身延町

日本の山梨県南巨摩郡の町

身延町(みのぶちょう)は、山梨県南巨摩郡国中地方に含まれる。

みのぶちょう
身延町
Kuonji-temple-Hondou.jpg
久遠寺の本堂と身延山
Flag of Minobu Yananashi.JPG Minobu Yamanashi chapter.JPG
身延町旗 身延町章
日本の旗 日本
地方 中部地方甲信越地方
都道府県 山梨県
南巨摩郡
市町村コード 19365-8
法人番号 9000020193658 ウィキデータを編集
面積 301.98km2
総人口 10,568[編集]
推計人口、2020年11月1日)
人口密度 35人/km2
隣接自治体 甲府市西八代郡市川三郷町南巨摩郡南部町富士川町早川町南都留郡富士河口湖町
静岡県静岡市富士宮市
身延町役場
町長 望月幹也
所在地 409-3392
山梨県南巨摩郡身延町切石350
北緯35度28分2.9秒東経138度26分32.8秒
Minobu Town hall.JPG
外部リンク 公式ウェブサイト

身延町位置図

― 市 / ― 町 / ― 村

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日蓮宗本山身延山久遠寺の門前町である。本栖湖逆さ富士[注 1]は、身延町の中ノ倉峠から撮影された写真がモデルである。

地理編集

 
旧身延町(梅平地区) 画面上部は富士川

歴史編集

 
旧身延町(1955-2004)、県内位置図
 
『富嶽三十六景 身延川裏不二』
身延道から見る富士山

古代の律令制下では富士川左岸が巨摩郡川合郷、富士川東岸は八代郡川合郷に比定される。平安時代後期には甲斐国各地で荘園が成立し、大野近辺には『玉葉安元2年(1176年)条に見られる施薬院領・飯野牧が成立する。

鎌倉時代には、飯野牧内の波木井郷に甲斐源氏の一族加賀美氏の分流である南部光行の子・波木井実長が居館を構える。実長は同地の地頭になり、南部氏の河内支配の一端を担った。また、下山郷には加賀美氏の一族である秋山光行の兄・光季の子・下山光重が、帯金には同じく加賀美氏の一族とされる帯金氏が入部するなど、町域では加賀美一族の影響が強い。鎌倉期の文永11年(1274年)には波木井実長の庇護のもと日蓮草庵を構え、日蓮の草庵から発展した身延山久遠寺は甲斐・駿河方面における日蓮宗の拠点となり、波木井実長ら南部一族も帰依した。

南北朝時代には南部氏が奥州に入府し、河内地方には甲斐守護・武田氏の一族である穴山氏が入府する。戦国時代には守護武田氏の勢力が衰え、甲斐国内では武田氏と有力国人勢力との抗争が行われるが、穴山氏も河内地方における有力国人として台頭する。穴山氏は信友期に武田氏に臣従し、本拠を南部から下山に移転し、下山館を築いて河内支配の本拠とした。下山は下山館を中心とした城下町(下山城下町)が形成され、河内路(近世の駿州往還)の宿場が設けられ交通の要地としても機能した。

その後、穴山氏は信君期に領国化された駿河江尻領を任され支配領域が拡大し、下山は引き続き穴山領の中心として機能する。天正10年(1582年)3月の織田・徳川連合軍の武田領侵攻に際して信君は織田方に帰属し離反するが、上方にいた信君は同年6月の本能寺の変に際して一揆に襲われ横死する。本能寺の変により武田遺領を巡る天正壬午の乱が発生すると、三河国徳川家康は家臣の岡部正綱を甲斐へ派遣し、下山において菅沼城を築城された。穴山氏は家康の庇護のもと信君の子・勝千代が継承するが、天正15年(1587年)に勝千代が死去し、穴山氏の河内支配は終焉を迎えた。

その後、支配領主は徳川氏の支配、豊臣家臣の大名と変遷し、近世には巨摩郡西河内領の13か村、八代郡東河内領の11か村が成立する。全村が幕府直轄領甲府藩領を経て、享保9年に甲斐一国が幕府直轄領化されると在方は三分代官支配となり、町域は上飯田代官支配、後に市川代官支配となる。このころは身延山久遠寺の門前町が発達し、多くの参詣者が訪れた。

山間部の河内地方は米麦栽培が乏しく農間余業が行われ、町域でも紙漉三椏栽培が行われた。富士川流域の大野には大野堤防が所在する。大野堤防は石積の堤防で、慶安2年以前に水害により破損し、本遠寺と関係の深い紀州徳川家により修築されたと考えられている。

沿革編集

隣接している自治体・行政区編集

山梨県

静岡県

人口編集

 
身延町と全国の年齢別人口分布(2005年) 身延町の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 身延町
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性

身延町(に相当する地域)の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より


行政編集

町長編集

  • 現町長 : 望月仁司(もちづきひとし)2008年10月24日就任 2期
前町長 : 依田光弥(よだみつや)

地区編集

  • 中富(なかとみ) - 旧中富町
    • 西嶋(にしじま) - 旧西島村
    • 大須成(おおすなり) - 旧大須成村
      • 大塩(おおしお)・平須(ひらす)・久成(くなり)・日向南沢(ひなたみなみさわ)
    • 静川(しずかわ) - 旧静川村(切石村)
      • 手打沢(てうちざわ)・寺沢(てらさわ)・切石(きりいし)・夜子沢(よごさわ)
    • 曙(あけぼの) - 旧曙村
      • 遅沢(おそざわ)・江尻窪(えじりくぼ)・梨子(なしご)・中山(なかやま)・福原(ふくはら)・古長谷(ふるはせ)・矢細工(やさいく)
    • 原(はら) - 旧原村
  • 下部(しもべ) - 旧下部町
    • 古関(ふるせき) - 旧古関村
      • 大磯小磯(おおいそこいそ)・瀬戸(せと)・根子(ねっこ)・古関(ふるせき)・釜額(かまひたい)・中ノ倉(なかのくら)・折門(おりかど)・八坂(はっさか)
    • 久那土(くなど) - 旧久那土村
      • 三澤(みさわ)・樋田(といだ)・車田(くるまだ)・切房木(きりふさぎ)・道(みち)・水船(みずふね)・芝草(しばくさ)・久保(くぼ)・嶺(みね)・大山(おおやま)・山家(さんが)
    • 共和(きょうわ) - 旧共和村
      • 上田原(かみたんばら)・下田原(しもたんばら)・宮木(みやき)・一色(いっしき)
    • 旧下部町(富里村)
      • 北川(きたがわ)・市之瀬(いちのせ)・杉山(すぎやま)・岩欠(いわかけ)・大炊平(おいだいら)・清澤(きよざわ)・常葉(ときわ)・上之平(うえのたいら)・波高島(はだかじま)・桃ヶ窪(ももがくぼ)・下部(しもべ)・湯之奥(ゆのおく)・川向(かわむき)・大子(だいご)
  • 旧身延町
    • 下山(しもやま) - 旧下山村(福居村)
      • 粟倉(あわぐら) - 旧粟倉村
    • 旧身延町(身延村)
      • 身延(みのぶ)・波木井(はきい)・梅平(うめだいら)・大野(おおの)
    • 豊岡(とよおか) - 旧豊岡村
      • 小田船原(おだふなはら)・門野(かどの)・大城(おおじろ)・相又(あいまた)・清子(せいご)・光子沢(みつござわ)・横根中(よこねなか)
    • 大河内(おおこうち) - 旧大河内村
      • 上八木沢(かみやぎさわ)・下八木沢(しもやぎさわ)・帯金(おびかね)・大垈(おおぬた)・椿草里(つばきぞうり)・丸滝(まるたき)・大崩(おおくずれ)・角打(つのうち)・和田(わだ)・樋之上(ひのうえ)・大島(おおしま)
旧中富町北部
(切石・西嶋)
旧中富町南部
(原・曙)
旧下部町北西部
(久那土・市之瀬)
旧下部町南西部
(下部温泉・常葉)
旧下部町東部
(古関・本栖)
旧身延町西部
(下山・身延山)
旧身延町東部
(身延駅・大島)
大塩 飯富 市之瀬 岩欠 大磯小磯 相又 大崩
上田原 伊沼 一色 上之平 大山 粟倉 大島
切石 江尻窪 切房木 大炊平 折門 梅平 大垈
久成 遅沢 久保 下部 釜額 大城 帯金
下田原 中山 熊沢 常葉 川向 大野 上八木沢
手打沢 梨子 車田 波高島 北川 小田船原 下八木沢
寺沢 福原 樋田 桃ケ窪 清沢 門野 角打
西嶋 古長谷 三沢 湯之奥 芝草 下山 椿草里
日向南沢 宮木 瀬戸 杉山 樋之上
平須 八日市場 山家 大子 清子 丸滝
矢細工 中之倉 波木井 身延
夜子沢 根子 光子沢 和田
八坂 横根中
古関
水船

経済編集

産業編集

姉妹都市・提携都市編集

国内編集

その他
  •  全国門前町サミット - 全国の神社仏閣を中心に発展してきた門前町を有する自治体・観光協会・商業関係者などが集まり地域活性、街作り推進のため開催する会議。
  •  平成・南部藩 - 南部氏とゆかりのある自治体により結成された架空の自治体。

教育編集

大学編集

高等学校編集

中学校編集

合併時点では4校存在したが、現在は1校に集約している。

小学校編集

合併時点では8校あった小学校であるが、現在は3校に集約している。なお、統合にあたり旧町域にこだわらず北部、中部、南部で統合を行っている。

  • 身延町立身延清稜小学校(2017年に身延町立西島小学校と身延町立久那土小学校が統合。校舎は西嶋小学校を使用。):町北部(西島・切石(静川)・久那土地区)
身延町立西島小学校は2010年に身延町立西嶋小学校と身延町立静川小学校が統合したため、合併後2回統合されたことになる。
  • 身延町立下山小学校(2017年に(旧)身延町立下山小学校、身延町立下部小学校、身延町立原小学校が統合。校舎は(旧)下山小学校を使用。):町中部(飯富(原)・下山・常葉・古関地区)
身延町立下山小学校は旧身延町立身延北小学校であった。
  • 身延町立身延小学校(2018年に(旧)身延町立身延小学校、身延町立大河内小学校が統合。校舎は(旧)身延小学校を使用。):町南部(梅平・豊岡・帯金・大河内地区)
身延町立身延小学校は旧身延町立身延西小学校、身延町立大河内小学校は旧身延町立身延東小学校であった。なお、かつて豊岡地区に身延町立身延南小学校が存在したが、身延町豊岡小学校に改名を経て(旧)身延小学校に統合されている。

交通編集

鉄道編集

東海旅客鉄道(JR東海)
身延線甲斐大島駅 - 身延駅 - 塩之沢駅 - 波高島駅 - 下部温泉駅 - 甲斐常葉駅 - 市ノ瀬駅 - 久那土駅

バス編集

道路編集

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事編集

 
久遠寺の桜
  • 下部町地域
    • 甲斐黄金村・湯之奥金山博物館:戦国期に稼働し、「武田信玄の隠し金山」として伝承される湯之奥金山遺跡の出土品や関係資料の展示と金山の歴史等を映像シアターが観覧できるほか、砂金採りの体験室がある。
    • ヤマメの里(閉鎖): バーベキュー等のキャンプ施設とバンガロー10室を併設する渓流釣り場。
    • 下部温泉
    • ホタルまつり
    • ヤマメまつり
    • 毛無山
    • 常葉映画劇場 - 映画館(~1960年代)
  • 中富町地域
    • 山梨県立なかとみ青少年自然の里: 和紙・陶芸の手作り体験ができる陶芸工房を備え、雨天時にも活動可能な体育館と定員数100人の宿泊施設をもつ。
    • なかとみ和紙の里: 西嶋和紙の手漉き体験、全国の和紙の展示、工芸美術館、地元特産品の飲食施設の4施設で構成されている。
    • ふるさと富士川まつり
    • 沢奥(さおき)のおまつり
    • 西島秋季例大祭
    • 八日市
    • 飯富劇場 - 映画館(~1960年代)

郷土品編集

著名な出身者編集


身延町が舞台、または登場する作品編集

ゆるキャン△編集

 
アニメ『ゆるキャン△』のラッピングが施された身延町営バス
身延町を舞台とした主な作品として漫画およびテレビアニメテレビドラマゆるキャン△』があり、主要人物の多くが身延町在住としているのをはじめ、登場人物が通う「本栖高校」(旧下部小学校・下部中学校跡地にあるという設定)[1]をはじめ、本栖湖身延町寄りにある「浩庵キャンプ場」やバイト先である「ゼブラ」や「酒の川本」(フレスポみのぶ内にある店舗がモデル)[2]、身延駅前の商店街(しょうにん通り商店街がモデル)[1]など町内にモデル地が多数存在する。テレビアニメでは施設や店舗を改名しているが、テレビドラマでは実際の施設や店舗がロケ地として使用されている[3]。身延町もゆるキャン△のPRに積極的で、町営バスにラッピングを施したりふるさと納税の返礼品として一時期ゆるキャン△のグッズを提供していた。町内の店舗や施設も協力しており、各種イベントやグッズ販売を行なっているほか、下部小学校・下部中学校の卒業生を中心に『五条ヶ丘活性化推進協議会』が設立され、支援が行われている。
ゆるキャン△による効果は多種多彩で、ふるさと納税の件数や納税額は放送前と比べ大幅に増加したのをはじめ(「ゆるキャン△」による地域経済効果を参照)、合併後も旧町域のみだった地域交流が本作品により連帯感が増したなど、茨城県大洗町静岡県沼津市などと同様「アニメで地域おこしに成功した例」とされている[4]。ちなみに身延町は先述の通り日蓮宗の総本山である久遠寺があり、宗教としての巡礼メディアミックスとしての巡礼が共に行われている地域である。

実写映画編集

下部温泉の温泉宿が舞台。

漫画編集

主人公の大山倍達が身延山に籠り修行を行ない、熊と闘うシーンがある。
実際にモデルとなった大山倍達本人も身延山へ籠っているが、熊と闘うなどの修業は創作とされている。
ギャンブル『宝探し』にて富士山の真西というヒントから、同町の梅平地区内にある架空の新興住宅地を捜索する。
作中では「梅平」の地名は出てくるが、「身延」の地名は記されていない。

脚注編集

[脚注の使い方]

注釈編集

  1. ^ 逆さ富士千円紙幣E号券や五千円紙幣D号券に描かれている。

出典編集

  1. ^ a b アニメ「ゆるキャン△」第八話で登場したモデル地”. 富士の国やまなし観光協会 アニメ「ゆるキャン△」特設ページ. 公益社団法人やまなし観光推進機構. 2018年3月7日閲覧。
  2. ^ アニメ「ゆるキャン△」第六話で登場したモデル地”. 富士の国やまなし観光協会 アニメ「ゆるキャン△」特設ページ. 公益社団法人やまなし観光推進機構. 2018年2月20日閲覧。
  3. ^ ドラマ ゆるキャン△”. 身延町役場. 2019年12月25日閲覧。
  4. ^ 地域振興とアニメ(立教大学兼任講師 小村明子) (PDF)

外部リンク編集