アンドレアス・セッピAndreas Seppi, 1984年2月21日 - )は、イタリアボルツァーノ出身の元男子プロテニス選手。これまでにATPツアーでシングルス3勝、ダブルス1勝を挙げている。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。自己最高ランキングはシングルス18位、ダブルス50位。

アンドレアス・セッピ
Andreas Seppi
2021年全仏オープンでのアンドレアス・セッピ
基本情報
愛称 アンディ(Andy)
国籍 イタリアの旗 イタリア
出身地 同・ボルツァーノ
生年月日 (1984-02-21) 1984年2月21日(40歳)
身長 190cm
体重 75kg
利き手
バックハンド 両手打ち
ツアー経歴
デビュー年 2002年
引退年 2022年
ツアー通算 4勝
シングルス 3勝
ダブルス 1勝
生涯通算成績 501勝662敗
シングルス 386勝422敗
ダブルス 115勝240敗
生涯獲得賞金 $11,816,212
4大大会最高成績・シングルス
全豪 4回戦(2013・15・17・18)
全仏 4回戦(2012)
全英 4回戦(2013)
全米 3回戦(2008・13・15・21)
4大大会最高成績・ダブルス
全豪 ベスト8(2009)
全仏 3回戦(2018)
全英 3回戦(2012)
全米 ベスト8(2011)
4大大会最高成績・混合ダブルス
全英 2回戦(2011)
国別対抗戦最高成績
デビス杯 ベスト4(2014)
キャリア自己最高ランキング
シングルス 18位(2013年1月28日)
ダブルス 50位(2014年4月14日)

2008年ハンブルク・マスターズベスト4。2012年ローマ・マスターズベスト8。4大大会では2015年全豪オープン男子シングルス3回戦で11年連続ベスト4進出のロジャー・フェデラーに勝利したことで話題になった。また4大大会66回連続出場の歴代3位の記録を持っている[1]

台湾のテニスメーカー製のプロケネックステニスラケットを使用している唯一のプロテニス選手である。

選手経歴 編集

2002年 プロ転向 編集

セッピは7歳でテニスを始め、2002年にプロに転向。しばらくは下部ツアーを転戦した。

2004年 グランドスラム初勝利 編集

4大大会では2004年全米オープンで予選を勝ち上がり初出場し、1回戦で第11シードのライナー・シュットラーを3-6, 4-6, 7-6(5), 7-6(1), 6-1で破って初勝利を挙げ2回戦でミカエル・ロドラに0-6, 3-6, 6-3, 3-6で敗れた。

2006年 編集

2006年のシドニー国際では準々決勝で当時4位のレイトン・ヒューイットを4-6, 7-5, 7-5で破った。ノッティンガム・オープンでも1回戦でスタン・ワウリンカ、2回戦でドミニク・フルバティ、準々決勝ではアンディ・マリーを破ってベスト4に進出した。

2007年 ツアー初決勝進出 編集

2007年のアリアンツ・スイスオープン・グシュタードで初めてのツアー決勝に進出。決勝でポール=アンリ・マチューに7–6(1), 4–6, 5–7で敗れ準優勝となった。

2008年 マスターズベスト4 編集

2008年2月のABNアムロ世界テニス・トーナメントでは2回戦で当時世界ランキング2位のラファエル・ナダルを3-6, 6-3, 6-4で破る殊勲を挙げた。5月のハンブルク・マスターズでベスト4に進出。

8月の北京五輪でオリンピックに初出場。シングルス1回戦でトミー・ロブレドを6-4, 4-6, 8-6で破り、2回戦でトマーシュ・ベルディハに3-6, 6-7(4)で敗れた。

2011年 ツアー初優勝 編集

2011年6月のエイゴン国際でツアー2度目の決勝に進出。ヤンコ・ティプサレビッチが脚の故障で途中棄権し、セッピはツアー初優勝を果たした[2]

2012年 ツアー3勝目 編集

2012年5月のセルビア・オープンでは決勝でブノワ・ペールに6–3, 6–2で勝利しツアー2勝目を挙げた[3]

全仏オープンでは3回戦でフェルナンド・ベルダスコを7-5, 3-6, 6-3, 4-6, 6-2で破り4大大会で初めて4回戦に進出した。4回戦では世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチと対戦し第1、2セットを先取したが6-4, 7-6(5), 3-6, 5-7, 3-6の逆転で敗れた。

ロンドン五輪で2度目のオリンピックに出場し、シングルス2回戦でフアン・マルティン・デル・ポトロに3-6, 6-7(2)で敗れた。10月のクレムリン・カップでは決勝でトマス・ベルッシを3–6, 7–6(3), 6–3で破りツアー3勝を挙げた[4]

2013年 トップ20位入り 編集

2013年全豪オープンで2度目の4大大会4回戦に進出した。4回戦でジェレミー・シャルディーに7-5, 3-6, 2-6, 2-6で敗れた。大会後のランキングで自己最高のシングルス18位を記録した。

2014年 デビス杯ベスト4 編集

イタリア代表として、デビスカップに出場し、ベスト4に進出。準決勝でスイスに敗れた。

2015年 全豪でフェデラーに勝利 編集

2015年全豪オープン3回戦で第2シードのロジャー・フェデラーを6-4, 7-6, 4-6, 7-6で倒した。フェデラーとは11度目の対戦で初勝利。フェデラーは全豪では2001年以来14年ぶりの3回戦敗退となった。

2017年 編集

2017年全豪オープンでは全豪3度目の4回戦進出を果たす。4回戦で第4シードのスタン・ワウリンカに敗れた。

2022年 引退 編集

セッピは2022年10月に、地元イタリアのオルティゼーイ・チャレンジャーを最後に現役を引退した[5]

ATPツアー決勝進出結果 編集

シングルス: 10回 (3勝7敗) 編集

大会グレード
グランドスラム (0-0)
ATPワールドツアー・ファイナル (0-0)
ATPワールドツアー・マスターズ1000 (0-0)
ATPワールドツアー・500シリーズ (0-1)
ATPワールドツアー・250シリーズ (3–6)
サーフェス別タイトル
ハード (1-4)
クレー (1-1)
芝 (1-2)
カーペット (0-0)
結果 No. 決勝日 大会 サーフェス 対戦相手 スコア
準優勝 1. 2007年7月15日   グシュタード クレー   ポール=アンリ・マチュー 7–6(1), 4–6, 5–7
優勝 1. 2011年6月18日   イーストボーン   ヤンコ・ティプサレビッチ 7–6(5), 3–6, 5–3, 途中棄権
優勝 2. 2012年5月6日   ベオグラード クレー   ブノワ・ペール 6–3, 6–2
準優勝 2. 2012年6月23日   イーストボーン   アンディ・ロディック 3–6, 2–6
準優勝 3. 2012年9月23日   メス ハード (室内)   ジョー=ウィルフリード・ツォンガ 1–6, 2–6
優勝 3. 2012年10月21日   モスクワ ハード (室内)   トマス・ベルッシ 3–6, 7–6(3), 6–3
準優勝 4. 2015年2月8日   ザグレブ ハード (室内)   ギリェルモ・ガルシア=ロペス 6–7(4), 3–6
準優勝 5. 2015年6月21日   ハレ   ロジャー・フェデラー 6–7(1), 4–6
準優勝 6. 2019年1月12日   シドニー ハード   アレックス・デミノー 5-7, 6-7(5)
準優勝 7. 2020年2月16日   ニューヨーク ハード (室内)   カイル・エドモンド 5-7, 1-6

ダブルス: 7回 (1勝6敗) 編集

結果 No. 決勝日 大会 サーフェス パートナー 対戦相手 スコア
準優勝 1. 2006年2月4日   ザグレブ ハード
(室内)
  ダビデ・サンギネッティ   ヤロスラフ・レビンスキー
  ミハル・メルティナク
6–7(7–9), 1–6
準優勝 2. 2010年7月18日   ボースタード クレー   シモーネ・バニョッツィ   ロベルト・リンドステット
  ホリア・テカウ
4–6, 5–7
準優勝 3. 2010年10月10日   東京 ハード   ドミトリー・トゥルスノフ   エリック・ブトラック
  ジャン=ジュリアン・ロジェ
3–6, 2–6
準優勝 4. 2011年1月7日   ドーハ ハード   ダニエレ・ブラッチアリ   ラファエル・ナダル
  マルク・ロペス
3–6, 6–7(4–7)
準優勝 5. 2011年6月16日   イーストボーン   グリゴル・ディミトロフ   ジョナサン・エルリック
  アンディ・ラム
3–6, 3–6
準優勝 6. 2013年10月6日   北京 ハード   ファビオ・フォニーニ   マックス・ミルヌイ
  ホリア・テカウ
4-6, 2-6
優勝 1. 2016年2月27日   ドバイ ハード   シモーネ・ボレッリ   フェリシアーノ・ロペス
  マルク・ロペス
6–2, 3–6, [14–12]

シングルス成績 編集

略語の説明
 W   F  SF QF #R RR Q# LQ  A  Z# PO  G   S   B  NMS  P  NH

W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.

大会 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 通算成績
全豪オープン A LQ LQ 1R 2R 2R 1R 1R 2R 1R 4R 2R 4R 3R 4R 4R 3R 2R 1R 1R 21–17
全仏オープン A LQ LQ 1R 1R 1R 2R 2R 2R 4R 3R 3R 1R 1R 2R 1R 1R 1R 2R LQ 12–16
ウィンブルドン A LQ 1R 2R 2R 3R 3R 2R 2R 1R 4R 1R 3R 2R 2R 2R 2R NH 2R LQ 18–16
全米オープン LQ 2R 1R 1R 1R 3R 1R 1R 1R 1R 3R 2R 3R 2R 1R 2R 1R 1R 3R LQ 12–18
大会最高成績
大会 成績
ATPファイナルズ A 出場なし
インディアンウェルズ 3R 2013-2015
マイアミ 4R 2013
モンテカルロ 3R 2014, 2018
マドリード 3R 2009
ローマ QF 2012
カナダ 2R 2013, 2014
シンシナティ 3R 2008
上海 3R 2010
パリ 3R 2011
ハンブルク SF 2008
オリンピック 2R 2008, 2012, 2016
デビスカップ SF 2014
ATPカップ A 出場なし

脚注 編集

外部リンク 編集