佳子内親王(かこないしんのう、1994年平成6年〉12月29日 - )は、日本皇族身位内親王敬称殿下[2]お印ゆうな勲等宝冠大綬章

佳子内親王
秋篠宮家
2020年令和2年)5月1日 撮影
続柄 秋篠宮文仁親王第2女子[1]

全名 佳子(かこ)
身位 内親王
敬称 殿下
お印 ゆうな
出生 (1994-12-29) 1994年12月29日(29歳)
日本の旗 日本東京都千代田区千代田
皇居宮内庁病院
父親 秋篠宮文仁親王
母親 文仁親王妃紀子
栄典 宝冠大綬章
役職 全日本ろうあ連盟非常勤嘱託職員
日本テニス協会名誉総裁
日本工芸会総裁
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称号:内親王
敬称 殿下
Her Imperial Highness the Princess
皇室






秋篠宮文仁親王同妃紀子の第2女子。明仁(第125代天皇・上皇)の孫。徳仁(第126代天皇・今上天皇)の傍系(姪)にあたる。姉に小室眞子(眞子内親王)、弟に悠仁親王がいる。2021年(令和3年)現在、内親王としては最年長。住居は、東京都港区元赤坂赤坂御用地内にある旧・御仮寓所(ごかぐうしょ)[3][4]

2014年(平成26年)12月に成年皇族となり、宮中行事に参列するほか、公務に携わっている。少年の主張全国大会や全国高校生手話パフォーマンス甲子園、全日本高等学校馬術競技大会などの出席が恒例となっており、外国公式訪問を経験するなど、公務の幅を広げている[5]

年譜

 
2015年(平成27年)撮影

外遊歴(単独公式訪問)

2019年令和元年)9月、初めての外国公式訪問として、国交樹立150周年を迎えたオーストリアハンガリーを訪問した。滞在中、大統領表敬や国交樹立150周年の記念式典などに出席したほか、日本人学校を視察するなど在留邦人とも交流した[17]

海外訪問
出国 帰国 訪問地 備考
2019年令和元年) 9月15日 9月25日   オーストリア  ハンガリー
  ドイツ立ち寄り)
オーストリア国政府及びハンガリー国政府からの招待 外交関係開設150周年記念[18]
2023年(令和5年) 11月1日 11月10日 ペルー 日本とペルーが外交関係を結んでから150周年

栄典・称号

勲章

日本

役職

賞歴

  • 2005年(平成17年)4月2-3日、2005年スプリングトロフィー・フィギュアスケート競技大会
    • 1級女子小学4年以上の部 - 優勝(8人中1位)
  • 2007年(平成19年)3月31日 - 4月1日、2007年スプリングトロフィー・フィギュアスケート競技大会
    • ノービスB(3級以上)女子小学6年以上の部 - 優勝(13人中1位)

系譜

佳子内親王 父:
文仁親王秋篠宮
祖父:
上皇明仁
曾祖父:
昭和天皇
曾祖母:
香淳皇后
祖母:
上皇后美智子
曾祖父:
正田英三郎
曾祖母:
正田富美子
母:
紀子
祖父:
川嶋辰彦
曾祖父:
川嶋孝彦
曾祖母:
川嶋紀子
祖母:
川嶋和代
曾祖父:
杉本嘉助
曾祖母:
杉本栄子
 
 
 
 
 
 
 
 
歴代天皇
 
歴代皇后
 
親王
 
内親王女王
 
臣籍降下
 
 
 
 
大正天皇(明治天皇の子)
 
貞明皇后(大正天皇の妻)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
昭和天皇(大正天皇の子)
 
香淳皇后(昭和天皇の妻)
 
秩父宮雍仁親王(大正天皇の子)
 
雍仁親王妃
勢津子
(秩父宮雍仁親王の妻)
 
高松宮宣仁親王(大正天皇の子)
 
宣仁親王妃
喜久子
(高松宮宣仁親王の妻)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
三笠宮崇仁親王(大正天皇の子)
 
崇仁親王妃
百合子
(三笠宮崇仁親王の妻)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
東久邇成子
(照宮)
(昭和天皇の子、臣籍降下)
 
久宮祐子内親王(昭和天皇の子)
 
鷹司和子
(孝宮)
(昭和天皇の子、臣籍降下)
 
池田厚子
(順宮)
(昭和天皇の子、臣籍降下)
 
上皇
明仁
(昭和天皇の子)
 
上皇后
美智子
(上皇明仁の妻)
 
常陸宮正仁親王(昭和天皇の子)
 
正仁親王妃
華子
(常陸宮正仁親王の妻)
 
島津貴子
(清宮)
(昭和天皇の子、臣籍降下)
 
近衞甯子(三笠宮崇仁親王の子、臣籍降下)
 
寬仁親王(三笠宮崇仁親王の子)
 
寬仁親王妃
信子
(寬仁親王の妻)
 
桂宮
宜仁親王
(三笠宮崇仁親王の子)
 
千容子(三笠宮崇仁親王の子、臣籍降下)
 
高円宮憲仁親王(三笠宮崇仁親王の子)
 
憲仁親王妃
久子
(高円宮憲仁親王の妻)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
天皇
徳仁
(明仁の子)
 
皇后
雅子
 
皇嗣秋篠宮文仁親王(明仁の子)
 
皇嗣妃文仁親王妃紀子(秋篠宮文仁親王の妻)
 
黒田清子
(紀宮)
(明仁の子、臣籍降下)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
彬子女王(寬仁親王の子)
 
瑶子女王(寬仁親王の子)
 
 
 
 
 
承子女王(高円宮憲仁親王の子)
 
千家典子(高円宮憲仁親王の子、臣籍降下)
 
守谷絢子(高円宮憲仁親王の子、臣籍降下)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
敬宮愛子内親王(徳仁の子)
 
 
 
小室眞子(秋篠宮文仁親王の子)
 
佳子内親王(秋篠宮文仁親王の子)
 
悠仁親王(秋篠宮文仁親王の子)

人物・逸話

  • 賜剣の儀で天皇から授けられた守り刀は、隅谷正峯の作。隅谷は1991年(平成3年)に眞子内親王の守り刀に始まり、1993年(平成5年)に皇太子妃雅子、1994年(平成6年)の佳子内親王と、皇室関係の作刀を4年間に三度行っている。
  • 祖母である上皇后美智子が手がけていた皇后御親蚕を母の紀子、姉の眞子内親王と共に手伝っていた。御親蚕において採取されたで織られたは、皇族が儀式に用いる着物に仕立てられ、佳子内親王も瑞鳥であるをあしらった晴れ着を仕立てた。
  • 同様に1997年(平成9年)から、眞子内親王とともに祖父にあたる明仁が行っていた稲作も手伝っている[22]
  • 上皇(当時は天皇)は、2010年(平成22年)12月23日の誕生日会見で、「御所で、皇太子一家、秋篠宮一家が集まり、大人同士が話し合っているようなとき、佳子は、よく愛子や悠仁の面倒を見、一緒に遊んでくれます。佳子のこのような気遣いをうれしく思っています」と述べ、佳子内親王の心配りに謝意を表した。
  • 宮家の当主ではないので宮号を冠しないが、学校生活の他、スケート大会などにおいては、「秋篠宮佳子」の名で登録されている。スケート大会の選手紹介では「秋篠宮佳子さま」と一般的な敬称で呼ばれる。
  • フィギュアスケートは、学習院初等科2年から始める。所属は明治神宮外苑FSC。東京の地方大会であるスプリングトロフィー・フィギュアスケート競技大会には2002年(平成14年)-2003年(平成15年)シーズンから2008年(平成20年)-2009年(平成21年)シーズンにかけて出場し、2007年(平成19年)4月にはノービスBクラスにおいて優勝している。
  • 2010年(平成22年)に行われた学習院女子中・高等科の学園祭では、5人のグループで少女時代AKB48などの楽曲のダンスを披露した[23][24]
  • 手芸が得意で、弟宮の悠仁親王のためにフェルト玩具を作ることもある。また、2007年(平成19年)秋に開催された宮内庁職員の作品展には、軍手を素材に制作したぐりとぐら人形(姉・弟との合作)を出品している[25]
  • 赤坂御用地内でのジョギングを日課としている[26][27]
  • 2021年10月26日、姉の眞子が30年を過ごした赤坂御用地を出発する際に最後に家族との挨拶で姉を抱擁した[28]
  • それから9日後の11月4日には、母方の祖父に当たる学習院大学名誉教授の川嶋辰彦が、逝去。6日に行われた家族葬に一家で出席。翌7日には母・紀子とともに都内の斎場へ川嶋との最後の別れに駆け付けた。以降の30日間は服喪期間中として、「慶事」などのお祝い事は避けている。
  • 左利きである[29]

発言

  • 2019年3月、国際基督教大学の卒業に当たり、宮内記者会の質問に文書で回答した[14]。姉の眞子内親王の結婚延期について「私は結婚においては当人の気持ちが重要であると考えています。姉の一個人としての希望がかなう形になってほしい」との思いを明かした[14]。また、メディア報道に関して「メディア等の情報を受け止める際に、情報の信頼性や情報発信の意図などをよく考えることが大切だと思っています」とコメントしている[14]
  • 2021年10月26日、姉の眞子内親王の結婚を受けて「姉は自分にとってとても大切な存在。結婚に関して誤った情報が事実であるかのように取り上げられたこと、多くの誹謗中傷があったことを私もとても悲しく感じていた。小室圭さんが姉のことを大切に思ってくださっていることをありがたく感じている。2人が結婚できたことを嬉しく思っている」と文書でコメントを公表した[28]

事件

2015年平成27年)5月インターネット電子掲示板に佳子内親王の名を挙げ、「逆らえないようにしてやる」などと危害を加える内容の書き込みをして、皇宮警察の業務を妨害したとして、東京都新宿区大久保2丁目の無職の男が偽計業務妨害の疑いで逮捕された。男は大筋で容疑を認めているという。逮捕された男は、投稿内容が事件として報道されているのを知り、5月20日夜に新宿警察署へ出頭した。

脚注

  1. ^ 宮内庁 秋篠宮家
  2. ^ 皇室典範第二十三条第二項「前項の皇族以外の皇族の敬称は、殿下とする。」
  3. ^ 秋篠宮ご一家「仮住まい」に 宮邸の改修に伴い”. 日本経済新聞. 2019年2月7日閲覧。
  4. ^ 佳子さまは“一人暮らし”「旧御仮寓所」に住み秋篠宮邸に引っ越ししていない 宮内庁側が初めて明らかに | TBS NEWS DIG (1ページ)”. TBS NEWS DIG (2023年6月30日). 2023年7月13日閲覧。
  5. ^ 佳子さま、25歳に”. 日本経済新聞. 2019年12月29日閲覧。
  6. ^ 「充実した3年間を…」佳子さま学習院女子高を卒業, テレビ朝日, 2013年3月22日
  7. ^ 佳子さま、米国にホームステイへ, 日本経済新聞社
  8. ^ “佳子さま、学習院大を中退=来月ICUを受験へ”. 時事ドットコム (時事通信社). (2014年9月11日). オリジナルの2014年9月11日時点におけるアーカイブ。. https://archive.is/20140911145224/http://www.jiji.com/jc/c?g=soc&k=2014091100422 2014年9月11日閲覧。 
  9. ^ “佳子さま 国際基督教大学に合格”. NHKニュース (日本放送協会). (2014年10月30日). オリジナルの2014年11月1日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20141101105749/http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141030/k10015820771000.html 2014年11月1日閲覧。 
  10. ^ 「佳子さま 成年の行事」『読売新聞』2014年12月30日東京朝刊16頁参照。
  11. ^ “佳子さま、ICUの入学式に出席”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社). (2015年4月2日). http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG02H3D_S5A400C1CR0000/ 2015年4月7日閲覧。 
  12. ^ 宮内庁/秋篠宮家のご日程 平成27年(7月〜)宮内庁サイト、2015年8月10日閲覧
  13. ^ 『た・ま・え・ま・る 山陰最大の戦災 75年目の真実』55 - 56頁。
  14. ^ a b c d “佳子さま「姉の結婚、希望かなう形になってほしい」大学卒業に当たっての回答全文”. 日本経済新聞電子版 (日本経済新聞社). (2019年3月22日). http://www.nikkei.com/article/DGXMZO42762870S9A320C1CR0000/ 2019年3月22日閲覧。 
  15. ^ a b “佳子さま、ろうあ連盟に就職 5月から非常勤嘱託職員で”. 時事ドットコム (時事通信社). (2021年4月30日). オリジナルの2021年4月30日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20210430083205/https://www.jiji.com/jc/article?k=2021043001002&g=soc 2021年5月4日閲覧。 
  16. ^ a b 名誉総裁、眞子さまから佳子さまへ テニス協会:時事ドットコム”. 時事ドットコム. 2021年10月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年10月27日閲覧。
  17. ^ 佳子さま、初の外国公式訪問から帰国”. 日本経済新聞. 2019年9月25日閲覧。
  18. ^ オーストリア及びハンガリーご訪問(令和元年)”. 宮内庁 (2019年8月15日). 2021年2月11日閲覧。
  19. ^ 佳子さまが日本工芸会総裁に就任 無形文化財の保護育成など図る”. 毎日新聞 (2022年6月14日). 2022年6月15日閲覧。
  20. ^ 3年ぶり「みどりの感謝祭」式典 佳子さまが初めて出席 | NHK”. NHKニュース. NHK. 2022年5月7日閲覧。
  21. ^ 佳子さまご出席「みどりの感謝祭」式典 東京・千代田区|NHK 首都圏のニュース”. NHK NEWS WEB. 日本放送協会 (2023年5月14日). 2023年5月25日閲覧。
  22. ^ 皇后陛下お誕生日に際し(平成14年)”. 宮内庁. 2013年10月19日閲覧。
  23. ^ 週刊文春2010/11/11号 "〈これが本当の“ダンシング・クイーン”〉 学習院では「AKB」より「KYS」が大人気"
  24. ^ "女性セブン2010/12/02号 佳子さま「ダンサーになりたい」夢封印の涙"
  25. ^ 文仁親王殿下お誕生日に際し(平成18年)”. 宮内庁. 2013年10月19日閲覧。
  26. ^ 秋篠宮家救う佳子さまの決意 ダンス封印で初の海外ご公務へ(2019年5月23日)、Yahoo!ニュース公式サイト。
  27. ^ 佳子さまが日課のジョギングで見せる男性顔負けの運動能力(2015年2月20日)、livedoor ニュース公式サイト。
  28. ^ a b “秋篠宮ご夫妻「考え揺るがず」 佳子さま「大切な存在」”. 日本経済新聞電子版 (日本経済新聞社). (2021年10月26日). http://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE265X00W1A021C2000000/?unlock=1 2021年10月27日閲覧。 
  29. ^ 佳子さまの“左利き”が話題に! ペンの持ち方が「不思議」「特殊」という声に、専門家「“自己流”になる傾向はある」”. ウーマンエキサイト (2022年9月1日). 2022年10月26日閲覧。

参照文献

  • 『読売新聞』2014年12月30日東京朝刊。
  • 『皇室 THE IMPERIAL FAMILY 令和元年秋号』(扶桑社、2019年)。
  • 根平雄一郎『た・ま・え・ま・る 山陰最大の戦災 75年目の真実』小さな今井、2020年。

外部リンク

佳子内親王

1994年12月29日 - 存命中

役職
先代
眞子内親王
日本テニス協会名誉総裁
第3代:2021年 -
次代
現職
先代
眞子内親王
日本工芸会総裁
4代目:2022年 -
次代
現職
先代
眞子内親王
「みどりの感謝祭」名誉総裁
第31 - 32回:2022年 - 2023年
次代
-