SVリーグSV.LEAGUE)は、2024年10月に最初のシーズンが開幕する予定の日本セミプロバレーボールリーグである[1]。主催は一般社団法人SVリーグ(2024年7月1日にジャパンバレーボールリーグより改称予定)。

SVリーグ
SV.LEAGUE
予定シーズン・大会:
現在進行のスポーツイベント 2024-25 SV.LEAGUE
前身Vリーグ
競技バレーボール
創立2024年
参加チーム男子:10
女子:14
日本の旗 日本
連盟日本バレーボール協会
スポンサー大同生命
公式サイトhttps://www.vleague.jp/

概要

編集

2023/24シーズンまで行われてきたVリーグを再編成し、「世界最高峰のリーグを目指す」をコンセプトに新設されるトップリーグがSVリーグである[2]

「S」はStrong(強く)、Spread(広く)、Society(社会)の頭文字に由来する[2]

2024年4月17日、初年度参加チームとリーグスポンサーに大同生命保険が就任し、「大同生命SV.LEAGUE」とすることを発表[1]

日本のバレーボールのトップリーグであるVリーグは将来の完全プロ化を念頭に、2022年10月、当時のV.LEAGUEを発展させた新リーグの結成を明言[3]し、それにのっとって2023年2月2024年秋からのシーズン(本シーズン)からそれを実行に移すことを正式に発表した。同リーグは「世界最高基準のリーグを目指す」ことをテーマに、2023-24シーズンの男女とも3クラス(2022-23シーズンまでは女子は2クラス)あったリーグ所属のすべてのチームを一度平等な形にし、新しいライセンス制度の骨格に基づき、1部に最大16チーム、その下に2部リーグを作ることを計画した。チェアマン・大河正明は「トップリーグ(現V1)はこれまでのリーグに事業規模・ガバナンスを含め、1階層上の世界最高峰のリーグを作って上に載せるイメージ。2030年までには男女14チーム以上にしたい」とし、暫定的に企業チームなどのクラブにも出場する権利を与えるが、「地域や社会とつながることを意識し、チーム名にはホームタウンの自治体名を入れることに合意している。どの試合もチケットを購入してもらう時点でプロだと思うので、それにふさわしいファンサービスなどはしっかりしてほしい」とした[4] [5]

そして、2023年4月、新1部リーグを「SV.LEAGUE」、新2部リーグを「V.LEAGUE」とすることを決め、この「S」は、「Strong(強く)、Spread(広く)、Society(社会)」の3つの理念を意味する。[6]

2023年6月、この新リーグ出場に際して必要とされるライセンスの骨格を発表[7]。大きく1部に当たる「SVライセンス」と2部に当たる「Vライセンス」の2階級としている。なおSVライセンスを申請後、アリーナ基準・要件、並びに売上高を除く一部のライセンス基準を満たすクラブに対してはSV参戦を目指す「SV準加盟クラブ」とみなしたうえで、Vライセンスを交付させる。ライセンスの申請は同年8月1日-11月30日に募集し、審査・理事会を経て2024年4月に第1回のライセンス交付結果を発表するとしている。

その後2024年3月21日[8]4月17日[9]の2回に分けて発表されたライセンス交付結果により、SVライセンスは男子11、女子14クラブ、Vライセンスは男子18[10]、女子11クラブに交付することが発表された。なお男子リーグ戦については、SVライセンスが11クラブと奇数になってしまうため、クボタスピアーズ大阪については相対評価に基づいてVリーグへ参加させることを発表し、本年度の男子はSVリーグ10、Vリーグ19クラブ[10]として行うことになった[11]

2024年4月17日、主催者であるジャパンバレーボールリーグは、T&D保険グループ傘下の大同生命保険株式会社とタイトル・パートナー協賛(冠スポンサー)契約を同日から2030年6月30日までの6シーズンにわたり締結(契約金額未公表)し、リーグ戦の名称を「大同生命SV.LEAGUE」とすることを正式に発表した[12]。またこれまでのV.LEAGUEは全ディビジョンとも、一般社団法人・ジャパンバレーボールリーグ(JVL)が主催していたが、2024年7月1日にこれを2団体に分割し、SV.LEAGUEを主催する「一般社団法人・SVリーグ」と、V.LEAGUEを主催する「(新)一般社団法人・ジャパンバレーボールリーグ」とに分けて事業譲渡することも発表され、これに伴い、存続法人たる「SVリーグ」はSVリーグ会員のみ参加し、SVリーグ会員を除く一部社員(加盟クラブ)の退会を承認し、これらにかかる定款など一部変更を行う[13]

チーム一覧

編集

男子

編集
ブロック チーム名 ホームタウン ホームアリーナ 2023-24
所属
備考
北海道 ヴォレアス北海道 北海道旭川市 リクルートスタッフィング リック&スー旭川体育館 V1
関東 東京グレートベアーズ 東京都渋谷区 国立代々木競技場第二体育館 V1
中部 VC長野トライデンツ 長野県松本市 エア・ウォーターアリーナ松本 V1
東レアローズ静岡 静岡県三島市 三島市民体育館 V1 旧・東レアローズ
ジェイテクトSTINGS愛知 愛知県岡崎市 岡崎中央総合公園総合体育館 V1 旧・ジェイテクトSTINGS
ウルフドッグス名古屋 愛知県稲沢市 エントリオ V1
近畿 大阪ブルテオン 大阪府枚方市 パナソニックアリーナ V1 旧・パナソニックパンサーズ
サントリーサンバーズ大阪 大阪府大阪市 Asueアリーナ大阪 V1 旧・サントリーサンバーズ
日本製鉄堺ブレイザーズ 大阪府堺市 大浜だいしんアリーナ V1
中国 広島サンダーズ 広島県広島市 広島グリーンアリーナ V1 旧・JTサンダーズ広島

女子

編集
ブロック チーム名 ホームタウン ホームアリーナ 2023-24
所属
備考
東北 アランマーレ山形 山形県天童市 山形県総合運動公園体育館 V1 旧・プレステージ・インターナショナルアランマーレ
デンソーエアリービーズ 福島県郡山市 宝来屋郡山総合体育館 V1
関東 Astemoリヴァーレ茨城 茨城県ひたちなか市 ひたちなか市総合運動公園総合体育館 V1 旧・日立Astemoリヴァーレ
群馬グリーンウイングス 群馬県前橋市 ヤマト市民体育館前橋 V2
埼玉上尾メディックス 埼玉県上尾市 埼玉県立武道館 V1
NECレッドロケッツ川崎 神奈川県川崎市 川崎市とどろきアリーナ V1 旧・NECレッドロケッツ
中部 KUROBEアクアフェアリーズ 富山県黒部市 黒部市総合体育センター V1
PFUブルーキャッツ 石川県かほく市 とり野菜みそ BLUECATS ARENA V1
クインシーズ刈谷 愛知県刈谷市 ウィングアリーナ刈谷 V1 旧・トヨタ車体クインシーズ
近畿 東レアローズ滋賀 滋賀県大津市 滋賀ダイハツアリーナ V1 旧・東レアローズ
大阪マーヴェラス 大阪府大阪市 Asueアリーナ大阪 V1 旧・JTマーヴェラス
ヴィクトリーナ姫路 兵庫県姫路市 ヴィクトリーナ・ウインク体育館 V2
中国 岡山シーガルズ 岡山県岡山市 ジップアリーナ岡山 V1
九州 SAGA久光スプリングス 佐賀県鳥栖市 SAGAアリーナ V1 旧・久光スプリングス

準加盟クラブ

編集
男子
ブロック チーム名
(呼称)
ホームタウン ホームアリーナ 2023-24
所属
備考
北海道 北海道イエロースターズ 北海道札幌市 北ガスアリーナ札幌46 V2
近畿 クボタスピアーズ大阪 大阪府大阪市 Asueアリーナ大阪 V2 旧・クボタスピアーズ
SVライセンスは交付されたが、相対評価によりVリーグ所属。
女子
ブロック チーム名
(呼称)
ホームタウン ホームアリーナ 2023-24
所属
備考
北海道 アルテミス北海道 北海道札幌市 北ガスアリーナ札幌46 V3
中部 信州ブリリアントアリーズ 長野県上田市 上田市自然運動公園総合体育館 V2 旧・ルートインホテルズブリリアントアリーズ
ブレス浜松 静岡県浜松市浜名区 浜松アリーナ V2

中継

編集

J SPORTSと放映権契約を結び、同社の定額制動画配信サービスであるJ SPORTSオンデマンドにて男女全試合独占ライブ配信を予定している[14]。なお、衛星放送及びAmazon Prime Videoチャンネル、ABEMAでの中継は未定。

脚注

編集
  1. ^ a b “SVリーグは女子14、男子10チームでスタート 2024-25シーズンのリーグ編成が決定”. 月バレ.com. (2024年4月18日). https://www.getsuvolley.com/240418_svleague 2024年5月19日閲覧。 
  2. ^ a b “バレーVリーグ再編成「SVリーグ」来年10月発足「世界最高峰のリーグになるチャンスある」”. スポーツニッポン. (2023年4月27日). https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2023/04/27/kiji/20230427s00070000027000c.html 2024年5月19日閲覧。 
  3. ^ “2024年からプロも視野に新リーグ バレーボールVリーグ会長明言”. https://hochi.news/articles/20221011-OHT1T51096.html?page=1 
  4. ^ 【バレー】Vリーグ機構が24-25シーズンから新リーグを発足。大河正明副会長「2030年を目途に世界最高峰のリーグに」(バレーボールマガジン)
  5. ^ 【バレー】Vリーグ機構が24-25シーズンから新リーグを発足。大河正明副会長「2030年を目途に世界最高峰のリーグに」(バレーボールマガジン)
  6. ^ バレーVリーグ再編成「SVリーグ」来年10月発足「世界最高峰のリーグになるチャンスある」2023年4月27日 05:10 (スポーツニッポン)
  7. ^ 【V.LEAGUE REBORN】 2024-25シーズンからのクラブライセンス交付規則が決定
  8. ^ 2024-25シーズン クラブライセンス判定結果について(第1回)
  9. ^ 2024-25シーズン クラブライセンス判定結果について(第2回)
  10. ^ a b 条件付1を含む。(対象:大分三好ヴァイセアドラー - 2024年4月30日までに資金繰りの条件を充足させることを義務付ける条件付きライセンスだったが、受け皿スポンサーとの交渉が難航し、ライセンス充足の見込みが立たないため、2024-25シーズンの参戦を見送り、当面の活動休止が発表された。これにより、男子は18チームに変更される)
  11. ^ 2024-25シーズン リーグ編成について
  12. ^ 大同生命保険株式会社とSV.LEAGUEタイトルパートナー契約を締結
  13. ^ 法人分割(事業譲渡)の総会承認について
  14. ^ 10月開幕!バレーボール新リーグ「大同生命SV.LEAGUE」J SPORTSオンデマンドでは男女全試合の独占LIVE配信が決定!新設の「バレーボールパック」月額視聴料金の無料キャンペーン実施!』(プレスリリース)株式会社ジェイ・スポーツ、2024年6月6日https://www.jsports.co.jp/press_release/page/290/2024年6月7日閲覧