の地頭となった秋庭重信が大松山に最初のを築いた。1331年弘元元年)から三好氏一族の高橋宗康が居城した頃には、3つ目の小松山にまで縄張りを拡大。この辺りの地名はこれまで高橋であったが、高橋宗康が自分のを呼ばせるのを嫌ったためか、松山に改めている[44]

以後、備中国のほぼ中央に位置する要衝として、その支配権を巡る幾多の争奪戦が繰り広げられた[45]上野氏庄氏が城主となって支配した後に、永禄年間(1558~1570年)には成羽の豪族三村氏が松山城に入り備中北部一帯を支配した。

安土桃山時代 編集

1575年天正3年)の備中兵乱で三村氏は毛利氏宇喜多氏両勢力によって滅ぼされると[46]、備中国は高梁川を境に西側は毛利氏、東側は宇喜多氏によって分割支配された。

江戸時代 編集

 
藩主が平時政務を執った尾根小屋正門跡(現在の岡山県立高梁高等学校

1600年慶長5年)関ヶ原の戦いで両勢力とも退いた後、備中松山は幕府直轄地となり国奉行小堀氏小堀正次と子の政一(遠州))が入った。1617年元和3年)大名池田氏が入封し備中松山藩が成立すると、水谷氏の時代にかけて備中松山の城下町が完成した[47]高梁川水運を利用した高瀬舟の往来により、高梁が物流拠点の地位を確立したのもこの時代からである。

一方、成羽藩では、1617年(元和3年)藩主の山崎家治が成羽城を築き鶴首城は廃城。1639年寛永16年)水谷勝隆が入るも、1642年(寛永19年)松山城へ移り成羽藩は一旦廃藩。1658年万治元年)山崎家治の分家である山崎豊治が成羽藩へ入り、以後山崎家が廃藩置県まで治めた。

 
山田方谷

幕末、備中松山では藩主板倉勝静藩政改革において山田方谷を登用し財政再建および産業分野で成果を上げ、明治以降の繁栄の基礎を作った[45]。勝静は幕府の老中など要職に登用された。1868年慶応4年)戊辰戦争の際、勝静が旧幕府軍で転戦したため、備中松山藩は朝敵とされた[47]。国元では、新政府の命令により岡山藩に攻められる事態となったが、方谷は松山城の無血開城を決したため、城下町が攻撃されることなく岡山藩の支配下に置かれた。

明治・大正 編集

1869年明治2年)山田方谷から派遣された松山藩士により箱館から東京へ連れ戻された板倉勝静は、降伏を決断する[48]。これにより、備中松山藩は減封となる。

また、同名の伊予松山藩が早い段階で恭順したため、新政府は敵対した側の備中松山藩に藩名の変更を要請。高梁川の名から取った高梁藩に改名したことが、現在の高梁市の由来となっている[47]

現市域の高梁川以東の大部分は賀陽郡、以西の大部分は下道郡(時期によっては小田郡後月郡も混在)であった。のちに東部は上房郡、西部は川上郡として分立した。1871年(明治4年)、廃藩置県により藩名は高梁県・成羽県となった後に統合して小田県となり、1875年(明治8年)に岡山県に統合された。1889年(明治22年)6月1日、町村制施行によりそれまで村であった単位が統廃合し、高梁町松山村川面村巨瀬村津川村宇治村落合村高倉村玉川村松原村宇治村が発足した。

産業では、江戸時代から牛や馬の売買が行われており、1885年(明治18年)に家畜市場が設立されると、1992年の閉場まで100年以上もの間取引が続けられた。葉タバコの生産地として1897年(明治30年)に高梁一等葉煙草専売所(後の日本専売公社高梁工場)を開設した。大正初期には、この地域でモール製造機が発明され、機械モールの生産が始まった。その後、アメリカへ輸出されるようになり、急速に発展した。昭和中期まで地域の特産品としての地位を占めるようになる[45]

生活も次第に近代化され、大正初期には一時期ガス灯だったが、大正末期頃までには(旧)高梁市域全域で電気のある生活ができるようになった[45]。道路などの整備は不十分で、輸送の中心は高瀬舟であった。1904年(明治37年)に中国鉄道吉備線が岡山 - 湛井間に敷設されると、高梁の物流はそれまでの玉島経由から、湛井を経由したものにシフトされた[45]1918年(大正7年)に高梁 - 湛井間で乗合自動車の運行が開始。1922年(大正11年)頃にはタクシー業者も生まれた[49]。道路網は、山の尾根を経由した道が多く、河川の横断は、高梁川の一部で木造橋梁が建設され始めたものの、架橋費用が膨大でまだ渡し船が一般的であった[50]

教育では、藩校の有終館や私塾の牛麓舎などで教鞭をとった山田方谷や、1879年(明治12年)からキリスト教伝道を行った金森通倫新島襄らから、または1882年(明治15年)設立された高梁基督教会堂で学び得た多くの教育者・学者・思想家らを高梁から輩出した。地元においては福西志計子が女子高等教育の必要性を説き、1881年(明治14年)に岡山県初の女子中等教育施設である私立縫製所を向町の自宅に設立[51]1885年(明治18年)には文学科と合わせて順正高等女学校に改組し、その後県へ移管となり、現在の県立高梁高校家政科へと受け継がれている。

中等教育機関は他にも、1895年(明治28年)に県立の岡山県高梁尋常中学校(現在の県立高梁高等学校)が、1904年(明治37年)に佐藤晋一によって有漢教員養成所(現在の方谷學舎高等学校)が設立された[52]

昭和 編集

 
高梁市内の伯備線を走る特急やくもと高梁川

1926年(大正15年)国鉄伯備線美袋駅 - 木野山駅間が開通し、1927年昭和2年)備中川面駅まで延伸、1928年(昭和3年)には足立駅まで延伸し全線開通した。これにより山陰山陽が鉄道で結ばれると、人や物の交流が促進されるようになった[49]

城下町を象徴する松山城は明治以後荒れたままになっていたが、1939年(昭和14年)に旧高梁町が本格的な解体修理に取り組み、1940年(昭和15年)に天守と二重櫓が威容を取り戻した[49]

終戦後の1945年(昭和20年)の農地改革では多くの自作農家が生まれ、農家の生産意欲向上へつながった[49]1953年(昭和28年)に市町村合併促進法が施行された。それまで地方自治法では市制を敷くためには人口5万人以上、中心市街地の戸数が全戸数の60%以上であることが原則であるが、明治維新後に成立したままの規模の小さい市町村を廃し行政規模の適正規模の適正化を図る3年間の時限立法であった。人口の少ない備北地方ではこの機会を除いては市制を施行する事が到底出来ないとして、高梁町を中心に合併の機運が盛り上がった。一部町村の脱落や不参加、地域内紛争などの紆余曲折があったものの、1954年(昭和29年)5月1日に高梁町・川面村・巨瀬村・津川村・宇治村・落合村・高倉村・玉川村・松原村の1町8村が合併し高梁市として発足し、翌1955年(昭和30年)には中井村も加入した[53]。合併後は一体性の確立に腐心し、またデフレーションや行政機構の膨大化から初年度は1千万円以上の収入不足となる等苦しい財政事情の中での出発であったが、1961年(昭和36年)頃までは産業基盤の整備を中心に都市基盤の確立に力を注いだ[54]

産業では農業の振興が図られた[55]。稲作、葉タバコの他、ナシモモなどの果樹や野菜について、自立専業農家の育成や農地造成による経営拡大の促進が行われた。葉タバコは昭和40年代以降減反政策により出荷量が大幅に減ったが、ブドウの一種であるピオーネへの転作が進んだ[56]。ピオーネは1973年(昭和48年)に成羽町で試験導入されて以降、前述の葉タバコからの転作に加え、品種転換や稲作からの転作により拡大し、後に岡山県一の産地となるまでに至っている[57]。また、畜産の振興も図られた[54]。肉用牛は、農耕用にも使用されていたため1964年(昭和39年)には約3,000頭飼養されていたが、1960年代後半以降自動耕運機の普及に伴い飼養頭数も急速に減少。1980年(昭和55年)以後は1,000頭前後で推移した。乳用牛は、県から備中集約酪農地域の指定を受けて市によって奨励され、市有乳牛の貸付も行われたが計画の3,000頭には及ばなかった。1970年代から1,200 - 1,300頭で推移していたが、1992年平成4年)をピークに急速に減少した。また、肉用牛も乳用牛も農家数は一貫して減少し1戸当たりの多頭化が強まった[58]

幼稚園や学校の新築や増改築、市営住宅の建設も積極的に行われた。高梁の風土病と噂された肝炎が流行したため、上水道の敷設を行い1962年(昭和37年)に完成した[54]。道路網は、1960年代から1970年代には、モータリゼーションによって農村地域でも自動車が普及した事と、土木技術の向上により、国道改良や市道・農道の整備拡幅、橋の架け替えが行われた。特に国道180号は、川端町から落合橋まで(4車線化)、幡見橋付近(バイパス化)、川面(バイパス化)などで渋滞が相次いだため改良された[59]。また、1973年(昭和48年)に高梁大橋が完成。鉄道網では、1972年(昭和47年)に特急やくも備中高梁駅に停車し、1973年には備中高梁駅以南の複線化が実現した。通信分野では、電話網の充実、有線放送電話の拡充強化などが実現した[60]

教育環境については、小中学校の統合整備が行われた[60]他に、加計学園の協力で高梁学園(現在の順正学園)が創設され、1967年(昭和42年)に順正短期大学順正高等看護専門学校が開校した[61][注 6]1972年昭和47年7月豪雨では各地区で浸水や家屋流失および損壊が続出し大きな被害が出た[62]。市は災害対策や復旧事業に多額の費用を要したため財政難となったが、県の全面的な支援を受けて財政再建を行ったため、財政再建団体にならずに踏みとどまった[63]。災害の教訓から着手した公共下水道事業は[63]1987年(昭和62年)に浄化センターが完成した事で一部使用開始した[64]

1960年代から1980年代にかけて多くの企業の誘致が進められた。また、1985年(昭和60年)には松原町神原地区にパインツリーゴルフクラブが開業した。当初は36ホールが計画されたが18ホールに縮小し、その残地を利用したきびの郷ワンダーランド1980年(昭和55年)に開園した[65](1996年に閉園)。

文化では、映画「男はつらいよ」の高梁ロケが1971年(昭和46年)と1983年(昭和58年)の2度行われ、高梁が全国に知られる事となった。また、1985年(昭和60年)、童謡を心のふるさとにし、童謡を通して高梁市を安らぎのある街にするべく、童謡のまちづくり計画を開始。同年には高梁総合文化会館も開館し、1986年(昭和61年)に第1回童謡まつりが開かれた[66]

平成・令和 編集

「学園文化都市づくり」を市政振興の柱にしていた市は、高梁学園との強い信頼関係を生かした大学誘致により、1990年(平成2年)に4年制の吉備国際大学が開学。1995年(平成7年)には大学院も開学した[66]。これにより多くの学生が生活するようになり、活気をもたらしている[67]だけでなく、市へ経済効果や財政効果をもたらした[68]

吉備国際大学開学と同じ1990年の6月にゆめタウン高梁、11月にはポルカ天満屋ハピータウンと、2つの大型店が開業した。また、これに次ぐ量販店の出店により、小売商店の従業員数の増加をもたらした[69]。。

交通では、1989年(平成元年)に備中高梁駅の隣に高梁バスセンターが開業した。そして、1996年(平成8年)には愛宕ループ橋を含めた国道484号上谷バイパスが開通し、翌1997年(平成9年)には岡山自動車道が全線開通した。国道484号の整備によって、市中心部から賀陽インターチェンジへのアクセスだけでなく、楢井地区や吉備高原都市へのアクセスも格段に向上した。公共施設ではこの他にも、神原スポーツ公園、高梁市文化交流館、デイサービスセンターや訪問看護ステーション、クリーンセンターなども次々にオープンした[70]。また、2004年(平成16年)には備中高梁駅の東西連絡通路が開通し、駅前大通りの電線地中化工事も完成した[71]

平成の合併により2004年(平成16年)10月1日、高梁市と有漢町、成羽町、川上町、備中町の1市4町が対等合併し、改めて高梁市が発足した[72](合併の経緯は後述)。2011年(平成23年)後に西日本最大規模の市民自転車レースとなるヒルクライムチャレンジシリーズ高梁吹屋ふるさと村大会の第1回が開催された。

2010年代中盤には備中高梁駅周辺の再開発が行われた。2015年(平成27年)4月、従来の駅舎に代わり連絡通路上に建設していた橋上駅舎が完成し[73]、それに前後して3月に寝台特急サンライズ出雲の停車駅となった。同年秋には東口広場や都市計画道路を整備。2016年(平成28年)には駅舎跡地周辺に西口広場を整備。2017年(平成29年)には高梁バスセンターを建て替え、高梁市図書館を含めた高梁市複合施設を建設した[74]。また、2015年には老朽化していた高梁市役所の新庁舎が完成し5月に移転が行われた[75]

2018年平成30年7月豪雨では、市内各地で家屋の浸水や損壊等被害が多数発生した[76]

成羽町吹屋地区では、2020年令和2年)関連するストーリーが『ジャパンレッド』発祥の地~弁柄と銅の町・備中吹屋~として日本遺産に認定された[7]。日本で最も古い現役木造校舎であった吹屋小学校2012年(平成24年)に閉校し、保存修理を経て2022年(令和4年)に観光展示施設として開館した[6]

年表 編集

行政区域の変遷 編集

たかはしし
高梁市
廃止日 2004年(平成16年)10月1日
廃止理由 新設合併
高梁市(旧)、上房郡有漢町川上郡成羽町備中町川上町 → 高梁市(新)
現在の自治体 高梁市(新)
廃止時点のデータ
  日本
地方 中国地方山陽地方
都道府県 岡山県
隣接自治体 新見市総社市、上房郡有漢町北房町賀陽町川上郡成羽町小田郡美星町
高梁市役所
所在地 岡山県
 
初代高梁市の市域
ウィキプロジェクト
変遷表
高梁市市域の変遷表
1889年以前 1889年6月1日 - 1906年 - 1929年 - 1954年 1954年 - 2004年 2004年 - 現在
高梁[注 8] 高梁町 1929年5月1日

高梁町

1954年5月1日
高梁市
2004年10月1日
高梁市
松山村 松山村
今津村 津川村
八川村
川面村 川面村
巨瀨村 巨瀬村
玉村 玉川村
下切村
増原村
宇治村 宇治村
穴田村
中野村の一部
飯部村の一部
松岡村 松原村
神原村
春木村
大津寄村
田井村 高倉村
飯部村の一部
近似村の一部
近似村の一部 落合村
阿部村
原田村
福地村
西方村 中井村 1955年2月1日

高梁市に編入

津々村
賀陽町の一部 1970年5月1日

高梁市に編入

有漢村 有漢村 1956年4月1日
有漢町
上有漢村 上有漢村
下原村 東成羽村 1901年4月1日

成羽町

1906年4月1日

成羽町

1955年3月1日
成羽町
上日名村
下日名村
佐々木村の一部
臘数村の一部
成羽村 成羽村
羽山村
布寄村 中村
長地村
相坂村
羽根村
小泉村
坂本村 吹屋村 1901年2月6日
吹屋町
1955年4月1日
成羽町に編入
吹屋村
中野村の一部
地頭村 手荘村 1950年4月1日

手荘町

1954年4月1日
川上町
七地村
三沢村
領家村
臘数村の一部
佐々木村の一部
仁賀村 大賀村
上大竹村
下大竹村
高山村 高山村
高山市村
大原村
布賀村 富家村 1956年9月30日
備中町
布瀬村
長屋村
佐々木村の一部
平川村 平川村
東油野村 湯野村
西油野村
西山村

平成の合併 編集

岡山県が2001年(平成13年)3月に示した岡山県市町村合併推進要綱の合併パターンを基に[82]、9月28日、高梁市、上房郡有漢町北房町賀陽町、川上郡成羽町川上町備中町の1市6町で高梁地域合併問題研究会を設置した[83]。この1市6町は当時の岡山県高梁地方振興局管内であり、また1市2郡である高梁市、上房郡、川上郡の頭文字を取って「高上川(こうじょうせん)」とも呼ばれ、繋がりをもっていた[84]

1市6町は数度の合併研究会議を経て、2002年(平成14年)6月28日には、任意合併協議会を設けた。

一方で賀陽町は、吉備高原都市を共にする御津郡加茂川町との2町による合併研究会議などを進め、2002年7月29日には2町で法定合併協議会を設置した[83]。賀陽町は11月5日に高梁地域任意合併協議会を脱会し、後に吉備中央町として新設合併した。また、北房町は住民投票の結果真庭地域との合併を望む票が多数であった[注 9]ため、2003年(平成15年)4月28日に高梁地域を脱会し[83][85]、後に真庭市として新設合併した。

2003年5月16日、残る高梁市、有漢町、成羽町、川上町、備中町の1市4町で法定合併協議会「高梁地域合併協議会」を設置し具体的な協議を行う事となった[83]。基本的協議事項のうち合併方式は新設合併とした。新市の名称は「高梁市」で、住民世帯対象の募集で最も応募数が多く(46.01%。2位は「備中高梁市」の8.25%)、委員の中でも多数意見を占めていた[86]。新市事務所は合併前の高梁市役所に置くこととした[87]

2004年(平成16年)3月12日に調印式、3月19日に各市町議会で議決、3月31日に県へ合併申請を行い[88]、10月1日に新市が発足した[83]

行政 編集

市長 編集

現職
歴代市長
氏名 就任日 退任日 備考
旧・高梁市長
初-2 柏木貞一 1954年5月25日 1961年3月17日 元岡山県議。任期中死去
3-5 鈴木雄祥 1961年5月3日 1972年11月4日 宇治村長、元助役。任期中死去
6-8 川上一夫 1972年12月15日 1984年12月14日 玉川村長、元助役
9-11 樋口修 1984年12月15日 1996年12月14日 元助役
12-13 立木大夫 1996年12月15日 2004年9月30日 元助役
高梁市長
立木大夫 2004年10月1日 2004年10月24日 暫定市長職代行者
秋岡毅 2004年10月24日 2008年10月23日 成羽町
2-5 近藤隆則 2008年10月24日 現職 元市職員

市の組織 編集

2022年4月現在[89][90]

  • 市長直轄
  • 総務部
  • 産業経済部
  • 土木部
  • 市民生活部
  • 健康福祉部
  • 消防本部
  • 国民健康保険成羽病院
  • 会計課
  • 議会事務局
  • 選挙管理委員会事務局
  • 監査事務局
  • 農業委員会事務局
  • 教育委員会事務局

市役所 編集

中心市街地に本庁舎を置き、合併前の旧4町に1か所ずつ地域局を置く。旧高梁市域の9か所に地域市民センターを、成羽地域局管内3か所に連絡所を配する。また、土木事業に関する業務のうち、市の西側に位置する旧川上郡成羽町川上町備中町)の一部の業務は西部土木事務所が管轄する[91]

本庁舎
  • 所在地:高梁市松原通2043番地
  • アクセス:JR備中高梁駅から徒歩3分
 
解体前の旧高梁市役所本庁舎(2010年3月、現在は駐車場)

現在の庁舎は、旧本庁舎の老朽化に伴い旧駐車場と旧通路一帯に建設されたものである。2013年12月着工、2015年5月1日で旧庁舎の業務を終了し、5月7日から新庁舎での業務を開始した[75]

庁舎移転に伴い、それまで大半の部局や議場があった旧本庁舎、監理課及び定住対策課(現在の住もうよ高梁推進課)があった旧分庁舎、産業経済部(現在の産業経済部および土木部)の大半と教育委員会事務局があった岡山県備中県民局高梁地域事務所敷地内の旧第二庁舎、上下水道課があった高梁浄化センターと、4箇所に点在していた部局は新庁舎に集約されている。また、敷地内道路はやや北側に移設された。

旧本庁舎は解体・撤去され、跡地は隣接する元市民会館跡地と共に駐車場として使用されている[92]。旧分庁舎は解体され公用車駐車場及び倉庫が建設された。

観光課
  • 所在地:高梁市旭町1335番地7(高梁観光交流センター「ATTa!」内)
  • アクセス:JR備中高梁駅から徒歩1分
2021年6月1日、本庁舎から移転した[93]。元は空き店舗で[94]、栄町商店街の入口付近に位置する。
西部土木事務所
 
高梁市備中地域局・高梁市西部土木事務所
  • 所在地:高梁市備中町布賀29番地2(高梁市備中地域局庁舎内)
  • アクセス:備北バス 高梁バスセンターから坂本または平川行き約35分「備中地域局前」停留所から徒歩1分
  • 管轄区域:成羽町、川上町、備中町(土木関係業務の一部)
2013年4月1日、新設した[95]
地域局
名称 所在地 管轄区域 備考
有漢地域局 高梁市有漢町有漢3387番地 有漢町 高梁市有漢地域センター内
成羽地域局 高梁市成羽町下原606番地 成羽町 たいこまるプラザ内[注 10]
川上地域局 高梁市川上町地頭1822番地 川上町 高梁市川上総合学習センター内[注 11]
備中地域局 高梁市備中町布賀29番地2 備中町 旧備中町役場

合併当初は各地域局とも合併前の旧町役場を使用していた。しかし、合併前の2003年9月に新築した備中地域局を除く3局舎はいずれも老朽化が進んでいたため、2005年2月28日に有漢地域局が新庁舎へ[96]2020年8月31日に成羽地域局が新庁舎へ移転新築し[97]2022年3月22日に川上地域局が既存施設内へ移転した[98]

高梁地域市民センター
名称 所在地 管轄区域 備考
津川地域市民センター 高梁市津川町今津1801番地1 津川町 高梁市津川総合会館内
川面地域市民センター 高梁市川面町2212番地1 川面町 川面地域福祉センター内
巨瀬地域市民センター 高梁市巨瀬町4864番地1 巨瀬町 巨瀬地域福祉センター内
中井地域市民センター 高梁市中井町西方3158番地 中井町 方谷の里ふれあいセンター内
玉川地域市民センター 高梁市玉川町玉1550番地 玉川町 高梁市玉川総合会館内
宇治地域市民センター 高梁市宇治町宇治1690番地 宇治町 高梁市宇治総合会館内
松原地域市民センター 高梁市松原町春木669番地1 松原町 松原町コミュニティハウス内
高倉地域市民センター 高梁市高倉町田井4532番地2 高倉町のうち田井、飯部 高梁市高倉生活改善センター内
落合地域市民センター 高梁市落合町阿部2303番地2 落合町のうち阿部、福地、原田 高梁市落合研修会館1階
成羽地域連絡所
名称 所在地 管轄区域 備考
中連絡所 高梁市成羽町長地1247番地1 成羽町布寄(田原、阿部山を除く)、相坂、小泉、長地、羽根 中コミュニティセンター内
吹屋連絡所 高梁市成羽町吹屋838番地2 成羽町吹屋、中野
坂本連絡所 高梁市成羽町坂本1061番地 成羽町坂本 坂本コミュニティセンター内

なお、備中町の平川郵便局、湯野郵便局、西山郵便局でも住民票の写しなど一部の事務を取り扱う[99]

総合計画 編集

現行
  • 高梁市総合計画2021-2030 健幸都市たかはし~“つながり”から創る心豊かなまちづくり~(2021年度-2030年度)
過去
  • 高梁市総合計画2011-2020 ひと・まち・自然にやさしい高梁(2011年度-2020年度)
  • 高梁市総合計画 交流・創造都市たかはし(2006年度-2010年度)

財政 編集

2022年度普通会計の決算額は、歳入約266億円で、主な内訳は市税約38億円(14.2%)、地方交付税約104億円(39.1%)、国庫支出金約35億円(13.3%)、県支出金約12億円(4.6%)、市債約29億円(10.9%)。歳出約257億円。財政力指数(3年平均)は0.310、経常収支比率は96.2%、実質公債費比率は11.8%、将来負担比率は52.8%[100]特別会計(10会計。普通会計に含まれるものを除く)は、歳入約98億円、歳出約94億円。公営企業会計(3会計)は、総収益約34億円、総費用約35億円、純損失約1億6,000万円[101]

環境 編集

ごみ処理 編集

ごみ排出量は11,058t(2020年度)で多少の増減は見られるもののやや減少傾向であるが、1人1日当たりでは1,028gとこの5年間で最も多く、全国平均(901g[102])よりも多い[103]

家庭ごみ収集は無料(2022年1月現在[104])。収集したごみは、高梁地域事務組合クリーンセンターで処理を行う[105]

下水・し尿処理 編集

下水道整備率は44.2%(2023年[106])、集落排水普及率は0.2%、合併処理浄化槽整備率は37.7%で、合計した汚水処理人口普及率は82.1%。

し尿収集は有料。収集された浄化槽汚泥及びくみ取りし尿は高梁地域事務組合クリーンセンターで嫌気性消化処理及び希釈し、下水道に放流後、高梁浄化センターの終末処理場で処理を行う[107]。1987年10月の高梁浄化センター完成に伴い、下水道事業を開始した[108]

都市宣言 編集

市民憲章 編集

2005年9月7日制定。高梁市慣行制定審議会の答申によって決定した[111]。なお、合併前の旧高梁市のもの(1955年4月14日制定)と同一[112]縦読みで「たかはしし」と読める。

高梁市民憲章
わたくしたちは、美しい山々と清流にはぐくまれた高梁市を愛し、豊かな伝統文化を受けつぎ、平和で明るいまちづくりを進めるために、
1 互いに助けあって、豊かなまちをつくりましょう。
1 輝かしい未来を築く青少年を育てましょう。
1 働くよろこびを感じ、健康と安全を大切にしましょう。
1 親切と感謝の心で、おとしよりに尽くしましょう。
1 自然を守り、伝統文化を高めましょう。

市章 編集

 
高梁市市章

高梁市市章は2005年3月24日に高梁市議会の議決により制定[113]。「限りなき紺碧の大空に躍進する高梁の頭文字(文化)Tに観光松山城を偲び産業資源(松葉で示す)は広く海外(生産)に伸びて(四方尖端)いる高梁市を表徴す。」と定めている[114]。旧高梁市の市章(1955年4月14日制定[115])と同じ。

市の花・木・鳥 編集

高梁市の花はさくら、木はあかまつ、鳥はやませみである。2005年9月7日に高梁市慣行制定審議会の答申によって決定した[111]

  • さくら - 市内随所に桜の名所がある。美しく豊かな自然を育てる市民の心の象徴として、愛着と誇りある郷土づくりをめざし指定。合併前は旧高梁市(1994年4月1日)、旧有漢町(1986年4月1日)が採用していた[116]
  • あかまつ - この地方を代表する樹木のひとつで、長寿を象徴する。合併前は旧備中町を除く全市町が採用していた(旧高梁市1974年5月1日、旧有漢町1986年4月1日、旧成羽町1975年9月9日、旧川上町1984年9月27日[116])。
  • やませみ - 県内では高梁川本流、支流に多く生息する、高梁川水系のシンボル。合併前に採用した市町はなく新たに採用[116]

県の出先機関 編集

 
岡山県備中県民局高梁地域事務所
  • 岡山県備中県民局高梁地域事務所
    • 岡山県備北保健所
    • 備北広域農業普及指導センター
    • 楢井ダム管理事務所
    • 高梁地域総務課、農林水産事業部(高梁地域)、建設部(高梁地域)
  • 岡山県高梁家畜保健衛生所

国の出先機関 編集

官庁
裁判所
特殊法人

警察 編集

 
高梁警察署
  • 高梁警察署 : 高梁市全域を所管[117]
    • 高梁駅前交番、成羽交番、津川駐在所、川面駐在所、宇治駐在所、巨瀬駐在所、有漢駐在所、中井駐在所、地頭駐在所、仁賀駐在所、布賀駐在所、田原駐在所、坂本駐在所、平川駐在所[118]

消防 編集

本部・消防署
消防団

高梁市消防団は、実員約1,300名。主な活動は、高梁市消防出初式(1月)、春の火災予防運動パレード・広報活動(3月)、高梁市消防操法大会(3月)、大規模水害訓練(6月)、夏季招集訓練(9月)、秋の火災予防運動パレード・広報活動(11月)、大規模災害対応訓練(11月~12月)、年末夜警(12月)など[119]

分団は以下の通り(全15分団。2023年4月現在[120])。この他に女性消防団も組織している。

広域行政 編集

議会 編集

高梁市議会 編集

  • 定数:18人(欠員1人)
  • 任期:2020年10月24日 - 2024年10月23日
  • 定例会:3月、6月、9月、12月
  • 議長:石田芳生
党派または会派一覧
所属党派または会派 議員数
高梁政志会 4
新風の会 3
かけはし 2
日本共産党 1
公明党 1
無所属 6
合計 17
2022年12月現在。
定数の変遷[121]
定数改正施行日 対象初回選挙投票日 定数 候補者数
2004年10月24日 2004年10月24日 26人 32人
2008年10月24日 2008年9月28日 22人 29人
2012年10月24日 2012年9月30日 20人 22人
2016年10月24日 2016年9月25日 18人 20人
未定 (2022年12月以降) 16人

姉妹都市・提携都市・協定学校 編集

海外 編集

姉妹都市 編集

高等学校との教育交流協定 編集

なおこれとは別に、県立高梁高等学校オーストラリアアデレードノーウッド国際高校英語版1991年(平成3年)から姉妹校協定を結んでいる。

日本国内 編集

友好都市 編集

その他 編集

施設 編集

主な病院 編集

 
高梁中央病院

市内の病院および診療所は、上記に精神科単科を加えた4病院、21診療所(2023年)である[122]救急医療の扱いについては上記3病院が二次救急医療機関である。

産科については、2013年に市内に分娩を取り扱う医療機関がなくなったことから、分娩は市外の産科施設と連携を図りながら行える体制の確保が進んでいる。市の「ママサポート119」により、緊急時における産科施設へのアクセスの確保を進める。妊婦健診は地元で受けることができる。高梁市の妊婦は、総社市内と倉敷市内の医療機関で合わせて80%が出産している(2022年[123])。

子どもの医療費は、0歳から満18歳の3月31日までの子どもを対象に県内医療機関において医療費の窓口負担額が無料[注 12][124]

環境衛生施設 編集

 
高梁地域事務組合クリーンセンター
  • 高梁地域事務組合クリーンセンター(焼却・粗大ごみ・し尿処理施設)
    • リサイクルプラザ(資源ごみ処理施設)
    • 一般廃棄物最終処分場
  • 高梁浄化センター(下水処理施設)
  • 高梁市斎場

図書館 編集

 
高梁市図書館高梁市複合施設

市立の図書館として以下の1館4室がある。

文化施設 編集

美術館・資料館は#美術館・資料館を参照

 
高梁総合文化会館

文化施設のうち、高梁総合文化会館は千席規模の大ホールを備える。隣にある高梁市文化交流館の中ホールとは使用目的や規模で使い分けられる。これら2施設は市の中心部にあり、備中高梁駅から徒歩でアクセス可能。

また、有漢町の高梁市有漢生涯学習センター、成羽町のたいこまるプラザ(成羽複合施設)、川上町の高梁市川上総合学習センターは、いずれも市中心部から離れているため、備中高梁駅からは路線バスまたは車の利用が必須となる。

  • 高梁総合文化会館(大ホールは1,008席収容。1985年開館)
  • 高梁市文化交流館(中ホールは250席収容。1997年開館)
  • 高梁市有漢生涯学習センター(多目的ホールは308席収容。2005年開館)
  • たいこまるプラザ(伊藤記念ホールは移動式156席。スタッキングチェアを併用し250人収容。2020年開館)
  • 高梁市川上総合学習センター(多目的ホールは519席収容(移動式432席、固定式87席)。1992年開館)

スポーツ施設 編集

 
高梁市神原スポーツ公園
 
用瀬嶽フリークライミング広場
市立(公設民営も含む)
  • 高梁運動公園(野球場、テニスコート、弓道場)
  • 高梁市高梁市民体育館
  • 高梁市勤労青少年ホーム(会議室など)
  • ききょう緑地(グラウンド、高梁市民プール)
  • 高梁市神原スポーツ公園
    • 野球場(愛称は「平松政次球場」)
    • 多目的グラウンド(天然芝。愛称は「シャルムスタジアム」)
    • 多目的広場(人工芝
    • テニスコート
  • ハイランド公園(遊具公園)
  • 高梁市有漢スポーツパーク(多目的グラウンド、補助グラウンド、グラウンドゴルフ場)
  • 高梁市有漢地域センター(有漢総合グラウンド、有漢市民プール、有漢体育館)
  • 高梁市成羽体育館
  • なりわ運動公園(野球場、多目的グラウンド)
  • 高梁市成羽武道館
  • 高梁市川上総合運動公園(多目的グラウンド、テニスコート、グラウンドゴルフ場、川上体育館)
  • 原滝山トライアル場(トライアルコース)
  • 備中やすらぎの里(多目的広場、研修室など)
  • 用瀬嶽フリークライミング広場
私立
  • パインツリーゴルフクラブ
  • ハイスターランド有漢(モトクロスコース)

郵便局 編集

教育 編集

高梁は古くから教育に熱心な土地柄で、江戸時代藩校の有終館から多数の人材を輩出した。明治時代には岡山県で初の女子中等教育施設とされる順正女学校や、旧制高梁中学校(どちらも現在の岡山県立高梁高等学校)による教育的土壌がある。これが礎となり高梁市は学園文化都市づくりを掲げ[45]、学園と地域との連携および、その活動を支援する環境づくりに取り組んでいる[126]

高等教育機関として私立大学1校を擁する。ただし、名目上は私立学校であるが高梁市の出資によって設立された学校法人順正学園の下にある学校で、実質上は第三セクター運営(半市立)の学校。そのためかつて(旧市二代目以降)の高梁市長は順正学園の理事職も兼務していた[注 13]。なお、高梁市には大学連携室という部署が設置されている。

中等教育機関として県立高校2校、市立高校(定時制)2校、私立高校1校、市立中学校6校を擁する。初等教育機関として市立小学校14校を擁する(2024年4月現在[127][128])。

 
吉備国際大学高梁キャンパス
 
岡山県立高梁城南高等学校高梁市立松山高等学校
 
方谷學舎高等学校

大学 編集

高等学校 編集

中学校 編集

小学校 編集

幼稚園 編集

  • 高梁市立高梁幼稚園
  • 高梁市立川面幼稚園
  • 高梁市立福地幼稚園

認定こども園 編集

  • 高梁市立有漢こども園
  • 高梁市立成羽こども園
  • 高梁市立川上こども園
  • おちあいこども園

学校教育以外の施設 編集

保育園 編集

  • 高梁市立高梁保育園
  • 高梁市立備中保育園
  • 高梁中央保育園

指定自動車教習所 編集

  • 高梁自動車学校

経済 編集

高梁市内総生産(名目)は約1,636億円(2019年度[129])で、県内27市町村中9位。内訳は、第一次産業が約50億円(3.1%)、第二次産業が約795億円(48.6%)、第三次産業が約786億円(48.0%)、関税等その他が約4億円(0.3%)である。

高梁市内に就業する人のうち、市内在住者は74%、市外から通勤する人は26%(2020年[130])。また、高梁市内在住者のうち、市内へ就業する人は84%、市外へ就業する人は16%[131]

高梁市民所得は約792億円(2019年度[129])、1人当たり約265万円。内訳は、雇用者報酬が約505億円、財産所得が約44億円、企業所得が約242億円である。

高梁市民のうち、15歳以上就業者数は13,890人(2020年[132])で、産業別では第一次産業が1,460人(10.5%)、第二次産業が4,032人(29.0%)、第三次産業が7,797人(56.1%)、分類不能601人(4.3%)。大産業別にみると、農業従事者の割合は全国割合の平均に比べ高い。農業従事者は10.5%(全国平均の約3.3倍)、製造業従事者は22.0%(同約1.4倍)、卸売業小売業従事者は11.8%(同約0.8倍)、医療福祉従事者は14.1%(同約1.1倍)。

農業 編集

 
JA晴れの国岡山西部ぶどう選果場

前述の通り、人口に占める農業を主とする人の割合は全国平均の約3倍と高い。農地は多くが標高400m前後の高原地帯に位置しており、冷涼な気候を生かした果樹野菜の栽培が盛んに行われている[1]。農作物の中でもブドウニューピオーネ[注 1]トマトは岡山県下最大級の産地であり[13]、これらの販売額も順調に伸びている[133]

花卉園芸では、シャクヤク中四国最大の産地であり、40件余りの農家が約2ヘクタールで栽培している[14]ツノナス(フォックスフェイス)中国地方唯一の産地である[134]

高梁はもともと県下有数の葉タバコの産地であったが、収益性の高いピオーネやトマトへの転作や後継者難から、葉タバコの出荷量は減少した[135][136]。ツノナスも葉タバコからの転作により栽培が始められたものである[137]

また、高梁は古くからのどころでもある。昼夜の寒暖差が大きいことに加え、が紫外線を弱め苦みを抑える効果があり良質な茶葉が育つ。幕末には山田方谷が産業振興のため奨励した[138]

市西部の川上町と備中町西油野・東油野・平川などの地区は、その地形からもともと取水が困難な地域であったが、昭和50年代から60年代に大規模な畑地灌漑施設が整備されたため、多様な園芸作物が栽培可能となっている[136][139]。2003年(平成15年)には備中町西山地区に灌漑施設付きの営農団地(榮農王国山光園)が整備された[140][141]

地域(高梁市と吉備中央町旧賀陽町域)の黒毛和牛は古くから備中牛と呼ばれ、現在はJA晴れの国岡山がブランド化を進めている[142]。かつては長い期間、高梁市中心部での売買が行われていた。江戸時代から街路上で取引が行われていたが、明治時代に規制された[注 14]ため、1885年(明治18年)南町に高梁家畜市場が設置された。市場はその後取引頭数[注 15]で岡山県内最大、関西四大市場の1つに数えられる模範市場となった。しかし、飼育農家の減少などで牛の入場頭数は年々減り続け、1991年(平成3年)久世町真庭市)の総合家畜市場への統合をもって高梁家畜市場は廃止された[143]

養鶏では、市外の法人による大規模養鶏場が市内に点在しており、備中町西山地区、成羽町小泉地区、玉川町下切地区などで飼育される。

農家数は2,559戸(2020年[144])、うち販売農家数は1,310戸。農業産出額(推計)は102.4億円(2022年[145])で、分類別で最も多いのは36.6億円であり、次いで果実28.1億円、野菜9.4億円、7.5億円、乳用牛6.8億円、肉用牛4.4億円と続く。

主な農産品
農林漁業団体

工業 編集

 
工場が集まる落合町阿部地区(2022年4月)

製造業の事業所数は57(2020年、以下同じ[147])、従業者数は3,899人。製造品出荷額等額は約1,412億円(2019年、以下同じ[147])。製造品出荷額等を業種別にみると、輸送用機械器具が約741億円で最も高く、次いで金属製品が約333億円、非鉄金属(アルミニウム製品など)が約90億円、家具・装備品が約37億円、鉄鋼業が約36億円と続く。家具・装備品は、全国平均より従業者割合が高い[148]

1960年代から90年代初頭にかけて工場などが立地した。多くの工場は高梁市内のみに工場を有し、特殊な製品を製造している事が多く、原料の搬入や製品の搬出は専ら道路交通に依存している[149]

商工団体
  • 高梁商工会議所(旧高梁市域)
  • 備北商工会(有漢町、成羽町、川上町、備中町)

商業 編集

 
ゆめタウン高梁(2009年8月)
 
ポルカ天満屋ハピータウン(2012年7月)

商業では、代表する大規模小売店舗として、1990年に開業したゆめタウン高梁ポルカ天満屋ハピータウンがあり[注 17]、市民のよく利用する買い物先調査(2019年[150])でもこの2店舗が特に多い。ゆめタウン高梁は落合町阿部地区に、ポルカ天満屋ハピータウンは中心市街地南部に位置する。

ホームセンターチェーン店ジュンテンドーDCMホームプラザナフコが、主な大型ドラッグストアチェーン店はザグザグ2店舗、ディスカウントドラッグコスモス2店舗が、家電量販店エディオンヤマダデンキテックランドが、カー用品チェーン店はイエローハットが、衣料品チェーン店はしまむらが、家具チェーン店ではニトリがあり、いずれの店舗もゆめタウン高梁かポルカ天満屋ハピータウンのどちらかの敷地内または周辺(直線500m以内)に位置する。外食チェーン店も同様に数多く出店し集積が進んだ。

また、スーパーマーケットは上記の大型2店舗の他にも、成羽町にあるサンディ成羽ショッピングパークや川上町にあるハッピーライフいけだなども市民に多く利用される[150]

備中高梁駅から100m西側のアーケード商店街である栄町商店街は、かつて備北地区一番の商店街として栄えた。駅開業前の1925年(大正14年)に住民が1日で道路を完成させたことから「1日道路」と呼ばれていたが、町が大きくなるにつれ多くの商店や映画館パチンコ店が軒を並べた。1956年(昭和31年)頃には4館あった映画館が1973年(昭和48年)に姿を消した後、栄町通りをはじめとする市街地の商店街は、マイカーの普及や郊外型ショッピングセンターの出店などで客足が遠のいた[151]

卸売業小売業を合わせた事業所数は351(2021年、以下同じ[152])で、このうち卸売業は53事業所、小売業は298事業所。従業者数は1,884人で、うち卸売業は289人、小売業は1,595人。年間商品販売額は約372億円で、卸売業が約145億円、小売業が約227億円。

宅配事業拠点 編集

金融機関 編集

本社または拠点を置く企業 編集

製造
製造(食品)
小売
金融
運輸
情報・通信

交通 編集

鉄道 編集

 
備中高梁駅

中心となる備中高梁駅には、特急やくも」や寝台特急サンライズ出雲」が停車している。

市内には5つの駅があるが、1日平均乗車人数の約93%を備中高梁駅が占める(2020年度[153])。

西日本旅客鉄道(JR西日本)

バス 編集

路線バス 編集

 
高梁バスセンターのりば

高梁市内の路線バスは、主に備北バスが運行している。備中高梁駅に隣接する高梁市複合施設1階の高梁バスセンターを中心に市内各地や吉備中央町(旧賀陽町)、真庭市(旧北房町)へ向けて路線網を形成している。川上町から成羽町・落合町阿部を経由し、岡山市中心部(天満屋バスステーション)へ1日3-4往復運行する。成羽町坂本から新見市中心部へ向かう路線もある。路線の再編を行っているが、利用者数は減少傾向にある[154]

  • 備北バス : 主なターミナルは本社(川上バスセンター)、高梁バスセンター。
    • 高梁バスセンター - 陣山
    • 高梁バスセンター - 成羽
    • 高梁バスセンター - 川上バスセンター
    • 高梁バスセンター - 地頭
    • 高梁バスセンター - 坂本
    • 高梁バスセンター - 平川
    • 高梁バスセンター - 丸岩
    • 高梁バスセンター - 呰部
    • 高梁バスセンター - 有漢IC( - 金倉)
    • 高梁バスセンター - 神原( - 吉川)
    • 高梁バスセンター - 穴田・吹屋
    • 高梁バスセンター - 山際
    • 高梁バスセンター - 大和( - 東村)
    • 川面駅 - 丸岩
    • 高梁市内循環
    • イズミゆめタウンシャトルバス
    • 坂本 - 新見駅
    • 地頭 - 岡山駅前 - 天満屋

井原市北振バスが川上町の西端または西南端の一部区間を運行している[注 19]

  • 北振バス
    • 井原バスセンター - 弥高山入口
    • 井原バスセンター - 佐屋

過去には、2016年11月まで備北バスが高梁 - 井原線を運行していたが利用低迷により廃止した[155]

コミュニティバス 編集

コミュニティバスとして、高梁市は高梁市生活福祉バスを運行している。運行を備北バスに委託している。

空港・吹屋直行バス 編集

2022年、7月22日から11月20日の金・土・日・祝日に岡山桃太郎空港と備中高梁駅(東口)・吹屋を結ぶ直行バスを試験運行した[156]。2023年も7月22日から11月16日の金・土・日・祝日に備中高梁駅(東口)・吹屋および新見市とを結ぶエアポートラインを無料運行した[157]

高速バス 編集

高速バスは、岡山自動車道有漢IC本線停留所を経由する岡山 - 勝山線中鉄北部バスが運行しているのみである。なお、有漢IC停留所は市内路線バス停留所に隣接している。

高梁市内が始点および終点となる路線、市内の一般道路を経由する路線は現在はない。過去には、1997年-1999年に備北バスが大阪梅田 - 中国川上線を運行していた。

タクシー 編集

一般タクシー 編集

乗合タクシー 編集

住民生活用

交通空白地域における高齢者等の移動負担軽減および、生活福祉バス利用低迷地域においてそれに代わる交通手段として、高梁市とタクシー事業者が事業主体となり乗合タクシーを運行している[158]

  • 備中ふれあいタクシー
  • 川上ふれあいタクシー
  • 玉川ふれあいタクシー
  • 松原ふれあいタクシー
観光用

備中高梁駅前を発着する2路線が運行される。利用する場合は前日までに高梁市観光案内所(高梁市複合施設2階)へ予約する[159]

  • 備中松山城観光乗合タクシー
  • 雲海展望台観光乗合タクシー(10月-3月のみ運行)

道路 編集

高梁市内の国道、県道、市道の合計延長は約1,869kmで、県内市町村で4位(2020年[153])。

高速道路 編集

岡山自動車道は市域の東部を通過しており、中心市街地へは吉備中央町賀陽ICが近い。

一般国道 編集

 
高梁川沿いの国道180号国道313号重用区間(2009年10月)。
 
国道484号の愛宕ループ橋(2010年8月)。

主な幹線道路は市の東側を高梁川沿いに南北に貫く国道180号と、市の南西から北東へ6本の高梁川水系[注 20]に沿って貫く国道313号である。これら2路線の重用区間が市中心部を通過する。また国道484号は市中心部から東へ伸び賀陽ICへのアクセス機能を持つ。

統計上最も交通量の多い箇所は、国道180号と国道313号との重用区間のうち落合橋東交差点-川端町交差点(観測地点は落合橋東交差点付近)で、1日約2万3千台(2015年[160])である。

主要地方道 編集

一般県道 編集

 
羽山渓を通る県道300号宇治下原線の羽山第二隧道(2021年9月)
 
県道302号宇治鉄砲町線の高梁大橋(2022年1月)

市道 編集

 
高梁市道下町薬師院線(左)と本町楢井線(右、2019年4月)。

高梁市道本町楢井線・高梁市道下町薬師院線

市街地を東西に流れる紺屋川の両側に位置する延長600メートルの区間は、美観性と機動性を基準に「紺屋川を挟む道」として、1987年昭和62年)8月10日の道の日に旧建設省と「道の日」実行委員会により制定された「日本の道100選」のひとつに選定されている。道沿いは、紺屋川筋とよばれる城下町の名残をとどめているところから、高梁市の美観地区に指定されている。ヤナギサクラが植栽され、紺屋川の川床を石張りにするなど道路景観の向上が図られた並木道で、岡山県の重要文化財に指定され、岡山県最古のキリスト教会である高梁基督教会堂をはじめとする沿道の名所・史跡への散策路にもなっている[161]

主な街路

  • 花水木通り
  • 城見通り
  • 栄町通り

その他の道路 編集

  • 農道仁賀上大竹線[162](備中西部広域農道): 川上町仁賀 - 川上町上大竹
  • 農道かぐら街道(備中中部広域農道): 成羽町中野 - 高倉町田井(全線高梁市内)
  • 農道奥吉備街道(吉備高原北部2期広域農道): 有漢町上有漢 - 有漢町上有漢

航空 編集

最寄りの空港は岡山桃太郎空港(岡山市)。高梁市内からは電車で倉敷駅または岡山駅に行き岡山空港リムジンバスに乗り換える。

バスの項で記述の通り、2022年・2023年に期間限定で岡山桃太郎空港と備中高梁駅(東口)・吹屋を結ぶ直行バスを試験運行している[156][157]

通信 編集

電話 編集

固定電話

市内は高梁MAに属し、市外局番は0866(20~29,40~59) となっている[163]

移動体通信

携帯電話の販売代理店は以下の通り。

郵便 編集

 
高梁郵便局

郵便番号(郵便区番号)と集配局の対応は以下の通り。

メディア 編集

新聞 編集

放送 編集

ケーブルテレビ

吉備ケーブルテレビは1996年に事業開始し、市町合併後には2006年から有漢で、2010年から成羽川上備中でもサービス開始[注 24]。民間事業者であるが、高梁市行政放送など行政制作番組も放送する。河川監視カメラの映像も視聴可能[165]

かつては、公営の高梁市成羽有線テレビジョンも存在していた。旧成羽町が開設し合併後は高梁市が引き継ぎ運営していたが、高梁市情報化計画の過程で民間事業者である吉備ケーブルテレビに業務を一本化することとなったため廃止された[166]

地上波テレビ放送
 
高梁中継局がある愛宕山(左手前)と鶏足山(右奥)

市の中心部では高梁UHF局と高梁松山局が同じ場所にあるため、UHFアンテナ1本で全チャンネルを視聴することができるが、アナログ放送ではTSCテレビせとうちのみ中継局を設置していなかった。デジタル放送ではTSCも置局しているため、ケーブルテレビに加入しなくても全チャンネルが視聴できるようになった。

高梁中継局が受信できる高梁市中心部では各世帯でアンテナを立てて直接受信で視聴している世帯が多いが、それ以外の山間地域では、設置されている中継局がNHKのみか、民放が置局していても在岡2局(RSKOHK) しか置局していない場所が多いため、アンテナを立てずケーブルテレビに加入したり共同受信アンテナなどを経由して視聴している世帯が多い。

地上波テレビチャンネル一覧
局名 NHK岡山 RSK OHK RNC KSB TSC 出力 偏波面 送信
場所
総合 教育
デジタルリモコン番号 1 ch 2 ch 6 ch 8 ch 4 ch 5 ch 7 ch
高梁 デジタル 33 ch 31 ch 19 ch 16 ch 15 ch 17 ch 14 ch 1W 水平 愛宕山
高梁松山 39 ch 45 ch 37 ch - - - - 3 W
UHF - - - 22 ch 28 ch 26 ch - 10 W
VHF 2 ch 12 ch 7 ch - - - - 鶏足山
有漢 デジタル 22 ch 13 ch 19 ch 16 ch 34 ch 17 ch 14 ch 0.3 W 水平 権現山
アナログ 49 ch 51 ch 41 ch 47 ch 43 ch - - 3 W
成羽 デジタル 22 ch 13 ch 43 ch 47 ch - - - 0.1 W 水平 -
アナログ 56 ch 54 ch 58 ch 62 ch - - - 1 W
高梁中井 アナログ 50 ch 52 ch - - - - - 1W 水平 -
備中川上 アナログ 55 ch 53 ch 57 ch 59 ch - - - 1 W 水平 宮ノ山
高梁木野山 デジタル 40 ch 13 ch 19 ch 47 ch - - - 0.3 W 水平 木野山
アナログ 48 ch 52 ch 46 ch 44 ch - - - 3 W
高梁巨瀬 デジタル 24 ch 28 ch 36 ch 38 ch - - - 0.3 W 水平 -
アナログ 58 ch 56 ch 60 ch 62 ch - - - 3 W
FMラジオ放送
  • NHK岡山FM : 87.9 MHz(高梁局 出力 10 W)、82.5 MHz(有漢局 出力3W)
  • FM岡山 : 81.3 MHz(高梁局 出力 10 W)
AMラジオ放送

NHKは中継局がないため岡山市にある本局を直接受信するが、夜間は混信妨害がある。山陽放送高梁ラジオ局はAMステレオ放送を実施していたが、2011年3月21日よりモノラル放送に戻った。

  • NHK岡山第1放送 : 603 kHz(岡山局 出力 5 kW)
  • NHK岡山第2放送 : 1386 kHz(岡山局 出力 5 kW)
  • RSKラジオ:1494 kHz (高梁局 出力 1 kW)

生活基盤 編集

電気 編集

 
新成羽川ダム

発電 編集

才賀藤吉1911年(明治44年)11月に事業許可を受け[167]1912年(明治45年)1月北備電気を設立[168]発電所(瓦斯力、出力60 Kw)を松山村に建設。1912年(明治45年)6月に事業開始し供給区域は上房郡高梁町、松山村、川上郡成羽町[167]1915年(大正4年)3月には成羽町羽山に水力発電所(60 kw)を建設し[169]、合併前年には供給区域が上房郡10か町村、川上郡5か町村、吉備郡3か村まで拡大した[170]1923年(大正12年)6月に備中電気に合併する[171]

中国電力備中町成羽川中流部に新成羽川ダム、田原ダム、黒鳥ダムの3つの発電施設付きダムを建設し1968年(昭和43年)に完成した。

主な発電所

すべて中国電力

  • 新成羽川発電所 - 水力発電所、30万3千kW
  • 田原発電所 - 水力発電所、2万2千kW。

営業所など 編集

営業所
  • 中国電力高梁セールスセンター
配電
変電所
  • 中国電力ネットワーク新岡山変電所

水道 編集

水道事業は高梁市が運営する[172]。 水道普及率は95.5%(2023年[173])で、年間配水量は約371万㎥。

ガス 編集

市内には液化石油ガス事業者はあるが、都市ガス事業者はない。

観光 編集

高梁市は備中松山城や日本遺産吹屋という2大観光地を持つ[174]。観光客数は、天空の城ブームとなった2016年度に52万人を迎え入れている[175]

文化財 編集

詳細は「高梁市内の文化財」参照[176]

項目 名称 地域
重要文化財(国指定) 松山城 高梁
臍帯寺石幢及び石塔婆 有漢
旧片山家住宅 附家相図 成羽
絹本著色釈迦三尊像 高梁(頼久寺
史跡(国指定) 備中松山城跡 高梁
笠神の文字岩英語版 備中
名勝(国指定) 頼久寺庭園 高梁
磐窟谷 備中・川上
天然記念物(国指定) 臥牛山サル生息地 高梁
大賀の押被(大賀デッケン) 川上
無形民俗文化財(国指定) 備中神楽 全域
重要伝統的建造物群保存地区 高梁市吹屋伝統的建造物群保存地区 成羽
登録有形文化財 西江家住宅主屋ほか 成羽
JR伯備線方谷駅駅舎 高梁

遺産 編集

百選 編集

名所・旧跡・観光スポット 編集

高梁
有漢町
成羽町
川上町
備中町
ギャラリー

美術館・資料館 編集

 
高梁市成羽美術館
 
吉備川上ふれあい漫画美術館

祭事・催事 編集

 
備中神楽のオブジェ(写真はクシナダヒメ。対岸にはスサノオ)があるかぐら橋(県道300号宇治下原線

太字は伝統芸能。

  • 備中神楽
    国指定重要無形民俗文化財。高梁市出身の西林国橋が江戸時代に完成させた神楽である。市内では国橋まつり大神楽(4月)のほか多くのイベントで披露され、また多くの神社奉納されている[179]
  • 渡り拍子
    備中町平川地区の平川鋤崎八幡神社の大祭(11月)[180]など、市内西部の農村地域で広く行われる民俗芸能である。「カラ」と呼ばれる組(トビコと呼ばれる少年4人と胴丸の太鼓1つ)で構成され、複数のカラが一団となって、お社や家のカド(庭)などで豊作と無病息災を祈って踊り、各地区を巡る。地域により頭に被る笠には花笠と尾長鶏の鳥毛で作った赤熊の2種類がある[181]
  • 高梁音楽祭
  • 備中たかはし町家通りの雛祭り(4月)
    商人町であった本町地区の商家資料館・池上邸を始め一帯の商店や民家の玄関や軒先に、江戸期から現代までのひな飾りを展示する[182]
  • 春らんまん!弥高つつじ祭(4月)
    川上町の弥高山公園で開催。公園内では約10万本のツツジが植栽され、満開日と重なれば咲き誇る中で行われる[183]
  • 成羽愛宕大花火(7月)
  • マンガ絵ぶたまつり(8月)
  • 備中たかはし松山踊り8月14日 - 8月16日
    県下最大規模の盆踊り行事で、備中高梁駅前大通りを会場に行われる。松山踊りは江戸時代から続く庶民の「地踊り」、武士の「仕組踊り」、昭和初期に周辺地域から伝わった「ヤトサ」の3種がある[8]。このうち地踊りとヤトサは一般参加可能で、を中心に輪になって踊られる。仕組踊りは武士の扮装をした踊子による演舞形式である。なお、松山踊りはこのイベント以外に、市内一部地区の夏祭りにおいても踊られる。
  • 吹屋ベンガラ灯り(9月の2日間)

スポーツ 編集

スポーツチーム 編集

毎年開催されるスポーツ大会 編集

名物・銘菓・工芸品 編集

銘菓
  • ゆべし
    高梁産柚子を使用した江戸時代末期創業の餅菓子[185]。薄い平板状のもの、薄い棒状・紐状のものを結んである形のもの、サイコロ状のものなどがある。
  • 備中神楽面最中
    備中神楽に登場する神々のお面をかたどった上品な甘さの最中伊勢神宮外宮奉納菓子[185][186]
  • 金平饅頭
    きんべいまんじゅうと読む。備中神楽面最中と同一店舗の銘菓。白餡をカステラ風の生地で包み焼成した焼き饅頭[186]
  • 羊羹
名物
工芸品
  • 備中神楽面
  • ひな人形
    昭和50年代は約20万体を生産していた[190]。少子化のため人形の生産数こそ減ったものの時代に合わせて生産を続けており[191]、生地を使用した様々な製品も生産している[192]
  • 弁柄染め

出身・関連著名人 編集

出身人物 編集

城または藩の要職 編集

軍事 編集

政治・行政  編集

経済 編集

学術 編集

芸術 編集

スポーツ 編集

芸能 編集

ゆかりの人物 編集

居住した人物 編集

名誉市民 編集

高梁市の歴史において功績を遺したとして市民推戴された人物。高梁市出身者は除く。

高梁市が舞台または市内で撮影した作品 編集

映画
テレビアニメ
テレビドラマ

その他、吹屋旧吹屋小学校、吹屋の町並みなど)、城下町高梁、備中松山城を中心に多数のテレビドラマの撮影が行われている。

音楽

マスコット 編集

  • まつ姫、山じい(高梁市健康づくりイメージキャラクター)
  • ビッチュマン(高梁市青年経済協議会のローカルヒーロー
  • ヤマジーロ(高梁商工会議所青年部の備中松山城をモチーフとしたキャラクター)
  • び~もちゃん(晴れの国岡山農業協同組合による、備中牛のPRキャラクター)
  • ほうこくん(中井町の地域団体による、山田方谷をモデルとしたキャラクター)
  • かざぐるまくん(有漢町のうかん常山公園にある石の風車をモチーフとしたキャラクター)
  • きじ丸(川上町の弥高山に生息し旧川上町鳥であったキジ漫画文化の町をモチーフとしたキャラクター)
  • ビスター(備中町のウエスタンロマンの町をモチーフとしたキャラクター)

その他 編集

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ a b 種無し処理されたピオーネ。現在岡山県で生産されるピオーネの殆どがこのニューピオーネである[12]
  2. ^ 国道180号の終点は島根県松江市(米子市以降は国道9号との重用)。
  3. ^ 最も古い下の地層から「仁賀層」「地頭層」「最上山層」「日名層」「日名畑層」の順に重なっている。
  4. ^ それまでの国内記録は大分県日田市の22日間(1990年、1994年)。
  5. ^ 岡山市真庭市久世(どちらも1994年)で観測した記録に並んだ。
  6. ^ 順正短期大学(後に吉備国際大学短期大学部)は2016年3月に、順正高等看護専門学校(後に順正高等看護福祉専門学校)は2023年3月に閉校。
  7. ^ 前年の1972年2月23日に美袋-備中広瀬駅を複線化。
  8. ^ 引用エラー: 無効な <ref> タグです。「23cho」という名前の注釈に対するテキストが指定されていません
  9. ^ 2003年4月20日投票。真庭地域57.2%、高梁地域42.8%。真庭地域とは消防業務やごみ・し尿処理などで繋がりがある。
  10. ^ 2020年8月31日に旧成羽町役場から移転。
  11. ^ 2022年3月22日に旧川上町役場から移転。
  12. ^ 高梁市への申請により交付される「子ども医療費受給資格者証」を病院などの窓口で提示が必要。また、岡山県外医療機関の場合は後日高梁市へ償還給付申請により給付を受ける形となる。
  13. ^ 初代理事長の加計勉と2代目理事長で娘の加計美也子は名誉市民。
  14. ^ 1874年(明治7年)に街路上での取引が禁止され、1885年(明治18年)には人家や井戸近くでも禁止された。
  15. ^ 1883年(明治16年)に3,178頭、1916年(大正5年)に19,032頭、1975年(昭和50年)には29,625頭まで達した。
  16. ^ 市内の大部分がびほく統括本部管内、一部岡山西統括本部管内。
  17. ^ 開業日順。
  18. ^ 店舗内に成羽支店。
  19. ^ 井原 - 佐屋線が川上町仁賀を発着し、井原 - 弥高山入口線が川上町高山市を経由(発着地の弥高山入口停留所は井原市に位置)する。
  20. ^ 南から順に三沢川、領家川、成羽川、高梁川(国道180号重用区間)、有漢川、大谷川。
  21. ^ 「716-01xx」地域は元・成羽郵便局管轄、「716-13xx」地域は元・巨瀬郵便局管轄、「719-21xx」地域は元・川面郵便局管轄。2006年に成羽郵便局・巨瀬郵便局・川面郵便局の無集配局化に伴って高梁郵便局へ移管。
  22. ^ 「719-22xx」地域は元・宇治郵便局管轄、「719-23xx」地域は元・吹屋郵便局管轄。それぞれ、2006年に吹屋郵便局、2016年に宇治郵便局の無集配局化に伴って備中郵便局へ移管。
  23. ^ 「719-24xx」地域は元・中井郵便局管轄。2018年に中井郵便局の無集配局化に伴って北房郵便局へ移管。
  24. ^ 放送エリアは高梁市の他に新見市、吉備中央町。
  25. ^ 市街地がメイン会場となる以前の2011年-2014年はききょう緑地が、2019年は前年の豪雨の影響で高梁北中学校がメイン会場となった。

出典 編集

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参考文献 編集

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  • 『たかはし散歩』ネコ・パブリッシング、2019年。ISBN 978-4-7770-2282-3 
  • 『悠久 高梁市制50周年記念誌』高梁市、2004年。 

外部リンク 編集

  ウィキトラベルには、高梁市に関する旅行ガイドがあります。
  高梁市に関連する地理データ - オープンストリートマップ