立教女学院短期大学
立教女学院短期大学(りっきょうじょがくいんたんきだいがく、英語: St.Margaret's Junior College)は、東京都杉並区久我山4-29-23に本部を置いていた日本の私立大学である。1967年に設置され、2020年に廃止された。大学の略称は立短(りったん)。
立教女学院短期大学 | |
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立教女学院短期大学正門 | |
大学設置 | 1967年 |
創立 | 1877年 |
廃止 | 2020年 |
学校種別 | 私立 |
設置者 | 学校法人立教女学院 |
本部所在地 | 東京都杉並区久我山4-29-23 |
学部 |
現代コミュニケーション学科 幼児教育科 |
研究科 | 幼児教育専攻 |
概観
編集大学全体
編集1967年(昭和42年)、学校法人立教女学院が設置する私立短期大学として設立された。東京都杉並区久我山に所在し、立教女学院小学校・中学校・高等学校に隣接している。
源流は、1877年、米国聖公会から派遣された宣教師チャニング・ウィリアムズにより現在の文京区湯島に設置された立教女学校に始まる。英称の「聖マーガレット」(St.Margaret's) は、11世紀にスコットランド王妃となった聖マーガレットに因んでいる。短大は、立教女学院創立90年を記念して設立された。そのことから、開学以来、キリスト教の思想に基づいた女子教育が行われていた。
2018年度より学生募集を停止し、2020年3月閉学した。
教育および研究
編集立教女学院短期大学には開学当初から設置されていた英語科においてTOEICやTOEFL対策といった実用英語教育を重視したカリキュラムが組まれていた(その後、英語科は現代コミュニケーション学科に改組されたが、この方針は引き継がれた。ただし、この改組によって、中国語を主とするアジア語圏に対するコミュニケーションや、対人コミュニケーションについての科目も開講されることとなった)。また、留学や編入学にも力をいれていた。
学風および特色
編集立教女学院短期大学は、キリスト教精神に則った教育が行われているため、クリスマスをはじめとした各種礼拝が盛んに行われているのが特徴である。ほか、その精神を活かして様々なイベントが催される「アセンブリー・アワー」がある。
学生募集停止
編集2017年5月17日、18歳人口の減少などを理由に2018年度以降の学生募集を停止することを決定、7月11日に発表した[1]。同年9月12日、立教女学院の教職員24名は募集停止決議の無効を求め、東京地方裁判所に仮処分を申し立てた[2]。しかし予定通り2018年度以降の学生の募集を停止し、2019年度をもって閉学した。
沿革
編集- 1877年9月1日 立教女学校開校
- 1908年4月1日 立教高等女学校と改称
- 1931年4月1日 附属尋常学校を設置
- 1947年4月1日 学制改革により中学校を設置
- 1948年4月1日 高等学校を設置
- 1963年4月1日 高等学校に専攻科を増設
- 1967年4月1日 立教女学院短期大学開学。英語科を置く:在籍者167人となっている[3]。
- 1970年4月1日 幼児教育科を増設:在籍者141人となっている[4]。
- 1972年4月1日 専攻科を設置。
- 英語専攻
- 幼児教育専攻
- 1999年 専攻科幼児教育専攻に保育士課程が設置される。
- 2008年4月1日 短期大学附属幼稚園天使園設置
- 2013年4月1日 現代コミュニケーション学科を設置(英語科、専攻科英語専攻を学生募集停止)
- 2019年9月26日 短期大学附属幼稚園天使園廃止[5]
- 2020年3月31日 閉学
- 2021年1月5日 文部科学省より立教女学院短期大学の廃止が認可される。
基礎データ
編集所在地
編集- 東京都杉並区久我山4-29-23
象徴
編集教育および研究
編集組織
編集学科
編集- 現代コミュニケーション学科
- 幼児教育科
過去にあった学科
編集- 英語科→現代コミュニケーション学科に改組
専攻科
編集- 幼児教育専攻
過去にあった専攻科
編集- 英語専攻
別科
編集- なし
取得資格について
編集- 保育士:専攻科幼児教育専攻に進学し、かつ卒業する必要がある。幼児教育科学生の大半は、専攻科に進学してこの資格取得を目指している。
附属機関
編集- 附属図書館:120,000冊の所蔵がある。
- 礼拝堂:「聖マーガレット礼拝堂」と「聖マリア礼拝堂」の2つがある。主に、「アセンブリー・アワー」、入学式、卒業式などのイベントで活用されている。
- 立教女学院短期大学附属幼稚園天使園:短期大学附属の幼稚園となっており、専攻科学生の保育実習としても活用されている。
- 幼児教育研究所幼児研究室:乳幼児に関する相談活動を行うのに活用されている。
学生生活
編集部活動・クラブ活動・サークル活動
編集- 立教女学院短期大学のクラブ活動は、大別すれば「学友会クラブ」と「学生コミュニティ活動」から成る。前者には各種体育系・文化系のクラブ、後者には聖歌隊が含まれている。
学園祭
編集大学関係者と組織
編集大学関係者組織
編集- 立教女学院短期大学には、OPの集まりとして「卒業生の会」がある。学園祭や「マーガレット・コンサート」など学生イベントの催しに貢献したり、学内の文具店での企画・運営に携わったりしている。
大学関係者一覧
編集- プロジェクト:大学/人物一覧記事についての編集方針(ガイドライン)「記載する人物」により、単独記事のない人物(赤リンクまたはリンクなし)は掲載禁止となっています。記事のある人物のみ追加してください。(2021年12月)
- 著名な卒業生
施設
編集キャンパス
編集- 交通アクセス:京王電鉄井の頭線三鷹台駅より徒歩。JR荻窪駅または西荻窪駅から関東バス荻40(荻窪駅始発、八丁・西荻窪駅経由)、西20系統(西荻窪駅始発)で「立教女学院」バス停留所にて下車する方法もある。
学生食堂
編集- 学内にある。
寮
編集- 無し
対外関係
編集他大学との協定
編集- 以下の短大とともに「東京七短大加盟校」の一つとなっていた。
- 青山学院女子短期大学
- 自由が丘産能短期大学:2014年以降は1部(通学部)が募集停止となり、2018年9月現在は大学通信教育のみ行っている。
- 淑徳短期大学
- 戸板女子短期大学
- 目白大学短期大学部
- ほか、留学制度がある関係上以下にあげるアメリカの大学との係わりがあった。
- ウィリアム・スミス大学
- ウェスターン・ミシガン大学
- スティーヴンズ大学
姉妹校
編集関係校
編集系列校
編集社会との関わり
編集卒業後の進路について
編集就職について
編集- 英語科:一般企業への就職者が多いものとなっている。一例として本田技研工業・全日本空輸・ベトナム航空・全日本空輸・東海旅客鉄道・日本通運・三井住友銀行・あおぞら銀行・横浜銀行・千葉興業銀行・常陽銀行・東日本銀行・城南信用金庫・コスモ証券・日本興亜損害保険・ディーシーカード・クレディセゾン・東京電力・トヨタ自動車・本田技研工業・三菱重工業・石川島播磨重工業・オリンパス・ニコン・シチズン時計・第一製薬・テルモ・トクヤマ・ニチロ・ホテルオークラ・プリンスホテル・プラザホテル・JALホテルズ・全日空ホテルズ・メトロポリタンホテルズ・ジェイティービー・日本旅行・ノヴァ・ソフトバンク・伊勢丹・小田急百貨店・丸井・ワコール・オンワード樫山・資生堂・野村不動産・国際興業などがある[7]。
- 幼児教育科:幼稚園への就職は、それを希望する学生のおよそ半数程度となっている[7]。
編入学・進学実績
編集参考文献
編集- 『全国学校総覧』昭和43年度版~
- 全国高等学校長協会編『教員養成課程認定大学・短期大学等総覧』(第一法規出版)
- 『全国短期大学一覧』1967年度版~1985年度版[9]
- 『日本の私立短期大学』(日本私立短期大学協会発行:1980年)**頁
- 『進学年鑑』(『私大コース』シリーズ別冊)
- 『全国短期大学高等専門学校一覧』(財団法人文教協会)昭和49年度版~
- 『短大蛍雪』(全国短大&専修・各種学校受験年鑑シリーズ。旺文社)
- 『全国短期大学受験要覧』(廣潤社)1970年度版~1996年度版
- 『全国短期大学案内』(教学社)発行初年度版~
- 『全国短期大学受験案内』(晶文社)昭和43年度版~
- 『全国短期大学案内』(梧桐書院)1971年度用~
- 『立教女学院短期大学』入学案内小冊子
脚注
編集- ^ “立教女学院短期大学 学生募集停止について”. 立教女学院短期大学 (2017年7月11日). 2020年7月31日閲覧。
- ^ 市田隆、土居新平 (2020年7月31日). “立教女学院、短大の募集停止 教職員が無効求め申し立て”. 朝日新聞 2020年7月31日閲覧。
- ^ 昭和43年度版『全国学校総覧』31頁より
- ^ 昭和46年度版『全国学校総覧』34頁より
- ^ “令和2年度全国短期大学一覧”. 文部科学省. p. 198. 2021年9月3日閲覧。
- ^ 1985年度用『全国短期大学受験案内』(晶文社)284頁には、英語科に教職課程があった記事があるが、同1987年度以降の同書にはその旨の記述がないことから。
- ^ a b 2007年度用入学案内パンフレットより
- ^ a b 『短大螢雪5月臨時増刊 短大・学科内容案内号』(旺文社。2000年5月)445ページより
- ^ 1979年度版以前は『短期大学一覧』