フェルナンド・ベルダスコ

スペインのテニス選手 (1983 - )

フェルナンド・ベルダスコ・カルモナFernando Verdasco Carmona, 1983年11月15日 - )は、スペインマドリード出身の男子プロテニス選手。これまでにATPツアーでシングルス7勝、ダブルス8勝を挙げている。自己最高ランキングはシングルス7位、ダブルス8位。身長188cm、体重88kg。左利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。フォアハンド・ストロークを最も得意にする。

フェルナンド・ベルダスコ
Fernando Verdasco
2022年全仏オープンでのフェルナンド・ベルダスコ
基本情報
フルネーム Fernando Verdasco Carmona
国籍 スペインの旗 スペイン
出身地 同・マドリード
生年月日 (1983-11-15) 1983年11月15日(40歳)
身長 188cm
体重 88kg
利き手
バックハンド 両手打ち
ツアー経歴
デビュー年 2001年
ツアー通算 15勝
シングルス 7勝
ダブルス 8勝
生涯獲得賞金 18,283,125 アメリカ合衆国ドル
4大大会最高成績・シングルス
全豪 ベスト4(2009)
全仏 4回戦(2007-10・14・17・18)
全英 ベスト8(2013)
全米 ベスト8(2009・10)
4大大会最高成績・ダブルス
全豪 ベスト8(2009・13)
全仏 ベスト4(2017)
全英 3回戦(2008)
全米 ベスト8(2004・08・14)
国別対抗戦最高成績
デビス杯 優勝(2008・09・11)
ホップマン杯 優勝(2013)
キャリア自己最高ランキング
シングルス 7位(2009年4月20日)
ダブルス 8位(2013年11月11日)
2022年8月25日現在

2013年ATPワールドツアー・ファイナル男子ダブルス優勝者。マスターズ1000シングルス・ダブルス共に準優勝1回。デビスカップスペイン代表の3度の優勝に貢献。2014年にシングルス通算400勝を達成。

選手経歴 編集

ジュニア時代 編集

自宅の裏庭にある2面のハードコートがある家庭で育ち、4歳の時から父親とともにテニスを始めた。11歳の時に学校よりもテニスにするためにテニス・アカデミーで通っていた。両親はマドリード市内でレストランを経営している。ベルダスコには2歳下の妹がいる。

2001年 プロ転向 編集

2001年に18歳でプロ転向。その年の年間最終ランキングは464位。約2年間男子ツアーの下部組織の大会で下積み生活を送っていた。

2002年 トップ200入り 編集

スペインで開催されたITF男子サーキットでフューチャーズ大会初優勝を果たして、その後も3度も準優勝を挙げた。セゴビアで開催されたATPチャレンジャーツアーでは準優勝。その他には2度もチャレンジャーでベスト4入りをして、年間最終ランキングは173位となり、トップ200入りまでランキングを上昇させて、飛躍の年となった。

2003年 グランドスラム初勝利 編集

2003年ウィンブルドン選手権で4大大会にデビューした。ウィンブルドンでは1回戦でヤルコ・ニエミネンに敗れたが、同年の全米オープンパラドーン・スリチャパンとの3回戦に進出する。

2004年 ツアー初優勝 編集

2004年、ベルダスコは4月のバレンシア・オープンでシングルス初優勝を挙げ、半年後の10月にストックホルム・オープンフェリシアーノ・ロペス(同じマドリード出身の左利き選手で、ベルダスコの最大の親友)とペアを組んでダブルス初優勝を遂げた。

2005年 グランドスラム4回戦進出 編集

2005年は、全米オープンで初の4回戦進出がある。この4回戦でもニエミネンに敗れたが、直前の3回戦で当時18歳のノバク・ジョコビッチを破る勝利があった。

2006年 ツアー通算100勝 編集

2006年ウィンブルドンで4回戦に進出しているが、その過程では2回戦でベンヤミン・ベッカー、3回戦で第3シードのダビド・ナルバンディアンを破り、4回戦でラデク・ステパネクに7-6, 3-6, 6-4, 4-6, 2-6のフルセットで競り負けた。

2007年 グランドスラム4回戦進出 編集

2007年には、ベルダスコは全仏オープンで初の4回戦進出を決める。2回戦でドミトリー・トゥルスノフ、3回戦で同じスペインのダビド・フェレールを破ったベルダスコは、4回戦で第6シードのジョコビッチに3-6, 3-6, 6-7のストレートで完敗した。年間最終ランキングは26位。

2008年 デビス杯初優勝 編集

2008年7月、ベルダスコはクロアチア・オープン決勝でイーゴリ・アンドレエフをフルセットの接戦で下した。こうして、バレンシア・オープン会以来4年ぶりの男子ツアーシングルス優勝を遂げた。年間最終ランキングは16位。

2009年 全豪ベスト4 全米ベスト8 ATPファイナルズ初出場 トップ10入り 編集

 
2009年全仏オープンでのフェルナンド・ベルダスコ

2009年全豪オープンで、ベルダスコは初めて4大大会シングルスのベスト4進出を決めた。4回戦で第4シードのアンディ・マリーを2-6, 6-1, 1-6, 6-3, 6-4のフルセットで破り、ついにシングルス4回戦の壁を破る。準々決勝では前年度準優勝者の第5シード、ジョー=ウィルフリード・ツォンガを7-6, 3-6, 6-3, 6-2で破り、初進出の準決勝で第1シードのラファエル・ナダルと長い激闘を繰り広げたが7-6, 4-6, 6-7, 7-6, 4-6で敗れた。準決勝の試合時間「5時間14分」は、全豪オープン男子シングルスの史上最長記録になった。全豪オープン終了後、ベルダスコは世界ランキングを9位に上げ、25歳にして初のトップ10入りを果たした。この後全米オープンでも初のベスト8に入っている。

年度末のATPワールドツアー・ファイナルに参戦し、各試合ともセットを奪い、善戦したものの3連敗に終わった。年間最終ランキングは9位。

2010年 マスターズ準優勝 デビス杯V2 編集

2010年も好調を維持し続け、SAPオープンアンディ・ロディックに3-6, 6-4, 6-4で勝利、モンテカルロ・マスターズマスターズ1000で初めて決勝に進出し、ラファエル・ナダルに敗れるも準優勝、バルセロナ・オープンでも前年度全仏オープン準優勝者ロビン・セーデリングを6-3, 4-6, 6-3で破って、2勝を挙げている。

フェルナンド・ベルダスコは2005年から男子テニス国別対抗戦・デビスカップスペイン代表選手になり、2008年にチームを4年ぶり3度目の優勝に導いた。決勝戦は11月21日-23日にかけて、対戦相手国アルゼンチンのホームコートで行われた。ベルダスコはロペスと組んだダブルス第3試合に勝った後、シングルス第4試合でホセ・アカスソを6-3, 6-7, 4-6, 6-3, 6-1で破り、自らの手で優勝を決めた。2009年2011年の優勝にも貢献している。年間最終ランキングは9位。

2011年 デビス杯V3 編集

 
2011年全豪オープンでのフェルナンド・ベルダスコ

年間最終ランキングは24位。

2012年 ツアーダブルス4勝目 編集

2012年のロンドン五輪でオリンピックに初出場した。シングルス1回戦でウズベキスタンデニス・イストミンに4-6, 6-7(9)で敗れた。年間最終ランキングは24位。

2013年 ウィンブルドンベスト8 ATPファイナルズダブルス初優勝 編集

2013年ウィンブルドン選手権ではノーシードからベスト8に進出した。準々決勝では優勝したアンディ・マリーに6-4, 6-3, 1-6, 4-6, 5-7で逆転負けを喫した。

ダブルスではダビド・マレーロと組み最終戦のATPワールドツアー・ファイナルで決勝に進出。ブライアン兄弟を7–5, 6–7(3), [10–7]で破り優勝した。年間最終ランキングは30位。

2014年 ツアー通算400勝 編集

2014年8月25日全米オープン1回戦で、シングルス通算400勝達成。スペイン人男子では11人目の記録[1]。年間最終ランキングは33位。

2015年 編集

年間最終ランキングは49位。

2016年 ツアー7勝目 編集

全豪オープンでは1回戦で第5シードのラファエル・ナダルに7-6(6), 4-6, 3-6, 7-6(4), 6-2のフルセットの末に勝利を収めた。2回戦ではドゥディ・セラに6-4, 4-6, 3-6, 7-6(4)で敗れた。BNPパリバ・オープンでは3回戦でラファエル・ナダルに敗れた。マイアミ・オープンでは3回戦敗退。

モンテカルロ・マスターズでは2回戦でダビド・ゴファンに敗れた。ブカレスト・オープンでは決勝でリュカ・プイユを6-3, 6-2で下して、シングルスツアー7勝目を挙げた。マドリード・オープンでは2回戦でリシャール・ガスケに敗れた。全仏オープンでは3回戦で第5シードの錦織圭に6-3, 6-4, 3-6, 2-6, 6-4のフルセットの末に敗れた。ウィンブルドン選手権では1回戦で第19シードのバーナード・トミックに6-4, 3-6, 3-6, 6-3, 4-6のフルセットで敗れた。

スウェーデン・オープンでは決勝でアルベルト・ラモス=ビノラスに3-6, 4-6で敗れて準優勝。アトランタ・オープンでは準々決勝でニック・キリオスに敗れた。ウエスタン・アンド・サザン・オープンでは2回戦でマリン・チリッチに敗れた。全米オープンでは1回戦で第3シードのスタン・ワウリンカに6-7(4), 4-6, 4-6のストレートで敗れた。ジャパン・オープンでは2回戦でマリン・チリッチに敗れた。上海マスターズでは1回戦でリュカ・プイユに初戦敗退。パリ・マスターズでは2回戦でアンディ・マリーに敗れて、シーズン終了。年間最終ランキングは42位。

2017年 全仏ダブルスベスト4 編集

 
2017年ウィンブルドン選手権でのフェルナンド・ベルダスコ

全豪オープンでは1回戦でノバク・ジョコビッチに1-6, 6-7(4), 2-6のストレートで敗れた。 ドバイ・テニス選手権では決勝進出。決勝でアンディ・マリーに6-3, 6-2で敗れて準優勝。BNPパリバ・オープンでは3回戦でラファエル・ナダルに敗れた。マイアミ・オープンでは錦織圭に3回戦敗退。

マドリード・オープンではアレクサンダー・ズベレフに初戦敗退。BNLイタリア国際では2回戦でダビド・ゴファンに敗れた。全仏オープンで1回戦で第9シードのアレクサンダー・ズベレフに4-6, 6-3, 4-6, 2-6で勝利。2回戦ではピエール=ユーグ・エルベールに6-3, 3-6, 4-6, 6-3, 6-3のフルセットで破り、3回戦では第22シードのパブロ・クエバスを6-2, 6-1, 6-3のストレートで退けて、全仏通算6度目の4回戦で初のベスト8進出を狙ったが、第8シードの錦織圭に序盤はリードするも6-0, 4-6, 4-6, 0-6で敗れた。しかし、ダブルスではベスト4入りを果たした。

ウィンブルドン選手権では1回戦でケビン・アンダーソンを6-2, 6-7(5), 6-7(8), 3-6で敗れた。スウェーデン・オープンではベスト4入り。準決勝でダビド・フェレールに敗れた。ウエスタン・アンド・サザン・オープンではミーシャ・ズベレフに初戦敗退。レーバー・カップではヨーロッパ代表の補欠として参戦。

迎えた全米オープンでは2回戦で第31シードのフェリシアーノ・ロペスに3-6, 2-6, 6-3, 1-3で敗れた。上海マスターズではファビオ・フォニーニに初戦敗退。ストックホルム・オープンでは準決勝でフアン・マルティン・デル・ポトロに敗れてベスト4入り。パリ・マスターズでは準々決勝でジャック・ソックに敗れて、シーズン終了。年間最終ランキングは35位。

2018年 ツアー通算500勝 編集

カタール・エクソンモービル・オープンではアンドレイ・ルブレフに2回戦敗退。シドニー国際ではアレックス・デミノーに初戦敗退。全豪オープンでは1回戦で同胞の第20シードであるロベルト・バウティスタ・アグートを6-1, 7-5, 7-5をストレートで勝利。しかし、2回戦ではマクシミリアン・マーテラーに4-6, 6-4, 6-7(5), 6-3, 3-6のフルセットの末に敗れた。アルゼンチン・オープンでは2回戦でギド・ペラに敗れた。リオ・オープンでは決勝進出。決勝ではディエゴ・シュワルツマンに2-6, 3-6のストレートで敗れたが、ダブルスでは優勝を果たした。BNPパリバ・オープンでは2回戦でグリゴール・ディミトロフらを破るも、3回戦でテイラー・フリッツに敗れた。マイアミ・オープンでは4回戦でパブロ・カレーニョ・ブスタに敗れた。

モンテカルロ・マスターズでは2回戦でマリン・チリッチに敗れた。ムチュア・マドリード・オープンでは2回戦敗退したが、キャリア通算500勝を達成した。BNLイタリア国際ではダミル・ジュムールに初戦敗退。全仏オープンでは第30シードとして出場。1回戦で西岡良仁を6-7(4), 6-4, 6-4, 6-7(3), 7-5のフルセットで破る。2回戦も突破して、3回戦でグリゴール・ディミトロフを7-6(4), 6-2, 6-4のストレートで破り、4回戦進出。4回戦では第20シードのノバク・ジョコビッチに3-6, 4-6, 2-6のストレートで敗退。

ロスマーレン・グラスコート選手権ではベスト8入り。準々決勝でバーナード・トミックに敗れた。クイーンズ・クラブ選手権ではマリン・チリッチに初戦敗退。アンタルヤ・オープンでもイジー・ベセリーに初戦敗退。ウィンブルドン選手権では第30シードで出場して、フランシス・ティアフォーに6-7(6), 6-7(5), 6-3, 3-6で1回戦で姿を消した。

スウェーデン・オープンでは準決勝でファビオ・フォニーニに敗れ、ベスト4入り。ナショナル・バンク・オープンでは2回戦でグリゴール・ディミトロフに敗退。ウエスタン・アンド・サザン・オープンではジェレミー・シャルディーに初戦敗退。第31シードで迎えた全米オープンでは1回戦でフェリシアーノ・ロペスに2-6, 5-7, 4-6のストレートで勝利。2回戦ではアンディ・マリーを7-5, 2-6, 6-4, 6-4で勝利。3回戦では第3シードのフアン・マルティン・デル・ポトロに5-7, 6-7(6), 3-6のストレートで敗れた。深圳オープンでは準決勝で西岡良仁に敗れてベスト4入り。チャイナ・オープンではニコロズ・バシラシビリに2回戦で敗れた。ストックホルム・オープンでは2回戦でフィリップ・コールシュライバーに敗れた。エルステ・バンク・オープンではベスト4入り。準決勝でケビン・アンダーソンに敗れた。パリ・マスターズでは3回戦でマレク・ジャジリに敗れて、シーズン終了。年間最終ランキングは28位。

2019年 グランドスラム4回戦進出 編集

カタール・エクソンモービル・オープンでは3回戦でトマーシュ・ベルディハに敗れた。第26シードとして迎えた全豪オープンでは3回戦で第6シードのマリン・チリッチに6-4, 6-3, 1-6, 6-7(8), 3-6のフルセットで敗れた。ソフィア・オープンでは準々決勝でマッテオ・ベレッティーニに敗れた。ABNアムロ世界テニス・トーナメントではダニール・メドベージェフに2回戦で敗退。ドバイ・テニス選手権ではロジャー・フェデラーに2回戦敗退。

モンテカルロ・マスターズではピエール=ユーグ・エルベールに初戦敗退。バルセロナ・オープンでは2回戦でグリゴール・ディミトロフに敗れた。マドリード・オープンでは3回戦でステファノス・チチパスに敗れた。BNLイタリア国際ではベスト8入り。準々決勝ではラファエル・ナダルに敗れた。全仏オープンでは1回戦でダニエル・エバンスを破るも2回戦敗退。イーストボーン国際ではベスト8入り。準々決勝でサム・クエリーに敗れた。ウィンブルドン選手権では2回戦で第30シードのカイル・エドマンドを4-6, 4-6, 7-6(3), 6-3, 6-4のフルセットで勝利。そのまま4回戦進出。第21シードのダビド・ゴファンに6-7(9), 6-2, 3-6, 4-6で4回戦敗退。

スウェーデン・オープンスイス・オープンでは初戦敗退。ウエスタン・アンド・サザン・オープンでのブノワ・ペール戦では4-6の時点で途中棄権。全米オープンでは2回戦で鄭現に6-1, 6-2, 5-7, 3-6, 6-7(3)のフルセットで敗れた。モゼール・オープンではフィリップ・クライノビッチに2回戦敗退。成都オープンでは2回戦でクリスチャン・ガリンに敗れた。チャイナ・オープンではディエゴ・シュワルツマンに初戦敗退。上海マスターズではテイラー・フリッツに初戦敗退。パリ・マスターズでは2回戦でアレクサンダー・ズベレフに敗れて、シーズン終了。年間最終ランキングは49位。

2020年 ツアー通算550勝 編集

カタール・エクソンモービル・オープンではベスト8入り。全豪オープンではグランドスラムで67回連続で出場した。また、この間にキャリア通算500勝を挙げた。3回戦では第7シードのアレクサンダー・ズベレフに2-6, 2-6, 4-6のストレートで敗れた。リオ・オープンではパブロ・アンドゥハルに初戦敗退。その後は新型コロナウイルス感染症の世界的流行により、ツアーが中断。

ツアー再会後のBNLイタリア国際では予選1回戦でダミル・ジュムールに0-6, 2-6で敗退した。10月のBett1Hulksインドアでは1回戦でアンディ・マリーに6-4, 6-4で勝利するも、アレクサンダー・ズベレフに2回戦で4-6, 1-6で敗れた。Bett1Hulks選手権ではジョン・ミルマンに初戦敗退。アスタナ・オープンでも2回戦でミルマンに敗退して、シーズン終了。年間最終ランキングは65位。

2021年 トップ150圏外 編集

マイアミ・オープンでは初戦敗退。エストリル・オープンではアルベルト・ラモス=ビノラスに初戦敗退。マドリード・オープンでは1回戦でクリスチャン・ガリンに1-6, 4-6で敗れた。ジュネーブ・オープンでもイリヤ・イヴァシュカに初戦敗退。ベオグラード2ではベスト8入り。2021年全仏オープンでは1回戦でフィリップ・コールシュライバーに6-7(3), 2-6, 6-2, 4-6で敗れた。2021年ウィンブルドン選手権では1回戦で第18シードのグリゴール・ディミトロフに6-3, 3-6, 4-6, 4-6で敗れた。ウエスタン・アンド・サザン・オープンでは予選1回戦でリシャール・ガスケに4-6, 0-6で敗れた。2021年全米オープン (テニス) では予選2回戦敗退。その後はATPチャレンジャーツアーに出場するも、目立った成績を残さずにシーズン終了。年間最終ランキングは154位。

2022年 トップ100圏外 編集

 
2022年全仏オープンでのフェルナンド・ベルダスコ

昨年に引き続き、不調が続き、100位圏外まで世界ランキングが下降した。

プレースタイル 編集

ベルダスコはどのサーフェスでも通用するオフェンシブ・ベースライナーであり、ハードコートでその力を発揮する。両手バックハンドが得意だと思われがちだが、強烈なトップスピンと破壊力のあるフォアハンドがベルダスコの最大の武器だと評価されている。さらにベルダスコは230km/hを超える強烈なフラットサーブと左利き特有のスライスサーブも武器としている。

ベルダスコは強烈なトップスピンとパワーがあるストロークに加えて、左利き特有の戦術ができることから、そのプレースタイルはスペインの同胞ラファエル・ナダルに類似していると評されている。シングルスだけではなく、ダブルスも得意でもあり、ダブルスではマスターズ1000で準優勝2回、ATPファイナルズでも優勝経験がある。時にはBIG4 (テニス) から勝利を収める爆発力もある。ロジャー・フェデラーには勝利したことがないが、ノバク・ジョコビッチラファエル・ナダルアンディ・マリーらには過去に2勝したことがある。

弱点としては劣勢になるとダブルフォルトが多くなる傾向にあり、攻撃力はあるが、守備力は低く、左右に揺さぶされるストローク戦を苦手としている。

ウェアとシューズはプロ転向時から一貫してアディダスである。ラケットはプロ転向当初はテクニファイバーを使用しており、2010年の期間にはかなり短期的にヨネックスを使用。2011〜2013年にはダンロップ、2014年はバボラ Aeropro、そして2015年〜現在にかけてHead Graphene Touch Speed Proを使用し続けている。

ATPツアー決勝進出結果 編集

シングルス: 23回 (7勝16敗) 編集

大会グレード
グランドスラム (0-0)
ATPファイナルズ (0-0)
ATPツアー・マスターズ1000 (0–1)
ATPツアー500 (1–5)
ATPツアー250 (6–10)
サーフェス別タイトル
ハード (2–5)
クレー (5–10)
芝 (0–1)
カーペット (0-0)
結果 No. 決勝日 大会 サーフェス 対戦相手 スコア
準優勝 1. 2004年3月7日   アカプルコ クレー   カルロス・モヤ 3-6, 0-6
優勝 1. 2004年4月12日   バレンシア クレー   アルベルト・モンタニェス 7-6(7-5), 6-3
準優勝 2. 2005年7月30日   キッツビュール クレー   ガストン・ガウディオ 6-2, 2-6, 4-6, 4-6
準優勝 3. 2007年10月27日   サンクトペテルブルク ハード (室内)   アンディ・マリー 2-6, 3-6
準優勝 4. 2008年6月22日   ノッティンガム   イボ・カロビッチ 5-7, 7-6(7-4), 6-7(6-8)
優勝 2. 2008年7月20日   ウマグ クレー   イーゴリ・アンドレエフ 3-6, 6-4, 7-6(7-4)
準優勝 5. 2009年1月5日   ブリスベン ハード   ラデク・ステパネク 6-3, 3-6, 4-6
優勝 3. 2009年8月29日   ニューヘイブン ハード   サム・クエリー 6-4, 7-6(8-6)
準優勝 6. 2009年10月4日   クアラルンプール ハード (室内)   ニコライ・ダビデンコ 4-6, 5-7
優勝 4. 2010年2月14日   サンノゼ ハード (室内)   アンディ・ロディック 3-6, 6-4, 6-4
準優勝 7. 2010年4月18日   モンテカルロ クレー   ラファエル・ナダル 0-6, 1-6
優勝 5. 2010年4月25日   バルセロナ クレー   ロビン・セーデリング 6-3, 4-6, 6-3
準優勝 8. 2010年5月22日   ニース クレー   リシャール・ガスケ 3-6, 7-5, 6-7(5-7)
準優勝 9. 2011年2月13日   サンノゼ ハード (室内)   ミロシュ・ラオニッチ 6-7(6-8), 6-7(5-7)
準優勝 10. 2011年5月1日   エストリル クレー   フアン・マルティン・デル・ポトロ 2-6, 2-6
準優勝 11. 2011年7月31日   グシュタード クレー   マルセル・グラノリェルス 4-6, 6-3, 3-6
準優勝 12. 2012年3月3日   アカプルコ クレー   ダビド・フェレール 1-6, 2-6
準優勝 13. 2013年7月14日   ボースタード クレー   カルロス・ベルロク 5-7, 1-6
優勝 6. 2014年4月13日   ヒューストン クレー   ニコラス・アルマグロ 6-3, 7-6(7-4)
優勝 7. 2016年4月25日   ブカレスト クレー   リュカ・プイユ 6-3, 6-2
準優勝 14. 2016年7月17日   ボースタード クレー   アルベルト・ラモス=ビニョラス 3-6, 4-6
準優勝 15. 2017年3月4日   ドバイ ハード   アンディ・マリー 3-6, 2-6
準優勝 16. 2018年2月19日   リオ クレー   ディエゴ・シュワルツマン 2-6, 3-6

ダブルス: 13回 (8勝5敗) 編集

結果 No. 決勝日 大会 サーフェス パートナー 対戦相手 スコア
優勝 1. 2004年11月1日   ストックホルム ハード
(室内)
  フェリシアーノ・ロペス   ウェイン・アーサーズ
  ポール・ハンリー
6-4, 6-4
準優勝 1. 2007年7月22日   シュトゥットガルト クレー   ギリェルモ・ガルシア=ロペス   フランティシェク・チェルマク
  レオシュ・フリードル
4-6, 4-6
準優勝 2. 2009年1月10日   ブリスベン ハード   ミーシャ・ズベレフ   マルク・ジケル
  ジョー=ウィルフリード・ツォンガ
4-6, 3-6
優勝 2. 2012年2月26日   ブエノスアイレス クレー   ダビド・マレーロ   ミハル・メルティナク
  アンドレ・サ
6-4, 6-4
優勝 3. 2012年3月3日   アカプルコ クレー   ダビド・マレーロ   マルセル・グラノリェルス
  マルク・ロペス
6-3, 6-4
優勝 4. 2012年7月14日   ウマグ クレー   ダビド・マレーロ   マルセル・グラノリェルス
  マルク・ロペス
6-3, 7-6(7-4)
優勝 5. 2012年7月22日   ハンブルク クレー   ダビド・マレーロ   ロジェリオ・ドゥトラ・ダ・シウバ
  ダニエル・ムニョス・デ・ラ・ナバ
6-4, 6-3
準優勝 3. 2012年10月28日   バレンシア ハード
(室内)
  ダビド・マレーロ   アレクサンダー・ペヤ
  ブルーノ・ソアレス
3-6, 2-6
優勝 6. 2013年9月22日   サンクトペテルブルク ハード
(室内)
  ダビド・マレーロ   ドミニク・イングロット
  デニス・イストミン
7-6(8-6), 6-3
準優勝 4. 2013年10月13日   上海 ハード   ダビド・マレーロ   イワン・ドディグ
  マルセロ・メロ
6-7(2-7), 7-6(8-6), [2-10]
優勝 7. 2013年11月11日   ロンドン ハード
(室内)
  ダビド・マレーロ   ボブ・ブライアン
  マイク・ブライアン
7-5, 6-7(3-7), [10-7]
準優勝 5. 2014年4月12日   ヒューストン クレー   ダビド・マレーロ   ボブ・ブライアン
  マイク・ブライアン
6-4, 4-6, [9-11]
優勝 8. 2018年2月19日   リオ クレー   ダビド・マレーロ   ニコラ・メクティッチ
  アレクサンダー・ペヤ
5-7, 7-5, [10-8]

デビスカップ 編集

優勝(3) 編集

  スペインチーム ラウンド/相手
2008年 ラファエル・ナダル
ダビド・フェレール
フェルナンド・ベルダスコ
フェリシアーノ・ロペス
トミー・ロブレド
ニコラス・アルマグロ
1R: ペルー 0–5 スペイン
QF: ドイツ 1–4 スペイン
SF: スペイン 4–1 アメリカ
FN: アルゼンチン 1–3 スペイン
2009年 ラファエル・ナダル
フェルナンド・ベルダスコ
ダビド・フェレール
フェリシアーノ・ロペス
トミー・ロブレド
フアン・カルロス・フェレーロ
1R: スペイン 4–1 セルビア
QF: スペイン 3–2 ドイツ
SF: スペイン 4–1 イスラエル
FN: スペイン 5–0 チェコ
2011年 ラファエル・ナダル
ダビド・フェレール
フェルナンド・ベルダスコ
フェリシアーノ・ロペス
マルセル・グラノリェルス
1R: ベルギー 1–4 スペイン
QF: アメリカ 1–3 スペイン
SF: スペイン 4–1 フランス
FN: スペイン 3–1 アルゼンチン

シングルス成績 編集

4大大会シングルス 編集

略語の説明
 W   F  SF QF #R RR Q# LQ  A  Z# PO  G   S   B  NMS  P  NH

W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.

大会 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023 通算成績
全豪オープン LQ 1R 2R 2R 2R 2R SF 4R 4R 1R 3R 2R 3R 2R 1R 2R 3R 3R A A Q2 26–17
全仏オープン LQ 2R 1R 2R 4R 4R 4R 4R 3R 3R 2R 4R 2R 3R 4R 4R 2R A 1R Q2 A 32–17
ウィンブルドン 1R 2R 2R 4R 3R 4R 4R 1R 2R 3R QF 1R 3R 1R 1R 1R 4R NH 1R 1R A 25–19
全米オープン 3R 2R 4R 3R 3R 3R QF QF 3R 3R 1R 2R 2R 1R 2R 3R 2R A Q2 1R A 30–17

大会最高成績 編集

大会 成績
ATPファイナルズ RR 2009
インディアンウェルズ QF 2009
マイアミ QF 2009, 2010
モンテカルロ F 2010
マドリード QF 2009, 2012
ローマ SF 2010
カナダ 3R 2006, 2007, 2009
シンシナティ 3R 2008, 2011
上海 3R 2012
パリ QF 2017
ハンブルク QF 2006, 2008
オリンピック 1R 2012
デビスカップ W 2008, 2009, 2011
ATPカップ A 出場なし

脚注 編集

外部リンク 編集