クリスチャン・イグナシオ・ガリン・メドーネCristian Ignacio Garín Medone, スペイン語発音: [ˈkɾis.tjãn iɣ.ˈna.sjo ɡa.ˈɾĩn me.ˈðo.ne][1]; 1996年5月30日 - )はチリサンティアゴ出身の男子プロテニス選手。ATPツアーでの優勝はシングルス5勝。自己最高ランキングはシングルス17位。ダブルス206位。身長185cm。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。

クリスチャン・ガリン
Cristian Garín
2019年ウィンブルドン選手権でのクリスチャン・ガリン
基本情報
フルネーム Cristian Ignacio Garín Medone
国籍  チリ
出身地 同・アリカ
生年月日 (1996-05-30) 1996年5月30日(27歳)
身長 185cm
体重 85kg
利き手
バックハンド 両手打ち
ツアー経歴
デビュー年 2011年
ツアー通算 5勝
シングルス 5勝
ダブルス 0勝
生涯獲得賞金 5,753,322 アメリカ合衆国ドル
4大大会最高成績・シングルス
全豪 3回戦(2022)
全仏 4回戦(2021)
全英 ベスト8(2022)
全米 2回戦(2019-21)
4大大会最高成績・ダブルス
全仏 1回戦(2019・20)
全英 1回戦(2019)
全米 1回戦(2019)
キャリア自己最高ランキング
シングルス 17位(2021年9月20日)
ダブルス 206位(2021年5月10日)
2024年4月24日現在

選手経歴 編集

ジュニア時代 編集

チリサンディエゴで生まれた。5歳から父親と共にテニスを始める。

2013年 ATPツアー本戦参戦 編集

2013年全仏オープン男子ジュニアシングルスでは決勝でアレクサンダー・ズベレフに勝利し、優勝を果たす。2013年VTRオープン英語版ではワイルドカードにより、ATPツアー本戦初出場を果たす。1回戦でドゥシャン・ラヨビッチを破り、初戦突破をする。年間最終ランキングは388位。

2014年 フューチャーズ初優勝 編集

ナタール・フューチャーズ英語版ではフューチャーズ初優勝を果たす。他にもフューチャーズ3勝目を挙げ、今季通算フューチャーズで4勝目を挙げた。年間最終ランキングは252位。

2016年 チャレンジャー初優勝 編集

ジュネーブ・オープンで予選を勝ち上がり、ATPツアー本戦に出場する。リマ・チャレンジャー英語版ATPチャレンジャーツアー初優勝を果たした。また、同年1月からデビスカップチリ代表にも選抜された。年間最終ランキングは211位。

2017年 グランドスラム初出場 編集

ウィンブルドン選手権では予選を通過し、グランドスラム初出場をする。1回戦ではジャック・ソックに敗れた。年間最終ランキングは311位。

2018年 トップ100入り 編集

2月のモレロス・オープン 英語版、5月のリスボン・ベレム・オープン英語版、9月のチッタ・ディ・コモ・チャレンジャー英語版ATPチャレンジャーツアー3大会で準優勝を飾る。さらに10月になるとサンパウロ・チャレンジャー 英語版サンタ・ドミンゴ・オープン英語版リマ・チャレンジャー英語版ではチャレンジャー3勝を挙げた。年間最終ランキングは84位。

2019年 ツアー初優勝 編集

 
2019年全仏オープンでのクリスチャン・ガリン

年始のシドニー国際では予選敗退するも、全豪オープンではグランドスラム本戦に初のストレートイン。1回戦で第21シードのダビド・ゴファンに0-6, 2-6, 2-6のストレートで初戦敗退。3月のブラジル・オープンではツアー初の決勝進出をするも、ギド・ページャに敗れ、準優勝。しかし、4月の全米男子クレーコート選手権では決勝でキャスパー・ルードに勝利し、ツアー初優勝を飾った。

BMWオープンではディエゴ・シュワルツマンアレクサンダー・ズベレフらを下して、決勝進出。決勝ではマッテオ・ベレッティーニを破り、ツアー2勝目を挙げた。全仏オープンでは1回戦でライリー・オペルカを勝利。2回戦では元世界ランキング3位の第24シードのスタン・ワウリンカに1-6, 4-6, 0-6のストレートで敗退。

ウィンブルドン選手権では1回戦でアンドレイ・ルブレフに6-4, 4-6, 5-7, 4-6で敗退。スウェーデン・オープンではツアー初の第1シードとして出場するも、ジェレミー・シャルディーに初戦敗退。ナショナル・バンク・オープンでは3回戦進出。3回戦ではダニール・メドベージェフに敗れた。ウエスタン・アンド・サザン・オープンではアドリアン・マナリノに初戦敗退。全米オープンでは2回戦でアレックス・デミノーに3-6, 6-7, 3-6のストレートで敗れた。

 
2019年パリ・マスターズでのクリスチャン・ガリン

上海マスターズでは2回戦でマッテオ・ベレッティーニに敗退。パリ・マスターズではATPマスターズ1000で初のベスト8入り。準々決勝ではグリゴール・ディミトロフに敗れた。ATPツアー2勝とマスターズ1000で準々決勝進出するなど飛躍した1年を過ごした。年間最終ランキングは33位。

2020年 ツアー4勝目 編集

ATPカップではチリ代表として出場。セルビアのジョコビッチ、フランスのガエル・モンフィス、南アフリカ共和国のケビン・アンダーソンに敗れ、ラウンドロビン敗退。

全豪オープンでは1回でステファノ・トラヴァーリャに勝利。2回戦ではミロシュ・ラオニッチに敗退したが、その後のコルドバ・オープンリオ・オープンで優勝を果たして、ツアー4勝目を挙げた。[2]

ウエスタン・アンド・サザン・オープンでは1回戦でアルヤズ・ベデネに敗れた。全米オープンでは第13シードとして出場したが、2回戦でミハイル・ククシュキンに2-6, 1-6, 6-3, 6-4, 5-7のフルセットの末に敗退。BNLイタリア国際ではボルナ・チョリッチに初戦敗退。全仏オープンでは第20シードとして出場。3回戦まで進出するもカレン・ハチャノフに2-6, 3-6, 6-4, 2-6で敗退。年間最終ランキングは22位。

2021年 ツアー5勝目 編集

全豪オープンは欠場。その後はチリ・オープンに出場。1セットも落とすことなく、地元でツアー優勝を果たし、ツアー5勝目を挙げた。

モンテカルロ・マスターズでは3回戦でステファノス・チチパスに敗れた。同大会のダブルスでギド・ペラと組んでマスターズ1000のダブルスで初のベスト8入り。マドリード・オープンではフェルナンド・ベルダスコドミニク・コプファーに勝利した後、世界3位のダニール・メドベージェフを破り、ベスト8入り。準々決勝ではマッテオ・ベレッティーニに敗れた。

全仏オープンでは第22シードとして出場。グランドスラム初の4回戦進出を果たし、4回戦では第2シードのダニール・メドベージェフに敗れた。ウィンブルドン選手権で第17シードで出場し、初の4回戦進出を果たした。4回戦では第1シードのノバク・ジョコビッチに敗れたが、この活躍により、2005年のフェルナンド・ゴンザレス以来のチリ人として初のウィンブルドン4回戦進出者となった。 

ナショナル・バンク・オープンではジョン・イズナーに初戦敗退。ウエスタン・アンド・サザン・オープンでもトミー・ポールに初戦敗退。全米オープンでは第16シードとして出場するも、2回戦敗退。BNPパリバ・オープンでは3回戦でアレックス・デミノーに敗れた。年間最終ランキングは17位。

2022年 ウィンブルドンベスト8 編集

ATPカップでは2年ぶりにチリ代表として出場。セルビアのドゥシャン・ラヨビッチに勝利するも、スペインのロベルト・バウティスタ・アグート、ノルウェーのキャスパー・ルードに敗れ、ラウンドロビン敗退。

全豪オープンでは第16シードで出場して、1回戦でファクンド・バグニスを6-3, 6-4, 5-7, 6-7(4), 6-3、2回戦でペドロ・マルティネスに6-7(1), 7-6(4), 2-6, 6-2, 6-2の2試合連続のフルセットの熱戦で勝利するも、3回戦では第17シードのガエル・モンフィスに6-7(4), 6-1, 6-3のストレートで敗れた。

BNLイタリア国際ではベスト8入り。準々決勝でアレクサンダー・ズベレフに敗れた。全仏オープンでは3回戦で第7シードのアンドレイ・ルブレフに4-6, 6-3, 2-3, 6-7(11)で敗れた。ウィンブルドン選手権では3回戦でジェンソン・ブルックスビーに6-2, 6-3, 1-6, 6-4で勝利して、4回戦ではお互い初の大会ベスト8入りをかけて第19シードのアレックス・デミノーと対決して、2-6, 5-7, 7-6(3), 6-4, 7-6(6)のフルセットの熱戦の末に勝利を収め、同時にグランドスラム初のベスト8入りを果たした。だが準々決勝ではニック・キリオスに4-6, 3-6, 6-7(5)のストレートで敗れた。

2023年 ツアー通算100勝 編集

2024年 編集

ATPツアー決勝進出結果 編集

シングルス: 5回 (4勝1敗) 編集

大会グレード
グランドスラム (0–0)
ATPファイナルズ (0–0)
ATPツアー・マスターズ1000 (0–0)
ATPツアー・500シリーズ (1–0)
ATPツアー・250シリーズ (3–1)
サーフェス別タイトル
ハード (0–0)
クレー (4–1)
芝 (0–0)
カーペット (0–0)
結果 No. 決勝日 大会 サーフェス 対戦相手 スコア
準優勝 1. 2019年3月3日   サンパウロ クレー (室内)   ギド・ペラ 5–7, 3–6
優勝 1. 2019年4月14日   ヒューストン クレー   キャスパー・ルード 7–6(7–4), 4–6, 6–3
優勝 2. 2019年5月5日   ミュンヘン クレー   マッテオ・ベレッティーニ 6–1, 3–6, 7–6(7–1)
優勝 3. 2020年2月9日   コルドバ クレー   ディエゴ・シュワルツマン 2–6, 6–4, 6–0
優勝 4. 2020年2月23日   リオデジャネイロ クレー   ジャンルカ・マジェル 7–6(7–3), 7–5


成績 編集

略語の説明
 W   F  SF QF #R RR Q# LQ  A  Z# PO  G   S   B  NMS  P  NH

W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.

大会 2017 2018 2019 2020 通算成績
全豪オープン A A 1R 2R 1–2
全仏オープン LQ LQ 2R 1–1
ウィンブルドン 1R 1R 1R 0–3
全米オープン LQ LQ 2R 1–1

大会最高成績 編集

大会 成績
ATPファイナルズ A 出場なし
インディアンウェルズ 4R 2023
マイアミ 3R 2023
モンテカルロ 3R 2021
マドリード QF 2021
ローマ QF 2022
カナダ 3R 2019
シンシナティ 1R 2019-2021
上海 2R 2020, 2023
パリ QF 2019
オリンピック A 出場なし
デビスカップ RR 2019
ATPカップ RR 2020, 2022

脚注 編集

  1. ^ スペイン語の発音記号変換ツール”. easypronunciation.com. 2019年6月24日閲覧。
  2. ^ ガリンが2大会連続優勝”. afpbb.com. 2020年2月24日閲覧。

外部リンク 編集