クラリス・アグベニュー

クラリス・アグベニュー(Clarisse Agbegnenou、1992年10月25日 - )は、フランスレンヌ出身の柔道家トーゴ系フランス人である[5]

クラリス・アグベニュー
Clarisse Agbegnenou.jpeg
2014年世界選手権でのアグベニュー
基本情報
ラテン文字 Clarisse Agbegnenou
フランスの旗 フランス
出生地 レンヌ
生年月日 (1992-10-25) 1992年10月25日(28歳)
身長 164 cm[1][2]
選手情報
階級 女子63 kg級
世界ランキング 1位 8150pts (19/8/19)[3][4]
JudoInside.comの詳細情報
 
獲得メダル
柔道
オリンピック
2016 リオデジャネイロ 63kg級
世界柔道選手権
2014 チェリャビンスク 63kg級
2017 ブダペスト 63 kg級
2018 バクー 63 kg級
2019 東京 63 kg級
2021 ブダペスト 63kg級
2013 リオデジャネイロ 63 kg級
2015 アスタナ 63 kg級
ワールドマスターズ
2018 広州 63 kg級
2017 サンクトペテルブルク 63 kg級
2019 青島 63 kg級
世界ジュニア
2011 ケープタウン 63 kg級
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人物編集

2008年のヨーロッパカデ柔道選手権大会では優勝を成し遂げた。2010年には東京で開催された世界選手権に出場するが、初戦でタイの無名の選手に一本背負投で敗れた[2]。だが、その後のグランドスラム・東京では決勝で同じフランスのジブリズ・エマヌを指導2で破ってグランドスラム大会を18歳で制した[2]。2011年に地元のパリで開催された世界選手権では初戦でオランダのアニカ・ファンエムデンの有効で敗れた[2]。さらに世界ジュニアでは準々決勝で日本の太田晴奈の合技で敗れて3位だった[2]。その後も際立った成績は残せず、オリンピック代表争いでエマヌに大きく引き離されて結局代表にはなれなかった[2]。しかし、2013年に入るとグランドスラム・パリ決勝でファンエムデンを破って優勝を遂げた[6]。続くグランプリ・デュッセルドルフ決勝でも日本の阿部香菜大外刈で破るなどオール一本勝ちで優勝を飾った[7]。4月のヨーロッパ選手権でも優勝した。8月の世界選手権では決勝でイスラエルのヤーデン・ジェルビに変則の片羽絞で失神させられて2位にとどまった。なお、ジェルビの施した絞め技は、IJF試合審判規定において指導の対象となる「柔道衣の上衣の裾または帯を使って(略)絞技を施すこと」に該当することが後に確認されたが、試合結果に変更が加えられることはなかった[8][9]。2014年のヨーロッパ選手権では2連覇した[2]世界選手権では決勝で昨年敗れたジェルビを合技で破り雪辱して優勝を飾った[10][11]世界団体でも優勝を飾った[12]。2015年の世界選手権では決勝でスロベニアのティナ・トルステニャクから技ありと有効を取られて2位に終わり、連覇はならなかった[13]。2016年のリオデジャネイロオリンピックでは準決勝で日本の田代未来と対戦して指導1で破ったが、決勝でトルステニャクの前に一本負けして2位にとどまり、金メダル獲得はならなかった[1][14]。2017年の世界選手権では決勝でトルステニャクに反則勝ちして2度目の優勝を果たした[15]ワールドマスターズでは準決勝で田代に大内刈で敗れて3位だった。なお、田代には7度目の対戦にして初めて敗れた[16]。2018年にはグランドスラム・パリとヨーロッパ選手権で優勝した[2]世界選手権では決勝で田代を払巻込で破って2年連続3度目の優勝を果たした[17]ワールドマスターズでは準決勝で田代を襟を持たない両手を組んだ絞技ペルビアン・ネクタイ・チョークで破った[18]。一方で全柔連などは決まり技は片襟を持つ絞技片手絞と発表している[19][20]。決勝は 鍋倉那美と対戦して、横車に来たところを腰を切って上になりそのまま横四方固で一本勝ちして優勝した[21][22]。なお、2018年には2年連続3度目の世界ランキング年間1位となった。女子の全階級で最もポイントを積み上げたことにより、IJFから5万ドルが授与された[23][24]。2019年のグランドスラム・パリでは決勝でトルステニャクを破って今大会5度目の優勝を果たした[25]ヨーロッパ競技大会ではオール一本勝ちで優勝した[26]。8月に東京で開催された世界選手権では決勝で田代を11分以上の戦いの末に技ありで破って今大会4度目の優勝を果たした[27]ワールドマスターズでは準決勝で土井雅子を技ありで破るも、決勝では鍋倉に払巻込の技ありで敗れて2位にとどまった[28]。2020年2月のグランドスラム・パリでは決勝で鍋倉を破り優勝した[29]ヨーロッパ選手権でも優勝した[2]。2021年のワールドマスターズでは決勝で鍋倉を再び破って優勝した[30]。2021年の世界選手権では決勝でスロベニアのアンドレヤ・レシキを合技で破るなどオール一本勝ちして、5度目の世界選手権優勝を果たした[31]
寝技では肩三角グリップからのペルビアン・ネクタイ・チョークや肩三角グリップを掛けながらの崩袈裟固をよく狙う。襟を持たない両手を組んだ絞技ペルビアン・ネクタイ・チョークについては前述の田代戦のほかグランドスラム・パリ2019ではメイリン・デル=トロ=カルバハル(キューバ)に[32][33]2019年世界柔道選手権大会3回戦のプリスカ・アウィティ=アルカラズ(メキシコ)にこれで勝利している[34][35]

暴行騒ぎ編集

異性関係の縺れから78 kg超級の選手であるアン=ファトゥマタ・ンベロと対立することになったアグベニューは、2013年4月12日にINSEPにおいてロンドンオリンピック銅メダリストである52 kg級のプリシラ・ネト、63 kg級のランセイ・サン・サン・ムワ、70 kg級のファニー=エステル・ポスビト及び78 kg級のマドレーヌ・マロンガを引き連れてンベロの寝室に入り込むと、ンベロと激しい口論になった挙句、何度となく殴りつけた。この暴行でンベロは肩を負傷して嘔吐も引き起こしたという[36]。5月16日にフランス柔道連盟の規律委員会は、暴行の主犯であるアグベニューに執行猶予付きの1年間に渡る大会の出場停止、従犯のネト他4名に執行猶予付きの3ヶ月に渡る大会の出場停止処分を科した[37]

しかしながら、フランス柔道連盟がアグベニューらに示した寛大な処置に納得のいかないンベロ側は、この一件をパリの裁判所へ訴えるに至った。2014年7月にパリの裁判所はアグベニューに対して、ンベロへ2780ユーロの支払いと、70時間の社会奉仕活動を言い渡した。ネト他4名は無罪となった[38]。その後は90 kg級で活躍するオランダのノエル・ファントエンドと交際している[39]

主な戦績編集

(出典[2]、JudoInside.com)。

出演動画番組編集

脚注編集

  1. ^ a b Biography and Olympic Results
  2. ^ a b c d e f g h i j profile
  3. ^ Clarisse AGBEGNENOU / IJF.org[1]
  4. ^ World ranking list
  5. ^ Clarisse Agbegnenou - Africanaute.com”. 2013年8月31日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2013年2月27日閲覧。
  6. ^ Judo : Clarisse Agbegnenou remporte le Tournoi de Paris
  7. ^ Togo: Judo - Agbegnenou rafle l'or à dusseldorf”. 2014年7月14日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2013年2月27日閲覧。
  8. ^ 柔道審判規定 国際柔道連盟(IJF)試合審判規定
  9. ^ 国際柔道連盟試合審判規定(2014-2016)
  10. ^ World Championships 2014
  11. ^ World Championships, Chelyabinsk 2014
  12. ^ World Championships, Chelyabinsk 2014
  13. ^ Championships 2015, Astana”. 2015年8月26日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2015年8月27日閲覧。
  14. ^ Judo Olympic Games 2016
  15. ^ Suzuki World Judo Championships 2017
  16. ^ World Masters St. Petersburg 2017
  17. ^ World Judo Championships 2018
  18. ^ CLARISSE AGBEGNENOU (FRA) - MIKU TASHIRO (JPN) @ U63 - IJF WORLD MASTERS GUANGZHOU 2018”. JudoInside (2018年12月15日). 2019年3月25日閲覧。
  19. ^ 2018年ワールドマスターズ大会結果
  20. ^ 「ワールドマスターズ2018」近代柔道 ベースボールマガジン社、2019年2月号 13頁
  21. ^ 2018年ワールドマスターズ大会結果
  22. ^ 「ワールドマスターズ2018」近代柔道 ベースボールマガジン社、2019年2月号 13頁
  23. ^ Major changes in the World Ranking if bonus beckons
  24. ^ Prize money bonus for year-end leaders
  25. ^ Rampant Five-star Agbegnenou ends day one with glory for France
  26. ^ European Games / European Judo Championships 2019
  27. ^ World Judo Championships 2019
  28. ^ World Masters Qingdao 2019
  29. ^ Grand Slam Paris 2020
  30. ^ Doha Masters 2021
  31. ^ World Judo Championships Hungary 2021
  32. ^ IJFは襟を持った絞技送襟絞と記録している。
  33. ^ Paris Grand Slam 2019 / Round 2 -63 kg France AGBEGNENOU,Clarisse VS Cuba DEL TORO CARVAJAL,Maylin (YouTube). 国際柔道連盟.. (2019年2月9日). https://www.ijf.org/judoka/2317/videos?currentContestCodeLong=gs_fra2019_w_0063_0033 2019年4月26日閲覧。 
  34. ^ IJFは襟を持った絞技送襟絞と記録している。この時はアグベニューが襟を持っていたとしてもがぶり、肩三角グリップの体勢から絞めとしては効果がない左手で相手の右襟を持っている。
  35. ^ World Championships Senior 2019 / Round 3 -63 kg France AGBEGNENOU,Clarisse VS Mexico AWITI ALCARAZ,Prisca (YouTube). 国際柔道連盟.. (2019年8月28日). https://www.ijf.org/judoka/2317/videos?currentContestCodeLong=wc_sen2019_w_0063_0049 2019年8月29日閲覧。 
  36. ^ Rififi à l'INSEP... suite
  37. ^ Discipline : Un an de suspension avec sursis pour Agbegnenou
  38. ^ Judo: la championne Agbegnenou condamnée par la justice
  39. ^ Dutch judoka Polling and Van 't End consider a switch abroad
  40. ^ セリーヌ・ジェロー(司会)、Jakhongir Toshpulatov (2020年3月30日) (フランス語、英語字幕). Coffee With Celine - Clarisse Agbegnenou (インターネット番組 Judo - YouTubeチャンネル). スイス: IJF.. https://www.youtube.com/watch?v=8pWQ0Dta7cM 2020年4月7日閲覧。 
  41. ^ Coffee with Celine”. IJF (30. Mar 2020). 2020年4月7日閲覧。

外部リンク編集