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泉 房穂(いずみ ふさほ、1963年8月19日 - )は、日本政治家弁護士、社会福祉士[1]兵庫県明石市長(4期)。元衆議院議員(1期)。

泉 房穂
いずみ ふさほ
生年月日 (1963-08-19) 1963年8月19日(56歳)
出生地 日本の旗 兵庫県明石市二見町
出身校 東京大学教育学部
前職 NHK職員
弁護士
衆議院議員
現職 兵庫県明石市長
所属政党民主党菅グループ)→)
無所属
称号 教育学士
弁護士
公式サイト いずみふさほ(泉 房穂)オフィシャルサイト

当選回数 4回
在任期間 2011年5月1日 - 2019年2月2日
2019年3月17日 - 現職

選挙区 比例近畿ブロック兵庫2区
当選回数 1回
在任期間 2003年 - 2005年
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概要編集

兵庫県明石市二見町生まれ。生家は代々漁師をしていた[1]明石市立二見小学校明石市立二見中学校兵庫県立明石西高等学校東京大学教育学部卒業。高校時代は生徒会長を、東大在学中は駒場寮の寮委員長を務めていた[2]。東大卒業後、日本放送協会(NHK)に入局。NHKを退職後、石井紘基民主党衆議院議員の秘書を経て、司法試験に合格。司法修習の同期に橋下徹元大阪市長がいる。その後、神戸市明石市で弁護士事務所を開設。

2003年第43回衆議院議員総選挙民主党公認で兵庫県第2区から出馬。選挙区では公明党赤羽一嘉に敗れたが、重複立候補していた比例近畿ブロックで復活し、初当選を果たした。2005年第44回衆議院議員総選挙でも兵庫県第2区から民主党公認で出馬したが、再び赤羽一嘉に敗れ、比例復活もならず落選した。のちに明石市内の弁護士事務所にて弁護士業務を再開し、2007年社会福祉士の資格を取得。

2011年4月24日執行の明石市長選挙に無所属で出馬。民主党・自民党の推薦と井戸敏三兵庫県知事の支援を受けた元兵庫県東播磨県民局長の宮野敏明を69票の僅差で破り、初当選した。同年5月1日、市長就任[3]

※当日有権者数:234,293人 最終投票率:47.64%(前回比:%)

候補者名年齢所属党派新旧別得票数得票率推薦・支持
泉房穂47無所属54,062票50.03%
宮野敏明59無所属53,993票49.97%(推薦)民主党・自民党

2015年4月26日執行の明石市長選にて、自民党推薦の元県議の榎本和夫、出版社経営者の増田幸美ら2候補を破り再選[4]

※当日有権者数:236,435人 最終投票率:45.50%(前回比:-2.14%)

候補者名年齢所属党派新旧別得票数得票率推薦・支持
泉房穂51無所属51,000票48.74%
榎本和夫58無所属30,494票29.14%(推薦)自民党
増田幸美53無所属23,143票22.12%

任期満了に伴う市長選(2019年4月21日実施)へ3選を目指して出馬を表明していたが、2019年1月28日に後述の不祥事が報道で明らかとなった。2月1日、責任を取る形で辞職を表明[5]。同年2月2日に明石市議会の臨時本会議により全会一致で辞職が承認された[6]

2019年3月17日執行の出直し選挙にて、元市長で前県議の北口寛人、共産党の公認を受けた元県議の新町美千代の2人を圧勝で破り、3回目の当選を果たした[7]

※当日有権者数:247,930人 最終投票率:46.84%(前回比:+1.34%)

候補者名年齢所属党派新旧別得票数得票率推薦・支持
泉房穂55無所属80,795票70.44%
北口寛人53無所属26,580票23.17%
新町美千代71日本共産党7,321票6.38%

2019年4月14日、任期満了に伴い第19回統一地方選挙の一貫で行われた明石市長選挙に出馬。他に立候補者がいなかったため無投票で4選[8]

不祥事編集

2017年6月14日明石駅付近の国道2号の拡幅工事に必要な立ち退きに関し、土地買収交渉における進捗の停滞に業を煮やしたあまり、担当職員に対して「火付けて捕まってこいおまえ。燃やしてまえ。損害賠償を個人で負え」、「おまえら1人ずつ1千万円出せ。自分の家売れ。その金で払うたれ」などと暴言を吐いていた[9][10]。さらに、死亡事故が発生したことを機に市が国から委託を受けて立ち退き交渉を始めることとなったことに触れ、泉は「後回しにしてどないすんねん、一番しんどい仕事からせえよ。市民の安全のためやないか。言いたいのはそれや。そのためにしんどい仕事するんや、役所は」と発言していた[11]。ただし、神戸新聞は、明石市が拡張工事を着手する前には市内で死亡事故は起きておらず、工事が始まってから間も無くして起こって別の死亡事故と混同していた可能性を指摘している[12]

神戸新聞の取材に応じた関係者の証言では、泉の言動が原因で精神的に不調をきたした職員はおらず、買収に関わった市幹部の一人も、「かっとしやすい市長の性格で、計画通りにできなかった私たちが責められても仕方ない。パワハラとは思っていない」と釈明した一方、本人は「部下をあの様な言い方で叱責することそのものがリーダーとしての資質を欠いている」と認め、辞意を表明した。

2019年1月になって当時の録音データが報道機関に渡ったため、泉は謝罪会見を行い、「早く交渉しろというつもりだった。怒りに任せた発言でパワハラだった」と釈明した[13][14]。しかし、会見後2日間に市に寄せられた1,200件の意見のうち6割が市長に批判的であった一方、市長を擁護するものもあり、中には3ヶ月後の市長選挙を控えた中で1年半前の事案が発覚したことへの違和感を訴えるものもあった[15]

2019年2月1日、泉は今回の件の責任を取るとして辞職を表明すると共に明石市議会議長に2月2日付の辞職願を提出し[5]、2月2日に明石市議会による辞職同意の議決が全会一致でなされ、同日付で辞職した(泉はこの辞職同意の臨時本会議に「一身上の都合」を理由に欠席)[6]

辞職後は出直し市長選挙への対応を明らかにしていなかったが、3月3日、市民団体が、3月17日執行の出直し市長選挙への立候補を求める約5千人分の署名を泉に手渡した[16]。3月5日、新聞の取材に対し「政治家として必要としてくれる市民の期待に応えたい。暴言問題は有権者の判断を仰ぎたい」と述べ、市長選に立候補する意向を固める[17]。なお、泉は出直し選に立候補して三度目の当選を果たしたものの、任期は2015年の前回市長選挙当選からの残任期間である2019年4月30日までであるために日を置かずに選挙となり、4月14日告示と同時に泉以外の立候補者がいないことで「4選」することとなった。 出直し選後の3月22日に行われた明石市議会本会議において、一連の暴言問題について緊急質問が行われ、質問に挙げられた一部の暴挙については泉自身は記憶していないとしたものの、たびたび関係者に暴言を吐いていたことや、激昂して備品を破壊したことを認めて陳謝した[18]

政策・主張編集

衆院議員在職中は犯罪被害者基本法や高齢者虐待防止法、無年金障害者救済法の成立、介護保険法の改正に取り組んだ。

明石市長としては、中学生までのこども医療費の無料化[19]、犯罪被害者等支援条例、離婚後のこども養育支援、法テラス窓口を市役所内に全国で初めて設置した他[20]、特色ある施策を進めた。減少傾向にあった明石市人口が、2013年より増加に転じている。[21] 2015年3月全国で初めて「手話言語・障害者コミュニケーション条例」[22]を制定。

「障害者に対する配慮を促進し誰もが安心して暮らせる共生のまちづくり条例」[23]の制定、知的・精神障がい者など門戸を広げた市職員の採用試験を実施した[24]、無戸籍者に対するサポート事業[25]、第二子以降の保育料無料化[26]、離婚後のこども養育支援(養育費や面会交流についての取り決め)などの施策を行った[27]

人物編集

4つ違いで生まれた弟に障害があり、両親は運動して障害児施設をつくった[1]。小学生の頃はよくそこで一緒に遊んでいた[1]。障害を持つ子どもたちの中で育ったこともあり、「困っている人の力になりたい」と幼い頃から思っていたという[1]

脚注編集

  1. ^ a b c d e Vol22泉 房穂さん、自宅にも病院の枕元にも目指すはそんな市民サービス!、聞き手 法テラス 広報室 室長 相原佳子法テラス公式サイト
  2. ^ いずみふさほプロフィールいずみふさほ(泉 房穂)オフィシャルサイト
  3. ^ 20. 兵庫県知事・市町長・議会議員任期満了日一覧/参考資料:兵庫県市町要覧
  4. ^ 神戸新聞|【統一地方選】泉氏知名度で譲らず 明石市長選2新人退ける
  5. ^ a b “暴言の兵庫・明石市長が辞表提出”. KYODO NEWS. 共同通信社. (2019年2月1日). https://this.kiji.is/463906814643192929?c=39546741839462401 2018年2月1日閲覧。 
  6. ^ a b “明石市長の辞職を承認 市議会、職員への暴言で”. 産経ニュース. 産業経済新聞社. (2019年2月2日). https://www.sankei.com/affairs/news/190202/afr1902020010-n1.html 2018年2月2日閲覧。 
  7. ^ “明石市長選、泉氏が3選 「暴言」批判かわす”. 神戸新聞. (2019年3月17日). https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201903/0012155699.shtml 2019年3月19日閲覧。 
  8. ^ 現職の泉氏が“無投票当選” 明石市長選挙MBS2019年4月14日付
  9. ^ “立ち退かない建物「燃やしてしまえ」明石市長、職員に暴言”. 神戸新聞. (2019年1月29日). https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201901/sp/0012018273.shtml 2019年1月29日閲覧。 
  10. ^ “【生音声】明石市長が暴言「火付けてこい」”. 神戸新聞. (2019年1月21日). https://www.kobe-np.co.jp/rentoku/movie/new/201901/0012019420.shtml 2019年1月29日閲覧。 
  11. ^ “部下に「辞表出しても許さんぞ」「自分の家売れ」 明石市長の暴言詳報”. 神戸新聞. (2019年1月29日). https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201901/0012019280.shtml 2019年1月30日閲覧。 
  12. ^ 神戸新聞NEXT | 総合 | 思い込みで怒りに拍車か 事業前数年は死亡事故なし 明石市長暴言音声
  13. ^ “明石市長が部下に暴言 立ち退き交渉で「燃やせ」”. 日本経済新聞電子版 (日本経済新聞社). (2019年1月29日). http://www.nikkei.com/article/DGXMZO4059789029012019AC1000/ 2019年1月29日閲覧。 
  14. ^ “明石市長、職員に「火つけてこい」 立ち退き交渉進まず”. 朝日新聞. (2019年1月29日). https://www.asahi.com/articles/ASM1X7HHYM1XPIHB02M.html 2019年1月29日閲覧。 
  15. ^ “明石市長暴言 市に意見、6割が批判的 一部は擁護論”. 神戸新聞. (2019年1月31日). https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201901/0012024564.shtml 2019年1月31日閲覧。 
  16. ^ “泉氏、市長選立候補を 5千人分の署名手渡し 明石”. 神戸新聞. (2019年3月3日). https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201903/0012113508.shtml 2019年3月6日閲覧。 
  17. ^ “前市長の泉氏が立候補意向 明石市長選10日告示”. 神戸新聞. (2019年3月6日). https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201903/0012120819.shtml 2019年3月6日閲覧。 
  18. ^ “新たな暴言追及に「本当に記憶がない」 明石市長”. 神戸新聞. (2019年3月23日). https://www.kobe-np.co.jp/news/akashi/201903/0012171693.shtml 2019年5月16日閲覧。 
  19. ^ 明石市|こども医療費助成
  20. ^ 明石市が進める特色ある施策 ~市民に一番身近な基礎自治体として~
  21. ^ 明石市|平成26年中の人口動態(PDF:551KB)
  22. ^ 明石市|手話言語・障害者コミュニケーション条例
  23. ^ 明石市|障害者に対する配慮を促進し誰もが安心して暮らせる共生のまちづくり条例
  24. ^ 福祉新聞|明石市が障害者採用の門戸広げる 知的・精神・発達・難病も対象
  25. ^ 明石市|無戸籍者に対する支援
  26. ^ 明石市|第 2 子以降の保育料の無料化について
  27. ^ 明石市|離婚後のこども養育支援 ~養育費や面会交流について~

外部リンク編集