め組の大吾
『め組の大吾』(めぐみのだいご)は、曽田正人による日本の漫画作品。
め組の大吾 | |
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ジャンル | 少年漫画 |
漫画 | |
作者 | 曽田正人 |
出版社 | 小学館 |
掲載誌 | 週刊少年サンデー |
発表期間 | 1995年38号 - 1999年27号 |
巻数 | 20冊(単行本) 10冊(ワイド版) 11巻(文庫版) |
漫画:め組の大吾 救国のオレンジ | |
作者 | 曽田正人 冨山玖呂 |
出版社 | 講談社 |
掲載誌 | 月刊少年マガジン |
発表期間 | 2020年11月号 - |
映画:め組の大吾 火事場のバカヤロー | |
監督 | 西澤晋 |
制作 | 小学館・サンライズ |
封切日 | 1999年7月27日 |
上映時間 | 42分 |
テンプレート - ノート |
1996年に第42回小学館漫画賞、1998年に第2回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞している。同じく1998年に主人公の朝比奈大吾が東京消防庁のイメージキャラクターに選ばれた。なお、雑誌連載中に消防官の採用試験の倍率が跳ね上がった[要出典]。話数表記は「第○報」。
1999年夏には「おかげサマー!日本全国サンデー祭り!!」において『め組の大吾 火事場のバカヤロー』としてアニメ映画化された。
概要編集
『週刊少年サンデー』で1995年38号から1999年27号にかけて連載された。単行本は全20巻(小学館少年サンデーコミックス)。後にワイド版で全10巻、文庫版で全11巻として出ている。単行本については表紙が主人公のアップ、裏表紙が消防自動車と簡単な解説が掲載されている(それぞれ第20巻を除く)。
『週刊少年チャンピオン』で1991年35号から1991年40号にかけて連載された自衛官のレスキュー漫画『FIRE AND FORGET』がプロトタイプになっている(作者曰く、「この時描ききれなかったものが大吾の原型になった」)。
番外編として『週刊少年サンデー』1996年6月増刊号に掲載された、本編の主人公・朝比奈大吾の高校時代を描いた読み切り『C組の大吾』がある。
2020年には続編として『め組の大吾 救国のオレンジ』が『月刊少年マガジン』で2020年11月号から連載。作者本人に加え、冨山玖呂も担当。
あらすじ編集
幼い頃に巻き込まれた火災で、消防士(のちの『めだかが浜出張所』所長)五味に助けられた朝比奈大吾は、いわゆる「不良」であった。学生時代、大吾は恩師・落合に幼き頃からの夢であった職が消防士であった事に気付かされ(大吾にとっての「スーパーマン」であった)、自らも消防士になる事を目指し、見事採用試験に合格。千国市消防学校での研修を経て、地元の千国市消防局めだかヶ浜出張所に配属される。
ところが大吾が配属されためだかヶ浜は、開発の初期段階で、住民の防災意識もあり、めったに火事が起きず出動もほとんど無い平和な地域。それゆえに隊員たちの士気も低く、“めったに火事が起きない「め組」”や“目出度い「め組」”と揶揄される出張所だった。若く血気盛んな大吾は、その現状に我慢ができず、ストレスを溜める毎日を過ごすことになる。ところが、度重なる出動を経験することで、大吾は自らの所属するチームが、最高のプロフェッショナル・チームである事を思い知る。そして、出動を重ねていき大吾自身も災害の恐怖と闘いながら成長していく。一方で度重なる都市の乱開発により、めだかヶ浜も変わりつつあった。変わる都市。変わる自然。人間が作り上げた街が人間に牙を向き住民を襲う。そんな中で大吾は、時に問題児扱いされながらも持てる力を駆使して災害に巻き込まれた人々を救っていく事になる。
幾多の現場を経験し、最初はそのたびにチームワークを顧みない大暴走を起こし幾度か自らも生命を落としかけ、また免職にもなりかけるような日々を続ける中、大吾は「レスキュー隊」の危険を顧みないレスキュー根性へ対抗心を燃やし、レスキュー試験に合格。建設中の新空港での事故で要救助者と共に崩落現場の中に閉じ込められてしまった五味を助けるまでに成長する。
大吾が20歳の時、消防局の新設するハイパーレスキューにも選抜されるも、恩師・落合が昆虫研究のために来訪していたスマトラ島で泥炭層を原因とした大規模な山林火災が起こり、落合は現地住民の避難誘導を行った末に行方不明になってしまう。大吾はそれに対する日本への支援要請および出立に最低でも10日はかかることを知ると、惚れた女を助けるため、無断でインパルスを持ち出し単身スマトラに渡ることを決意する。
一度は警察に発見され足止めを喰らうものの、二度目は消防局上層部には無断ながらも「め組」の所長・五味のお墨付きと喝を得て、同期・甘粕を成り行き上巻き込み[1]、スマトラへ飛ぶ。
大吾は現地消防官の協力も借り、落合と行動を共にしていた一団を発見し、無事に救助に成功する。だが落合はその避難の最中、ひとり崖に落ちはぐれてしまっていた。大吾は「身内は一番後」と、他の要救助者を救助したのちに山中にとって返す。大吾は落合を発見するも、周囲は炎に囲まれ絶望的な事態となってしまった。そこで大吾は乗り捨ててあったエンジンのかからない4WD車で突破することを思い付く。だが4WD車が坂道を惰性で走り始める直前、予備のガソリンが積載されていることに気付く。大吾はそれを車から降ろしたが、その結果脱出する機会を失い、一人炎の中に取り残される。絶体絶命かに見えたが、そのガソリンを炎に投げ込むことで周囲の酸素を一時的に欠乏させ、局地的な消火に成功し、なんとか一命をとりとめた。そこを通りかかった甘粕らの乗るヘリに救出される。
その頃には国際緊急援助隊(国際消防救助隊)の隊長に選抜された五味率いる千国市ハイパーレスキューが救援要請に従い、多数の機材と共に予定より早くスマトラに到着していたが、大吾・落合は山中を彷徨う間に泥炭層の分布や火点の現状・予想を記憶・記録しており、その後の消火活動の大きな手助けとなった。結果的に消火を支援するはずの多数の機材は無駄となってしまい、そのこともあって大吾は一時的に国際的なスターとなる。
7年後。 ニューヨークの地下鉄で起きた崩落事故に、「歴戦の」と称されるほどになった千国市ハイパーレスキューが支援に到着していた。だが崩落が進む現場の状況は厳しく事故車両までたどり着けず、要救助者の生還は困難な状況にあった。その中で市民からあがりだした声が「朝比奈大吾を呼べ!」であった。7年の時を経て、彼は数多の災害現場で活躍し、世界で最も有名なレスキュー隊員の一人となっていた。彼は「スーパーマン」となったのである。そして彼はたまたま、アメリカに滞在していた。
落合との結婚、娘の誕生にレスキューからは引退としていた大吾であったが[2]、甘粕に説得され、現場へ向かうこととなる。現場に到着するや大吾は、相変わらず危険を顧みない救助作業で崩落地点を突破、見事要救助者を全員生還させる。彼らは世界で「二人のA(エース)[3]」と呼ばれるほどに成長していた。
自分のレスキューの才能が求められる時は誰かにとっての悲劇だ、という自分の置かれた事実に葛藤を抱いていた大吾であったが、甘粕の言葉により、「それでも喜び祝福してくれる人がいるから」と大吾はハイパーレスキューへの復帰を決めた。
その後千国市消防局の局長に、五味が就任することとなった。五味は就任に当たり、「災害にエネルギーを吸い取られるなんてまっぴらごめん。みんなが好きなことに情熱(エネルギー)を傾けられる“め”でたい街にしよう」と演説し、物語は幕を閉じる。
主な登場人物編集
消防関係者編集
- 朝比奈大吾(あさひな だいご)
- 主人公。彼が中央署めだかヶ浜出張所所属の消防士になるところから物語は始まる。高校生の頃は悪ガキでケンカばかりしていた(後にこの時期のことを自己嫌悪している)が、当時担任だった落合先生の進路指導により幼い頃に自宅の火事で死にかけた際消防官に助けられ、消防士に憧れた幼き日の目標を思い出し、努力を重ねた結果見事公務員試験に合格し消防官となった。
- 危機に瀕した命を発見する常人離れした勘と、常識外のアイデアで要救助者の元へ向かう行動力を持つ。要救助者を助けるためなら手段を選ばず、命令違反、部署放棄も厭わない事から、消防と言う組織内でたびたび問題を巻き起こしたが、人命救助に対する情熱と実績は本物で(描写されている限りでは)彼の出場した現場で死者は一人も出ていない。
- 自らの消防官としてのアイデンティティを何度も見失いそうになり、時には退職を考えることもあったが、それらの壁を乗り越える度に飛躍的な成長を遂げていき、最後には要救助者は全て幼き日、火事場に取り残された自分であった、自分自身を助けていたのだからそれは必死になれたはずだと気付く。
- 物語の中で特別救助隊(レスキュー隊員)の資格を取り、最終的には消防士長に昇任し新設された消防機動救助隊(ハイパーレスキュー)に所属して活躍し、「世界最高のレスキュー隊員」と称されるほどのレスキュー隊員となった。高校時代の恩師であった落合静香と結婚し、萌という娘も生まれ親バカとも化している。
- 甘粕士郎(あまかす しろう)
- 大吾の消防学校時代の同期生。東署鯨台出張所所属の消防士。イヤミな性格だが成績優秀で努力家。茶髪で視力は両眼ともに2.0だが、レンズの入っていない伊達メガネをかけている(ドラマ版ではかけていない)。
- 大吾とは消防学校時代から衝突を繰り返しており、消防士になっても度々張り合ったり喧嘩を繰り広げているが、お互い心の底ではライバルや同じ消防士として認め合っている。
- 普段は大吾を馬鹿にしつつも、大吾をいち早く「天才」と評価し、彼を時に信頼し助けてきた理解者でもあったが、自分の信念と相容れない部分をも併せ持つ大吾の「才能」を認めることに苦悩し、一時は大吾との絶交も宣言した。しかしながらいつしか自らの本音も危険を顧みず人命を救助する大吾と同類であると気づき、また海外旅行の知識など全くないままスマトラに飛ぼうとする大吾を放っておけず同行することとなり、最終的には大吾との間に絶大な信頼が築かれた。
- 本人曰くカタコトであるそうだが、作中では英語で会話するシーンがある、インパルスの国外持ち出し用書類を偽造する(空港職員が偽造と見抜けないほど精巧に作られていた)等、大悟と比較して頭脳派な描写がされている。
- 後にハイパーレスキュー所属(消防士長・副隊長)し、大吾と共に「2人のA(エース)」(AmakasuとAsahina)と呼ばれることとなる。常に先頭を突き進む大吾を信頼しフォローする立場にある。
2020年に連載が開始した「救国のオレンジ」では、消防監になり東京消防庁に呼ばれる。
- 五味俊介(ごみ しゅんすけ)消防司令
- めだかヶ浜出張所所長。外見上の特徴と大火傷で死線をさまよいながらも復帰したという経歴から、モデルはF1レーサーのニキ・ラウダとされている[4]。競馬が趣味で仕事中競馬新聞を読みながらラジオを聞いている。消防指令。「GLOBE」と書かれたキャップを常に被っているが、これは15年前(大吾によれは、14年前、大吾6歳時[5])の重火傷による古傷を隠すためである[6]。幼い頃の大吾を救った張本人。好物は甘いもの、特にタイヤキ。一見呑気な所長という感じだが、過去数々の伝説的な戦歴を持ち市の消防局では高い人望とカリスマ性を持つ。特に重傷からの復帰戦である「千国市立病院」での火災現場での活躍は著名なようなことであるが(この現場で、客観的に見て救出は不可能に見えた忍足を救助している)、自分を尊敬する大吾に対して、怪我を負う前の自分ならもう一歩踏み込んで忍足の母親も救えていた、俺は敗者なんだ、昔の俺ならもっとやれたんだ、と苦しい心中を吐露している。[7]。『GLOBE』は防火服などのメーカー名。大吾がスマトラに飛ぶ時にはこの帽子を大吾に託している。スマトラ島の山林火災では国際支援に立つハイパーレスキューを基幹とした国際緊急援助隊(国際消防救助隊)の指揮を任され、最終巻では消防局長に就任。なお大吾の学生時代を描いた番外編『C組の大吾』にも、大吾にとってのスーパーマンとして1コマだけ登場している。
- 荒が大吾の教官を務めることになった際には、「あの人に人を育てる素質があるのだろうか」とある種の疑問を呈していた。
- 植木(うえき)消防司令補
- めだかヶ浜出張所副所長でポンプ車小隊の小隊長。モデルはタレントの植木等[要出典]。所長の五味とは長い付き合いで(千国市立病院火災にも同じ隊の隊員として出場している)、五味からは「植木のだんな」と呼ばれている。規律に厳しく、大吾の成長を促すためよく説教するも、温かい目で見守っている。
- 大野秋彦(おおの あきひこ)消防副士長
- 大吾のよき先輩。機関員(運転手)。レスキュー試験を受けた経験があるところを見ると比較的若手(神田よりは年下の描写をされている)のようである。大吾を弟のように思っているようで、よく大吾をフォローする。ピカピカに磨いた愛車であるポンプ車(ポンピー)を大吾に破壊され、謹慎にされることもあった。
- 平一馬(たいら かずま)消防士
- 大吾の一年先輩で関西弁を話す。優れた消火技術を持つが、夜中に水鉄砲でろうそくの火を消して遊ぶなど「火を消す」という行為に多少異常な執着がみられる。「火消し」であることに誇りを持っており、自称「筒先の芸術家(アーティスト)」。中央署ポンプ車小隊員。始めは、め組には補充要員として来ていた。大吾のことを「ボン」と呼ぶ。ドラマ版では息子を持つ中堅の隊員として設定された。
- 猪股(いのまた)
- めだかヶ浜出張所の消防士。大野と共に大吾の教育係的な描写がされている。
- 飯塚(いいづか)
- めだかヶ浜出張所の消防士。
- 片平(かたひら)
- めだかヶ浜出張所の消防士。彼が新婚旅行で休暇をとったときに補充要員として平が配属された。
- 北条(ほうじょう)消防司令補
- めだかヶ浜出張所の2部のポンプ車小隊長(千国市消防局は24時間交代の2部制)。災害現場に楽しそうに向かう大吾に違和感を覚える。
- 忍足ミキ(おしたり みき)消防司令補
- 千国市消防局本部警防部救急救助課救助係長。千国市の防災関係のことは何でも知っており通称「マザーコンピューター」と呼ばれ同消防上層部からも一目置かれ、かつ恐れられる存在。積極的防災を進め、消防ヘリやインパルスなどの災害対策装備の充実も進める。幼い頃、病院火災で五味に救助されるも、その火災で母を失う。過去の経験より火災、災害を何よりも敵視しハイパーレスキュー構想を強力に推し進める。最終話では消防司令長に昇進。大吾の才能を誰よりも認める数少ない上層部の一人。腕に火傷の跡を持ち火災の恐怖のトラウマと戦いながら現場で直接指揮もとる行動派。ヘビースモーカーで、彼女のデスクに置かれた灰皿には吸殻が山盛りになっている。
- 近藤純(こんどう じゅん)
- 大吾の高校時代の後輩。大吾のことが好きで度々め組に顔を出す。大吾をめぐって落合先生を敵視する。大吾に惹かれ自身も消防官を目指す。後に見事消防官になり、忍足にも認められる存在に。「マザーコンピューター2代目」になるのではと周囲から囁かれている。しかし大吾への恋は報われることはなかった。
- 神田恵(かんだ けい)消防士長
- 臨港署特別救助隊(レスキュー)副隊長。優れた救助能力を持ち『千国のエース』の異名を持つ。熱血漢。五味所長を尊敬している。大吾の資質を認めながらも、リスクを考えない大吾のやり方が許せないでいる。最終巻ではハイパーレスキュー隊長・消防司令補。
- バンジャル(ばんじゃる)
- インドネシア・ランプンの消防官。母国で甚大な被害を生んできた山火事を徹底的に憎んでいる。大吾達からインパルス消火システムを強奪しようとするが、大吾達と協力することになる。火災鎮圧後、大悟からインパルスを譲り受ける。
- 谷啓太(たに けいた)消防司令補
- めだか浜出張所の救急隊隊長。モデルはタレントの谷啓[要出典]。見た目は温厚そうであるが、傷病者救助にすべてをかける熱血漢。若い頃、五味の活躍を目にして「かなわない」と思い、救急隊の道を選んだ。
- 影山(かげやま)
- めだかヶ浜出張所の救急隊隊員。救急車の機関員(運転手)として高い技量を持つ[8]。モデルはレーサーの影山正彦(もしくは影山正美)。
- 白石保(しらいし たもつ)消防司令補
- 中央署特別救助隊隊長。中央街道で起きた追突事故の際に初めて大吾と出会い、その高い能力を評価していた。市民会館ホール火災の際には、要救助者とともに大吾に助けられた。大吾がポンプ車を奪って、市民ホールに突撃したことについては「武器になるものは何でも使う」と言い、大吾の行動を擁護した。当初から大吾の資質を見抜いていた人物の一人。
- 来栖(くるす)消防監
- 千国市消防局警防部長。やや官僚的な人物で部下の忍足とは対立している他、常識外の行動をとる大吾を理解できないでいる。
- 永井(ながい)消防司令長
- 千国市消防局中央署長。常軌を逸した行動を取った大吾に対し自宅謹慎の処分を行う。
- 荒(あら)消防司令
- 千国市消防局警防部所属で特別救助隊の責任者。局内では切れ者と評される。モデルはF1レーサーのアラン・プロスト[要出典]。元特別救助隊隊長。極限の災害現場にこそ自分の生きがいを見出す点で大吾を自分と同類であると評価するが、特別救助隊の訓練中に発生したガス爆発現場に出動した際、「椅子に背広を掛けっぱなしだった」違和感だけを頼りに要救助者の存在を確信し撤退を拒んだ大吾のそれは自分と違うことを痛感。その資質を認めながらも恐れるようになる。
その他編集
- 落合静香(おちあい しずか)
- 大吾の高校時代の担任。毎日ケンカに明け暮れていた大吾に消防官の夢を思い出させ、その道に進む事を決意させる。何事にも動じない穏やかな性格だが、大吾の事では感情的になることも。純とお互いの大吾に対する考え方をぶつけ合い突き飛ばし合うシーンは本作の名場面の1つ。口癖は『あらー』。理科教師で幼い頃から昆虫に興味を持ち、大吾の生き方に影響を受け小さい頃からの夢である昆虫の学者を目指す事に。趣味はクワガタ採り。初めは気がかりな元生徒である大吾の身を案じていたが、彼が決して他人の命のためだけに身を投げ出す聖者ではなく、自分の生きる意味を見出すために戦い続ける一人の人間であることを知って以来、徐々に大吾が気になる様子が描かれる。作中では大吾と食事の約束、もしくは会うたびに(主に大吾が)災害に巻き込まれ、反故になっているが、後に大吾と結婚し、萌という娘を出産。念願叶って昆虫学者となり、博士号も取得した。
- ジル(じる)
- 大吾の愛犬。大吾の初めての要救助者。大吾が幼い頃に拾われた。普段はほとんど寝ている。大吾はジルを大切にしており、“ジルがいなかったら消防官になっていなかった”とも言っている。最終話で大吾達が帰国した際には寿命で亡くなっていた。ジルの名前はジル・ヴィルヌーヴがモデル。
- 丘野明(おかの あきら)
- 陽光新聞社千国支局社会部の記者で消防番。始めは、大吾の無茶な救出方法に怒りを覚え、敵視するも、自身も大吾に救出され、大吾の才能に気付く。
- 朝比奈萌(あさひな もえ)
- 大吾と落合先生の娘。大吾がベタ惚れで、まだ生後7ヶ月にも関わらず、嫁には出さないと決められている。観衆の大歓声にも動じない肝の据わった赤ん坊。大吾曰く落合先生に似ているらしい。
作中の災害/事故(時系軸順)編集
- 千国市立病院火災
- 15年前に起きた大規模火災。五味と植木も出場している。幼い頃の忍足がこの病院に入院しており被災者となるが、五味に救助される。五味の出場したこの火災は、千国市消防局の消防士の間で『伝説の出場』と語り継がれる。
- えび谷・熱泉寺火災
- 15年前に五味の休暇先で起こった。五味率いる住民総出のバケツリレーで、奇跡的に全焼を防いだ。
- めだかヶ浜・民家火災
- 12年前に起きた民家火災。ある消防官に救助された少年は、その消防官に憧れて、自らも消防官を目指す事になる。
- なぎさ町・民家ガス漏れ事故
- 大吾が初出場した。現場はなぎさ町5丁目1番地3号。
- 神奈川県立めだかヶ浜高等学校火災
- 大吾の出身校での火災。なお、なぎさ町・民家ガス漏れ事故鎮火直後の火災である。大吾は保健教諭の中村先生を救助。
- あけぼの町・雑草火災/連続放火事件
- 現場はあけぼの町2丁目7番地2号、2丁目11番地9号、4丁目など。
- 中央街道車両追突事故
- 大吾が非番で偶然居合わせた近所で事故が発生。大吾は子供一人とその父親を救助、事故車両の高架下への落下を防いだ。
- 鮫肌市・民家火災
- 管外出火。現場は鮫肌市青葉5丁目5番地1号鷺沼宅。なお大吾は命令違反(持ち場放棄)してしまう。
- 煮干野・廃屋木造アパート火災
- 管外出火。ツバメが巣を作る習性を元に大吾は人命検索でも見つからなかった廃屋に住み着いている男性を救助。ドラマ版の最終回はこの話が基となっている。
- しらす平・民家火災
- 鯨台出張所の管轄。なお、要救助者一名が死亡。甘粕に大きなトラウマを残した。
- 千国川異常増水
- 大吾は非番招集。濁流に流されていた甘粕を救助。
- めだかヶ浜商店街・アーケード内蕎麦屋「大黒庵」小火
- 布団にタバコの火がついたことが原因。
- めだかヶ浜商店街・アーケード火災
- 「大黒庵」でボヤを出した夜の火災。大黒庵の主人が平のいいつけを守らず布団を風呂に沈めていなかったために再出火。大吾は平と共に堀江屋の娘を救出。
- 鯨台・トラ脱走事件
- 市条例に違反してトラを飼っていた男性宅からトラが脱走。鯨台町の吉田さんの通報で、消防(甘粕も出場、さすがにうろたえていた)と警察、猟友会のハンターなどが出動し、30分後に麻酔銃で捕獲。トラは千国市保健所に収容され、近日中に都内の動物園に引き取られることになった。
- めだかヶ浜・ナカジマビルトラ侵入事件
- 鯨台のトラ脱走事件と同日の深夜。保健所に収容されていたトラが脱走。現場は町名不明3丁目ナカジマビル。大吾がナカジマビルの管理人と旧知ということで、居合わせたところに事件が発生。トラを屋上に追い出し事なきを得た。なおこの事件で大吾は陽光新聞の消防番である丘野に目をつけられてしまう。
- 東条マート火災
- 現場はめだかヶ浜駅前、東条マートめだかヶ浜店。死者ゼロという結果に終わったが、大吾の取った救助方法はビルが爆発の寸前とは言え“要救助者を建物の5階から下の保護マットに放り出す”という極めて危険なものであったということで、大吾は謹慎処分に。(本人は悪い事はしていないと主張)
- ホテル火災
- めだかヶ浜出張所1部20人の慰安旅行先のホテル。大吾は体を張って旅行に来ていた人々を救助。左肩を脱臼。偶然居合わせた陽光新聞記者・丘野もこの一件から大吾に一目置くようになる。しかし大吾が毎回負傷し続けるという状況に周囲の知人が怯えていく(ここまでの出場で大吾の負傷、入院の数は極めて多い)。
- めだかヶ浜・民家火災
- 現場はめだかヶ浜町2丁目1番地12号。
- あさり第一中学校転落事故
- 大吾が救急隊の職務中。現場はあさり町2丁目2番地2号、あさり第一中学校。
- 交通事故3回
- 大吾が救急隊の職務中。
- 千国峠・土砂崩れ/交通事故
- 大吾が救急隊の職務中。大吾は身動きも連絡もできなくなった救急車に代わり、豪雨の道なき斜面を傷病者を担いで駆け下り救急搬送した。
- 千国バイパス交通事故
- 管外出動。
- GVビル屋上大型クレーン倒壊事故
- 千国バイパスの交通事故の現場出場中に大吾が異変に気付き、持ち場放棄する形で現場に駆けつけ、大惨事を回避。神田が大吾の"実戦"を目の当たりにした最初の機会。
- 昆布山・山林火災
- 現場は昆布町2丁目昆布山。大吾は小学生の女の子(と子犬)を救出。なお、レスキュー隊員採用試験の前夜の事件である。
- 市民会館ホール火災
- 管外出火。レスキュー隊も脱出不可能な状況で、五味が工作車を呼ぶが、それを待たず大吾がめ組のポンプ車をホールの外壁に突貫させて穴を空け救助。なお、この救助劇は極めて危険な行為であることは言うまでもなく、管理責任者である大野機関員が大吾の問題行動を庇う形で管理不十分ということで謹慎処分に。
- 千国サウスイースト火災
- 現場は千国市緑区サウスイーストビル。なお、市民会館ホール火災での問題行動の真相をレスキュー試験の面接で全て話した大吾が、懲戒免職を覚悟した上での職場放棄で落合先生と出かけていたところに火災が発生した。ゴンドラで宙吊りになり気絶していた作業員を救助、その模様は撮影され広く報道された。
- 栢野台・団地ガス爆発事故
- 現場は栢野台6丁目の栢野台団地507号室成田宅。大吾はレスキュー隊員の研修中にここから消防士を出場させた方が早いということで現場に出場。バックドラフト現象が起きる程部屋の中は危険な状態であった。大吾は自身の経験から、燃えていた椅子に掛かっていた背広を見て部屋にまだ人がいるのではないかと思い、実際にベランダで瓦礫に埋もれていた家の主人を救助する。
- 千国街道タンクローリー横転/塩化水素ガス発生事故
- 大吾は非番。しかし大吾はまた偶然に居合わせる。
- 土砂崩れ
- 大吾が塩化水素ガス発生事故でガスが広がるのを防ぐためにこれを利用して、なんとかガスを処理することに成功する。
- もずく町・病院火災
- 現場はもずく町太田病院(大吾がよく入院していた病院)。大吾のおばあちゃんが入院していたところで火災が発生した(壁内での低温着火)。大吾の機転で大事に至らず鎮火。
- 臨海地区埋め立て地・ヘリコプター墜落事故
- 大吾は非番招集。消防局で設備増強のため買い付けたヘリが突如行方不明になるのを探索。忍足が場所の見当をつけ、大吾が現地で負傷した副操縦士を発見し、不時着させた場所を特定。ヘリも十分修復可能な範囲の破損であった。なお、この功績が認められ、後に大吾は消防フェスティバルで表彰を受けることに。
- えび谷・山林火災
- 休暇を命じられた大吾が来ていた保養地での火災。現地の消防団が対応した。
- スーパー・ハマチ堂駐車場車両炎上火災
- 管外出火。現場は緑区はまち町2丁目3番地。千国市立病院跡地。大吾が消火活動にあたっていた炎上した車の中に積んであった有機溶剤が引火、大吾の全身が一瞬だけ炎上するというアクシデントがあったが、忍足の迅速な対応により軽症で済む。
- 千国市国際空港工事現場爆発事故
- め組と鯨台の共同管轄だった千国沖国際空港建設現場での火災。大吾は前回の現場でのアクシデントをひきずってしまい、足が竦んでしまっていたが、地下を見回っていた五味と、共に地下に閉じ込められた要救助者の危機に発奮、甘粕から循環用パイプを潜り抜ける方法をアドバイスされ、内部にメタンガスが充満しているというかなり危険な状況にも関わらずこれを敢行する。なお、千国市防災史上最悪の事件として永遠に語り継がれていくと語られている。
- 千国市・民家火災
- 大吾がハイパーレスキューの研修中に出場した火災。
- インドネシア・スマトラ島南部森林火災
- インドネシア・スマトラ島で毎年起きている森林火災に大学の調査研究旅行でその地を訪れた落合先生が巻き込まれ行方不明になったとの知らせを受け、大吾はなりふり構わずインパルスを持ってスマトラ島まで駆けつける。なお、大吾だけでは出国もままならないということで彼の心情を察した甘粕も同行した。そして、現地での救助には現地の消防士バンジャルも協力した。今回の大吾の行動はインパルス消火システムの無断持ち出し(出国の際には甘粕が書類を偽装した)ということで犯罪とまで言われているが、五味が公式に国際消防救助隊を送り出す際に国際緊急援助隊の指揮官に着任し、なんとかとりなした。なお、今回の大吾の功績は死者を1人も出さず被災者も救出、なおかつホットスポット(自然の山火事の火点)のモニタリングをも行ったことから、レスキュー隊員45人、及び最新の設備装置一式以上の価値に及ぶとされ、後にスマトラの奇跡と呼ばれる。
- また、落合先生が見つけた新種のコガネムシが熱に強い特性があるのかホットスポットから逃げるのが遅い―ホットスポットの調査に大いに役立つとされたという。彼女が希望した新種のコガネムシの学名は「"Phyllopertha diversa Daigo"ダイゴコガネ」彼女もまたこのコガネムシを見つけたことからスマトラの奇跡の功労者とされ、彼女の夢であった昆虫学者への道に近づいたようだ。
- 北海道トンネル火災
- 大吾がハイパーレスキューに所属以後の火災。スマトラ島の次の年の火災のようで、その筋ではかなり有名な事件のようである。
- ワルシャワビル倒壊事故
- 大吾がハイパーレスキューに所属以後の事故。
- グルジア地震
- ワルシャワのビル倒壊事故と同じ年に発生した。大吾がハイパーレスキューに所属以後の事故。
- マンハッタン地下鉄7号線地盤崩落事故
- スマトラ島の火災から7年後、アメリカ・ニューヨークのマンハッタンで起こった事故で、地下鉄新線の開通祝賀運転をしていたところに崩落事故が発生した。幸い人が乗っていた車両はつぶれていなかったということで、千国市ハイパーレスキューも駆けつける。大吾は休暇中(育児休暇)だったがたまたまニューヨークで休暇を過ごしていたため、現場の隊員達のたっての希望での出場となった。
- 最後の出場
- 大吾が帰国して、今はもう亡くなった愛犬ジルの夢から醒めた直後に出場を告げるベルが鳴る。かつて五味所長から譲られた帽士をかぶり、大吾は出場してゆく。
サブタイトルリスト編集
- 1.火事場のバカヤロー
- 2.炎の洗礼
- 3.決死のヤセがまん
- 4.夜明けの鐘
- 5.隣のあんちくしょう
- 6.消火栓ウォーズ
- 7.水はどうした!?
- 8.勝負の果てに
- 9.女難レスキュー
- 10.生と死のバランス
- 11.闘志の報酬
- 12.プロの掟
- 13.ツバメの棲む家
- 14.屋根裏の住人
- 15.雨の訪問者
- 16.死の水圧
- 17.てめえにだけは
- 18.種火参上
- 19.深夜の一騎打ち
- 20.めでたいめ組
- 21.頼られた消防官
- 22.狩り場の二人
- 23.バトル!
- 24.思い出の朝
- 25.噂の男
- 26.五階の待ち人
- 27.おまえから飛べ!
- 28.許されざる者
- 29.ブロークンハート
- 30.救助技術大会の花形
- 31.森にいた少年
- 32.旅の宿にて
- 33.生への先導者
- 34.黒煙の迷路
- 35.命の橋
- 36.誰が信じる?
- 37.心配な英雄(ヒーロー)
- 38.その一歩を待て!
- 39.生きて帰れ
- 40.救急搬送
- 41.峠を越えて
- 42.遠い灯(あかり)
- 43.完全燃焼
- 44.特別救助隊参上
- 45.合同大演習
- 46.オレンジの値打ち
- 47.千国バイパス高架線
- 48.白昼の修羅場
- 49.空のハンマー
- 50.死の綱引き
- 51.最後の一跳び
- 52.狼たちの対話
- 53.そびえ立つ難問
- 54.追いかける!
- 55.大切な明日
- 56.夜の祈り
- 57.捨てちゃいけない
- 58.明日への山道
- 59.何が起こるのか
- 60.試験の朝
- 61.終わりなき一日
- 62.崖っぷち
- 63.嘘の正体
- 64.それぞれの理由
- 65.君を呼ぶ声
- 66.午後の超特急
- 67.男たちの延焼
- 68.復讐の誓い
- 69.早すぎた前進
- 70.届かない場所
- 71.絶縁水域
- 72.勝てると思った
- 73.突撃
- 74.激突!
- 75.壁の穴
- 76.蛮行のいけにえ
- 77.正しい資質(ライト・スタッフ)
- 78.遅すぎた変身
- 79.私の志願理由
- 80.オネスティー
- 81.こわいものなし
- 82.行きどまりの空
- 83.どうしておれが
- 84.振り子に乗って
- 85.他人の仕事
- 86.それを見た人々
- 87.英雄の行方
- 88.朝比奈買います
- 89.特救(レスキュー)研修初日
- 90.新しい仲間
- 91.同類見つかる
- 92.その日が来た
- 93.破れた温室
- 94.おれは今ここに
- 95.充実の瞬間
- 96.もっと向こう
- 97.死地に生きる
- 98.狼たちの沈黙
- 99.リスタート
- 100.分かれ道
- 101.追跡
- 102.森の周辺
- 103.風に運ばれて
- 104.坂の上の雨
- 105.今は何よりも
- 106.斜面の下
- 107.誰(た)がために登る
- 108.最後の一歩
- 109.壊れた動機
- 110.来訪者たち
- 111.事務官のルール
- 112.初めてのオレンジ
- 113.空からの帰り道
- 114.クロス・カントリー
- 115.イン・ザ・ホスピタル
- 116.疑わしきは…!?
- 117.何もない証拠
- 118.本当の顔
- 119.百年の計
- 120.それぞれの役割
- 121.市内に消ゆ
- 122.私の街
- 123.大吾の捜し物
- 124.“等”
- 125.春の再会
- 126.フェスティバル
- 127.休養命令
- 128.えび谷消防少年団
- 129.バケツの伝説
- 130.スゲー消防士
- 131.真の英雄
- 132.新兵器を手に
- 133.因縁の地
- 134.至近距離
- 135.爆発
- 136.悪夢よさらば
- 137.あるエピローグ
- 138.真っ赤な記憶
- 139.海からの風
- 140.傷ついた本能
- 141.真意
- 142.危機発覚
- 143.重大な決意
- 144.ギリギリの選択
- 145.決断
- 146.バカ者到着
- 147.地の果てで
- 148.とっさの閃き
- 149.深遠なる動機(モティーフ)
- 150.第三の手(ザ・サード・ハンド)
- 151.英雄行為(ヒロイック・アクション)とその代償
- 152.認めたくない言葉
- 153.会いたいヒト
- 154.静かな歩み
- 155.同じ…(ジャスト・セイム)
- 156.熱き独白(モノローグ)
- 157.今できること
- 158.猶予なき事態
- 159.逮捕!?!
- 160.優しい言葉
- 161.敗者
- 162.ある運命(ディスティニィ)
- 163.赤の他人
- 164.邂逅
- 165.疎通
- 166.華麗なるデジャヴュ
- 167.戻れない道
- 168.神聖なる順序
- 169.包まれて…
- 170.窮地
- 171.帰還への意志
- 172.放火!?!
- 173.復讐戦(ザ・リターン・マッチ)
- 174.戦果
- 175.成長の果て
- 176.帰途
- 177.悲しき才能
- 178.理解(アンダースタンディング)
- 179.可能性
- 180.め組消滅!?!
- 最終話.そして、再び…
アニメ映画編集
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『め組の大吾 火事場のバカヤロー』は1999年夏に「おかげサマー!日本全国サンデー祭り!!」において『からくりの君』(藤田和日郎作の読切漫画が原作、後の連載漫画『からくりサーカス』の原型)と同時上映されたアニメ映画。その後、この二つは東京都内の劇場でも公開された。2000年1月22日よりこのアニメ映画が新宿ピカデリー3にて東宝の配給で土日モーニングショー公開された。VHSビデオのみリリース(販売・レンタル)されている。
内容編集
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原作の東条マート火災爆発事故と市民会館ホール火災のエピソードを中心に、原作のエピソードを繋ぎ合わせている。
キャスト編集
- 朝比奈大吾 - 高木渉
- 落合先生 - 井上喜久子
- 五味所長 - 屋良有作
- 甘粕史郎 - 一条和矢
- 植木 - 堀部隆一
- 丘野 - 内田直哉
- 猪俣 - 巻島直樹
- 大野 - 石塚運昇
- 山岸 - 菅原淳一
- 白石隊長 - 花田光
- 大吾の母 - 園田恵子
- カメラマン - 千葉一伸
- 消防官 - 小野塚貴志
- 要救助者 - 麻丘夏未
- 女子高生 - 小池亜希子
- 無線の声 - 小上裕通、横尾博之
- オペレーター - 柳知樹
スタッフ編集
- 原作 - 曽田正人
- 企画 - 植田文郎
- 企画協力 - 奥山豊彦、瀬尾俊之、堀江一郎、田中淳一郎
- 監督・絵コンテ・演出 - 西澤晋
- 脚本 - 稲荷昭彦
- キャラクターデザイン・作画監督 - 本橋秀之
- 美術監督 - 石垣努
- 色彩設計 - 歌川律子
- 撮影監督 - 白井久男
- 音楽 - 浜口史郎
- 音楽プロデューサー - 佐々木史朗、太田敏明
- 音響監督 - 小林克良
- 音響効果 - 庄司雅弘
- 編集 - 瀬山武司
- プロデューサー - 岩田幹宏
- 製作 - 小学館、サンライズ
主題歌編集
テレビドラマ編集
『FIRE BOYS 〜め組の大吾〜』(ファイアーボーイズ めぐみのだいご)のタイトルでテレビドラマ化され、フジテレビ系列で放送された。主演は山田孝之。2004年1月6日から3月16日まで火曜21:00 - 21:54(初回のみ21:00 - 22:04の10分拡大)に放送されていた。全11話。平均視聴率は12.0%。
原作では、架空の神奈川県千国市にある「千国市消防局めだかヶ浜出張所」であったが、ドラマでは東京都多摩地区にある架空の千国市が舞台で、所属も「東京消防庁千国消防署めだかヶ丘出張所」となっている(これは東京消防庁が撮影協力しており、同庁の機材を撮影で使用する為の措置)。また、一部登場キャラの姓名の名や性格が変更されている(原作との相違点:五味所長の名前…俊介→一、落合先生の役職…理科教諭→音楽教諭、近藤の設定…大吾の高校の後輩→先輩救急隊員、甘粕の所属…鯨台出張所→めだかヶ浜出張所(優秀な成績で大吾より数ヶ月早く配属)、平の名前と役職…一馬で大吾の1年先輩→茂で小隊長(原作では植木)など多数)。ストーリーも基本的には原作を参考にしているが、ドラマのみの設定やオリジナルの内容が多い(原作との相違点の一部:植木が途中で殉職、特別救助隊試験…大吾も甘粕も合格→両者不合格で大吾のみ神田の特例で合格など多数)。火災現場のシーンの映像はシネマ風エフェクトが用いられた(それ以外は普通の映像になっている)。
キャスト編集
- 朝比奈大吾 - 山田孝之
- 園田まひる - 内山理名
- 近藤純 - ミムラ
- 甘粕士郎 - 塚本高史
- 赤星みつる - 葛山信吾
- 植木彦助 - モロ師岡
- 万丈博士 - 温水洋一
- 高山俊介 - 江畑浩規
- 平茂 - 石黒賢
- 五味一 - 鹿賀丈史
- 神田 - 的場浩司
- 落合静香 - 小西真奈美
- 猫田 - 嶋田久作
- 朝比奈ミキ - 小出早織
- 朝比奈都子 - 大島蓉子
- 朝比奈ハツ - 花原照子
- アケミ - 深沢敦
- 取材ディレクター - 小原雅人
ゲスト編集
- 矢沢健 - 小栗旬(第2話)
- 森田(刑事) - 松重豊(第2話)
- 耕太 - 當間廉生(第3話)
- 律子(耕太の母) - 森下涼子(第3話)
- 米田修 - きたろう(第4話)
- 山伏(山伏工業社長) - 平泉成(第5話)
- 平勇気 - 須賀健太(第6話)
- 平美紗子 - 西牟田恵(第6話)
- 患者 - 奥村公延(第6話)
- 丘野(記者) - 山路和弘(第7話)
- 与一 - 山谷初男(第8話)
- 田所正太(補充要員) - 斉藤慶太(第11話)
サブタイトル編集
各話 | 放送日 | サブタイトル | 視聴率 | |
---|---|---|---|---|
第1話 | 2004年 1月 6日 |
涙、涙の初救助 | 15.7% | |
第2話 | 1月13日 | 放火魔と直接対決 | 11.2% | |
第3話 | 1月20日 | 森に消えた救急隊 | 11.5% | |
第4話 | 1月27日 | 伝説の男の正体 | 10.7% | |
第5話 | 2月 | 3日捨て身の地震救助 | 12.0% | |
第6話 | 2月10日 | 病院火災と家族愛 | 11.3% | |
第7話 | 2月17日 | ライバルの裏切り | 11.3% | |
第8話 | 2月24日 | 猛火に突進した女 | 10.5% | |
第9話 | 3月 | 2日仲間を奪った爆炎 | 11.4% | |
第10話 | 3月 | 9日レスキューへの道 | 13.1% | |
最終話 | 3月16日 | 大炎上!最後の救出劇 | 13.2% | |
平均視聴率・12.0%(ビデオリサーチ調べ・関東地区) |
- 初回は10分拡大して放送。
スタッフ編集
- 脚本 - 吉田智子
- 音楽 - 佐藤直紀
- 演出補 - 七高剛、成田岳、三竹寛典、木下太郎、米川治、田中亮
- プロデュース補 - 柴田圭子、斉藤あや、笛木志津香、水野綾子
- 原案協力 - 佐藤祐二、塩谷雅彦、江上英樹(小学館「週刊少年サンデー」編集部)
- 協力 - バスク、渋谷ビデオスタジオ、エルエーカンパニー、アクティブ21、K&L、ブルーバック、NK特機、東京消防庁
- プロデュース - 現王園佳正
- 演出 - 武内英樹、宮本理江子、七高剛、成田岳
- 制作 - フジテレビ制作1部
- 制作著作 - フジテレビ
主題歌編集
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こぼれ話編集
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関連項目編集
脚注編集
- ^ 甘粕は、最初はインパルスの海外持ち出し許可書類を偽造したものを空港にまで持っていくだけのつもりだったが、海外旅行どころか飛行機の搭乗方法自体全く知識のない大吾を放っておけず、成り行き上現地まで同行し、さらに現地の山林でも行動を共にすることになってしまった。
- ^ 6ヶ月の育児休暇を取っていたが、その後レスキューからは引退していた。これが二度目の緊急招集であったという。
- ^ Asahina、Amakasuの名にちなんだもの。
- ^ [1]
- ^ 第162話。なお、第一線の消防士としては年齢・体力共に限界を感じていた。
- ^ 最終話の局長就任時の挨拶では制帽を被ったまま臨んでいる。ドラマ版では被っておらず、着替えのシーンで上半身に火傷が残っている描写がなされていた。
- ^ その後愛犬を救うため自宅の火災で裏庭に取り残されてしまった大吾を救出し、その勇気を見て肩の荷が下り、第一線から身を引くことを決めたと大吾に語っている。
- ^ 雨天時の峠道を高速で運転する描写があり、その技量に大吾が驚愕していた。
外部リンク編集
フジテレビ 火曜21時台(連続ドラマ枠) | ||
---|---|---|
前番組 | 番組名 | 次番組 |
あなたの隣に誰かいる
(2003年10月7日 - 12月9日) |
FIRE BOYS 〜め組の大吾〜
(2004年1月6日 - 3月16日) |
ワンダフルライフ
(2004年4月13日 - 6月29日) |